【45周年プレ事業】神奈川県労福協 加盟団体役職員セミナー 現役世代に忍び寄る 「貧困」 と 「下流老人」 いま、知っておくこと、できること !? 日時:2016年10月19日(水)13時30分~ 会場:ワークピア横浜2F 第二部 「老後に向けた生活設計」 私たちが暮らす日本社会は、 「高齢者」に限らず『貧困』が広がって います。 「子どもの貧困に象徴される保護者世帯の貧困」 、「非正規労 働者や奨学金問題でみられる若者世代の貧困」 、「女性やシングルマ ザーの貧困」など看過できるレベルではありません。とりわけ、高 齢となって少ない年金額でも健康であれば生活が営めますが、ひと たび病気や介護状態になれば生活は一変し、年金だけでは医療費も 介護費用も支払えない状態になってしまいます。いま、 私たちが知っ ておくこと、できることは? ベストセラーとなり社会的な流行語に もなった『下流老人』著者の藤田さんとともに考えましょう。 NPO法人ほっとプラス 代表理事 藤田 孝典 氏 1982 年生まれ。NPO 法人ほっとプラス代表理事。聖学院大学人間福祉学部客員准教授。 反貧困ネットワーク埼玉代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。 厚生労働省社会保障審議会特別部会委員。 著書に『ひとりも殺させない─それでも生活保護を否定しますか』 (2013 堀之内出版)、 『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』 (2015 朝日新書)など。 主催:神奈川県労福協 共催:中央労金神奈川県本部/全労済神奈川県本部/連合神奈川 ご あ い さ つ 世界に先駆け、超高齢化社会に突 入する日本。2014 年の日本人の平均 寿命は女性 86.83 歳、男性 80.50 歳で、 厚生労働省は「まだ延びる余地はあ る」と説明しています。一方、先進 国の寿命は1日5時間のペースで延 びているといわれ、2045 年には平均 寿命が 100 歳を超えると考えられて います。 会社を 65 歳で退職して 100 歳まで 神奈川県労働者福祉協議会 の 35 年間は無職となって年金で暮ら 会長 柏木 教一 すことになります。一方、加齢に伴 って認知症を罹患する方も 2025 年には 700 万人を超えるとの推 計値が発表されています。健康長寿は誰もが望むところですが、 長寿の時間を過ごすためには、一定の健康と財源が必要である ことは論を待ちません。 神奈川県労福協は、近未来に起こりうる課題として高齢社会 を取り上げてきました。昨年はNHKスペシャル「老人漂流社会」 を制作した板垣淑子チーフプロデューサーを招いて講演を頂き、 生活に困窮する高齢者の実態の一部を知ることができしまた。 日本では高齢者に限らず、あらゆる世代に貧困が広がり続け ています。平均的な給与所得のある勤労者でも、老後を迎えて 普通の生活が送れなくなり「下流老人」に転落してしまう事態 が増え続けています。 現在の社会システムが「経済優先・弱者切り捨て」の原則に 基づいた構造となっている以上、下流老人の問題を解決する特 効薬はありません。大切なことは制度疲労を起こしている社会 システム(公助)を根本的に見直すこと、そして共助、自助の バランスを保つことだと思います。そのためには、現状から目 を背けることなく、しっかり認識することから始めなければな りません。今回の加盟団体役職員セミナーもその一助になれば 幸です。
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