第9回目(PDF/775KB)

平成24年度 ブラジル通信
10月29日(月)~11月 4日(日)
No.9
発 行 者:宮本 朋子
11月2日(金)は、ブラジルのお盆です。そこで、
お墓参りに行ってきました。墓地の入口には、カラフル
な花が売られ、またサトウキビのジュースやポップコー
ンなどの出店もありました。まるで、お祭りでもあるか
のように、人であふれていました。
墓地に入ると、様々な色や形、大きさをしたお墓が目
に入り、供えられた色とりどりの花が、日本の墓地とは
正反対の華やかなイメージを与えていました。
ブラジルの埋葬方法は土葬が主流で、1つ1つのお墓
がとても大きいです。そのうえ、家族が埋葬されているよう
なところは、お墓2つ分くらいの大きなものから、小さな家
や部屋のようなものまでありました。また、墓地の中心には、
大きな十字架がありました。これは、お参りしたいお墓が遠
くにあって、行けない人のためのものだそうで、私もそこで
お参りをしました。日本では線香をあげますが、ブラジルで
はロウソクをあげます。お墓の前には、小さな箱が設置され
ており、そこの中にロウソクを置いていました。ロウソクは
勢いよく燃え、溶けだしたロウがいっぱい広がっていました。
お盆が過ぎると、このロウを集めて売る人がいるそうです。
さらにすごい人は、他人のお墓からお花をとって、自分の家
族のお墓に供える人や、その花を道端で売る人もいるそうで、
貧富の差が激しいブラジルならではの出来事に、とても驚き
ました。しかしながら、先祖を供養する気持ちは、日本もブ
ラジルも同じだと感じました。
日本にも届
くそうです
パラナ州は、州全体を32地区に分けて教育事務所(NRE)を置いています。その1つである
パラナヴァイ地区州教育事務所を訪問しました。
パラナヴァイ地区州教育事務所は、21市の学校をまとめています。今年度も昨年に引き続き、
学校1日制への移行準備や授業後のスポーツへの取り組み、APOIO教室(学習が遅れがちな生
徒を支援する教室)の整備などを進めています。また、パラナ州は、今年からSAEPという試験
を始めるそうです。これは、通信8号で紹介したIDEB(国の試験)と似ており、9年生と高校
3年生を対象にして、毎年ポルトガル語と数学の試験を行います。来年度以降は、他教科も行って
いく計画があるそうですが、基礎学力向上をめざして、パラナ
州も勉強に力を入れていることがよくわかりました。
また、日本から帰国した生徒の調査にも積極的に協力したい
との言葉をいただきました。しかし、移民の国であるブラジル
では、様々な国から帰国する生徒が多く、2010年から書類
で調査をしているそうですが、きちんと整理されていませんで
した。今回の訪問を機に、詳しく調査してくださることになり、
その結果をもとに、学校訪問&面談を進めていきたいです。
10月25日~11月1日までの6日間、パラナヴァイ市初等学校の
市内大会が行われました。今年も陸上競技から始まり、タイヤレース、
ケイマ(ドッジボール)
、Percurso motor(障害物リレーのようなも
の)、チェス、綱引きと、どの競技も白熱した闘いがみられました。
ただ、昨年度もそうだったのですが、事前に練習を
しないで参加している学校が多いため、ルールがわか
らず、その場で教えてもらっている児童がいました。
そのせいか、負けて悔しくて泣いている子はみられず、
大会への力の入れ方が、学校によって大きく異なりま
した。また、審判員が少ないため、競技の進行も遅く、
大会の運営自体を見直す必要があると思いました。
やったぁ!
私立高校を訪問した時、真っ白い粉をかぶった1人の女の子
を発見。ここで問題! 彼女はなぜ笑っているのでしょう?
①チェス大会で優勝したから
②ハロウィンの行事でおばけ役になれたから
③大学入試合格のお祝いだから
① パ (ブラジルでは、大学に合格した受験生は、顔や体にいろいろなものをかけられて、洗礼を受けます。今回
答え:③
の女の子は、頭から小麦粉をかぶせられ、卵をぶつけられ、泥だらけになっていました。それでも自分の
合格をみんなが祝ってくれたので、とっても嬉しそうでしたよ。
)