高齢者医療制度への - 東京実業健康保険組合

❷
後期高齢者支援金
後期高齢者医療制度
75歳以上
後期高齢者
公費 (税金)
14.4兆円
現役世代の支援
6.8兆円
※
(約4割)
(約5割)
高齢者の健康保険料 1.6兆円 (約1割)
6兆円
※6兆円のうち、国保が2.1兆円、被用者保険が3.9兆円を負担している。
全国の0歳〜 歳
(本人+家族)
75 歳以上の方が加入する後期高齢者医療制度の財源は上図のように、
公費(税金)
と74 歳以下の全国民による支援金、75 歳以上の本人の保険
料で構成されています。
そのなかの現役世代による支援金が「後期高齢者支援金」です。
74
5.6万円
5.6万円
5.6万円
5.6万円
●当組合の支援金額
人数に応じて
所得に応じて
5.6万円×1/2
(=約2.8万円)
×
当組合加入者数
約
39万人
(平成27年度は1/2総報酬割)
+
=
=
約109億2千万円
約115億2千万円
~財政圧迫の最大要因~
当組合では、高齢者医療を支える負担金として、「前期高齢者納付金」と「後期高齢者支援金」を国へ納めて
おります。この負担金が保険料収入の約 46%を占めており、当組合の財政を圧迫する要因となっています(下図
参照)。
そこで、皆さまに高齢者医療制度のしくみと、どうすれば負担金を軽減できるかをご説明します。
Ⅰ 高齢者医療制度とは
平成 20 年 4月に創設された高齢者医療制度は、65 歳~74 歳の「前期高齢者」
と、75 歳以上の「後期高齢者」
を対象としています。
当組合の平成27年度決算数値
独立した
医療保険制度
高齢者医療制度
+
・
・
・
支援金単価
高齢者医療制度への
負担金のしくみについて
後期高齢者
(75歳以上)
約1,520万人
75歳
=
精算金および
事務費拠出金等
前期高齢者
約1億2千万円
(65歳~74歳)
保険料収入の
49.41%
保険料収入
約1,063億円
65歳
被用者保険の後期高齢者支援金の算定方法は、総報酬割
を段階的に拡大し、平成28年度は2/3、平成29年度に
は全面総報酬割となり、健保組合全体で約1,500億円の
負担が増えることになります。
現役世代が支援している6兆円のうち当組合の
後期高齢者支援金
約225億6千万円(平成27年度決算)
国民健康保険
約3,770万人
■ 納付金約485億円
(高齢者医療制度への支援金・
納付金、
退職者給付拠出金など)
■ 保健事業費約34億円
(各種健診・セミナーなどの疾
病予防費、体育奨励、保養施
設運営など)
( )
1人当たり
397,592円
45.59%
(健康保険組合など)
主にサラリーマンと
その家族が加入
自営業者などが加入
0歳
保険料収入の
被用者保険
■ 保険給付費約523億円
(医療費や保険給付金などの
支払い)
■ その他約21億円
(事務所費、診療所費など)
約7,350万人
出典:2014年版厚生労働白書
現役世代の健康保険料から年間約9兆円を高齢者医療制度に拠出
(当組合の高齢者医療制度への拠出金は約460億円)
前期高齢者納付金を減らすには…
後期高齢者支援金を減らすには…
●高 齢者(65歳~74歳)の方に元気で健康に過ごして
●被扶養者資格の適正化を図る
・就職や結婚などにより、被扶養者に該当しなくなったら
必ず届出をしましょう!
もらう
●高齢者の医療費の節減に努める
・お薬をジェネリックに変えて医療費を減らそう!
・安易な「はしご受診」
「時間外受診」はやめよう!
・かかりつけ医をもちましょう!
平成27年度の被扶養者資格の再確認(検認)では、約1億3,300万
円の納付金が削減されました。
Ⅱ 高齢者医療制度への負担金のしくみ
❶
前期高齢者納付金
前期高齢者の医療費は医療保険者間で調整
65歳~74歳
前期高齢者
3兆円
国保に支援
6.5兆円
国民健康保険
1.2兆円
1.3兆円
0.5兆円
健康保険組合
協会けんぽ
共済組合
地域保険
皆さまが支払う健康保険料の4割以上が高齢者医療費の支援に使われていますが、平成27年度に団塊の世
代の方全員が65歳以上の高齢者となり、
この割合は今後も上昇していくと見込まれています。高齢者の医療費を
国民全体で支えることは当然ですが、
現役世代の健康保険料負担はすでに限界であり、
人口構造の変化に対応
した負担の仕組みを見直さなければなりません。
高齢者医療費を支える財源は、①現役世代と高齢者の健康保険料負担、②高齢者が窓口で支払う自己負
担、③公費(税金)――― の3つしかありません。
この組み合わせを十分に議論し、皆が納得できる負担に抑える
ことがポイントです。
―5―
被用者保険
〈各緒数値は、2014年度賦課ベース〉
出典:厚生労働省第81回社会保障審議会医療保険部会資料を
もとに健保連で作成
内、当組合の前期高齢者納付金額 約234億9千万円(平成27年度決算)
定年退職などで会社を退職した人の多くは、国民健康保険(国保)へ加入するため、国保における前期
高齢者の医療費負担が他の医療保険者に比べて大きくなります。そこで、それぞれの医療保険者の前期高
齢者加入率に応じて負担を調整するしくみが「前期高齢者納付金」です。
―4―