ルセンティス硝子体内注射治療について

ルセンティス硝子体内注射治療について
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このたびご案内する治療は、
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この説明書は 2 ページ、同意書は 1 ページあります。
右 ・ 左
眼のルセンティス硝子体内注射です。
医師からの口頭での説明をより詳しく記載しておりますが、治療を受けられるご自身だけでなく、ご家
族にもよくお読み頂き理解した上で、同意書に署名をお願いいたします。
黄斑浮腫とは?
黄斑部とは網膜の中心部にあたる部分で、視力をつかさどるとても重要な部位です。
近視性および加齢黄斑変性症、網膜分枝および中心静脈閉塞症、糖尿病網膜症などの疾病に
より黄斑部に液状の成分が溜まるのが黄班浮腫です。視力低下や、物がぼやけて見える、
歪んで見える等の症状が現れます。黄班浮腫をそのまま放置しておくと網膜の神経が傷み、
視力低下の後遺症が残ります。
黄斑浮腫は血管内皮増殖因子(血管の新生を促す生体内物質)によって発生します。
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ルセンティスの薬効
ルセンティスは血管内皮増殖因子を減らすことで黄斑部の浮腫を抑える薬です。
ルセンティス硝子体内注射治療は黄斑浮腫を生じる様々な疾患に対して有効ですが、全ての
患者に効果があるものではありません。治療後の検査で浮腫軽減効果が認められても、患者
本人には病状の改善を実感できない場合があります。
治療方法
点眼麻酔の後、ルセンティスを眼内に注射します。
注射後、薬剤は眼球内にしばらく留まり、効果は数週間持続します。
再発の際には追加投与を行うことがあります。
全身への影響
血管に作用する薬剤ですので脳卒中や心筋梗塞の発症リスクが高まる可能性が指摘され
ていますが、発症頻度は不明とされています。このような既往がある患者にはルセンティス
硝子体内注射はおすすめしません。
治療の危険性(合併症)
① 治療中および治療後に痛みを生じることがあります。痛みの程度に関しては個人差が
ありますが、強い痛みを感じられる場合には、痛み止めを処方致します。
② 白目(結膜)に出血が起こることがあります。(結膜下出血)
③ 重篤な合併症として、白内障、緑内障、網膜剥離、眼内炎などを起こす可能性があり
ます。場合によっては失明する恐れのある病態になることもあります。
④ 治療にも関わらず病態が進行した場合には、しかるべき施設での手術、治療等が必要
となります。
当日の注意
治療の当日は散瞳いたします。注射後はしばらく見にくくなります。
危険ですので、車やバイクの運転は中止して頂きます。
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ルセンティス硝子体内注射治療は、黄斑浮腫に対して有効な治療法です。しかし前述の
ような避けられないリスク(危険性)もありますので、治療を受けるには、ご自身やご家
族の了承を頂く必要があります。
この説明書をお読みになり、ご不明な点、ご質問等がありましたら、医師やスタッフに
お尋ね下さい。
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診療行為に関する同意書
ルセンティス硝子体内注射について、医師
藤嶋研二
当院での説明にご理解いただけましたか。(説明日
はい
・
から説明を受けました。
平成
年
月
日)
いいえ
説明を受けた上で治療は希望しません。
年
月
日
氏名(ご本人)
この診療行為について十分理解し必要であると判断いたしましたので、ルセンティス硝子
体内注射治療の実施に同意いたします。
なお、実施中の緊急の処置等を行う必要が生じた場合には、点滴、緊急手術をも含めその
処置の実施についてもあらかじめ同意いたします。
年
月
日
氏名(ご本人)
氏名(ご家族)
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