松伏町 会田 重雄 町長

INTERVIEW
【 地 域 経済の活性化を語る 】
県内首長インタビュー㊽
松伏町 会田 重雄
松伏町
町長(71歳)
松伏町は首都圏30㎞圏に位置していますが、
町内に鉄道は走っていないので、主な交通手段
は路線バスが中心となっています。東武伊勢崎
線の北越谷駅、せんげん台駅、新越谷駅、東
武野田線の愛宕駅、野田市駅、JR武蔵野線吉
川駅、越谷レイクタウン駅、南越谷駅の各駅ご
との間に路線バス網が整備されています。
幹線道路は南北方向に松伏越谷線(町道7
松伏町に生まれ育った会田町長は、
「暮らし満足度一番のまち」の実現にむけて奮闘中!
号線)と県道春日部松伏線、県道葛飾吉川松
伏線が走るとともに国道4号東埼玉道路が事業
■豊かな自然に囲まれたまち
中です。また、東西方向には浦和野田線が一部
松伏町は越谷市、春日部市、吉川市の3市
開通しており、まちの縦横を結んでいます。
に隣接し、江戸川を隔てて千葉県の野田市と
■まちの自慢・充実した文化と運動施設
も隣接しています。江戸川と中川、大落古利
町制施行20周年を記念して建設された「田
根川の河川で囲まれた肥沃な土地を活かして、
園ホール・エローラ」は、日本の代表的な作
古くから稲作や野菜栽培が盛んに行われてき
曲家である故芥川也寸志氏の優れた音楽的ア
ました。現在も米をはじめ、ブロッコリーや
ドバイスとプロデュースによって完成し、高
ねぎ、キャベツ、ほうれん草などが主要作物
度な音響設備を誇っています。日本初のコン
として県内を中心に出荷されています。また、
ピュータによるデジタル音響設計の導入によ
春には川辺が桜やからし菜で彩られる様は見
り、室内楽に最も適した残響時間に調整され
事で、まちの人気スポットとなっています。
ており、専門家にも国内の代表的なホールと
「田舎教師」で有名な小説家田山花袋は、
して高く評価されています。
随筆「水郷めぐり」の中で、「東京の近郊では、
さらにこのホールには、松伏町名誉町民で
捨てておかれないほどの水郷の趣に富んだと
あり、日本画の代表的な画伯である後藤純男
ころ」
と松伏の水郷について賞賛しています。
氏の絵画を展示するギャラリーも併設してい
その大正時代から現在も至る所に自然がある
ます。地域文化振興の拠点として、音楽会を
松伏町は、地方の農村のようなどこか懐かし
はじめ、講演会や各種大会、イベント等に幅
い雰囲気を漂わせています。
広く利用されています。
地域の文化拠点としても幅広く
利用されている国内でも評価の
高い「田園ホール・エローラ」
(写
真右2点)と、町民の健康づく
り拠点「松伏町B&G海洋セン
ター」
(写真上・左)
。
このエローラに隣接して建設された「松伏
部サービスセンター」と「北部地域子育て支
町B&G海洋センター」は、アリーナや武道
援センター」がオープンし、行政サービスの
場、柔道場、トレーニングルーム、プールな
利便性の向上だけでなく、多世代交流の場と
どを備えた健康づくりの拠点として多くの町
して・地域の活性化の拠点として、行政サー
民に利用されています。松伏町では、芸術や
ビスの拡充を図っています。
文化活動、スポーツなども推進し、豊かなま
松伏町の北部と南部には、まちの自然を活
ちづくりのためにこれらの施設が積極的に活
かした公園が整備されています。北部にある
用されており、ゴルフやバレーボールなどの
「県営まつぶし緑の丘公園」では、季節を感
各分野で活躍する著名人も輩出しています。
じられるイベントが多数開催され、交流の場
■「暮らし満足度一番のまち」を目指して
として賑わいをみせています。今年の4月に
松伏町と吉川市にまたがる工業団地「東埼
は、全面開園となり、里山・広場・水辺のゾー
玉テクノポリス」(テクノポリスという名称
ンからなる原風景がふれあえるようになりま
は、technology+polisという造語で、技術
した。一方、南部の松伏記念公園や松伏総合
社 会、 技 術 集 積 社 会 の 意 味 を 持 つ ) は、
公園には、さまざまなモニュメントが点在
1997年(平成9)に埼玉県企業局により造
し、憩いの場やスポーツの場として親しまれ
成された総面積357.950㎡の工業団地で、
ています。松伏町のユニークなPRキャラク
33社の異業種企業が進出しています。2001
ター「マップ―」は、総合公園内にある高さ
年(平成13)には、県が行った「彩の国工
18mのスペイン風の風車をモチーフにデザ
業団地ゼロエミッション推進事業」において、
インされています。
モデル地区に選ばれており、他の工業団地の
松伏町は、1969年(昭和44)に町制が施
範となる実績をあげています。
行されて今年で46年目を迎えます。1956年
現在、松伏町では将来の土地利用構想とし
(昭和31)に松伏領村から松伏村に改称して
て、企業誘致を進める「職住近接と核づくり
以降、1967年(昭和42)に 人口が1万人
による新市街地区域」と、行政サービスの拡
を突破し、1985年(昭和60)に2万人を突
充を図る「北部地区の拠点区域」の2つの地
破、そして2001年(平成13年)12月には
域を「活性化推進地区」と設定し、重点的に
3万人を突破しています。しかしここ数年は
取組みを推進しています。今年4月には「北
全国の自治体同様に人口は減少傾向にあり、
少子高齢化の波も進んでいます。松伏町では
「松伏町まち・ひと・しごと創生総合戦略」
松伏町の概要
人口(H28年1月1日 ― 住民基本台帳 ―)
30,321 人
世帯数(同上)
11,679 世帯
平均年齢(H28年埼玉県町(丁)字別人口調査) 45.5 歳
生産年齢人口比率(同上)
62.1%
面積(H27年全国都道府県市町村別面積調)
16.20㎢
名目市内総生産(H25年度市町村民経済計算) 579 億 1,700 万円
製造品出荷額等(H26年工業統計)
321 億 9,701 万円
事業所数(H26年経済センサス)
1,101 事業所
を策定し、将来を見据えた「人口増」と「定
住促進」を推進するため、積極的な事業展開
をしており、松伏町に「暮らしてみたい・暮
らしてよかった・暮らし続けたい」と感じる
「暮らし満足度一番のまち」の実現を目指し
ています。
ぶぎんレポート No.202 2016 年 8・9 月号