サーフェスとは? 観光地理情報学 2016年度第11回 地表面にそって連続的に変化する(とみなせる) 量を記述したもの 空間解析の基礎Ⅴ サーフェスの分析 – 標高 – 気温・気圧・降水量 – 放射線量 – 人口密度 – 都心までの所要時間 首都大学東京 都市環境学部 自然・文化ツーリズムコース 倉田 陽平 • 連続面とも言う [email protected] TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY 2 復習:DEM サーフェスの記録方法 今日の授業の目的 (Digital Elevation Model / 数値標高モデル) • 一定間隔にとられた標本点の標高データ • 代表例: 人類はサーフェスを記録するために二つ の方法を編み出してきた 地形や気象、生態学をはじめとする解析 を行う際に用いられる「サーフェス」の 考え方と分析方法について学ぶ 42℃ 31℃ 3 – 数値地図50mメッシュ(Yドライブにあり) – 国土基盤情報10mメッシュ(無料でダウンロード可能) 22℃ 35℃ 15℃ 28℃ 8℃ 23℃ 35m 42m 31m 22m 37m 28m 23m 15m 48m 33m 48℃ 33℃ 4 42m 31m 22m 15m 33m 16m 8m 5 6 さまざまな補間法 22m 15m 28m 8m 23m 48m 16m 35m 35m 28m 31m 16℃ 標本点の利用 TINによるサーフェスの再現 復習:標高データから3Dの再現 42m 等値線 TIN(不定 三角形網) 48m を生成 8m 23m 33m 16m TINサーフェス 高さに応じて 持ち上げる 各三角形に 陰影 7 ○ 計算速い ○ テクスチャマッピングしやすい 8 × ゴツゴツしてしまう IDW スプライン法 Natural Neighbor クリギング 9 さまざまな補間法の原理 • TINサーフェス 補間の実例(地形) 42℃ – 直近三点がつくる平面三角形で考える 31℃ 35℃ x • スプライン – 隣との滑らかな接続を考え、三角形を カーブさせる 補間の実例(地形) Arc Toolbox(赤い箱)→ Spatial Analystツール→ 内挿→Natural Neighbor 15℃ 28℃ 42℃ 31℃ 35℃ • Natural Neighbor x – 「近所の点」からの影響で考える – ボロノイ図を利用 15℃ 28℃ 42℃ • IDW 31℃ – Inversed Distance Weighted) – 多くの点からの影響を考える 35℃ x 15℃ 10 11 12 28℃ 補間の実例(気温) 単純な補間法の性質と限界 観測誤差前提の補間法 • 補間の結果、得られる曲面は各観測点の値 を必ず通る • つまり「観測誤差は存在しない」と暗黙に仮定 していることになる • ホントにそれでいいの? 2014年5月 13 14 補間法まとめ サーフェスを使った解析 • 補間(内挿):観測点のデータを用いて、任意の地 点の値を求める方法 • 「観測データは正しい値」とみなす補間法 – – – – TINサーフェス スプライン Natural Neighbor IDW • • • • • • 傾向面 Trend – 地理的回帰分析とも言われる – 全体に多項式をあてはめたモデル • クリギング Kriging – 多項式では説明しきれない局所的変動を説明するために 空間的自己相関を考慮に入れたモデル 傾向面 Trend (灰色の面;1次関数を適用) クリギング 15 等値線図の作成 可視性/可視領域分析 等値線図の作成 傾斜方位・傾斜角の算出 水文解析(流出方向・流域・谷線) 地形変化抽出・体積差計算 Arc Toolbox(赤い箱)→ Spatial Analystツール→ サーフェス→コンター • 「観測データは多少の誤差あり」とみなす補間法 – 傾向面 Trend – クリギング Kriging 16 17 18 等値線図の作成 傾斜角・傾斜方向の算出 注:等値線は地形以外でも作成可能 Arc Toolbox(赤い箱)→ Spatial Analystツール→ サーフェス→傾斜角 ↑↓©気象庁 19 ©ウェザーマップ社 ©国土交通省 20 尾根線・谷線 傾斜角・傾斜方向の算出 21 水文解析(谷線抽出) Arc Toolbox(赤い箱)→ Spatial Analystツール→ サーフェス→傾斜方向 Arc Toolbox(赤い箱)→ Spatial Analystツール→水文解析→ 流向ラスタの作成→水文解析→累 積流量ラスタの作成→色の調整 22 水文解析(流域図作成) なぜ観光で重要なのか? 23 24 やってみた 尾根線を出すには? • 谷線や尾根線を直接、抽出するコマンドはない • 谷線の場合は、「谷は水が集まるところ」という性質 を用いて、水文解析により算出できた • 尾根線の場合は? Arc Toolbox(赤い箱)→ Spatial Analystツール→水文 解析→流域ラスタの作成 首都大 南大沢駅 多摩境駅 25 26 27 点分布からカーネル密度図を経由し て「軸線」を抽出できる? 今日のキーワード 28 • • • • • • • • • サーフェス 補間(内挿) TIN 傾向面 クリギング 等値線図 傾斜 水文解析 尾根線・谷線 29
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