ゲノム創薬論 - 横浜薬科大学 薬学部

講義コード
講義名
講義開講時期
基準単位数
対象学科
年次
ゲノム創薬論
後期
1
臨床薬学科
4
職種
教員1
教授
氏名
小笹 徹
所属
創薬研究センター
授業概要(教育目的・GIO)
ヒトゲノム解析が終了した現在、ゲノム情報に基いた新薬開発への期待が強く、分子標的薬などの開発時代を迎えている。本講義ではゲノム情
報を活用し、医薬品を論理的効率的に創り出すゲノム創薬について講述する。具体的には1)遺伝子の構造、および多様性、2)ガン、糖尿病、
関節リウマチなどの疾患関連遺伝子の解析法、3)疾患関連遺伝子により産生されるタンパク質の立体構造に基づいた創薬の現状、4)抗体医
薬品の治療への応用などを紹介する。これらを通して、ゲノム情報がどのように選択性が高く副作用の少ない新薬の開発に活用されているの
かを習得する。
学習目標(到達目標・SBOs)
内容
番号
1 ヒトゲノムの構造を説明できる。
2 ヒトゲノムの多様性、遺伝子多型について概説できる。
3 疾患関連遺伝子とその情報に基づく薬物療法への応用例を挙げ概説できる。
4 遺伝子組み換え医薬品について学び、その特徴と有用性および安全性を説明できる。
5 遺伝子治療の原理、方法、現状および倫理的問題点を概説できる。
6 分子標的薬について学び、その作用機構について説明できる。
7 抗体医薬品について学び、その創製法、及び作用機構について説明できる。
授業計画表
回
担当教員
1 小笹 徹
2 小笹 徹
3 小笹 徹
4 小笹 徹
5 小笹 徹
項目
最近の医療技術
遺伝情報の発現
遺伝情報の発現
遺伝子工学の概論
バイオ医薬品
6
7
小笹 徹
小笹 徹
癌とその治療
分子標的薬
8
小笹 徹
分子標的薬
9
10
小笹 徹
小笹 徹
分子標的薬
抗体医薬品
11
小笹 徹
抗体医薬品
12
13
小笹 徹
小笹 徹
抗体医薬品
今後のゲノム創薬の展開
内容
ゲノム創薬、遺伝子治療、再生医療
遺伝子、DNA, 核酸、タンパク質合成
遺伝子の多様性、遺伝子多型、遺伝子の変異
バイオ医薬品、抗体医薬品の製造技術
糖尿病治療薬ヒト型インスリン、腎性貧血治療薬エ
リスロポエチンの生産と応用
癌の発生、増殖、転移、浸潤、癌の治療
癌と遺伝子変異、癌の細胞増殖機構の異常、癌に
対する分子標的薬
チロシンキナーゼ阻害薬ゲフィチニブ、イマチニブな
どの創製
プロテアゾーム阻害薬ボルテゾミブの創製
抗癌薬リツキシマブ、セツキシマブ、ベバシズマブの
創製
関節リウマチ治療薬、インフリキシマブ、トシリズマブ
の創製
気管支喘息治療薬オマリズマブの創製
エピジェネティクス、核酸治療薬など
SBOコード
アドバンスト
アドバンスト
アドバンスト
アドバンスト
アドバンスト
アドバンスト
アドバンスト
SBO対応番号
1, 2, 5
1, 2
1, 2, 3
4, 7
4
6
3, 6
6
6
7
7
7
1, 2, 5
授業形式
講義
評価方法
定期試験(80%)、レポート(20%)
テキスト
ゲノム創薬講義資料: 大森健守 編集(横浜薬科大学出版会)、及びプリント配布
テキストISBN
参考文献
オフィスアワー(授業相談)
いつでも質問、相談に来てください。図書館棟16階の162が居室です。メール([email protected])でも結構です。
学生へのメッセージ
現在の医療現場では、バイオ医薬品、分子標的薬、抗体医薬品などゲノム情報に基づいた数多くの新薬が活用されている。薬剤師にとって、こ
れらの新薬の薬理作用、臨床適応、副作用などをよく理解することが必要である。