JICA「草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)」 に係る

【発信】国立大学法人
富山大学総務部広報課
News Release
(TEL)076-445-6028
(FAX)076-445-6063
平成 28 年 8 月 5 日
報 道 機 関
各位
JICA「草の根技術協力事業(地域活性化特別枠)
」
に係る採択について
独立行政法人国際協力機構(JICA)による「草の根技術協力事業」
(※)について、富山大
学が事業実施団体となり、富山県(提案自治体)が申請したところ、平成 29 年度からの実
施案件として採択されましたのでお知らせします。
(※)日本の NGO、大学、地方自治体及び公益法人の団体等がこれまでに培ってきた経験や
技術を活かして途上国への協力活動を行うことを、JICA が支援する事業
1. 背景・経緯
富山大学和漢医薬学総合研究所の紺野勝弘教授がプロジェクトマネージャーとなり、
「J
ICA草の根技術協力事業「ミャンマーにおける伝統医薬品の品質確保を通じたプライマリ
ーヘルスケア向上事業」を平成 26 年 7 月から実施しています。本事業では、富山県及び富
山県薬業連合会と連携を図りながら、ミャンマーの伝統医薬品の品質管理等の基礎となる公
定規格(ミャンマー生薬局方)の作成等の支援を行ってきました。
本事業が平成 29 年 3 月末で終了することから、その成果を踏まえて、実際の医薬品の生
産システムの確立等を支援し、ミャンマーにおける保健衛生の向上を図るため、さらに 3 年
間の事業実施を提案していたものです。
2.採択案件の概要
別添のとおり
3.今後の対応
本学が、関係機関(ミャンマー保健・スポーツ省等)との調整等を経て、平成 28 年度内
に JICA と契約を締結し、事業を開始する予定です。
4.参考資料
富山県報道発表資料(平成 28 年 8 月 5 日付け)
【本件に関する問い合せ先】
紺野 勝弘
富山大学和漢医薬学総合研究所 教授
TEL. 076-434-7605
別
添
採択案件の概要
事業名
申請者
ミャンマーにおける伝統医薬品の製造管理及び品質管理の改善を通じた
保健衛生向上事業
富山県
実施主体
富山大学(和漢医薬学総合研究所 和漢薬製剤開発研究分野(県寄附講座))
実施期間
3年間
実施体制
予算額
日本側 : 富山大学
ミャンマー側 : ミャンマー保健・スポーツ省
4,828万3千円(3年間の合計額)
ミャンマーにおける伝統医薬品の品質が確保されるとともに、実情に応じた配
プロジェクト目
置薬システムの改善及び更なる普及啓発により、ミャンマーにおける保健衛生
標
が向上する。
ミャンマーでは、医薬品としての品質の確保についての指針が確立しておら
ず、偽薬や品質の粗悪な医薬品が出回るなどの問題があり、医薬品の品質確保
事業の背景と
対策が重要な課題となっている。これまでに、伝統医薬品の製造管理及び品質
必要性
管理等の基礎となるミャンマー生薬局方が作成されたが、今後はそれらを活用
した製造管理等の生産システムを確立していく必要がある。
(1) 富山大学でミャンマー技術者を受け入れ、富山県内製薬企業や富山県とも
連携し、医薬品の品質管理・製造管理等に関する技術指導を実施する。
(2) ミャンマーにおいて、保健・スポーツ省等の技術者に対する技術指導を実
施する。
主な活動内容
(3) ミャンマーにおける配置薬システムの普及のため、富山県内の事業者の協
力を得て改善案を提案するとともに、研修会やシンポジウムを開催する。
(4) 富山県内企業に対し、ミャンマーに進出するための情報や機会を提供し、
またミャンマー企業とのマッチングのための活動を実施する。
(1) 品質に配慮したミャンマーにおける伝統医薬品の生産システムが確立さ
れる。
(2) 伝統医薬品の品質確保対策に関する企画立案・実行ができる人材が育成さ
期待される
効果
れる。
(3) ミャンマーにおける配置薬システムの普及および改善が促進される。
(4) 富山県の「くすりの富山」としての認知度・信頼感が高まり、国際展開を
検討している本県産業界のミャンマーへの進出や商取引が活発化し、地域
の活性化につながる。