平成28年7月19日 中小企業等経営強化法の経営向上設備等に係る証明書発行業務開始のお知らせ 中小企業等経営強化法に基づく固定資産税の課税標準の特例措置の開始に伴い、当工業会は 建設機械に関して、証明書発行団体としての業務を7月19日から開始いたします。 1.税制の説明 中小企業等経営強化法に基づき、人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備 投資など、自社の経営力を向上するために実施する計画(経営力向上計画)の認定を国 (事業分野別の主務大臣)から受けた事業者は、税制や金融の支援等を受けることがで きます。 それら支援策のうち、当工業会では固定資産税の軽減措置に必要な「経営力向上設備等 証明書」について、要件確認及び証明書発行業務を行います。 なお、本制度は生産性向上設備投資促進税制と併用が可能です。 【税制の詳細】 中小企業庁のHPをご覧ください。 http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/index.html 【対象設備(要件)】 1)発売後10年以内のモデルであること 2)生産性が(年平均1%以上)向上していること 3)最低取得価額以上であること 【上記税制を利用できる方】 租特税法の中小事業者及び中小企業者 会社及び資本又は出資を有する法人:資本金又は出資の総額が1億円以下 資本又は出資を有しない者:従業員数 1000 人以下 【税制措置】 ・平成28年7月1日から平成31年3月31日までに取得した生産性を高めるた めの機械及び装置について、固定資産税の課税標準が3年間2分の1に軽減 【問い合わせ先】 中小企業庁 事業環境部 企画課 (直通)03-3501-1765 1 【生産性向上設備投資促進税制A類型との対比】 ※1 自らが生産行為を行わない者は対象外(例:レンタル業者など) 注) 機械取得後に経営力向上計画を提出する場合、60日以内に主務大臣に計画を提出する必要が あります。 2.建機工の対応 当工業会では、 「機械及び装置」のうち、3-1項の「工業会が証明する対象設備」の範 囲に入る建設機械について該当要件(①販売開始から10年以内のモデルであること ②生産性が(年平均1%以上)向上していること)を満たしているかどうかの確認を行 い、満たしているものには証明書の発行を行います。 2-1.工業会において確認する要件 工業会では以下のことを確認します。 1)10年以内に販売が開始されたモデル。 2)生産性が(年平均1%以上)向上していること 生産性向上(年平均1%以上)の指標は、各メーカーにて当該モデルを説明する指 標を創意工夫して設けてください。 工業会ではその指標の説明に合理性があるか判断し、証明書発行業務を行います。 当工業会で適切と考える指標の例は以下の通りです。 ①時間当たり生産高 ②時間当たり燃費/作業あたり燃費 ③精度 等 2 2-2.手続のフロー 工業会では以下のフローで証明書を発行いたします。 (ユーザーから見た手続き) ①ユーザーは、経営力向上計画策定時に設備を決定し、メーカーに証明書発行を依頼し ます。 ②メーカーは、工業会に証明書発行を申請します。 ③工業会は、メーカーに証明書を発行します。 ④メーカーは、ユーザーに証明書を転送します。 ⑤ユーザーは、経営力向上設備等の種類を記載した計画申請書とその写し(コピー)と ともに、工業会の証明書(原本)を添付して、主務大臣に計画申請します。 ※税の申告の際に必要となるため、主務大臣に提出する前に必ずコピーを取っておいて ください。 ⑥主務大臣は、計画認定書と計画申請書の写しをユーザーに交付します。 ⑦ユーザーは、自治体へ固定資産税の申告時に納税書類とともに計画認定書の写し、計 画申請書の写し、工業会の証明書の写しなどの添付書類の写しを提出します。 * 同一型式の設備を同一用途・同一指標で複数回、証明書発行申請をすることが予 定されるメーカーは、上記の②項に先立ち事前確認依頼をすることができます。 詳しくは、次頁の【事前確認の手順の特例】をご覧ください。 3 (所有権移転外リースの場合) ①ユーザーは、設備を決定し、リース会社に手続を依頼します。 ②リース会社は、メーカーに証明書発行を依頼します。 ③メーカーは、工業会に証明書発行を申請します。 ④工業会は、メーカーに証明書を発行します。 ⑤メーカーは、リース会社に証明書を転送します。 ⑥リース会社は、リース見積書・公益社団法人リース事業協会が確認した固定資産税軽減額 計算書・工業会の証明書をユーザーに送付します。 ⑦ユーザーは、経営力向上設備等の種類を記載した計画申請書とその写し(コピー)ととも に、リース会社から入手した書類(リース見積書、軽減額計算書、工業会の証明書)を添 付して、主務大臣に計画申請します。 ※税の申告の際に必要となるため、主務大臣に提出する前に必ずコピーを取っておいてくだ さい。 ⑧主務大臣は、計画認定書と計画申請書の写しをユーザーに交付します。 ⑨ユーザーは、リース会社に計画認定書の写しと計画申請書の写しを送付します。 ⑩リース会社が自治体に納税手続を行います。 4 【証明書発行の基本手順】 先ず、工業会に証明書発行申請をするメーカーは、本税制に関する窓口担当者を原則各社1 名、登録(登録とは建機工中企経強法様式1の右下欄担当者を指定すること)してくださ い。 ①ユーザー、又はリース会社は、該当設備を生産したメーカーに証明書の発行依頼をしてく ださい。 ②依頼を受けたメーカー(窓口担当者)は、証明書(建機工中企経強法様式1))、チェック シート(建機工中企経強法様式2)、確認書(建機工中企経強法様式3)及び添付資料(生 産性等の要件内容が分かる資料)、返信封筒(切手不要)を郵送で工業会に提出、証明書 発行申請をしてください。(同様式1及び様式3には代表者印が必要です。) 非会員メーカーの場合、工業会の本税制専用口座に手数料1,000円/件を振り込み、 その振込証書(例、ご利用明細書、振替受付票等)のコピーを上記の申請時に同封して ください。工業会は振込を確認の後に③の作業に移行します。 【手数料振込先】 (株)ゆうちょ銀行 ※振込手数料はご負担下さい ○ゆうちょ銀行から振り込む場合の記号・番号 10130―94061401 ○他金融機関から振り込む場合の口座番号 ゆうちょ銀行 店名〇一八 店番018 普通 口座番号9406140 口座名義:シャ)ニホンケンセツキカイコウギョウカイ ③工業会は提出資料の記入内容を確認し、適正と判断した場合は証明書を発行し、返信封筒 に入れて郵送いたします。 ④工業会から証明書の発行を受けたメーカーは、証明書発行依頼があったユーザー、又はリ ース会社へ証明書を渡してください。 ⑤ユーザーは、計画申請時に主務大臣に証明書(原本)を添付資料としてご提出ください。 また納税時には、地方自治体に納税書類等とともに証明書(コピー)を添付資料として ご提出ください。 (税の申告の際に必要となるため、主務大臣に提出する前に必ずコピー をお取りください。) ※証明書発行には、通常、原紙受領後約 1 ヵ月程度を要します。 また、生産性向上設備投資促進税制に加え、本税制の証明書発行業務が追加になることに 伴って、事務局では、税制毎に週2日くらいに分けて作業することを予定しています。 至急の対応は難しくなりますので、お時間には余裕をもって申請いただきますよう、お願 いいたします。 5 【事前確認の手順の特例】 同一型式の設備を同一用途・同一指標で複数回、証明書発行申請をすることが予定されるメ ーカーは、上記の②項に先立ち事前確認依頼をすることができます。確認された設備は、証 明書発行に関して、ア)2回目以降の証明書発行申請において添付資料の再提出の省略 イ)証明書発行までの時間の短縮ができます。 具体的には、上記の②項の前に以下の手続きが追加されます。 1)ユーザー、又はリース会社から依頼を受けたメーカーは、証明書(建機工中企経強法様 式1)、チェックシート(建機工中企経強法様式2)、確認書(建機工中企経強法様式3) 及び添付資料(生産性等の要件内容が分かる資料)をメールで工業会に提出、事前確認 依頼をしてください。(この時点では代表者印は不要です。) 税制専用メールアドレス [email protected] 非会員メーカーの場合この時点で、工業会の本税制専用口座に手数料1,000円/件 を振り込み、その振込証書(例、ご利用明細書、振替受付票等)のPDFを作成しそれを 上記のメールに添付してください。 【手数料振込先】※振込手数料はご負担下さい ○ゆうちょ銀行から振り込む場合の記号・番号 10130―94061401 ○他金融機関から振り込む場合の口座番号 ゆうちょ銀行 店名〇一八 店番018 普通 口座番号9406140 口座名義:シャ)ニホンケンセツキカイコウギョウカイ 2)工業会は提出資料の記入内容を確認し、事前確認結果を上記 1)の返信メールで連絡い たします。 (適正と確認した場合は、事前確認番号をお知らせいたします。証明書発行申 請を郵送される際に、建機工中企経強法様式 2 に事前確認番号を記載してください。) ※証明書発行には、通常、原紙受領後約 1 ヵ月程度を要します。 また、生産性向上設備投資促進税制に加え、本税制の証明書発行業務が追加になることに 伴って、事務局では、税制毎に週2日くらいに分けて作業することを予定しています。 至急の対応は難しくなりますので、お時間には余裕をもって申請いただきますよう、お願 いいたします。 6 2-3.申請書の書式・記入例(生産性向上設備投資促進税制とは異なる様式です。) 【証明書等】 ○建機工中企経強法様式1: 中小企業等経営強化法の経営力向上設備等に係る仕様等証明書 ○建機工中企経強法様式2: 中小企業等経営強化法の経営力向上設備等に該当する機械及び装置該否 チェックリスト ○建機工中企経強法様式3: 「中小企業等経営強化法の経営力向上設備等に係る仕様等証明書」に関する 確認書 【同上の記入例】 ○建機工中企経強法様式1: 中小企業等経営強化法の経営力向上設備等に係る仕様等証明書記入例 ○建機工中企経強法様式2: 中小企業等経営強化法の経営力向上設備等に該当する機械及び装置該否 チェックリスト記入例 ○建機工中企経強法様式3: 「中小企業等経営強化法の経営力向上設備等に係る仕様等証明書」に関する 確認書記入例 2-4.その他 【受付開始日】 【手数料】 7月19日 会員は無料 非会員は1,000円/件(事前審査(メール)から原紙提出、 証明書発行までを行う) 【問合せ/送付先】中小企業等経営強化法の経営向上設備等に係る証明書担当者 (調査部) 〒105-0011 東京都港区芝公園3丁目5番8号機械振興会館2階 03―5405―2288 【メール先】 税制専用メールアドレス [email protected] 7 3-1.工業会(建機工)が証明する対象設備 耐用年数省令の設備の種類毎(機械及び装置で55種)に業界団体が指定されています。 当工業会ではその内、17の設備についての証明業務を行います。 ※ユーザーに当該設備の資産計上区分を必ず確認し、当工業会で発行できる設備の細目で あることを確認のうえ申請してください 木材又は木製品(家具を除く。)製造業用設備(No.4) 石油製品又は石炭製品製造業用設備(No.9) 窯業又は土石製品製造業用設備(No.13) 鉄鋼業用設備(No.14) 非鉄金属製造業用設備(No.15) はん用機械器具(No.17) 生産用機械器具(No.18) 業務用機械器具(No.19) 輸送用機械器具製造業用設備(No23) 農業用設備(No.25) 林業用設備(No.26) 漁業用設備(No27) 鉱業、採石業又は砂利採取業用設備(No.29) 総合工事業用設備(No.30) 運輸に附帯するサービス業用設備(No.41) 建築材料、鉱物又は金属材料等卸売業用設備(No.43) 前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの (No.55) 8 3-2.工業会が証明業務を行う具体的な機械及び装置の名称(例) 下記のうち、機械及び装置として資産計上する場合が対象(車両運搬具は非該当) 大分類 製品名 ブルドーザ トラクタ ホイールローダ スキッドステアローダ クローラ式 ホイール式 油圧ショベル 電気ショベル ミニショベル(6t未満) クローラクレーン 油圧式トラッククレーン 建設用クレーン オールテレレーンクレーン タワークレーン ロードローラ タイヤローラ 振動ローラ 締固機械 道路機械 アスファルトフィニッシャ アスファルトプラント スクレーパ モータグレーダ 大分類 製品名 コンクリートポンプ車 コンクリート機械 コンクリートバイブレータ コンクリートプラント トンネル掘進機 トンネル機械 シールド推進機 小口径推進機 油圧パイルハンマ バイブロハンマ 基礎機械 アースオーガ パイルドライバ 油圧式杭打・引抜機 油圧ブレーカ アタッチメント 油圧圧砕機 油圧解体機 クローラドリル 切断機 その他建設機械 可搬式コンプレッサ 重ダンプトラック 建設廃棄物破砕機 ※対象となる機械及び装置 固定資産税について課税の判断をするのは、各市町村です。 道路運送車両法で小型特殊自動車の定義に区分されるものは軽自動車税の対象となり、本 税制の対象にはなりません。大型特殊自動車の定義に区分されるものは固定資産税の対象 となります。 詳しくは、各市町村にお問い合わせください。 9 ◆Q&A 【固定資産税の軽減措置について】 Q1:設備の修繕等を行った場合も税制措置の対象となるのか。 A1: 資本的支出(既に有する資産の修理・改良等のために行った支出)については対象となりませ ん。 Q2:本税制の対象となる「商品の生産若しくは販売又は役務の提供の用に供する」設備とはどのよう な設備を指すのか。 A2:「商品の生産若しくは販売又は役務の提供の用に供する」設備とは、例えば、製造業を営む法人 の工場、小売業を営む法人の店舗又は自動車整備業を営む法人の作業場のように、その法人が行う 生産活動、販売活動、役務提供活動その他収益を獲得するために行う活動の用に直接供される減価 償却資産で構成されるものをいいます。したがって、例えば、本店、寄宿舎等の建物、事務用器具備 品、福利厚生施設等は対象外となります。 Q3:自ら作って固定資産計上する設備は対象となるのか。 A3:取得(購入)するもの以外に、自ら製作するものも対象となります。また、同様にオーダーメイ ド品についても対象となります。 Q4:中古品は対象となるのか。 A4:中古品は対象となりません。 Q5:取得価額の範囲には、どのような費用が含まれるのか。 A5:対象となる減価償却資産の取得価額は、①当該固定資産の購入対価、②外部付随費用(引取運賃、 荷役費、運送保険料、購入手数料、関税、その他購入のために要した費用)、③当該資産を事業の用 に供するために直接要した費用の金額(即ち、内部取付費用、例えば据付費、試運転費等)のうち、 減価償却資産として計上されるものの合計額になります。 Q6:国・地方公共団体から補助金を受けた場合でも、対象となるのか。 A6:対象になります。 Q7:取得価額の判定は、消費税抜きでするのか。それとも税込みか。 A7:取得価額の判定に際し、消費税の額を含めるかどうかはユーザーの経理方式によります。すなわ ち、資産について税込経理であれば消費税を含んだ金額で、資産について税抜経理であれば消費税 を含まない金額で判定することとなります。 Q8:単品の取得価額は、どのように判定するのか。 A8:「通常一単位として取引される単位」が最低取得価額の判定の基本となります。 Q9:取得とは、具体的にどのタイミングを指すのか。 A9: 製作又は売買等により機械等の所有権を得たことを指します。 Q10:購入ではなくリースの場合も、税制措置の対象となるのか。 A10:ファイナンスリース取引(所有権移転リース取引及び所有権移転外リース取引)については対 象になりますが、オペレーティングリース取引については本税制の対象外となります。 10 Q11:補助金を受けた設備であり、かつ圧縮記帳前は最低取得価額を上回っているが、圧縮記帳後は 最低取得価額を下回ってしまう場合、本税制措置は使えるのか。 A11:固定資産税の課税標準額には圧縮記帳は影響しないため、圧縮記帳以前の取得価額が最低取得 価額を上回っていれば対象となります。 Q12:自社で製作した設備を対象とする場合、取得価額には人件費等も含まれるのか。 A12:自社で製作した設備の取得価額算出には、当該資産の建設等のために要した原材料費、労務費 及び経費の額、及び当該資産を事業の用に供するために直接要した費用の額が含まれます。このう ち労務費の金額は、所得拡大促進税制に関する税額控除等に利用することができます。 Q13:他の税制との重複適用は可能か。 A13:固定資産税以外の特例措置(生産性向上設備投資促進税制や中小企業投資促進税制等)との関 係では重複適用は可能です。 Q14:設備を共有する場合は、どのような扱いになるのか。 A14:設備に設定している共有持分に基づき資産計上している資産の取得価額が対象となります。 Q15:親会社(大会社)が一括で調達した設備を、親会社から引き渡しを受けた子会社(中小事業者) が税制の適用を受けることは可能か。 A15:当該子会社が、大企業の支配下にあるいわゆる見なし大企業にあたらない場合は、固定資産税 の軽減措置対象になります。 Q16:レンタル資産については税制の対象となるのか。 A16:物品賃貸目的に物品賃貸業者が取得する資産は税制の対象になります。 Q17: 建機工が証明する対象設備の中に物品賃貸業用設備が含まれていないが、対象となるのか。 A17: 物品賃貸目的に物品賃貸業者が取得する資産は税制の対象になります。様式1の「設備の用 途又は細目」は、経営力向上計画に記載する事業分野に基づきますが、物品賃貸業で計画申請する 場合は、 「前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの(No.55)」を記載してく ださい。ただし、固定資産税について課税の判断をするのは、各市町村ですので、事前にご確認くだ さい。 【所有権移転外リースについて】 Q18:所有権移転外リース取引で設備を導入した場合、固定資産税はリース会社が納付するが、リー ス契約に含まれている固定資産税額は減額されるのか。 A18:はい、されます。当該制度は設備を導入する中小企業者等が軽減措置を受ける制度であります から、リース機械ユーザーが支払うリース料金に含まれる固定資産税相当額は軽減されます。 Q19:リース契約金額の固定資産税相当額が適切に減額されているかは何でわかるのか。 A19:リース会社は「固定資産税軽減計算書」を作成し、リース機械ユーザーに確認を求めますので、 リース機械ユーザーはメーカーとの間で決めた設備の見積を元に確認してください。 「固定資産税軽 減計算書」はリース契約の総額を「物件金額」、 「金利・手数料」、 「固定資産税」に分けて記載してあ り、かつ、軽減前と後の比較も可能な様式としています。 Q20:リース契約であれば、固定資産税はリース会社が納付してくれるのか。 A20:いいえ、全てのリース契約ではありません。リース取引のうち、所有権移転外リース取引は、 11 リース会社が固定資産税の納付手続をとりますが、所有権移転リース取引は、購入と同じくユーザ ーが納付します。なお、オペレーティングリース取引は当該制度の対象にはなりません。 Q21:リース取引の時の取得価額の判定は消費税抜きでするのか。 A21:はい、消費税抜きで考えます。リース会社は各種取引全てを消費税抜きで考えますので、当該 制度も同じく消費税抜きでの取引となります。ユーザーの経理方式にあわせることはありません。 Q22:輸入した設備を外国のリース会社と契約して導入したいが可能か。 A22:はい、可能です。外国のリース会社でも日本国内に固定資産があれば、固定資産税の申告・納 税義務がありますので、日本のリース会社と同様の手続をとれば可能になります。 【該当機種、要件等について】 Q23:トラックやブルドーザは対象となるのか。 A23:減価償却資産の分類うち、トラックは「車輌」に該当するため対象外となりますが、ブルドー ザは「機械装置」に該当するため、対象となります。 Q24:複数のメーカーが生産する機械装置で構成される設備の扱いはどのように考えればよいか。 A24:最終的にユーザーに納めるメーカー(最終組立メーカー)が団体に証明書発行を申請すること を想定しています。生産性向上の度合いは、構成する機械装置の中でコアとなる機械装置(すなわ ち、当該設備にとって必要不可欠な主たる機械)に基づいて判断してください。 Q25:(メーカーが新事業を開始した場合など)比較すべき旧モデルが全くない新製品は税制措置の 対象となるのか。 A25:原則として、同一メーカー内に類似する機能・性能を持つ設備がある場合は、生産性向上要件 について、できる限り当該設備との比較を行ってください。ただし、比較すべき旧モデルが全くな い場合には、比較する指標がないため、10年以内に販売開始されたものであることのみが要件と なります。 Q26:何を基準に「生産性向上」に該当するか判断すればよいのか。 A26:「生産性向上」の基準となる指標については、 「単位時間当たりの生産量」、 「精度」 、 「エネルギ ー効率」などが代表例として挙げられます。ただし、あくまで代表例であり、実際の指標の選択は、 様々な機能に対する設備メーカーの創意工夫を促す観点から、メーカーが適切に判断してください。 なお、各団体は、その指標が生産性の向上を図るための判断基準としてふさわしいものであるかど うかを確認してください。 Q27:年平均1%以上向上の比較対象は何か。 A27:当該設備を製造しているメーカーの一代前モデルと比較して下さい。 ユーザーが現在使用し ているモデルや他メーカーの製造設備との比較ではありません。 Q28:一代前モデルとは何を指すのか。 A28:機能や構造の変更など、大きな変更があった場合をモデル変更とみなし、変更前を一代前モデ ルと考えます。ただし、デザイン(色等)の変更など、機能が変わらない変更についてはモデル変更 とみなしません。これらは、生産効率、エネルギー効率等生産性向上要件を満たすことについて、適 切に比較できるかという観点から設備メーカーにおいて判断してください。 12 Q29:販売開始年度等の「年度」とは、いつからいつまでを指すのか。 A29:1 月 1 日から 12 月 31 日までを指します。 Q30:生産性指標について、エネルギー効率が 0.5%、単位時間当たり生産量が 0.5%向上している 場合、合計 1%向上ということで要件を満たすか。 A30:満たしません。 【証明書の発行手続きについて】 Q31:製造業者がいったん卸売業者やパートナー企業等に販売し、卸売業者等からユーザーに販売 する場合、証明書申請は誰が行うのか。 A31:原則として各設備の製造業者が申請者となりますが、卸売業者等が(代行して)申請するこ とも可能です。 Q32:A社の製品をB社がカスタマイズしてユーザーに納品した場合、証明書の発行申請は誰が行う のか。 A32:設備の最終的な性能を把握しているのはカスタマイズしたB社ですので、申請は原則B社が行 ってください。ただし、その際の比較対象はA社の旧モデルになりますので、適宜A社から旧モデ ルのパンフレット等を取り寄せる必要があります。 Q33:海外製の機械について、輸入業者等を通さず直接自社が輸入する場合、証明書申請は誰が行 うのか。 A33:原則として各設備の製造業者が申請者となりますが、自社が直接海外製品を輸入している場 合、自社が(代行して)申請することも可能です。ただし、その場合も、海外メーカーより当該設 備の性能を示すパンフレット、仕様書等を取り寄せてください。 Q34:卸業者や輸入車等が設備メーカーに代わって代行申請する場合、申請者は誰になるのか。 Q34:あくまで書面上の申請者名は設備メーカーになります。 Q35:自社で製作した設備を対象とする場合、証明書申請は誰が行うのか。 A35:製作者自身が申請者となります。 Q36:同じ設備を複数個導入する場合は、証明書も複数必要となるのか。 A36:同時に複数の同じ設備を導入する場合には、証明書に導入予定の個数を記載いただくことで一 枚の証明書にて対応可能です。 Q37:工業会の証明書は計画申請時と納税時にそれぞれ必要なのか。 A37:工業会の証明書は計画申請時に主務大臣に添付資料としてご提出ください。納税時には、申請 書一式(工業会証明書等の添付書類を含む。)のコピーを地方自治体にご提出ください。 Q38:対象となる事業者は何か。 A38:租税特別措置法に規定する中小事業者(常時使用する従業員の数が 1,000 人以下の個人)又 は中小企業者(資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人・資本若しくは出資を有しない法人 の場合、常時使用する従業員の数が 1,000 人以下の法人)が対象となります。なお、中小企業等経 営強化法又は中小企業基本法に規定する中小企業者(例えば、製造業については資本金の額又は出 資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が 300 人以下の会社及び個人)とは異 なることをご留意ください。 13 【参考】 Q39:計画申請から認定までどれぐらいの期間がかかるのか。 A39:標準処理期間は30日(計画に記載された事業分野が複数の省庁の所管にまたがる場合は45 日)です。手続上、概ね瑕疵がなく、スムーズに申請書類が認定に至った場合は30日(45日)以 内に認定が得られるとご理解下さい。他方で、申請書の不備が多い場合は、各事業所管大臣からの 照会や申請の差戻しが発生し、手続時間が長期化する場合があります。必ず余裕を持った申請をお 願いします。 なお、機械及び装置を取得した後に経営力向上計画を提出する場合は、取得日から60日以内に経 営力向上計画が受理される必要があります。 Q40:計画の認定後に追加で設備を取得した場合にはどうなるのか。 A40:法第 14 条第 1 項に基づき、経営力向上計画の変更(追加で取得する設備を計画に記載)し、 再認定を受けることで、税制措置を受けることができます。計画変更の際も、追加で取得する設備 について、工業会の証明書を添付資料としてご提出下さい。 14
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