医芸とスポーツ - 一般社団法人広島県医師会

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年(平成
年) 月
日
広島県医師会速報(第
号)
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
第 回広島県医師会囲碁大会(会長杯地区対抗戦)
平成 年 月 日㈰午前 時 分より広島医師会館 階健康教育室において、第 回囲碁大
会地区対抗戦を開催し、 地区より 名、 歳~ 歳までと幅広い年代の方が参加した。当日
は雨のため開始時間を遅らせてのスタートとなった。
真田幸三先生の挨拶により開会、続いて総合世話人の幸田清文先生によるユーモアあふれ
る入念なルール説明があり、集合写真の撮影を行った後、それぞれ対局を開始した。
各チームの主将から 将までが、将ごとにそれぞれ 局対戦し、勝数・得点により順位を決
定。本年度は呉地区が優勝した。
年に一度の大会ということで、参加者は日ごろの修練の成果を発揮できるよう集中して対
局に臨み、対局が終わった後、対戦者同士で対局の検証をしたり、他の対局を見守りながら
打つ手の検証をし合ったりするなど、参加者それぞれが各自の棋力向上にも努めていた。特
に最終戦は、一手一手息をのむ緊迫した戦いとなった。大会は和やかな雰囲気の中で行われ
たが、地区の名誉と個人の意地をかけた対抗戦は非常に白熱し、参加者は勝敗に一喜一憂し
ていた。
囲碁大会終了後、階第 会議室に場所を移し、今年度も懇親会を開催し、表彰式では各賞
(団体・個人)の賞品贈呈が行われ、大いに親睦を深めた。
大会結果ならびに優勝記は次のとおり。
昭和
年
月
日 第
種郵便物承認
広島県医師会速報(第
第
号)
年(平成
年) 月
日(
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回広島県医師会囲碁大会
平成 年 月 日蚊
広島医師会館 階 健康教育室
総合順位
チーム名
呉地区
選 手
勝数
吉本 功
主
将
副
三
四
五
将 住吉 睦人
将 藤原 敬
将 藤井 信之
将(高杉 敬久)
総合順位
チーム名
主
副
三
四
五
将
将
将
将
将
佐伯地区
選 手
勝数
川上 恭司
石田 邦夫
長谷川 修
山根 基
永井 賢一
得点
得点
広大同窓会B
選 手
勝数 得点
久賀淳一朗
広島B
選 手
勝数
中山 茂
山中謙太朗
梶谷 直人
松本 文雄
兼山 敦
近藤 英明
宮本 哲男
清水莊一郎
中川 嘉人
福山地区
選 手
勝数
高橋 節夫
瀬尾 功
今福 健雄
土石川勝司
高橋 健治
得点
東部地区
選 手
勝数
倉田 要
佐野 宏一
井上 恭一
安松 義晃
鍋島 三朗
得点
広島A
選 手
勝数
幸田 清文
得点
橋本 久勝
横山 厳
三好 久史
岡部 知洋
得点
広大同窓会A
選 手
勝数 得点
奥崎 健
安東 直彦
田中 恒夫
真田 幸三
迫田 勝明
※得点・
・
・
対戦相手の勝数の合計で勝数が同点の時の勝敗に関与する。
広島県医師会囲碁大会(会長杯地区対抗戦)
優勝記
呉地区チームの底力?
呉地区 藤原 敬
呉地区 年ぶりの優勝です。昨年、一昨年とラ
イバル(と私が勝手に思っている)福山に優勝
を持って行かれ、今年こそはと期するところが
ありました。ところが五将の高杉先生が見当た
りません。あとで聞くとあまりの忙しさに体調
が悪く欠席ということでしたが、その時は今年
もダメかと一瞬弱気になりました。
しかし考えて見れば一人欠けるという同じよ
うなピンチは数年前にも経験しており、その時
も最下位というわけではなかったので、頑張れ
ば何とかなるのではないかと気を取り直し対局
に臨みました。
ただ気になったのは主将吉本先生が最近口癖
のように漏らす言葉です。
「最近年を取って碁が
弱くなった…」。このたびも会う早々にこの言葉
が出ましたので、住吉先生と一緒に「そんなこ
とはありませんよ…」と特に根拠もない慰めの
言葉をかけたのですが、あまり納得されなかっ
たようです。今まで私が見るに吉本先生は 勝す
ることが多く、時々 勝といった感じでした。最
近は(ごく少ない)若手の台頭もあり、常勝と
いうわけにはいかないようですが、今回もきっ
ちり 勝され、存在感を示されました。
四将の藤井先生も今回出場をお願いするとき、
高齢を理由に引退するようなことをほのめかさ
れました。しかし過去の成績を見ると、ほとん
どコンスタントに 勝以上を挙げておられ、ここ
でポイントゲッターを逃してはならじと何とか
泣きついてお願いした次第です。最高齢者賞を
受賞されましたので、確かに高齢であることは
間違いないのですが、その実力は今回 勝されて
優勝の原動力になったことで証明された訳です。
代表世話人の幸田先生によると、あと 年は何
とかこの会を続けたいということですので、こ
・
れからもこの会が続く限り出場していただきま
・
す。以前平岡先生が 歳代で何度も出場される
など、最高齢者賞は呉地区の伝統ですので、今
後も頑張っていただきたいと思います。
住吉先生は相変わらず大味な碁で、ボクシン
グに例えればノーガードの打ち合い、柔道に例
えれば、巴投げか一本背負い、プロレスに例え
れば必殺逆転の回転エビ固め(最近プロレスを
見ていないので古い話ですみません)といった
感じです。今回も盤の半分くらいの大石が取ら
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年(平成
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広島県医師会速報(第
れたり取ったりしていました。本人によると形
勢判断、計算が苦手なので細かい碁にならず、
ついつい攻め合いになると言われていますが、
私が思うに細かく勝っても快感を引き起こす神
経伝達物質であるドーパミンが放出されず、大
石を取らないと満足できない脳(大石依存症?)
になっているのではないかと疑っております。
こういう碁は取りこぼしも多いのですが、今
回は 勝 敗でした。
私の碁は自分で評価するのも難しいのですが、
囲碁の専門用語で一言で言えば「筋の悪い碁」
ということになりますでしょうか。ただ医者に
ならなければ数学者になっていたはずですので
計算は強く、中盤から終盤にかけての形勢判断
は比較的正確です。優勢な碁はポカをしない限
りそのまま勝つことが多いのですが、以前は筋
悪の割りには力も弱かったので劣勢な碁をひっ
くり返すことが困難でした。最近努力の甲斐
あってか戦いの碁もこなせるようになり、劣勢
な碁も粘って逆転することも多くなりました。
今回も 局は劣勢な碁をひっくり返し(相手のポ
カもありましたが)、最後の 局は序盤の相手の
ミスで早々の投了を免れ、気落ちした相手の戦
意喪失につけ込み 勝を挙げることができまし
た。
この数年勝敗をスイス方式の勝ち数の合計で
決めるようになり、 点か 点で優勝でしたが、
今回は他のチームの星のつぶしもあり、福山
チームも振るわず 点で優勝することができま
した。呉地区の底力と言いたいところですが、
ラッキーだった気もします。
大会終了後懇親会があり、何人かの先生とお
話をする機会がありました。その時に普段、碁
はどこで打っているかということが話題になっ
たのですが、皆さん最近碁会所で打つことは少
なくなり、インターネットの囲碁サイトでの対
局が多くなったと言われます。
私も平成 年ごろから碁会所にはほとんど行
かなくなり、日本棋院の「幽玄の間」と「サン
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昭和
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種郵便物承認
サン」に入会してインターネットで対局してい
ます。碁石を握るのはこの会を含めて年に 、回
程度です。インターネット対局の利点は、対局
する時間を問わないこと、いつでも同じくらい
の力の相手が見つかることでしょうか。整地を
する手間もなく便利なのですが、欠点としては
マナーが悪くなる傾向があることです。最近サ
イトの管理者がマナーの悪い利用者に目を光ら
せていることもあり、だいぶ改善されたようで
すが、以前は大差の局面でもしつこく打ち続け
たり、まったく生きる望みのないところに打ち
込むなど、明らかに負けた腹いせに嫌がらせと
しか思えないようなことをする相当にマナーの
ひどい人もいました。特に実名の出ないハンド
ルネーム(ニックネーム)で参加するサイトに
このような人が多い傾向がありました。実際に
相手が目の前にいる碁盤での対局ではこのよう
な品のない行為はしない人でも、いわゆるイン
ターネットのような仮想空間での対局だとこの
ような心理状態になるのではないかと思います。
一般的にネット上の発言が過激になるのはよ
く知られていることです。陰では人の悪口を言
う人でも、面と向かっては愛想良くするのと同
じ心理で、特に匿名性の高い場合本音が出ると
いうか本性が出るというか、殺伐とした雰囲気
になります。最近このようないわゆる仮想空間
での対局は精神衛生上あまりよろしくないので
はと思うようになりました。相手を目の前にし
ての実際の対局では勝っても負けても碁を打つ
楽しい時間を共有したという心地良さがあり、
例え負けても良い碁が打てれば満足感が残るの
ですが、ネット対局では負けるとやたらと気分
が悪いし、どんな手を使ってでも勝てば良いと
いった気分になることがあり、時々恐ろしくな
ることがあります。
ネット碁が悪いわけではないのですが、これ
は単に技術の向上の練習と割り切って、やはり
碁を楽しむという観点からすれば、良い碁盤と
良い碁石を使って、盤に石を打ち付ける感覚を
味わいながら、良い人間関係の中で打つのが最
良のように思います。
広島県医師会囲碁大会はこのような機会を持
てる、数少ない(私にとっては)会ですので、
私ども世話人としても協力は惜しみませんので、
年と言わずいつまでも続けていただければと
思います。幸田先生よろしくお願いいたします。