校長室から「その7」をUPしました

「一学期が終わりました。42日間の夏休み。さて、何をしますか?」
播磨南中学校長
森 敏雄
14日が三者面談の最終日でした。この三者面談で、担任からは「家庭学習の手引
き」についての話もあったことと思います。
ここ何年かは、家庭学習が十分にできていない生徒の実態があり、学力向上に向けて
家庭学習の不十分さがネックになっていました。
宿題を出しても、十分に時間をかけてやってこない、提出が遅れる、不十分な内容、
などなど、どうも家庭学習ができていない実態があります。
そこで、家庭学習がなぜ必要なのか、家庭学習を生かすためにはどうすればよいの
か、学習規律についての基本線は・・などを前半の数ページに記載し、中学校の全教科
について、各教科部会で話し合って決めた「それぞれの教科における家庭学習の仕方」
を記載した「家庭学習の手引き」を作成し、先日配付したところです。担任や教科担当
者から説明もしています。
「早く勉強しなさい!いつまで○○してるの!」は、行動を求める叱責のことば、
「どんなことを学んでいるの?」は、行動の中身を知る共感的なことばだと思います。
ご家庭での家庭学習が、充実することが学力向上につながります。この夏休み期間が、
家庭学習ができるようになって学力が向上するかどうかの分かれ道。学びの姿(通知
簿)の所見欄にも書いて奮起を促している生徒は多いです。
さて、6月の頭に各学年とも大きな行事を無事に終えることができ、三年生は最後の
総合体育大会(部活動)に向けて厳しい練習をしてきました。東播大会に駒を進めた部
もあれば、惜しくも涙をのんだ部もあります。7月1日~3日。炎天下の中で熱い試合
をしていました。応援に各会場をまわりましたが、どの顔もきりりと引き締まって、美
しいなと思いました。
南中で卓球部の顧問をしていたときに、郡大会で負けた時のことや東播大会に生徒を
引率した時のことを思い出しました。生徒が苦しくても頑張っている姿を見ると、胸が
じーーーんとします。
東播大会、県大会、そして全国大会へと自分の持てる力の限りを出して出場する生徒
もいます。そして、世代交代して新チームとしてのスタートを切った部もあります。
吹奏楽部は、創部以来はじめて小編成の部で「沙羅賞」を獲得しました。
1学期の終業式で、この1学期間、あなたが夢中になって取り組んだことは何です
か? と生徒に聞いてみました。一番頑張ったことは何ですか?とも聞いてみました。
中学生の時期に、自分が夢中になって取り組めることを見つけて欲しいと思います。
やらされているのではなくて、自分がご飯を忘れるぐらいに夢中になれること。
(それ
がゲームというのでは困るのですが・・なにやら注意喚起の文書が出たスマホ関連
の・・)いままで、夢中になれることがなかった人も、夢中になってやれることを夏休
み期間中に始められるといいですね。
さて、先日、秋取りのトウモロコシの苗(ポットに3粒ずつ蒔いて育てた苗です)を
植えました。今回は「ヒートショック」を与えた苗です。最初、本を見て知ったときに
「ええーーーっ」と思いました。
しかし、生物が専門の私としては、
「でも、そうだよな。ふむふむ、確かにそうだ」
と考え、よし、やってみよう。と実践しました。
その方法とは、畑に植える前に50度 C のお湯を苗にかけるというものです。必ずし
も全体にお湯をかけなくても、一部にお湯がかかっていれば、そのヒートショックは苗
全体に影響して、次のような効果があるそうです。
(普通に植えた苗と比較して)
・定植後、根張りがよく、側枝もよく出てがっちりとした個体になる。
・雄穂がそろって出るため、受粉率が高くなり、実の入りがよくなる。
・収穫までに虫の被害に遭いにくい(虫がいやがる成分を植物が出すのですが、その作
用が強くなる)
・実の糖度が断然高くなる。
(甘いフルーツ並み、それ以上)
このように、植物はストレス(成長への危機)を与えられると、それに対する抵抗力
が高まるという事実があります。動かない(その場から動けない)植物の子孫を残すた
めの DNA なのかなあ・・と思います。
でも、ストレスを与えすぎると、負けて枯れてしまう個体も出てきますから、そのあ
たりの加減は、いろいろとやってみないとわかりません。畑も育苗の仕方も、場所も気
温も・・違う訳ですから。
トウモロコシも子どもも、大人も一緒なのかなと思います。適度なストレスは自分を
強くしてくれますが、あまりに強いストレスがかかると人間性が壊れてしまいます。
そのあたりの加減が、難しいですね。
今年もサマーフェスティバルがあります。それが終われば、親子綱引き大会。PTA
行事が続きます。大人も子どもも一緒になって楽しむことができるって、いいですね。
夏を大いに楽しみましょう。