生活の科学 37 01-10 - 椙山女学園大学 学術機関リポジトリ

豆乳を用いた新規発酵食品の科学
管理栄養学科 江 崎 秀 男
1
.はじめに
豆乳は、浸漬大豆を水 とともに摩砕し て得られた呉(ご)を加熱し、おからを取り 分け
た乳濁液である 。 この豆乳には、大豆由来の良質なたんぱく質、脂質、ビタミ ン、ミネラ
ルなどの他、人の健康を維持 ・増進させる生理機能成分(f
oodf
a
c
t
o
r
)が数多く含まれて
いる。大豆中のたんぱく質は栄養価も高く、血柴コレステロールを低下させたり、肥満や
糖尿病発症の抑制への効果が期待されている。また、大豆や豆乳中に含まれるイソフラボ
ン類は多種多様な生理機能を示し(図 1)、予防医学の面からも注目されている。このイソ
フラボン はエス トロ ゲン作用 を示 し、骨粗し ょう症の予防
、 更年期障害の改善などに寄与
す る ヘ ま た、こ の物質はエス トロゲンと括抗的に働 き (
抗エスト ロゲ ン作用)、 その活性
レベルを低下させ、乳がんや子宮内膜がんの予防に役立つ。
その他、サボニ ン類は抗酸化作用を示し、生活習慣病や老化の防止に繋がる 。 また、大
豆オリゴ糖である ラフ イノ ースやス タキオー スは、腸内の善玉菌である ビフ イズス菌の増
殖因子として注目さ れてい る
。
豆乳は青臭さな どの問題もあり 、飲料とし て用 い られるこ とは少なかったが、近年の製
造法の進歩による風味の改善や、健康志向・自然志向の高まりにより、 その消費量は伸び
0年度に比
ている 。豆乳の圏内生産量 は平成 23年度で約 22万 kLであ り、この値は平成 1
べると約 6.
4倍となっている。しかし日本人の年間一人当たりの豆乳の消費量(1.7
L
)は
、
同 じア ジア諸国であるマレ ー シア (
4
.
0
L
)
、タイ (
8.
9
L
)
、韓国 (
5.
1
L) などと比較すると
少なく へ 今後その消費を増やすことが望まれる。
近年、こ の豆乳を料理の素材として利用したり、乳酸菌を用いて発酵させた乳酸発酵豆
乳(豆乳ヨ ーグル ト)が市場に出 回っている。 また、こ の豆乳ヨ一 グル トが腸内フ ロ一ラ
を改善し腸内環境を整えるとともに へ
3)
¥
、脂質代謝の改善に役立つという報告告‘もある
4
)
川引
5
)
わが国では、古 くから 豆乳の原科である大豆 を用いて、味噌、 醤油、納豆などの大豆発
酵食品が造られてきた。これらの発酵食品は、各種微生物の働きによ って大豆そのものに
比べ、栄養機能、晴好機能、生体調節機能を向上さ せ ることが知られてい る 6) ヘ 私 た ち
の研究室にお いても、豆味噌などの大豆発酵食品は、原料大豆に比べ高い抗酸化性を示し、
食品の酸化的品質劣化 を抑制するのみならず州、生体内においても 抗酸化的 に働 き、種々
の酸化ストレ スを軽減する可能性を明らかにした 1ヘ
最近、豆乳の用途拡大および保健機能の向上を目指し、豆乳から乳酸発酵豆乳
、 また
この発酵豆乳よりカ ード (凝乳・凝固物)を調製し、カマンベールチ ーズカピおよびロッ
クフォールチーズカピを用いたチ ーズ様食品(以後、豆乳チーズ と略す)を調製し、これ
らの官能評価および特性 を調べる (晴好性評価)とともに、これまで報告例のない “
発酵 ・
- 1
熟成にともなう抗酸化活性の変動および大豆イソフラボン類の変化"を調べ(機能性評価)、
新規食品としての評価を行った ω。本稿においては、その内容を紹介する 。
図 1 大豆イソフラボンの生理・生体調節機能 (参考文献 1)などの内容を図式化)
2
.乳酸発酵豆乳の生菌数、 pH、酸度および凝固状態
K社の無調整豆乳 (大豆固形分 8%以上)に、 表 1に示す乳酸菌 1
1菌株を接種し、 35C
で 24時間の静置培養を行い、乳酸発酵豆乳を調製した。使用した 1
1菌株の乳酸菌のうち、
0
9菌株において豆乳の凝固がみられた。凝固した発酵豆乳は、乳酸菌の生育により pHは大
豆タンパク質の等電点である 4~5 付近となっており、 pH が低く、酸度の上昇が大きい
ものほど、しっかりとした凝固状態を示した。 このうち L
b
.c
a
s
e
iMAFF401404を用いた
発酵豆乳の形状は、滑らかなプレーンヨーグルト状であった。他の乳酸発酵豆乳の 中には、
離水が多いものや、カード中 に小さな塊が認められるもの もあり、滑らかなものは少な
かった。乳酸発酵豆乳 1
9中の生菌数は、ほとんどのものにおいて 1
08から 1
09 レベルであ
り、乳等省令で定められている乳を用いた発酵乳の生菌数 1
07hg中を満たすものであった。
また、 L
b
.c
a
s
e
iMAFF401404を用いた発酵豆乳の生菌数は、本実験で調製した発酵豆乳の
中で最も多い(1.4x1
010c
f
u
/
g) ことから、 この乳酸菌は豆乳の発酵に適した菌株であると
2
考 え ら れ た 。 こ の 乳 酸 菌 を 用 い た 発 酵 豆 乳 (35C で培養)の生菌数は、 3時 間 で
0
1
.4X107
c
f
u
/
g、6時間で 3.2x107
c
f
u
/
g を示したが、これらの培養時間では 豆乳は凝固しな
かった。
表 1 各種乳酸発酵豆乳の生菌数、 pH、酸度および凝固状態
生菌数
(
c
釦/
g
)
立平L
pH
酸度
(%)
状態
6
.
5
0
.
5
9
.
0x1
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6
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mNBRC*15891
-
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X1
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凝
周
-
非凝国
*
NBRC:NITEB
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*ATCC:
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nTypeC
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*MAFF:
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c
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s,
J
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a
n
各種乳酸菌を用 いた発酵豆 乳の調製 は、2検{本で、行った。生菌数の測 定は、発 酵 豆 乳 の
各希釈液につき それぞれ 2速で‘行った。表 中の各数値は、2検体の平均 値を示 す。凝 闘
て同様 であった。
の状態は、 2検 体においー
3
.乳酸発酵豆乳の官能評価
凝固した乳酸発酵豆乳の 9種類につ いて、酸味、風味、 口当たり、後味および総合評価
表2
)。パ ネリストは、乳酸発酵豆乳の食 経験 があ
の 5項 目を 5点評価法 により評価し た (
る椙山女学園大学管 理栄養学科 の学生
(
4年生) 19名とし た。その結果、Lb.caseiMAFF
401404を用い た乳酸発酵豆乳が、風味、 口当た りおよ び総合評価におい て、それぞれ 4.
2点
、
4.4点および 3
.
9点の高得点を示した。酸味においては、 Lb
.plantarumNBRC15891を用い
b
.c
a
s
e
iMA
FF401404を用いたも の もそ
た発酵豆乳が最も高得点 (3.8点)を 示したが、 L
3.
7点)であ った。 また、後味に おいて も L
b
.plantarum4、L
b
.c
a
s
e
iM
AFF
れに次 ぐ得点 (
401405お よび L
b
.sake
iNBRC3541が最 も高得点 (
3.
7点) であ ったが
、 Lb
.c
a
s
eiM
AFF
401404を用いた 発酵立乳も高 い得点 (
3
.
6点)を 示し た。 これ らの結果より 、滑 らかなプ
レー ンヨ ー グルト状に凝固した L
b
.c
a
s
eiM
AFF401404を用いた乳酸発酵豆乳は、官能評
価 試験の いずれの項目 において も高得点 を獲得 し
、 バラ ンスの とれた乳酸 発酵豆乳で、
ある
と考 えら れ る。 また
、 以後の豆乳チーズの調製 には、こ の菌株 を用い ることにし た
。
- 3-
表 2 各種乳酸発酵豆乳の官能評価
Lb.plantammNBRC1
5
8
9
1
L
b
.
p
l
a
n
.
t
丘m
l
刀司 4
L
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.p
l
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mATCC14917
L
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iMAFF401403
L
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0
1
4
0
4
L
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L
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k
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L
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.D-1
3
3
酸味
風味
3
.
8
:
!
:0.
9
3
.
3土1
.2
口当たり
後味
総合評価
3
.
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.2
3
.
2
:
!
:1
.
3
3
.
5土1.0
3
.
3士1.2
3
.
3土0
.
9
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.
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3
.
6土0
.
7
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.
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.
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.
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3.
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3.
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.
1
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.
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.
4
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.
9
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7
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!
:1
.
2
2
.
5土0
.
8
官能評価試験は、乳酸発酵豆乳の食経験がある女子学生 1
9名により、表中の 5項目に
ついて 5点評価法で行った。表中の数値は、各項目における平均値士標準偏差を示す。
4
.豆乳チーズのホルモール態窒素量および遊離アミノ酸量
Lb
.c
a
s
e
iMAFF401404を用いて調製した発 酵豆乳を 、木綿布を敷いた豆腐型に詰め、重
量負荷を課 しながら圧搾を行い (
4C、28時間)、ホエーを除去し 、カードを得た 。 このカー
0
ドに、カマンベール チーズカピ P
e
n
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c
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r
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iNBRC32215 (
以後、 P
.c
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b
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r
t
i
NBRC32215と略す)およびロッ クフォールチーズカ ピ P
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c
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liumr
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q
u
φr
t
iNBRC4622
(以後、 P
.r
o
q
u
φr
t
iNBRC4622と略す)を接種し、 15C、湿度 60~ 70% の培養条件で
0
8日間および 14日間の発酵 ・熟成を行い、豆乳チ ーズを調製した 。
P
.c
a
m
e
m
b
e
r
t
iNBRC32215 で培養した 豆乳チ ーズでは、
1~2 日日にその表面に菌糸体の
生育が見られ、数日 後には胞子形成が認 められた 。一方、 P
.r
o
q
u
φ的 NBRC4622で培養し
たものでは、胞子着 生の進行とともに、 チ ーズ表面は青色に変 化した 。発酵 ・熟成の進行
とともに、いずれの 豆乳チーズにおいて も pHの上昇が認められた 。チーズ組織の軟化 も
表層部から深層部に向かつて進行し、 P
.c
a
m
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m
b
e
r
t
iNBRC32215を用いた豆乳チーズは、
P
.r
o
q
u
φr
t
iNBRC4622を用いたものよりク リーミーな状態であ った 。
2種類のチーズカピで 8日間および 14日間の発酵 ・熟成を行った豆乳チ ーズは 、凍結乾
燥粉末 (
F
D
P
) とし、旨みの指標と なるホルモ ール態窒素量を測定 した 。 図 2から明らか
なように、カード中 のホルモール態窒素 量は 0.
05N g/100go
fFDPであ ったが、チーズ
カピの発酵 ・熟成にともない有意 な(P<0.
01) 増加が認められた 。 1
4 日間の発酵・熟成を
行った 豆乳チ ーズでは、 P
.c
a
m
e
m
b
e
r
t
iNBRC32215で 0.50N g/100go
fFDP
、P
.r
o
q
u
φr
t
i
NBRC4622で 0.55N g/100gofFDPを示した 。
また、アミノ酸分析により 豆乳チーズ中の遊離 アミノ酸組成を調べ た 。発酵前のカ ー ド
中の遊離アミノ酸総量は、 441mg/100go
fFDPであ ったが、P
.c
a
m
e
m
b
e
r
t
iNBRC32215
を 用 い て 14日 間 の 発 酵 ・熟 成 を 行 っ た 豆 乳 チ ー ズ で は 約 3.
3倍 に 増 加 し た 。 また 2
r
o
q
u
ゆr
t
iNBRC4622では、その増加の割 合は大きく約 6.4倍となった。特に、旨みを呈す
-4
るアミノ酸であ るグ ルタミン酸 (
Glu) は
、 Ecamemb
e
r
t
iNBRC32215を用いた豆乳チー
ズで はカード の約 2.
9倍 (
427mg/100
go
fFDP) に、また Er
o
q
u
φr
t
iNBRC4622を用い
.
7倍 (838m
g/1
00
go
fFDP) に増加し た。
た豆乳チーズで は約 5
豆乳チーズ中の ホルモール態窒素量および遊離ア ミノ酸量 (
グ ル タミン酸量)が発酵・
熟成 により顕著 に増加したのは、カード中のたんぱ く質がチーズカピ の産生するプロテ
アーゼによって分 解 され、低分子のペ プチドや遊離のア ミノ酸が生成さ れた ためであると
考察さ れる。特に、発 酵 ・熟成 によ り生成し たグルタミ ン酸 は
、 豆乳チ ーズ の旨みの増強
に寄与すると考えら れる。
(品。同刷。凶c
e 同¥MZ)
0
.
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a
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6
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A
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酬 機 繊 維 、てlw ムヘ長
0.
4
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カード
1
4日
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8
1
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iNBRC32215 P.
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2
2
1
5および P
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0
1
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iNBRC4
6
2
2で発酵 ・熟成 (
8日
図2 P
問、 14日間) させた豆乳チ ーズのホルモール態窒素量
p
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iNBRC3
2
21
5お よ び P
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iNBRC4
6
2
2を 用 い た 豆 乳 チ ー ズ は、
La
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b
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sc
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s
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iMAFF4
0
1
4
0
4で培養した乳酸発酵豆乳のカードを用 いて調製した。
それぞれのグラフ の値は、 平均値 土標準偏差
(
n=3
) を示す。異なるアルファベットは、
有意差 戸く
( 0
.
0
1、 Tukey検定) を示す。
5
.豆乳チーズの官能評価
Ec
a
m
e
m
b
e
r
t
iNBRC32215および Er
o
q
u
ゆr
t
iNBRC4622で 14日開発酵 ・
熟成させた豆
乳チー ズについて、 口当たり、におい、異常な苦味や酸味がない、 旨みがあるおよび総合
)。パネ リス トは、椙山女学園大学管理栄
評価の 5項目を 5点評価法により評価した(図 3
4年生) 1
4名とした。口当た りにおいては、 Ec
a
me
mb
e
r
t
iNBRC32215を
養学科の学生 (
用いた クリーミーな状態である豆乳チ ーズが高得点 (
3
.
8点)を 示 した。Er
o
q
u
φrt
iNBRC
3.
4点)を得た 。 旨みに おいても両チ ーズ ともに 3
.
2
4622を用いたチ ー ズも良好な評価 (
点 以 上 を 獲 得 した。総 合 評 価 は 両 チ ーズ で 3.
0点と なった。 5項 目の合計点数も、 E
cam
e
mb
e
r
t
iNBRC32215および Er
o
q
u
ゆr
t
iNBRC4622の豆乳チ ーズで、ともに 16.
7点 と
5
なり、かなり高い評価を得ることができた。
今後、種々のチーズカピを用いて、またその発酵・熟成の方法を改良し、より香味の優
れた豆乳チーズの調製を行いたい。
P
.roque
f
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iNBRC4622
P
.c
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l
l
1
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iNBRC32215
口当たり
口当たり
5
総合評価
コ
総合評価
L
こおい
L
こおい
図 3 Rc
αm
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iNBRC3
2
2
1
5および R r
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q
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r
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iNBRC4
6
2
2で 1
4日間発酵・熟成
させた豆乳チーズの官能評価
官能評価試験は女子学生 1
4名により、図中の 5項目に ついて 5点評価法で‘行 った。 レー
ダーチ ャートにおける各項目の値は、平均債を示す。 この試験は、 2回の繰り返しを行 った。
6
.乳酸発酵豆乳および豆乳チーズの抗酸化性
食品のもつ抗酸化性は、食品の品質劣化を抑制するのみならず、生体内においても活性
酸素やフリ ーラジカルを捕捉し、がんをはじめとする種々の生活習慣病の予防や老化抑制
に寄与する 。
まず、凝固した 9種類の乳酸発酵豆乳 (
表 1)の凍結乾燥粉末 (
FDP)を用いて 75% エ
タノ ール抽出液を調製し、 DPPH (
1
,
1d
i
p
h
en
y
l
2
p
i
c
ry
l
h
y
d
r
a
z
y
l)法 ω によりこの抽出液の
抗酸化活性を測定したが、原料豆乳との聞に活性の差はほとんど認められなか った。
同様に、 L
b
.α
cs
e
iMAFF401404で発酵させた乳酸発酵豆乳より調製したカード、またこ
のカードを 2種類のチーズカピ (
Ec
amembertiNBRC3221
5および E r
o
q
u
ゆr
t
iNBRC4622)
で発酵 ・熟成させた立乳チーズを用いて抗酸化活性を測定し、その結果を図 4に示した 。
カードの抗酸化活性は 1
.6μmol トロロ ックス当量 /go
fFDPであったが、どちらのチー
ズカピを用いた場合も、 豆乳チ ーズの抗酸化活性はカードに比較してともに有意に高い値
を示した。EcamembertiNBRC32215を用いた豆乳チーズの活性は、 8日間のもので約 2
.
0
倍
、 1
4日間のもので約 2.
7倍となり、発酵・熟成にともなって抗酸化活性は有意にゆく 0
.
0
1)
上昇した。 また、 Er
o
q
u
e
f
o
r
t
iNBRC4622を用いた場合も 8日間の発酵 ・
熟成で約 2.
5倍と
なった。 この抗酸化活性は、 1
4日間の豆乳チーズでもほとんど変わらなかった。本研究に
おいては、乳を原料とした市販の A社および B社の国産カマンベールチーズを入手し、豆
乳チーズの場合と同様の方法で抗酸化活性を調べたところ、それぞれ1.1:
1
:
:0
.05μmolおよ
び 0.
6:
:
1
:
:
:0.06μm
olトロロックス当量 /go
fFDP (
n=3)を示した。 この結果より、今回調
製した豆乳チーズは、市販のカマンベールチーズより強い抗酸化能をもつことが分か つた。
今後、これらの豆乳チ ーズ中の抗酸化物質 を分離 ・精製し、その化学構造を明らかにす
6
ると ともに、その生成メカニズムを調べる必要がある 。同時に、 より強い抗酸化能をもっ
豆乳チーズの開発を検討したい。
a
4
.
5
3
.
5
ω¥-oE邑 ) 柵 矧
u
s
z
h
(︽富岡刷。
4
3
2
.
5
2
1
.5
1
0
.
5
。
カード
8日
14日
P
.α
c
a
m
e
m
b
e
r
t
iNBRC32215
8日
14日
P
.r
o
q
u
e
.
f
o
r
t
iNBRC4622
図4 P
.c
αm
e
m
b
e
r
t
iNBRC3
2
21
5およびP.r
o
q
u
e
f
o
r
t
iNBR
C4
6
2
2で発酵・熟成 (
8日間、
1
4日間) させた豆乳チーズの抗酸化活性
それぞれのグ ラフの値は、 平均値±標準偏差
(
n=3
) を示す。異なるアルフ ァベットは、
有意差(P<O.Ol、 Tukey検定)を示す。
7置乳酸発酵豆乳調製時におけるイソフラポン類の変化
凝固し た乳酸発酵豆乳 9種類お よび原料豆乳について、各種イソ フラ ボンの HPLC分析
を行い、その結果を 表 3に示した。今回使用した豆乳中には、マロニル配糖体である マ ロ
ニルダイジンおよ びマロニルゲニスチ ンが最 も多く含まれており、両者合わせて約 60%を
占めていた。次いで、
、グルコシル配糖体であるダイジ ンおよびゲニスチンが約 40%を占め
た。一方、アグ リコ ンのダ イゼイ ンおよびゲニス テインはほとんど含まれて いなかった
。
本研究で使用した乳酸菌の うち 、L
b
.plantarum、L
b
.c
a
s
e
i
、L
b
.s
a
k
e
i
、P
.c
e
r
e
vi
s
i
a
eおよ
u
c
o
n
o
s
t
o
cs
p
.を用いた 9種類で凝固 した乳酸発酵豆乳 を調製することができたが、
、
び Le
、
,
'-
の中で L
b
.p
l
a
nt
a
ru
m および L
b
.c
a
s
e
iを用いた 6種類の発酵豆乳においてはダイジンおよび
ゲニスチ ンのアグ リコン化が進行し、それぞれ ダイゼイ ンおよびゲニステインを生成 した。
しかし、豆乳中のマロ ニル配糖体であるマ ロニルダイジンおよびマ ロニルゲニスチンは、
いずれの乳酸菌においても分解されなか った。I
z
umiら 13) は、大豆イソフラ ボン のアグ リ
コン は配糖体に比較し て生体内へより 早く 吸収 され、その吸収率も高い ことを報告してい
る
。 また 、これら イソフ ラボン類 (
配糖体群お よびアグ リコ ン群)を長期摂取 した場合、
アグ リコン含量の多いものは、冠状動脈性心疾患やがんなどの予防に効果的であると述べ
ている 。通常、大豆イソフラボンのグルコシル配糖体は腸内善玉菌であるピフイズス菌
一 守一
恒例d
o
b
a
c
t
e
r
i
u
ml
o
n
g
u
m)ω や、乳酸菌 (
L
b
.c
a
s
e
i
) 15) の産生する s-グルコシダーゼに
よって酵素的に分解されてアグ リコンを 生成する ことが知られているが、この分解には腸
内環境が大きく関与する 。近年、漬物から分離した L
b
.p
l
a
n
t
a
r
u
mω や、果物や野菜から
分離した種々の植物由来の乳酸菌 川が、豆乳中のグルコシル配糖体を分解することが報告
されている 。表 3においても、 L
b
.c
a
s
e
iに属する 3菌株はグルコシル配糖体を効率良く分
解し、アグリコンを生成した。 また、 L
b
.p
l
a
n
t
a
r
u
mの 3菌株においても同様のアグリコン
化 は進行したが、 L
b
.ρ
l
a
n
t
a
r
u
m
4による分解は緩慢で、ありダイジンで 55%、ゲニスチンで、
47%であ った。一方、L
b
.s
a
k
e
iNBRC3541および、 L
e
u
c
o
n
o
s
t
o
cs
p
.D-133の菌株においては、
このアグリコン化はほとんど進行しなか った。
表 3 各種乳酸菌を用いた発酵 豆乳中の各イソフラボン 含量
ダイジン
マロニル
ダイジン
ダイゼイン
ゲニスチン
豆乳
0
.
2
6
0
0.
41
6
0
.
0
0
8
0
.
3
3
6
0
.
5
3
1
0
.
0
0
7
L
b
.pJantarumNBRC1
5
8
9
1
0
.
0
0
9
0.
41
4
0
.
2
7
7
0
.
0
4
8
0.
496
0.
279
マロニノレ
ゲニスチン
ゲニステイン
L
b
.
p
J
a
n
t
.
担 w
n-4
0
.
1
1
8
0.
332
0.
209
0.
179
0.
424
0.
192
L
b
.p
J
a
n
t
a
r
u
mATCC14917
0
.
0
1
4
0
.
3
2
7
0
.
3
2
1
0
.
0
6
4
0.
408
0
.318
L
b
.casoMAFF401403
0
.
0
1
0
0.
396
0
.
2
6
3
0
.
0
4
5
0.
477
0
.
2
6
9
L
b
.caseiMAFF401404
0
.
0
0
9
0.
404
0
.
2
8
4
0
.
0
37
0.
48
5
0
.
2
9
5
L
b
.caseiMAFF401
4
0
5
0
.
0
2
1
0
.
3
3
2
0
.
3
3
2
0
.
0
5
7
0
.
3
9
9
0
.
3
1
2
L
b
.sakeiNBRC3
54
1
0
.
3
2
4
0.
351
0
.
0
0
9
0.
388
0.
423
0
.
0
0
8
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.c
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e-1
0
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1
4
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0.
400
0
.
0
2
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.
2
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9
0.
509
0
.
0
7
2
L
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u
c
o
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s
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o
cs
p
.0 -1
3
3
0.
243
0.
41
1
0
.
0
1
3
0.
320
0.
524
0.
034
豆乳および各種乳酸発酵 豆乳中の各イソフラボン 量 は
、 FDPlg中のアグリコン相当量 (
mg)
として示した。表中の各 数値は、 2検体の平均値を示す。
8
.豆乳チーズ調製時におけるイソフラボン類の変化
カー ドに Ec
a
m
e
m
b
e
r
t
iNBRC32215および Er
o
q
u
e
f
o
r
t
iNBRC4622をそれぞれ接種し、
発酵 ・熟成 (
8日間、 1
4日間)を行った豆乳チーズ中のイソフラボン類の含量(アグリコ
ン相当量)を表 4に示した。豆乳の乳酸発酵時には分解されず、カード中に残存していた
マロニルダイジ ンおよびマ ロニルゲニスチンは、今回使用した 2種類のチーズカビで分解
され、それぞれダイゼインおよびゲニステインを生成した 。特に、 Er
o
q
u
ゆr
t
iNBRC4622
を用いた豆乳チ ーズではこのアグリコン化が円滑に進行し、 1
4日間の発酵・熟成を終えた
豆乳チ ーズでは、アグリコンの占める割合は約 90%であった。 このマロニル配糖体のアグ
リコン化には、その構造から推察して、マロニル基を脱離させるエステラーゼと
F司グル
コシダーゼの作用が不可欠で、あると考えられる 。今後、チーズカピが産生するこれらの酵
素の特性や分解のメカ ニズムを明らかにするとともに、効率良くアグリコン 化が進行する
豆乳チーズの発酵・熟成法を検討することは重要な課題である 。
以上の結果を総合すると、本研究で調製した豆乳チーズは、 官能評価において良好な結
果を得、さらに抗酸化性を示し、また豆乳中のイソフラボン配糖体はアグリコン化されて
8
おり機能性が期待されることから、将来、一食品として消費者に受け入れられる可能性が
示唆さ れる 。
表 4 Rc
αm
e
d
e
r
t
iNBRC32215および R r
o
q
u
e
f
o
r
t
iNBRC4622を用いた豆乳チース中の会イソフラボン含量
カード
ダイジン
マロニノレ
ダイジン
ダイゼイン
ゲニスチン
マロニノレ
ゲニスチ
ン
ゲ
ニステイン
0.
0
05土 0
.
0
0
1
0
.
2
7
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.
0
0
3
.
0
0
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0
.
2
3
8土 0
0.
024土 0
.
0
0
2
0
.
5
1
8土 0
.
0
0
8
0.
4
22x0
.
0
0
6
ND
0
.
2
0
4土 0.
003
0
.
3
0
8土 0
.
0
0
1
0
.
0
2
7土 0
.
0
0
1
0.
4
54土 0
.
0
0
5
0
.
5
8
4x0
.
0
0
7
ND
0
16
0.
1
1
8士 0.
0.
283x0.
01
6
0
.
0
2
7土 0
.
0
0
1
0
.31
1土 0
.
0
3
1
0
.
5
6
9土 0
.
0
2
8
ND
0
.
1
0
2士 0
.
0
1
1
0.
43
9土 0
.
0
1
1
0
.
0
1
7士 0
.
0
0
2
.
0
2
2
0
.
2
7
6士 0
0
.
8
8
4土 0
.
0
2
2
ND
001
0
.
0
3
6土 0.
0
.
5
0
1土 0
.
0
2
5
0
.
0
1
2土 0
.
0
0
1
0.
126土 0
.
0
0
3
1
.
0
3
8土 0
.
0
57
a
m
e
m
b
e
r
t
i
N
B
R
C
P
.c
32215 (
8日)
P
.c
a
m
e
m
b
e
r
t
i
N
B
R
C
32215 (
1
4日)
P
.r
o
q
u
e
f
o
r
t
iNBRC
4622 (
8日)
Pr
o
q
u
e
f
o
r
t
iNBRC
4622 (
1
4日)
ND:no
td
e
t
e
c
t
e
d
カー ドおよび豆乳チ ーズ中の各イソ フラボン量は、 FDPl
g中のアグリコン相当量 (
mg
)と
して示 した。表中の各数値は
、 平均値± 標準偏差 (
η=3)を示す。
9
.おわりに
豆乳は栄養価に優れ、イソフラボン類などの機能性成分を含むが、その消費量は多 くな
い。本研究では、豆乳の用途拡大および保健機能性の向上を目指し、豆乳から乳酸発酵豆
乳、さらには立乳 チ ーズを試作す る とともに、これ らの抗酸化性の評価および主要成 分の
分析を 行 った。
1
1菌株の乳酸菌 で豆乳を発酵させたところ、 9菌株において凝固が認めら れた 。 イソフ
a
c
t
o
b
a
c
i
l
l
u
spl
an
t
a
r
u
mお よび、 Lac
初旬 c
i
lu
sc
a
s
e
iを用 いた乳酸発酵豆
ラボン分析の結果、 L
乳では、 豆 乳中のグルコ シル配糖体である ダイジンお よびゲニスチン は効率よく分解 され
、
それぞれ ダイゼ イ ンお よびゲニステ イ ンを 生成した 。 しかし、いずれの乳酸菌 においても
b
.c
a
s
e
iMAFF401404を用いた乳酸発酵豆乳は、
マロニル配糖体は分解されなか った。 L
滑らかなプレーンヨーグルト状に凝固し、 官能評価においても高得点を 収めた。この発酵
P
e
n
i
c
i
l
l
i
u
mcamemb
e
r
t
iNBRC32215)
豆乳よりカ ード を調製し、カマンベールチーズカ ピ (
お よびロックフォールチーズカピ (
Pe
ni
c
i
liumr
o
q
u
e
f
o
r
t
iNBRC4622) を用 い て豆乳チー
ズを調製 した。いずれのチーズカピを用 いた場合も 、発 酵 ・熟成にともない、ホルモール
態窒素量および旨みを呈するグルタミン酸やアスパラギン酸の含量が顕著に増加した。ま
た、官能評価においても高得点を得た。 DPPH法による抗酸化試験の結果、豆乳チ ーズの
抗酸化活性も発酵 ・ 熟成中に有意に (p < 0.01 ) 上昇し 、カ ー ドの 2 ~ 3 倍に増大した 。 ま
た
、 豆乳の乳酸発酵時には残存していたマロニル配糖体も、これら のチーズ カピによ って
分解さ れ
、 体 内吸収性に優れたアグ リコン に変換された。 これ らの結果より、この豆乳を
用いたチーズ様食品は、将来、 高付加価値を もっ新規食品 として 受 け入 れ られる 可能性 が
高いと考えられる 。
- 9-
参考文献
1
) 家森幸男 ら、大豆イソ フラボン、 幸書房 (
東京)、p
.3
9(
1
9
9
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t
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w
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n
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l
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1
9
8
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8
9(
2
0
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s
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.
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c
i
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l
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m
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,
.
r1
3
0,1
6
9
5 (
2
0
0
0)
1
4) T
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.
i6
7,3
1
0
4 (
2
0
0
2)
η
1
5) O
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o
o
dRe
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