研究室名 :機械力学研究室 (1)部分空間法による機械構造のモード特性

研究室名
:機械力学研究室
教員名
部屋番号
:M422室
研究室訪問期間:3月9日~3 月 23 日
:日野 順市
平成18 年度実施予定の研究テーマとその内容
(1)部分空間法による機械構造のモード特性同定
構造物のモード特性(固有振動数,減衰比,固有モード)を求めることは機
械設計の観点から重要なことである.そのため振動実験によりモード特性を同
定する手法が種々提案されている.ここでは,
部分空間法を用いたモード特性同定を行う.本
年度は,インパルス,不規則波等の入力信号の
違いによる固有振動数および減衰比の比較を行
い,本手法に適した実験手法について考察する.
有効性の確認のため従来法との比較および有限
要素法ソフト ANSYS を用いて作成したデータ
を用いて検証する.
平板の3次モード
(2)超弾性合金バネを用いた動吸振器に関する研究
形状記憶・超弾性材料にはヒステリシス特性に加えて,温度依存性が存在す
る.この特性により,超弾性バネを用いて作成した動吸振器の特性を温度によ
り制御してチューニングを行うことができる.すなわち,セミアクティブ動吸
振器を構成することができる.本年度は,ファジィ制御により超弾性合金の温
度制御とセミアクティブ動吸振器の最適調整を行う.
動吸振器モデル
温度の変化
x1 の振動変位
(3)微分代数方程式(DAE)によるクレーンの振動制御
トラッククレーンの操作には,起伏,旋回,巻上操作がある.これらを組み
合わせて,目的の位置までつり荷を高速に運搬することが望まれる.その際,
運搬操作後のつり荷の振動を抑制することは,作業の安全性および効率化の点
からも重要である.ここでは,クレーンの振動を制御するために,マルチボデ
ィダイナミクス理論による DAE(運動方程式と拘束条件の代数方程式を組み
合わせた形)を拡張して制御力を求
微分代数方程式
める可変拘束制御により,クレーン
⎡ M
− h(q, q)
−ΦTq (q)⎤⎧q
⎫ ⎧
⎫
の位置決めと振れ止めの両方を満
=⎨ ⎨
⎬
⎢−Φ (q)
⎥
(q) + KΦ(q)⎬
q
C
+
Φ
Φ
λ
0
q
⎩
⎭
q
⎩
⎭
⎣
⎦
足する操作パターンを求めること
を目的とする.
<注意> 上記の研究は,全て計算機プログラムを作成と実験を行います.研究を行
うためには,C言語およびMATLAB等のプログラミングの習得が必要です.