Title Author(s) Citation Issue Date 歩行中の視線安定を維持する頭部運動と眼球運動 平崎, 鋭矢 大阪大学大学院人間科学研究科紀要. 26 P.177-P.193 2000-03 Text Version publisher URL http://hdl.handle.net/11094/5672 DOI Rights Osaka University 177 歩行 中の視線安定 を維持 す る頭部運動 と眼球運動 平 崎 目 鋭 矢 次 1.は じめ に 2.歩 行 中の 頭 部 の動 き と安 定 化機 構 2-1歩 行 中の 頭 部 の 動 き 2-2CompensatoryheadrotaUonを 2-3頭 3.歩 起 こす要 因 部運 動 にお け る耳石 と半規 管 の 役 割 行 中の 眼 球 運 動 と視 線 の維 持 機 構 3-1歩 行 中の 眼 球 の動 き 3-2眼 球 運 動 を起 こす 要 因 3-3頭 部 運 動 に お け る耳 石 系 と半 規 管 系 の役 割 4.今 後 の展 望 179 歩行 中の視線安 定 を維持す る頭部運動 と眼球運動 平崎 1.は 鋭矢 じめ に ほ と ん ど意 識 す る こ とは な い が 、 歩 い て い る 時 に 我 々 の 身 体 は 上 下 左 右 に 揺 れ て い る 。 そ れ に もか か わ らず 、 我 々 は ま わ りの 景 色 を は っ き り と見 る こ とが で き る 。 こ れ は 身 体 の 他 の 部 分 に 比 べ 頭 部 の 動 揺 が 比 較 的 小 さい 範 囲 に押 さ え られ 、 しか もそ の 範 闘 内 で 頭 部 と眼 球 が 視 線 の 安 定 を保 つ よ う協 調 的 に動 い て い る た め で あ る 。 歩 行 が き わ め て 日常 的 か つ 生 得 的 な 、 い わ ば 人 間 の 最 も基 本 的 な 行 動 で あ る こ と を考 え る と、 こ の よ う な 頭 部 と 眼 球 の 動 き に 関 す る知 識 は 、 ヒ トの バ ラ ン ス維 持 能 力 、 姿 勢 や 視 線 安 定 た め の 諸 反 射 の 特 性 な ど を知 る 基 盤 と して 欠 か せ な い 。 歩 行 中 の 頭 部 ・眼 球 運 動 の 計 測 に は 広 い 実 験 室 と高 い 計 測 精 度 を必 要 とす る た め 報 告 は 最 近 まで は 断 片 的 な も の に 限 られ て い た が 、 近 年 の 機 器 の 発 達 に よ りデ ー タは 急 速 に 蓄 積 さ れ つ つ あ る。 こ こで は 歩 行 中 の 頭 部 運 動 と眼 球 運 動 に つ い て 最 近 の 研 究 例 を概 観 し、 そ れ らが 如 何 に して 頭 部 姿 勢 と視 線 の 安 定 を も た ら して い る か に つ い て 述 べ る と と もに 、 そ れ ら を 生 起 す る 内 在 メ カ ニ ズ ム に つ い て の 考 察 を 行 う。 2.歩 2-1歩 行 中の頭 部 の 動 き と安 定 化機 構 行 中の頭部 の動 き 頭 部 は 歩 行 中 に下 肢 の 動 き の 影 響 を受 け2-3cmの 左 右 に動 く1}4>。 振 幅で 上下 に、同程 度 の大 きさで この 上 下 お よ び 左 右 へ の リニ ア な動 き(translation)は 規 則 的 で あ り、 歩 行 周 期 と密 接 に 関 連 し た 周 期 を持 つ 。 つ ま り上 下 動 に つ い て は 、 両 方 の足 が 地 面 に着 き両 下 肢 を 前 後 に 開 い た 時(両 て い る 時(単 脚 相)に 頭 部 の 位 置 は 低 く、 一 方 の 足 の み が 地 面 に 着 い 脚 相)に 頭 部 の 位 置 は 高 くな る(図1A)。 の 着 地 時 に 頭 部 は 同側 へ 偏 移 す る(図1B)。 に伴 う もの で 、 ヒ トが2本 左 右 方 向 につ い て は 、 一 方 の 足 こ う し たtranslationは 歩 行 中 の 下 肢 の 動 き の 下 肢 を 用 い て 歩 く以 上 避 け られ な い 。 しか し、 頭 部 と視 線 の 安 定 と い う視 点 か ら み る と外 乱 要 因 と な る 。 こ れ ら のtranslationを 代 償 す る よ う な 回転 運 動(rotぬon)を 、 頭 部 が 歩 行 中 に行 っ て い る こ とが 最 近 の 研 究 に よ っ て 明 らか に な っ て き た5-12)。 例 え ば 身 体 の 上 下 動 に 対 して 、 頭 部 は そ の位 置 が 高 い 時 に 前 屈(pitchdown)し 、低 い 時 に後 屈(pitchup)す る(図2A)。 重80 A B ゴご鰹=繰 ⇔ 図1歩 ヴ 行 中 の 頭 部 のtrans監ation.A:頭 部 の 位 置 は 単 脚 相 で 高 く、 両 脚 相 で 高 く な り、 周 波 数 は ス テ ップ 周期 に 一 致 す る.B:頭 周 波 数 は ス トライ ド周 期 に 一 致 す る. 部 は単 脚 相 にお い て 支 持 脚 側 に 偏 移 す る. B δ A P髭oぬ4θwπ (}、 ゆ(〉 、 ゆ Visual ミO醤ミ 吻ミ選 一 Target (:) ! く、 擁 懸黛羅 聴鋤 な ノ P'∫o乃 μρ 図2Compensatoryheadrotation.A:頭 低 い 時 に 後 屈(ピ ッ チ ア ッ プ)す を 捉 え る の を 助 け る よ う に 働 く. 部 は そ の 位 置 が 高 い 時 に 前 屈(ピ る.B:CompensatoIyheadrotadonは ッ チ ダ ウ ン)し 視線 が視 標 、 歩行 中の視線 安 定 を維 持 す る頭部運 動 と眼 球運動 181 左 右 の 動 き に 対 し て も 同様 で 、 身 体 が 左 に移 動 す る と頭 部 は 右 に 回 旋(yawrotation)す る 。 こ う した 頭 部 の 回 転 は 「代 償 的 回 転compensatoryrotation」 と呼 ば れ、視 線 の安 定 を助 け て い る と考 え ら れ て い る(図2B)。 頭 部 に 対 す る外 乱 要 因 は 身 体 のtranslationだ け で は な い 。 歩 行 中 に 体 幹 は 前 後 左 右 に ク rotateす る13)た め 、 頭 部 は こ れ ら を も 代 償 す る 必 要 が あ る14・15)。Assaiantei4)ら 歩 行 がStable-platform戦 は成 人の 略16)、 つ ま り 体 幹 に 対 し頭 部 を 逆 方 向 に 回 転 さ せ る こ と に よ っ て 空 間 内 で の 頭 部 の 角 度 位 置 を 水 平 に 保 つ 戦 略(図3)を 一 'Strap 用 い て い る こ と を示 した 。 た だ 一 'Stabie -downρ ・platform' 図3Nashnerに よ る2つ の 頭 部 の 安 定 化 戦 略16}.Strap-down戦 略(左)は 頭 部 を体 幹 に対 して 固 定 す る 戦 略 で 、 頚 部 の 動 きが 必 要 で 無 い た め 実 行 は 簡 単 だが 、 体 幹 が 揺 れ た場 合 前 庭 系 ・視 覚 系 入 力 の 処 理 が 複 雑 に な る.6歳 まで の 子 供 は こ の 戦 略 を用 い る14).Stable-platfom戦 略 は 頭 部 を 空 間 内 で 安 定 させ る戦 略 で 、 達 成 に は 複 雑 な 頚 部 の 動 きを必 要 とす るが 、前 庭 系 ・視 覚 系 が 受 け る 刺 激 は 単 純 に な る.7歳 上 の子 供 と大 人 は こ の戦 略 を用 い る こ とが 多 い 艮〉. 以 し、体 幹 の 角 運 動 が 完 全 に 代 償 さ れ れ ば 、頭 部 の 空 間 内 で の 角 度 変 化 は ゼ ロ に な っ て し ま う が 、 実 際 に は 上 述 の よ う に 頭 部 は 空 間 内 で 身 体 のtranslationを 代 償 す る よ う に も rotationを して い る(図2)。 す な わ ち 、 歩 行 中 に は体 幹 のtranslationを 代 償 す る メ カ ニ ズ ム と体 幹 のrotationを 代 償 す る メ カ ニ ズ ム の 両 方 が 働 き 、 そ の 結 果 と して の 空 間 内 で の 頭 部 の動 きが 視 線 の 安 定 を助 け て い る と考 え ら れ る(図4)。 2-2Compensatofyheadrotationを 起 こす要 因 そ れ で は 、 こ の 頭 部 のcompensatoryrotationは 因 と し て 考 え ら れ る の は 前 庭 系(半 collicrenex、 規 管 と 耳 石)へ どの よ う に し て 生 じ る の だ ろ う か 。動 の 刺 激 に よ っ て 生 起 さ れ るvestibulo- 固 有 受 容 器 か ら の 信 号 に よ るcervico-collicrenex、 性 な ど で あ る 。 し か し 閉 眼 歩 行 中 に も 頭 部 のrotationが 覚 は 少 な く と も直 接 の 動 因 で は な い(た 随 意 的運 動 、視 覚 、慣 消 失 し な い こ と8・10・12)か ら 、 視 だ し、 視 覚 入 力 が 存 在 す る と き に そ の 影 響 を 完 全 に 無 視 す る こ と は で き な い17・18))。Cervico-collicrenexは 定 す る よ う 働 く も の で あ り、compensato【yheadrotationの 基 本 的 に は 頭 部 を体 幹 に 固 動 因 と は考 え に くい 。 慣 性 の 影 響 に つ い て も否 定 され て い る 。 頭 部 の 重 心 が 大 後 頭 穴 よ り も前 に あ る こ とか ら、 当 初 は 脊 椎 を 介 し て 上 下 左 右 の 動 き が 頭 部 に 伝 え ら れ た 際 、慣 性 に よ っ てcompensatolyhead 繭 182 8.0 体 幹 の Apitchrotation (d・g)一, .。 十 0.0 体 幹 に対 す る頭 部 の Bpitchrotatio皿(d eg) 匿 1 。15.o 曾 α0 空 間 内 で の 頭 部 の Cpitchrotat董on (deg)一10 .o 頭 部 の1100 Dverticaltransl3tion (mm)1。 。。 050100 %ofstr三decycle 図4自 然 な 歩 行 速 度(1.4m/s)で の1歩 行 周 期 に お け る 体 幹 の 前 傾 ・後 傾(A)、 体 幹 に 対 す る 前 屈 ・後 屈(pitchrotation)(B)、 お よ び 頭 部 上 下 動(D)の き(A)を 部 の 体 幹 に 対 す るpitchrotation(B)が 体 幹の動 完 全 に代 償 す れ ば頭 部 は 空 間 内 で 安 定 す る が 、 実 際 に は 頭 部 は 空 間 内 で 規 則 的 なpitchrotationを rotationが 変 化.頭 頭 部の 頭 部 の 空 間 内 で のpitchrotation(C)、 示 し(C)、 そ れ が 上 下 動(D)を 代 償 す る. 生 じ 得 る と 考 え た 研 究 者 も 多 か っ た8・18)。 し か し 慣 性 の 影 響 力(慣 性 モ ー メ ン ト と 角 加 速 度 の 積)は 無 視 で き る 程 度 の 大 き さ で あ る こ と がPozzoら12)、Keshnerら19・20)、 そ れ にGuittonら21)の 実 験 と計 算 か ら も明 ら か に な っ た 。 我 々 の グ ル ー プ に よ る コ ヒ ー レ ン ス 解 析 の 結 果 も 慣 性 の 影 響 を 否 定 し て い る22)。 一 方 、 前 庭 障 害 患 者 で 頭 部 のrotation の パ タ ー ン が 乱 れ る こ と23・24)、半 規 管 を 人 工 的 に 刺 激 す る 温 度 検 査 後 に 頭 部 運 動 が 損 な わ れ た こ と15)な ど か ら 、compensatoryheadrotationは 前 庭 系 に 由 来 す る と考 え る の が 現 在 の ところ一般 的で あ る。 2-3頭 部 運 動 に お け る耳 石 と半 規 管 の 役 割 上 述 の よ う に 、 現 在 の と こ ろcompensatoryheadrotationは え ら れ て い る 。 た だ し 、 前 庭 系 に は2つ 前 庭 反 射 に 由 来 す る と考 の サ ブ シ ス テ ム 、 す な わ ち 直 線 加 速 度 を検 出 す る 耳 石 系 と角 加 速 度 を 入 力 とす る半 規 管 系 が 存 在 し、 そ れ ら の役 割 や 相 互 関 連 に つ い て は ま だ よ く わ か っ て い な い 。 耳 石 へ の 入 力 と 頭 部 のrotationの ら25)に よ る と 、 椅 子 に 座 っ た 被 験 者 を1-3Hzで rotationを 示 し た 。 こ のrotationは 関 連 を 調 べ たTakahashi 上 下 に 動 か す と頭 部 は 歩 行 時 と似 た 視 覚 の 影 響 を受 け ず 垂 直 加 速 度 の 大 き さ に よ っ て 振 幅 が 変 化 し た と い う こ と で 、compensatolyheadrotationの 耳 石 由来 説 を裏 付 け る証 拠 と な っ て い る 。 し か し 、 一 方 で 椅 子 に 座 っ た 被 験 者 の 身 体 にpitchrotationの る と頭 部pitchrotationが 刺 激 を与 え 生 じ た と い う 報 告 も あ る19・26)。お そ ら く、 半 規 管 頚 反 射 は 体 幹 に 対 す る 頭 部 のrotationを 生 起 して 頭 部 の 角 度 位 置 を空 間 内 で 保 持 す る よ う に 働 き、 歩行 中 の視線 安定 を維持 す る頭 部運 動 と眼球 運 動 183 耳 石 頚 反 射 は 身 体 のtranslationを 代 償 す る 空 間 内 で の 頭 部 のrotationを 引 き起 こ す の だ ろ う。 実 際 、 歩 行 速 度 を 変 化 させ る こ と に よ っ て 頭 部 に 対 す る 直 線 お よ び角 加 速 度 刺 激 の 大 き さ を統 制 し た我 々 の 実 験 か ら 、 遅 い 歩 行 で は 頭 部 は体 幹 の 角 運 動 を ほ ぼ完 全 に代 償 し空 間 内 で の 角 度 位 置 を保 つ こ と(す な わ ち 半 規 管 頚 反 射 が 重 要 な 役 割 を持 つ こ と)、 中程 度 か ら速 い 歩 行 で は頭 部 が 受 け る 直 線 化 速 度 の 増 大 を 反 映 して 空 間 内 で の 頭 部 の compensatoryrotationが 生 じ る こ とが 明 ら か に な っ た22)。つ ま り、 遅 い 歩 行 で は 半 規 管 頚 反 射 、 中 程 度 以 上 の 速 度 で 歩 く際 に は耳 石 頚 反 射 が 頭 部 と視 線 の 安 定 に重 要 な 役 割 を 果 た す と言 え る 。 遅 い 歩 行 で は頭 部 が 空 間 内 で の 角 度 位 置 を 保 持 す る た め 上 下 動 を代 償 す るrotationは 生 じ な い が 、 頭 部 上 下 動 の 振 幅 も小 さい た め 網 膜 上 の 像 の ゆ れ は最 大 で も0.86度 と網 膜 中心 窩 の 角 度 を 下 回 る 。 ま た 、 像 の 網 膜 上 で の ス リ ッ プ 速 度 も最 大 で2.7deg/sと 許容 速 度 の 範 囲 内 に収 ま る た め 明 瞭 な視 覚 は損 な わ れ な い 。 歩 行 中 の 頭 部 ・体 幹 部 調 節 戦 略 に対 す る 耳 石 と 半 規 管 の 貢 献 は歩 行 速 度 に よ っ て 異 な る が 、 い ず れ にせ よ視 覚 の 安 定 を 助 ける ような メカニ ズ ムが働 い てい る。 3.歩 行 中の眼球 運動 と視線 の維 持機構 3-1歩 行 中の 眼球 の動 き 頭 部 はcompensatolyrotationを 行 うが 、 そ れ は視 線 安 定 を完 全 に 達 成 す る もの で は な い 。Pozzoら12)やDemerら18>に よ る と 、視 標 が2m先 よ っ て 頭 部 のnaso-occipitalax量s(前 後 軸)が に あ る 時 、 頭 部 のpitchrotationに 焦 点 を 結 ぶ 点(HeadFixationPoint12)、 図5) は視 標 よ り も手 前 に あ っ た とい う 。 す な わ ち頭 部 は 上 下 動 を過 度 に代 償 して い る わ け で あ る 。 そ の ず れ を 補 う た め に 、 歩 行 中 に は 周 期 的 な 眼 球 のcompensatoryrotat量onカ ミ必 要 となる 。 Grossmanら9)は にrotationす 足 踏 み の 際 の 頭 部 と 眼 球 のrotationを る こ と を 報 告 し た 。 一 方 、B盈oombergら6)はGrossmanら 頭 部 は 協 調 し て 同 方 向 に 動 く と 述 べ て い る 。 こ れ ら2つ 距 離 に あ る 。Grossmanら 離 は30cmで 計 測 し、 眼 球 は頭 部 と は 逆 方 向 が 視 標 を100m先 と は 逆 に、 眼 球 と の相 反 す る結果 の原 因 は視標 の に 設 定 し た の に 対 し 、B豆oombergら あ っ た 。 我 々 の 計 測 に よ る と、 頭 部 の ピ ッ チ 運 動 は視 標 の 距 離 に よ っ て 若 干 変 化 す る が そ の 変 化 量 は わ ず か で あ る27)。 し た が っ て 、HeadHxationpointの き く は 変 わ ら ず 、 そ れ よ り も 近 い 視 標 を 見 る 際(頭 部 回 旋 が 不 十 分 な 時)に と 協 調 し て 回 転 し 、 遠 い 視 標 を 見 る 際(頭 部 が 過 度 に 回 旋 す る 時)に す る こ と に な る(図5)28)。 図627)に の視 標 距 位 置 も大 は眼球 は頭 部 は 逆 方 向 にrotation 我 々 が 実 験 に よ っ て 確 認 した 歩 行 中 の 頭 部 と眼 球 の 運 動 を 示 す 。 視 覚 の 正 確 さ の 低 下 は 、 網 膜 上 の 像 の 移 動 速 度 が 速 す ぎ る こ と と 、 網 膜 中 心 窩 か ら像 が ず れ る こ とに よ っ て 引 き起 こ さ れ る が 、 歩 行 中 に お い て は 頭 部 と 眼 球 の 協 調 的 な 運 動 184 口o琵 円・。慧 三 o o■ ■9 φh 1勉r 距 ㎎・ θ∫ e ・ 、 φ ●● e 邸。石 。> e 邑如 ハ 砂 αr、.▲ ∈ c 裡鯖 ノb 、 HFP ● ケu ●oゆ 皇 φh ・●一, t φh:頭 部 のpitchr・tation φe:眼 球 のpitchr・tati・n HFP:Headfixationpoint 図5視 標 距 離 と眼 球 運 動 の 関 係 脇).視 標 がHeadFixationPointよ 頭 部 と 同 方 向 に 、 遠 い 場 合 は 逆 方 向 にrotationを A り近 い 場 合 に は 眼 球 は す る 必 要 が あ る. B FarTarget NearTarget 4 3 2 1 0 4 を β 9 U ⊆O篶ωO江 `O舘﹂ 二 down ζ 靭 4 二: '【up 一4 0255075100 O255075100 %ofStrideCyc「e %oIStrideCycle 4 3 2 30 20 20 1 2 ωboU 0 10 ωbΦO て 10 >巷 2Φ﹀ `o左 down '層'響'一'噛 一Eye 3 30 %ofStrldeCycle %ofStrideCyde 図6歩 行 中 の 眼 球 と 頭 部 のpitchrotation.A:視 頭 部(実 線)の 標 距 離 が 近 い 場 合 に は 、 眼 球(点 動 き の 位 相 は 揃 っ て い る.B:視 部 の 動 き か ら180度 ず れ る.Mooreら に よ り、 視 線 最 大 速 度 は毎 秒2度 秒2-4度29・30>よ -Head 4 up O255075100 線)と 標 が 遠 い場 合 に は 眼 球 の 動 き は頭 肝)よ り改 変 。 以 下 に な る9)。 こ れ は視 覚 の 正 確 さの 低 下 を ま ね く毎 り小 さい 。 ま た 中 心 窩 か らの 像 の ず れ を見 積 も る 視 線 の 変 位 の 標 準 偏 差 も0.4度 以 下 で 、 中心 窩 の 大 き さ(約50分3ユ))に 収 ま る 値 と な り、 頭 部 と眼 球 の 協 調 運 動 が 歩 行 中 の 視 線 安 定 を維 持 して い る こ と を 裏 付 け て い る 。 歩行 中の視 線安 定 を維持 す る頭 部運動 と眼球 運動 3-2眼 球 運 動 を起 こす 要 因 歩 行 中 に 眼 球 のcompensatolyrotationを ぼ 間 違 い な い だ ろ う。Smoothpursuitに が1Hzを 185 生 じ させ る の が 前 庭 動 眼 反 射 で あ る こ と は ほ よる眼 球運 動 は、歩 行 時 の よ うに動 きの周 波 数 越 え る 場 合 は う ま く働 か な い こ と が 広 く知 ら れ て い る 。 一 方 、 暗 所(視 覚 入 力 の 無 い 状 態)で の 歩 行 中 に も眼 球 運 動 の ゲ イ ン(眼 球rotadon速 は 明 所 で の 値 と ほ ぼ 同 じで あ っ た こ とがDemerら18)に 度/頭 部rotation速 度) よって 報 告 され て い る。 また、 Dasら32・33>が 健 常 者 と前 庭 障 害 患 者 を被 験 者 に 、 頭 部 の動 き に合 わ せ て 動 く視 標 を歩 行 中 に 目 で 追 う能 力 を 比 較 した と こ ろ 、 健 常 被 験 者 の 達 成 度 は患 者 の そ れ よ り低 か っ た 。 つ ま り健 常 者 で は 歩 行 中 に は 前 庭 動 眼 反 射 が 強 く働 き、 眼 球 を頭 部 に 対 して 回 転 させ よ うと した とい う こ とで あ る 。 た だ し、 視 覚 入 力 は 歩 行 中 に お け る 眼 球compensatolyrotationの 存 在 す る 場 合 は あ る程 度 の 影 響 を 持 つ 。Demerら17・18)に 直接 動 因 で は ない が、 よ る と、 拡 大 眼 鏡 を か け た 被 験 者 の 前 庭 動 眼 反 射 の ゲ イ ン は 眼 鏡 の 倍 率 と と も に上 昇 し た 。 ま た 、 ヒ トで は 弱 い と さ れ る 視 機 性 反 応 も、 歩 行 中 の 眼 球 運 動 に何 らか の 影 響 を 及 ぼ し て い る 可 能 性 は あ る 。 3-3頭 部 運 動 にお け る 耳 石 系 と半 規 管 系 の役 割 こ こ で 頭 部 運 動 の と こ ろ で 取 り上 げ た の と同 様 の 疑 問 が 生 じ る 。 す な わ ち 耳 石 と半 規 管 の 眼 球 運 動 生 成 に 果 た す 相 対 的 な役 割 に つ い て で あ る 。 上 述 のGrossman9)とBloomberg6)の 実 験 結 果 が 示 す 通 り、 視 標 距 離 に よ っ て 眼 球 運 動 と頭 部 運 動 の 関 係 は 逆 に な る 。 我 々 は最 近 、 歩 行 中 に 視 標 の距 離 を 変 化 させ る 実 験 を行 い 、 こ の 眼 球 運 動 の 位 相 逆 転 が 耳 石 眼 反 射 と半 規 管 眼 反 射 の 相 対 的 重 要 性 の 変 化 に よ る も の で あ る と 提 案 し た27)。 つ ま り、 眼 球 が 頭 部 と は 逆 方 向 に 動 く場 合(視 標 が 遠 い 場 合)に は 、 頭 部 のrotationに よ る 回 転 加 速 度 を入 力 と した 半 規 管 眼 反 射 が 働 い て い る と考 え られ る 。 一 方 、 眼 球 が 頭 部 と 同 方 向 に 動 くケ ー ス(視 標 が 近 い 場 合)でrは 、 眼 球 は 頭 部 のtranslationを 代 償 す る よ う に動 く こ とに な り、 した が っ て リ ニ ア な 加 速 度 を入 力 と す る 耳 石 眼 反 射 が 働 い て い る と考 え られ る 。 頭 部 が 上 方 に動 け ば 耳 石 眼 反 射 に よ り眼 球 は下 方 に 回 転 し よ う とす る が 、 同 時 に頭 部 自体 もcompensatoryrotationに よ り前 屈 す る の で 、 こ れ に よ る 角 加 速 度 を 入 力 と して 半 規 管 眼 反 射 が 生 起 さ れ 眼 球 を上 方 に 回転 さ せ よ う とす る 。 つ ま り歩 行 中 に2 つ の 前 庭 眼 反 射 は 互 い に相 反 す る 働 き を持 つ こ と に な る(図7)。 視 標 の 距 離 に よ っ て これ ら2つ 歩行 中 の 眼球 運 動 は の前 庭 眼 反 射 を切 り替 え な が ら用 い て い る の で あ ろ う。 しか し、2つ の 反 射 を如 何 に して 切 り替 え て い る か に つ い て は よ くわ か っ て い な い 。 一 般 に 、 耳 石 眼 反 射 は 半 規 管 眼 反 射 に 比 べ 非 常 に弱 い と さ れ て お り、 遠 い 視 標 を 見 る 際 に 後 者 が 前 者 をマ ス ク して い る で あ ろ う こ と は 容 易 に想 像 で き る 。 問 題 は 近 い 視 標 を 見 る 場 合 に何 故 耳 石 眼 反 射 に よ る と思 わ れ る 眼 球 運 動 が 現 れ る か で あ る 。 視 標 が 近 づ く と 耳 石 眼 反 射 の セ ン シ テ ィ ビ テ ィが 高 くな る こ とが 報 告 さ れ て い る鋤 が 、 同 様 に 半 規 管 眼 反 射 の ゲ イ ン も高 く な る35)こ とか ら、 こ れ だ け で は 眼 球 運 動 の 位 相 逆 転 を説 明 で き 186 頭 部 のverticaltranslation 耳 砥 友:射 σ即R, 頭 部 のverticaltranslationに 耳 石:頚反尉 仰'℃Rフ 代償 的 な 頭 部 のcompensatorypitchrotation 眼 球pitchrotation ≠漸1鰍 躍 プ @μOR, 即ち 頭 部 のpitchrotationと 局 狙 の く ト...D 図7歩 行 中 に 、 耳 石 眼 反 射(IVOR)は 逆 方 向 にrotationさ 頭 部 のpitchrotationと 逆 祖 の 眼 球 のpiεchrotation 眼 球pitchrotati・n 眼 球 を 頭 部 と 同 方 向 に 、 半 規 管 眼 反 射(aVOR)は せ る よ う に 働 く. な い 。 我 々 は 、 視 覚 入 力 に よ る 半 規 管 眼 反 射 の抑 制 が 眼 球 運 動 の 位 相 逆 転 を 生 じさ せ て い る と い う仮 説 を提 唱 し て い る 。 とい うの も、 我 々 の 実 験 に お い て 、椅 子 に座 っ た 被 験 者 に頭 部 に 固 定 さ れ た視 標(30cmの 距 離)を 見 な が ら2Hzで 能 動 的 に頭 部 をpitchrotation さ せ た と こ ろ 、 位 相 が 逆 転 し た 眼 球 運 動 が 観 察 され た(図8B,C)か ら で あ る27>。通 常 、 視 標 が 空 間 内 に 固 定 さ れ て い る 条 件 で は 、頭 部 ・眼 球 問 の 位 相 の ず れ は 約180度 と な る 。 つ ま り、 半 規 管 眼 反 射 に よ っ て 、 眼 球 運 動 が 頭 部 運 動 を よ く代 償 す る わ け で あ る 。 視 標 が 頭 部 に 固 定 され 頭 部 と と も に動 く条 件 で 周 波 数 が1Hzと 完 全 に 抑 制 さ れ る(図8A)。 い わ ゆ るvisua藍suppressionで で 周 波 数 を歩 行 と 同 程 度 の2Hzに 低 い場 合 は、 眼球 運動 は ほぼ あ る。 と こ ろが 、 この 条件 上 げ る と、 位 相 が サ イ ク ル ご と に変 化 す る 眼 球 運 動 が 観 察 され 、 数 秒 間 に渡 っ て 本 来 の 半 規 管 反 射 に よ る 眼 球 運 動(頭 部 運 動 との 位 相 の ず れ が 約180度)か ら完 全 に 逆 転 した 眼 球 運 動(頭 部 運 動 と の 位 相 の ず れ が 約0度)を 示す こ と もあ っ た(図8B,C)27)。 半 規 管 眼 反 射 が 視 覚 入 力 に よ っ て 逆 転 し う る な ら ば 、 歩 行 中 に お い て 近 い 視 標 を 固視 す る 際 の 眼 球 運 動 の 位 相 逆 転 、 お よ び 眼 球 速 度 の 増 加(図6)も 説 明 で き る 。 図8Dに 示 す よ う に 、 我 々 の 被 験 者 が25cmの 距 離 に あ る視 標 を見 なが ら歩 い た 際 の 典 型 的 な 頭 部 運 動 デ ー タ を用 い て 、 半 規 管 眼 反 射 が 逆 転 す る と い う仮 定 に 基 づ い て 眼 球 運 動 速 度 を計 算 し た と こ ろ、 眼 球 運 動 の 推 定 値(図8D、 破 線+白 丸)は 実 測 値(実 線+黒 丸)と ほ ぼ 一 致 し た27) 。 も ち ろ ん 図8B,Cに 示 す よ うに、半 規管 眼 反 射 は常 に逆転 す るわ けで は な い の で 、 こ の 説 明 だ け で は 近 い 視 標 を 固 視 す る 際 の 一 貫 した 眼 球 運 動 の 位 相 逆 転 や 眼 球 速 度 の 増 加 を 十 分 に は 説 明 し きれ な い が 、 ひ とつ の 可 能 性 を示 し た と い え る だ ろ う。 歩行 中の視線 安 定 を維 持 す る頭 部運 動 と眼 球運動 A1[Hz]の 頭部運 動時の 眼球 運動 一 75 187 眼 球 ピッチ速度 …・ … ・ 一頭 部 ピ ッ チ 速 度 50 冨25 喜 。 ユ ー25 -50 -75 0 2 4 お 6 む 【sec】 B2[Hz]の 頭部運動 時の 眼球運 動 一 眼 球 ピ ッチ 速 度 ・ …・ ・ … 頭 部 ピ ッチ 速 度 75 繍 鞭糠 。 2 詐﹂ 轟 鷲 ,噛 7銚呂 喜 二"罰ぽ 50 冨25 。25 亨 門 琴 -50 -75 0 2 4 写 お 6 [sec】 C2[Hz]の 頭 部運 動 中に お ける眼 球 ・頭部 間 の 位相 ずれ の 時間 的 変異 3 ︻③のユ 5 0 10 ら む 【cycle】 ……… 逆転 した半規 管眼反射 一 葺石 眼反射 一一e一。2つ の 合計 D 歩 行 中の 眼球 運動 計 算値 と計 測 値 60 (眼運 動の予 測値) 眼運動 の計測値 一 黙 40 冨20 ζ'・ 喜 '7● 。 コL -20 ' 、 、 、 ㌔ ・・r ・こ" -40 、G ' _' ・60 0 図8視 25 覚 的 抑 制 に よる 眼 球 運 動 の 変 化.A:頭 5075100 [%ofstridecyclel 部 と と もに動 く視 標 を 見 なが ら1Hzで 能 動 的 に 頭 部 をrotationさせ た場 合 、 眼 球 運 動 は ほ ぼゼ ロ に な る(半 規 管 眼反 射 の 視 覚 的 抑 制).B: しか し頭 部rotationの 周 波 数 を歩 行 時 と同 程 度 の2Hzに 上 げ る と、抑 制 が 不 可 能 に な り眼 球 運 動 が 再 び現 れ る.C:そ の 位 相 はサ イ ク ル ご とに 変 化 し、逆 転 す る場 合 もあ る(最 初 の3cyclesと 最 後 の5cycles).D:半 規 管 眼 反 射 が 逆 転 す る とい う前 提 で 計 算 した 眼 球 速 度 と実 際 の計 測 に よる 眼 球 速 度 の 比 較.ま ずPaigeら あ〉 が 視 標 距 離30cmで の値 と して 報 告 してい る耳 石 眼 反射 の セ ン シテ ィ ビテ ィ(0.65deg/cm)を 用 い て 、頭 部 上 下 動 デ ー タか ら 耳 石 眼 反 射 に よ る眼 球 速度(実 線)を 計 算 し、 次 に半 規 管 眼 反 射 に よ る眼 球 速 度 を、 ゲ イ ン を1.0と 仮 定 して 頭 部 ピ ッチ 運 動 か ら計 算 した 後 、 上 述 の仮 定 に基 づ い て こ れ を.逆転 さ せ た(点 線).こ れ ら2つ の 和 が 予 測 眼 球 速 度 と な る(図8D、 破 線+白 丸).そ 測 値 は実 際 の 計 測 に よる 眼球 速度(実 線+黒 丸)と ほぼ 一 致 した.Mooreら の 結 果 、予 謝 よ り改 変. 188 4.今 後の展望 調 整 され た 頭 部 と 眼 球 の 動 き は 、 歩 行 とい う 日常 的 な 動 作 中 の 明 確 な 視 覚 の 維 持 に 中 心 的 役 割 を持 つ 。Grossmanら8>やTakahashiら37)先 駆 的 研 究 か ら10年 あ ま り を 経 て 、 現 在 は そ の メ カ ニ ズ ム の 特 性 を探 る 入 り口 に よ う や くた ど り着 い た と い え る 。 我 々 は 、 歩 行 中 の 頭 部 と眼 球 運 動 に お け る前 庭 系 の2つ の サ ブ シ ス テ ム(耳 石 と 半 規 管)の 相 対 的 な重 要 性 に つ い て 既 に 述 べ た よ う な 仮 説 を提 唱 し た22・27)が、 そ れ ら は 現 在 の と こ ろ 周 波 数 解 析 か ら導 き 出 さ れ た 仮 説 に 過 ぎ な い 。 そ の 検 証 に は 、 耳 石 の み 、 あ る い は 半 規 管 の み に 選 択 的 に 何 らか の 影 響 が 与 え ら れ た被 験 者 を用 い て 実 験 を 行 う必 要 で あ る 。 そ う い っ た被 験 者 と して 最 も適 切 な候 補 の ひ と つ は 、 微 小 重 力 空 間 に 適 応 した 宇 宙 飛 行 士 で あ ろ う。 微 小 重 力 空 間 にお い て は 、 重 力 と い う 直 線 加 速 度 が 無 視 で き る程 度 に な る た め 、 耳 石(特 に 球 形 嚢)へ の 入 力 は 大 き く変 化 す る 。 一 方 、 半 規 管 は 重 力 加 速 度 の 有 無 に よ っ て ほ と ん ど影 響 を受 け な い 。 した が っ て 、:地上 へ 帰 還 した 宇 宙 飛 行 士 に お い て は 、 耳 石 の 反 応 特 性 の み が 選 択 的 に変 化 して い る こ と に な る 。 実 際 、 帰 還 直 後 に は彼 らは 歩 行 を行 う こ とが 困 難 で あ る と報 告 さ れ て い る7・38-47)。帰 還 し た 宇 宙 飛 行 士 が 歩 行 す る .際の 頭 部 と眼 球 運 動 を計 測 す る こ と は 、 耳 石 と半 規 管 の 関連 に つ い て の 我 々 の 仮 説 を検 証 す る有 効 な 手 段 とな る だ ろ う。 こ う した研 究 は 、 新 しい 平 衡 機 能 検 査 法 や 宇 宙 飛 行 士 の 地 上 再 適 応 トレ ー ニ ン グ プ ロ グ ラ ム の 開 発 に も役 立 つ とい う実 用 的 な 意 義 も持 ち 、 重 要 な 今 後 の 課 題 の ひ とつ と言 え る 。 も う ひ とつ の 課 題 は、 角 を 曲が る 、 あ る い は カ ー ブ を描 く よ う な 歩 行 中 の 頭 部 ・眼 球 運 動 の 解 析 で あ る 。 知 見 が 少 な い こ と もあ り今 回 は割 愛 し たが 、 日常 に お い て 頻 繁 に行 わ れ る こ う した 歩 行 を調 べ る 重 要 性 は 言 う ま で も な い 。 この よ うな 歩 行 中 に は 求 心 加 速 度 と い う 新 た な 要 素 が 付 け 加 わ る た め 、 姿 勢 の 制 御 に も大 き な 変 化 が 生 じ る 娼一50)。求 心 加 速 度 は 耳 石(特 に 卵 形 嚢)の み に影 響 を 与 え る の で 、 上 記 の 耳 石 と半 規 管 の 役 割 に つ い て 考 え る 手 が か り も もた らす 。 ま た カ ー ブ を描 く際 に は風 景 が 視 野 を横 に 流 れ る た め 、 視 線 を 安 定 さ せ る た め の 眼 球 運 動 に も 直 線 歩 行 に は 無 い 動 き(眼 振)が 生 じ る こ と に な る49)。 円 盤 型 トレ ッ ド ミル 、 三 次 元 位 置 計 測 装 置 等 の 普 及 に よ り、 こ こ 数 年 で 弧 を 描 く歩 行 中 の 頭 部 と眼 球 運 動 に つ い て の 成 果 も徐 々 に 報 告 され つ つ あ る 好55)。 今 後 が期 待 される研 究対 象 であ る。 注 1Cappozzo,A.Analysisofthelineardispla㏄mentoftheheadandtrunkduringwa豆kingatdifferent speeds.∫ β∫o〃露 θcゐ.14:411-425,1981. 2Murray,MP.,Drought,A.B.,andKoryR.C.Walkingpanemsofno㎝almen.∫ 3μrg.46-A:335-360,1964. βoηε&ノo'班 歩 行 り0 Perry,J.Gα"Aη 中 の 視 線 安 定 を 維 持 す る 頭 部 運 動 以y∫'∫.ハbη η01α π4Po沈o'og'cα'枷 と 眼 球 運 動189 πc∫'oη.NewJe聡ey,SlackInc.,1992. 4 Wateお,R.L.,Moπis,J.,andPe的,J.Tr即slation紐motionoftheheadandtmnkdudngnom田 walking.∫B∫o那 5 εcゐ.6:167-172,1973. 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Theheadoscillatesverticallyandhorizontally,androtatesinthreeplanestocompensate fbritstranslations,This``compensatoryheadrotation"duringwa皿(inghasbeenconsidered tobeinducedbythevestibulo-collicrenexes.TherelativecontIibutionoftheotolith organsandsemicircularcanals,however,isnotclear.Ourstudyofheadandtrunk movementswhilewa夏kingthroughouttherangeofpossiblespeedsenabledustoobtaina dearerpictureofthemotormechanismsresponsiblefbrheadmovementsandtheir relationshiptotrunkmotionduringlocomotion.Itsuggeststhattwomechanismsareused tomaintainaheadstability,andtherelativecontributionofeachmechanismtohead orientationdependsontheffequencyofheadmovementandconsequentlyonwalking velocity.Considedngεhe丘equencycharactedsticsofthecompensatoryhead1℃taεion,Itls postulatedthattheangularvestibulocollicreHex(aVCR)achievesheadgtabilityatlow wa止ingspeeds,whilethelinearvestibulocollic(IVCR)reflexispredominatelyresponsiblefbrproducingcompensatoryheadpitchmovementathigherspeeds. Tostabilizethegazeorientadonduringlocomotioncoordinatedeyeandheadmovementsareessent壼al.Duringnaturalwalkingthephaseofeyerotationrelativetohead rotationisdependentontheviewingdistance,whileheadtranslationandrotationare relativelyunaffbctedandtendtomainta童nthe``headfixationpoint"despitechanging viewingdistance.Whenviewingafhrtarget,theverticaleyepitchrotationis180。outof phasewiththeheadpitchrotation,indicatingthattheangularvestibuloocularreflex (aVOR)isgeneratingtheeyemovementresponse.Withacloseta㎎et,eyepitchrotation isinphasewithheadpitch【 ℃tationandcompensates飴rvertica董headtranslation, suggestingthatactivationofthelinearvestibuloocularreflex(IVOR)contributestothe eyemovementresponse.TheresultsofourexperimenIsuslngfixed-bodyac重ivehead pitchrotadonwhileviewingahead-fixedtargetindicatedthatvisualsuppressionmodifies boththegainandphasecharacteristicsoftheaVORatffequenciesencounteredduring locomotion.Weproposedthatvisualsuppfessionmayshi食thephaseoftheaVORto 歩 行 中 の 視 線 安 定 を 維 持 す る 頭 部 運 動 augmentthe豆VORwhenviewingclosetargetsduringlocomotion. Inthiscontext,Ihavetakentheviewthatcorrecttransductionandintegrationof signals丘omotolithsandcanalsisessentialtomaintainingstablevisionandhead o1ientationcontrolduringnaturallinearwa脹ing.Oneofthebestwaystoveri乏ythis hypothesisistoinvestigateheadandeyemovementsduringpostflightlocomotionofthe astronauts.Suchastudywillprovideuswiththeinfbrmationabouttheinfluenceofthe micK)gravityenvironmentontheotolithorgans,andconsequentlyontherelative contributionoftheotolithsandsemicircularcanalstotheheadandgazestabilityduring locomotion,andisoneofthem勾ortopicsoffUturestudies. と 眼 球 運 動193
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