平成 28 年 7 月 29 日 保険薬局における保険医療機関と一体的な構造に対する本会の見解 一般社団法人千葉県薬剤師会 会長 石野良和 平素より本会会務に格別のご高配を賜り、深く感謝申し上げます。 さて、保険医療機関及び保険医療養担当規則の一部改正等により、保険薬局の指定における構造 上・経営上の独立性が改められました(保医発 0331 第 6 号, 平成 28 年 3 月 31 日)。 一方、厚生労働省では平成 27 年 10 月 23 日付けで「患者のための薬局ビジョン ~「門前」から「か かりつけ」、そして「地域へ」~」を取りまとめ、「立地から機能へ」「対物業務から対人業務へ」「バラバ ラから一つへ」を基本的な考えとするビジョンを公表しました。このビジョンでは医薬分業の原点、すな わち服薬情報の一元化、適正な薬物療法の提供等だけでなく、超高齢化社会に向けた在宅医療の 推進、多施設連携による地域包括ケアシステムの構築など、「かかりつけ薬剤師・薬局」の展望が示さ れています。患者が医薬分業のメリットを実感できるようにするためには、薬剤師職能や薬局機能を 基本とした薬学的管理、情報一元化に向けた薬局の立地などについて、懇切丁寧に説明していかな ければなりません。しかし、医療機関と薬局が同一敷地内に立地することとなると、厚生労働省が示し たビジョンに反することとなります。 本会では当該ビジョンに向けた環境整備を進めているところですが、これを阻害する事例は慎むべ きであると考えます。
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