理学療法士科 - 神戸医療福祉専門学校

ストレッチについて
神戸医療福祉専門学校 三田校
理学療法士科
CONTENTS
§筋肉はどのように伸び縮みするのだろう?
§筋肉の柔軟性とは、なんだろう?
柔軟性
§方法や注意点は?
§日頃に行えるストレッチ法を一部紹介!
ストレッチとは
§体のある筋肉を良好な状態にする目的でその筋肉を
引っ張って伸ばすことをいいます。
§筋肉の柔軟性を高め、関節の動きを広げるほか、色々
なメリットがあります。
筋肉が伸び縮みするメカニズム
§運動生理学
・脳からの指令は、脊髄を
通って筋肉に至る。
・指令は、電気信号として
伝えられ、筋肉内にある
受容器を刺激する。
筋肉が伸び縮みするメカニズム
§運動生理学
・筋肉の伸びやすさのポイントは、
①弾力性:筋肉そのものの伸びやすさ。
②脱力:筋肉は縮む方向に力が入る
ので、脱力できるほど伸びやす
くなる。
といった点が挙げられる。
筋肉が伸び縮みするメカニズム
§運動生理学
・人体の反射機構に「伸張反射」と呼ばれる反射があり
ます。
・この機構は、姿勢維持や筋肉の保護に必要な反射機構
であるが、過敏になると筋肉が伸びにくくなります。
・ストレッチを行うことで筋紡錘の感度が低下し、伸張反射
が起こりにくくなり、脱力しやすくなります。
筋紡錘って、こんなもの
ストレッチの効果
1.筋肉などの柔軟性の改善
2.筋肉の緊張緩和
3.血流改善
4.神経機能の向上
5.筋萎縮の抑制
ストレッチ実施の注意点
・無理をしない。
・温まった状態で行う。
・リラックスして行う。
・ケガをした時には行わない。
・筋肉のつき方(走行)をイメージすると
効果的!
例;広背筋のストレッチ
筋肉の層構造
・筋肉の層は、玉ねぎの皮を
むくかのごとく・・・?
・表面で触れる筋肉と奥の方
にあり、触れない筋肉の層を
なしています。
・これらの筋肉の層構造を理解
し、走行をイメージします。
ストレッチのホンマでっか!?
§運動前と運動後で方法は違う!?
§筋肉の柔軟性が高いと心が豊かになる!?
§一人で行うストレッチと二人で行うストレッチって?
§ストレッチの時は、息を吸う or 吐く or 止める?
運動前後のストレッチの違い
§運動前ストレッチ:ウォーミングアップ
・練習、競技前の準備として、体を動かす事を意識して
方法を意識して行うと、
活動的に行います。
より効果的となります。
・ダイナミック(動的)ストレッチを用います。
競技や練習前後に方法を変え、
§運動後ストレッチ:クールダウン
ケガの少ない体を作りましょう!!
・練習、競技後の筋肉のリセットとして、よく働いた筋肉
の疲労をとるために行います。
・スタティック(静的)ストレッチを用います。
筋の柔軟性と日常生活
・日常生活における柔軟性
とはどのように発揮される
のか?
例;かぶりシャツを着る
和式トイレを使用する
背中を掻く
肩こりが少ない
etc…
スポーツをする
時のストレッチの
重要性は分かった
けど・・・
筋の柔軟性と日常生活
・また、ストレッチは筋肉だけがほぐされるだけに留まらず、
心の緊張も和らげます。
→寝起きにあくびをしながら行う“伸び”は無意識に行い
ますよね。
・ストレッチは体のコンディションを整えるもので、本能的に
「気持ちのいいもの」と感じているのです。
実施方法の紹介
§セルフストレッチとパートナー(ペア)ストレッチ
・セルフストレッチとは、一人で行うストレッチ方法。
・パートナーストレッチとは、他者から
操作 or 負荷を行ってもらうことで行う
ストレッチ方法を指します。
・それぞれシチュエーションによって方法
を使い分けます。
実施方法の紹介
§ストレッチを行う際の注意点
~スタティックストレッチの場合~
・息は止めずに行う!!
→筋肉を伸ばしている時は吐き、筋肉をゆるめる時は
吸うといった呼吸法で行います。
・基本的に反動はつけずに行う!!
→ダイナミックストレッチの際は、軽く勢いをつけ、リズ
ミカルに行うようにします。
筋別のストレッチ紹介
§太もも裏側=大腿後面(ハムストリングス)
脚を伸ばして座り、
上半身と腕の力は抜く。
背筋をまっすぐ伸ばしたまま
股関節から倒す。
※無理に爪先まで
届かさなくてもよい。
背筋をまっすぐ伸ばす。
※膝を伸ばす
筋別のストレッチ紹介
§太もも裏側=大腿後面(ハムストリングス) ver.2
両手を床についたまま、膝を伸ばし
て、腰を挙げる。
足をそろえて、両手を床につく。
この姿勢をキープする。
※踵が離れないように注意!
筋別のストレッチ紹介
§ふくらはぎ表面=腓腹筋
足で押して膝を伸ばす。
両手足を肩幅で床につき、
肘と膝を伸ばす。
※膝が曲がると十分に
伸びないので注意!!
筋別のストレッチ紹介
§ふくらはぎ深部=ヒラメ筋
伸ばす側の膝を立て、その上に
腕をのせる。
膝に体重をかけてキープ。
筋別のストレッチ紹介
§肩深部(背面)=肩ローテーターカフ(外旋筋)
片腕を背中側へ
わきをやや開き、肩
回す。
は動かさず、反対の
手で肘を前から引く。
※わきを開くと
さらによく伸びる。
筋別のストレッチ紹介
§肩深部(前面)=肩ローテーターカフ(内旋筋)
片手を壁に
つけて立つ
わきを締めて肩を
ねじる。
顔もねじる方向に
向ける。
※わきを締める
実施方法の紹介
§理学療法士が行うストレッチの方法
~パートナーストレッチ編~
・IDストレッチング
→individual(個々の)筋を対象にしたストレッチ。
筋収縮機構、筋走行、反射との関連性、痛みについ
ての知識が必要となります。
・PNFストレッチング
→筋肉に対して、ある効果を持たせて行う方法。
スタティック、ダイナミックの両方の方法で行います。
まとめ
§ストレッチを行うことで様々な効果が得られます。
§硬い体はケガがつきもの! しっかりとした体づくりを指導
していくのも理学療法士の仕事です!!
§そのストレッチの方法も正しい方法で行うことが重要です。
その方法をしっかりと理解していきましょう!!
おわりに
体が柔らかいと・・・
①体をスムーズに大きく
動かせる。
②ケガの予防につながる。
③姿勢が良くなる。
などの利点がある。