部活紹介 - 信楽園病院

ふれあい ささえあい 地域と共に
143号
部活紹介
当院のランニングクラブ『しんらく RC』は25年前に酒井信治先生が第9回新潟マラソンに初出場す
るのをきっかけに活動を開始しました。現在では医師2名を含む20名のメンバーがいます。
普段の練習は個々で休日や仕事が終わった後に練習しています。時々、やすらぎ堤を走っている際に
は、すれ違う事もあり、お互い応援し合います。
昨年の新潟シティマラソンではフルマラソン3名、ハーフマラソン3名、10キロマラソン4名が出
場し、全力を尽くしました。その他のマラソン大会以外にもトライアスロンやトレイルランニングに参
加しているメンバーもいます。
マラソンは、つらくて苦しいスポーツです。ですが、ほかのどのスポーツよりつらい苦しみを乗り越
えたときの達成感を味わえるスポーツだと思います。
今年で34回目の新潟シティマラソンは10月9日に開催されます。メンバーは今から練習に励んで
います。ピンク色の“しんらく RC”Tシャツを見かけたら応援よろしくお願いします!
トピックス
基本理念
□心不全の治療の歴史
□平成28年度
診療報酬改定について
□訪問看護よりお家で役立つ技
・病める人の権利と心情を重んじ、信頼される医療を行い
ます。
・質の高い医療を目指し、器機および療養環境の整備と
研修・研究・教育に努めます。
・急性期から在宅まで一貫した医療を推進するため、
地域および当院関連の医療・福祉施設と連携を深めます。
・地域住民の健康増進と福祉向上に貢献します。
□防災訓練を実施しました
信楽園病院広報誌
□呼吸器内科からのお知らせ
地域医療連携室だより143号
発行日 平成28年8月 1 日
編 集 社会福祉法人 新潟市社会事業協会
信楽園病院 地域医療連携室
〒950-2087 新潟市西区新通南3-3-11
TEL025-260-8101 FAX025-260-8102
□外来糖尿病教室~七夕お食事会~を開催しました
Http://www.shinrakuen.com
心不全の治療の歴史
循環器内科
田村
真
1700 年代に Withering という医師により、ジギタリスを用いた、心不全に対する薬物
療法が初めて行われました。当時は強心剤としてではなく、利尿剤と考えられていたようで、
「5回投与し、24 時間で 9Lの水分が出て劇的な効果を認めた」と報告しています。200
年後の 1997 年にアメリカで 7000 例の患者を対象にした大規模研究が行われましたが、
ジギタリスは心不全患者の予後を改善しないという結果が出ました。理論上心室拡大をきた
した心臓には有効であるとは考えられますが、現在の心不全の治療においては、心房細動な
どの rate control の効果を目的に投与されているのが現状です。
1970 年ころになると強心剤で心不全を治療するという考え方から、むしろ交感神経系
を抑制するβブロッカーによる心不全の治療への転換が始まり、1987 年からは、レニン
‐アンギオテンシン系の抑制による心不全の治療が開始されました。βブロッカーとレニン
‐アンギオテンシン系抑制剤は現在心不全治療の大きな2本の柱です。さらにβブロッカー
は、親水性ではなく、脂溶性の薬剤が有効と考えられています。
1997 年ころからは運動療法により心不全患者の予後が改善することも明らかになって
きて、当院でも心臓リハビリが行われています。さらに非薬物療法では、2004 年ころよ
りペースメーカーで右室と左室を同時にペーシングする再同期療法で心不全を改善させる
方法も行われています。
心不全の機序も、単に心臓が収縮しない、水分が貯留するということから、心筋細胞の形
態変化や、心不全では心臓に分布する交感神経が副交感神経に変化してしまい、自律神経の
バランスが崩れ、突然死をきたしやすくなるなど、より詳細な機序が解明されています。そ
してこれからは再生医療が注目されています。
今までの治療法が否定されることも、科学的には「進歩」と考えられます。常に大きく変
化し続けていることは確かで、完璧に follow していくことは難しいですが、現時点での
「best」と考えられる治療を提供することが重要かなと考えております。
今後ともよろしくお願いいたします。
医事係より
平成 28 年度
診療報酬改定について
医事係長 嶋田 重光
今年の4月に診療報酬改定が行われました。そこで、今回の診療報酬改定について少し説
明をさせていただこうと思います。
今年の診療報酬改定(2年毎に行われています)は 0.84%のマイナス改定となっており、
内訳は以下のとおりとなっています。
診療報酬本体
薬価
材料
全体
▲0.84%(800 億円)
+0.49%
+約 500 億円
▲1.22%
▲約 1,200 億円
▲0.11%
▲約 100 億円
今回の診療報酬改定により、受診される皆さんがお支払いになる医療費に関する変更点の
うち、最も関係する2点をピックアップしてみたいと思います。
1.紹介状なしの大病院受診時の定額負担の導入
(1)初診時
対象病院
金額
・特定機能病院
・一般病床 500 床以上の
地域医療支援病院
いじ
・医科:5,000 円以上
・歯科:3,000 円以上
例外
・救急の患者
・国の公費負担医療の対象
患者
・無料低額診療事業の対象
患者等
(2)再診時
対象病院
(1)と同じ
金額
・医科:2,500 円以上
・歯科:1,500 円以上
例外
(1)と同じ
※信楽園病院は上記医療機関に該当しておりません。
紹介状をお持ちにならない初診の方からは 2,000 円(税別)をいただいております。
2.食事負担金額の引き上げ
~平成 28 年 3 月 31日
平成 28 年 4 月1日~
260 円
360 円
※低所得者や指定難病の方以外の一般の方が対象となります。
(1食につき)
平成 30 年 4 月 1 日~
460 円
医療費のお支払い時には明細書をお渡ししておりますが、ご不明な点がございました
ら窓口までお申し出下さい。
医事係より
訪問看護よりお家で役立つ技
~熱中症~
今年の夏も猛暑の予報!熱中症には十分な対策が必要になります。
特にお年寄りやお子さんが居るご家庭は十分に注意しましょう。
こんな水分のとり方は間違い
✖水は美味しくないので、ジュースや甘いものばかり飲んでいる
✖朝は時間が無いから何も飲まない
✖夜中にトイレに起きるのが嫌だから、夜は水分をとらない
✖のどが渇かないので水分はあまりとらない。
✖飲み物は冷たい方がおいしいので、キンキンに冷やしている
熱中症対策には、どのように飲む?
「のどが渇いた~」と思った時では、もう遅いという説もあるほど。
水分補給は「こまめに少しずつ」
一気飲みではなく、噛むようにして飲むことがコツです。
冷たい飲み物は消化器官を冷やし、体に負担を不えることがあります。お年寄りには常温の
ドリンク(15~20 度)が体にやさしいです。
何を飲む?
・普段の水分補給には水やお茶で十分です。お茶を飲む際、緑茶やコーヒーなどは利尿作用
があるので、利尿作用の無い麦茶が最適です。麦茶にはミネラルも含まれますので、汗で失
われたミネラルを補給する面でも適しています。
・夏といえばスイカ!スイカは水分が90%以上と非常に豊富で、糖分やカリウム、カルシ
ウム、マグネシウムなども含まれるので、微量の食塩をかけて食べると、スポーツドリンク
と同じような効果が期待できます。
・スポーツや発熱時など、大量に汗をかいた時は水分と同時に塩分も丌足するので、スポー
ツドリンクなどが効果的です。甘みが強いものは、水で薄めて飲むと良いでしょう。(水で
薄めた方が体の吸収が早くなる物もあります)スポーツドリンクは糖分が多く含まれるので、
普段の継続的な水分補給には向きません。
手作りスポーツドリンク
すごく簡単なので、是非一度チャレンジしてみてください。
材料:水 1リットル
砂糖 大さじ4
塩
小さじ半分
レモンの絞り汁(ポッカレモン) 大さじ 2
空のペットボトルや水筒に、材料を入れ塩と砂糖が完全に溶けるまでシェイクして下さい。
砂糖をはちみつに変えたり、レモンを浮かべたり、自分好みの味を見つけて、この夏を乗り
切りましょう。
防災訓練を実施しました
管理係
6月27日(月)、新採用職員の防災教育とともに、初期消火や患者さんの避
難誘導方法の点検等を目的として、平成28年度1回目の防災訓練を実施しま
した。
今回は、3階の東病棟及び血液浄化療法室の2カ所で、何れも夜間に各部署
で火災が発生した想定で訓練を行いました。
夜間は日中に比べて職員が尐なく、限られた人員で協力・連携しあいながら
対応する必要があるため、参加者は真剣に取り組んでいました。
病棟内での訓練後、屋外で消防署員等の指導を受けながら、実際に消火器の
薬剤放射をしたり、消火栓による放水訓練を行いました。
呼吸器内科からのお知らせ
本年7月より毎週金曜日の午前、新潟大学大学院医歯学
総合研究科呼吸器・感染症内科学分野の准教授 小屋俊之
先生の外来を開設しました。
先生は、気管支喘息、COPD 診療などの第一人者で在
られます。さらに、呼気一酸化窒素濃度測定装置の運用を
開始し、ある意味大学レベルの喘息 COPD 診療が可能となりました。
喘息や COPD が疑われる症例、それらの診断が既になされているもののコント
ロールに苦慮している症例、慢性咳嗽症例など、外来診療可能な方を中心にご
紹介いただければ幸いです。今まで通り、COPD 地域連携簡易パスを利用して
の紹介も歓迎します。
外来糖尿病教室~七夕お食事会~を開催しました
管理栄養士 黒﨑ひとみ
信楽園病院では毎月第 2 水曜日に、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師などによる外来
糖尿病教室を開催しています。講義だけでなく、運動教室や調理実習、試食会も開催してい
ます。
6 月 8 日(水)に、当院通院中の患者様を対象に、夏に食べる機会の多くなる“そうめ
ん”の食べ方をテーマにして、七夕お食事会を開催し、23 名の方に参加をいただきました。
さっぱりと食べられるそうめんですが、意外にカロリーが高いことを、皆さんご存知でし
ょうか?そうめんを、野菜たっぷり、バランスよく食べる方法について話をさせて頂き、そ
の後、バイキング方式でお食事会を行いました。参加者からは“美味しかった”、
“そうめん
は好物なので、普段は食べ過ぎていた”、
“家でも作ってみたい”といった声が聴かれました。
会食中には、ご自身の療養体験や、自宅で実践している食事療法について、会話が盛り上が
る班もあり、情報共有の時間にできたようです。
今後も、糖尿病の食事療法について美味しく、楽しく学ぶ機会を設けて行きたいと考えて
います。
●外来糖尿病教室 年間予定表●
開催月
内容
費用
備考
無料
・どなたでも、自由に参加可能
1 月、2 月、3 月、5 月、7
講義
月、9 月、10 月、12 月
(毎回違うテーマです)
4月
運動教室
無料
・申し込み必要
6 月、11 月
試食会、調理実習
有料
・申し込み必要
※8 月は休会です
・会場:信楽園病院 7 階