11 シニア職員編 国税組織の中核として 大学・税大 S59.4 長 官官房 総務課 S60.7 大阪国税局 調査部 国税調査官 S62.7 名古屋国税局 直税部 国税実査官 S63.7 長官官房 総務課 国際業務室 H1.7 徴収部 管理課 係長 H3.7 天草税務署長 H4.7 税務大学校 総務課 H5.7 大蔵省 銀行局 保険部 保険第二課 課長補佐 H7.7 仙台国税局 総務部 総務課長 H8.7 長官官房 人事課 課長補佐 H9.7 ジェトロ・サンフランシスコ・センター H12.7 東京国税局 調査第一部 国際監理官 H14.7 沖縄国税事務所 次長 H16.7 国税不服審判所 管理室長 H18.7 東京国税局 調査第三部長 H19.7 大阪国税局 調査第一部長 H20.7 仙台国税局 課税第一部長 H22.7 熊本国税局 総務部長 H23.7 課税部 課税総括課 審理室長 H25.7 課税部 法人課税課長 H26.8 現職 学問の世界に身を置いて 東北大学大学院経済学研究科教授 住倉 毅宏 S60.4 長官官房 総務課 S61.7 関東信越国税局 調査査察部 国税調査官 S62.7 札幌国税局 調査査察部 国税調査官 S63.7 ロス税務行政研修所 S63.12 調査査察部 調査課 H1.7 大蔵省 主計局 法規課 係長 H3.7 課税部 所得税課 係長 H4.7 鹿屋税務署長 H5.7 長官官房 企画課 課長補佐 H7.7 高松国税局 総務部 総務課長 H8.7 長官官房 企画課 システム開発室 システム研究官 H10.7 課税部 資料調査課 課長補佐 H11.6 ジェトロ・ヒューストン・センター H14.7 東京国税局 総務部 次長 H16.7 福岡国税局 調査査察部長 H17.7 福岡国税局 徴収部長 H18.7 社会保険庁 運営部 医療保険課 適用・徴収対策室長 H20.7 国税不服審判所 管理室長 H21.7 大阪国税局 調査第一部長 H22.7 大阪国税局 課税第一部長 H23.7 長官官房 総務課 調整室長 H25.7 長官官房 参事官 H27.7 現職 人を育て、税を究める 税務大学校教頭 金沢 孝志 す。国税庁を離れてみると、国税の組織 税務大学校(略して「税大」)は税務 大学教授などの外部講師にも講義をお願 職員との意見交換等を通じ、視野を広げ 法人税法、国際課税を教えています。 力の強さを改めて感じます。その要因の 職員に対する研修を行う施設等機関で、 いし、その実施方法も工夫することで職 る機会を持てる場でもあります。 会計大学院についてはご存知でしょう 一つとして、職員のモチベーションを高 本校(霞が関の事務室・埼玉県の和光校 員のレベルアップを図っています。この 最後に、国税の職場では経済社会の変 か。高度な分析力を有し国際的に通用す める良きリーダーが多数いることがある 舎)と全国12か所の地方研修所を有して 充実した研修制度が税務行政に必要な、 化を的確に把握しつつ必要な対策を企画 る職業会計人の養成というのが会計大学 と思います。そのリーダー達も初めから います。このうち私のいる和光校舎では 社会の変化に即応しうる人材の育成を支 立案し、組織を動かしこれを実施してお 院の設置目的で、学生の多くは公認会計 良 き リ ー ダ ー で あ っ た わ け ではなく、 集合研修の多くを実施するほか、税務に えています。また、税務に関する研究を り、情報収集力、企画力及び統率力など 士又は税理士を目指しています。目的意 先輩の教えがあり、先輩の後姿をみて成 関する学術的な研究や国際協力の一環と 通じてその理論的な裏付け等を図り、成 が求められます。逆にいえば仕事などを 識の高い学生が非常に多く、教えていて 長してきたものだと思います。皆さんも して外国の税務職員に対する国際研修を 果を税大発行冊子や公開講座などで広く 通じて、これらの力を磨けるチャレンジ 楽しいですし、また、実践的な講義を求 国税庁の先輩の中にロールモデル(手本 行っていますが、教頭はこれらの事務実 一般に公表することは、税務行政の企画 ングな職場でもあります。自身の能力を められ、自らの実務経験に基づいた講義 となる人)を必ずや見つけることができる 施責任者という立場にあります。 立案の参考となるだけでなく、納税者の ブラッシュアップしたい意欲のある皆さ ができることでモチベーション高く取り と思います。国税庁で人間的に成長して 税務行政への理解を深めることにも役立 んの来庁をお待ちしています。 組めています。 ここではキャリアパスとしての大学で みたいと思いませんか。皆さんの入庁を っています。加えて、相手国のニーズを 数年前、私は国税庁審理室長として国 の仕事について紹介していますが、この お待ちしています。 踏まえた受入研修や講師となる職員派遣 税当局の課税処分に対する訴訟への対応 ような機会は勤務することに限られませ を行うことは、外国税務当局との協力関 を指揮する経験をしました。訴訟になっ ん。私は以前から、税法の解釈や教育に 係の強化に貢献しています。 てからの対応も大切ですが、それよりも 興味があり、週末に非常勤講師として大 このように税大が行う研修、研究及び 訴訟にも耐えられる課税を行うことが重 学院で税法を教えていました。自己研鑽 国際協力は国税の賦課徴収そのものの企 要で、そのためには、税法をどのように として税法を学び、プロフェッショナル 画立案や実施ではありませんが、これら 解釈して適用していけばよいのかを考え としてのキャリア形成を図るチャンスは を支える重要な役割を担っています。税 る機会になりました。今、その時の経験 様々なところにあると思います。国税庁 大は世の中の動きを見据えて税務行政に を改めて整理し、税法解釈についてさら において、税法のプロフェッショナルと 研修については、税務職員としての能 とってより有効な研修、研究及び国際協 に見識を深めることができたことをあり して活躍する機会がいくつもあります。 力や資質の向上に効果的な研修カリキュ 力をどのように行っていくか、関係部署 がたく感じています。今後、国税庁に戻 もちろん、組織運営のプロフェッショ ラムを組んだ上で、各税法の専門家であ と連携して日々知恵を絞っています。ま ナルとなり組織に貢献することも重要で る職員が教授として指導に当たるほか、 た、学者などの外部有識者や他国の税務 私は、東北大学会計大学院に出向して、 った際にはこの経験が活かされるものと 23 National Tax Agency 2016 思っています。 National Tax Agency 2016 24
© Copyright 2024 ExpyDoc