情報通信審議会 情報通信技術分科会(第120回) 日 場 議 1 開 事 次 時:平成28年7月26日(火) 14:30~ 所:第1特別会議室(8階) 第 会 2 議 題 (1)答申事項 「海上無線通信設備の技術的条件」のうち「船舶用固体素子レーダーの 技術的条件」について 【平成2年4月23日付け電気通信技術審議会諮問第50号】 (2)報告事項 ① 「非静止衛星を利用する移動衛星通信システムの技術的条件」のうち 「1.6GHz帯/2.4GHz帯を用いた移動衛星通信システムの技術的条件」の 検討開始について 【平成7年9月25日付け電気通信技術審議会諮問第82号】 3 ② 電波政策2020懇談会 報告書について 閉 会 < 配 付 資 料 > 資料120-1-1 資料120-1-2 資料120-1-3 航空・海上無線通信委員会報告 航空・海上無線通信委員会報告 答申書(案) 概要 資料120-2 「非静止衛星を利用する移動衛星通信システムの技術的 条件」のうち「1.6GHz帯/2.4GHz帯を用いた移動衛星通 信システムの技術的条件」の検討開始について 資料120-3 電波政策2020懇談会 報告書 概要 ※審議中継でダウンロードできる資料は、下線のもののみとなっております。 傍聴席 電 波 環 境 課 坂 長 中 総 務 課 秋 長 本 電 波 部 渡 長 辺 総 合 通 信 基 盤 局 富 長 永 近 藤 委 員 安 藤 委 員 青 木 委 員 相 田 委 員 相 澤 委 員 情報通信技術分科会(第120回) 座席表 速記 伊東 分科会長 日時: 平成28年7月26日(火) 14:30~ 鈴木 分科会長代理 場所: 総務省第1特別会議室(8階) 中村 管理室長 基 幹 ・ 衛 移 通 信 課 長 操作卓 内 藤 電 田 波 原 政 策 課 長 技 野 術 崎 政 策 課 長 専 林 門 委 員 官 武 房 田 総 括 審 議 官 専 三 門 木 委 員 三 瓶 委 員 知 野 委 員 前 田 委 員 水 嶋 委 員 事務局 関 係 者 関 係 者 関 係 者 関 係 者 関 係 者 関 係 者 ッ 関 係 者 ッ 関 係 者 ッ 関 係 者 ッ 出入口 関 係 者 ッ 宮 本 審 理 官 ネ ネ ネ ネ ネ ト 業 者 ト 業 者 ト 業 者 ト 業 者 ト 業 者 資料120-1-1 情報通信審議会 情報通信技術分科会 航空・海上無線通信委員会報告 概要 電気通信技術審議会諮問第50号「海上無線通信設備の技術的条件」 (平成2年4月23日諮問)のうち 「船舶用固体素子レーダーの技術的条件」 平成28年7月26日 航空・海上無線通信委員会 船舶用レーダーの概要 1 船舶用レーダーとは 海上で使用される自船の周りの船や陸地などの状況を映す、船舶に不可欠な無線設備である。 3GHz帯及び9GHz帯の2種類がある。大型船舶等にはレーダーの搭載が義務付けられている。※ ※ 海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS条約)や船舶安全法(昭和8年法律第11号)に基づき、国際航海に従事 する旅客船及び300トン以上のその他の船舶、国際航海に従事しない150トン以上の旅客船及び300トン以上のその他の船舶 に対して船舶用レーダーの搭載が義務付けられている。これら以外の船舶にも、任意に小型のレーダーが設置されており、我 が国では約48,000隻の船舶に設置されている。そのうち95%が9GHz帯レーダーとなっている。 3GHz帯レーダーと9GHz帯レーダーの特徴 3GHz帯レーダー ・電波の減衰及び海面反射が少ない ・遠くの物標を探知できる 9GHz帯レーダー ・小型、軽量 ・経済的 レーダー表示画面 マグネトロンレーダーと固体素子レーダーの比較 マグネトロンレーダー 固体素子レーダー 大電力化(10kW~25kWクラス)、短パルス(1.2μs以 下)が一般的。 低電力(300W~400W程度)、長パルス(20μs程 度)と短パルス(1.2μs以下) 寿命が短い(大型船舶などでは3年に2回程度の交 換が必要) 長寿命(10年以上も発振素子の交換が不要) 発射される周波数が個体ごとに微妙に異なり周波数 が安定していない。 周波数が安定、不要発射が低減 レーダー間の干渉が少ない 長パルスなので既存のレーダーへの干渉が懸念 検討事項及び検討経過 2 検討事項 電気通信技術審議会諮問第50号 「海上無線通信設備の技術的条件」(平成2年4月23日諮問)のうち「船舶用固体素子レーダーの技術的条件」 検討経過 • 「船舶用固体素子レーダーの技術的条件」のうち、3GHz帯船舶用固体素子レーダーの技術的条件について は、平成24年2月17日に開催された第85回情報通信技術分科会において一部答申を得たことから、当委員 会では、引き続き9GHz帯船舶用固体素子レーダーの技術的条件について検討を行った。 船舶用固体素子レーダーの技術的条件 3GHz帯船舶用固体素子レーダーの技術的条件(平成24年2月17日一部答申) 9GHz帯船舶用固体素子レーダーの技術的条件 • 当委員会では、検討の促進を図るため「船舶用固体素子レーダー作業班(主任:林 尚吾 東京海洋大学 名誉教授)」において必要な技術的検討を行い、平成28年6月24日の第15回航空・海上無線通信委員会で 委員会報告を取りまとめた。 • また、同日以降、本報告(案)について意見募集を行い、その結果、3件の意見があり、うち、賛成意見 1件、報告書の用語の修正等に係るもの1件であった。(他1件は対象外) 検討すべき事項 3 検討の内容 船舶用固体素子レーダーの技術的条件のうち、3GHz帯船舶用固体素子レーダーの技術的条件の 一部答申を得た際、9GHz帯船舶用固体素子レーダーの技術的条件について、以下の4項目につ いて引き続き検討することとされた。 1. 大型船舶で大洋航行中の場合、船舶用レーダーで使用する指示器の距離レンジは一般的に24海里であ るため、距離レンジ※1が24海里の場合における干渉に関して検証し検討すること。 ※1 距離レンジとは、数~数十海里先の物標を船舶のレーダー画面に映すようにするための距離設定をいう。 2. 国際条約では、9GHz捜索救助用レーダートランスポンダー(以下SART※2という)からの信号を観測で きることが義務付けられているが、固体素子レーダーで信号が観測可能か引き続き検討すること。 ※2 SART(Search And Rescue Transponder): 海上遭難の際に使用され、9GHz帯の船舶レーダー波を受信すると自動で応答して、遭難の位置等をレーダー画面に表示させ るもの。 3. 9GHz帯を使用する船舶用レーダーは、3GHz帯を使用する船舶用レーダーよりもはるかに使用台数が多 いことから、既存のマグネトロンレーダーへの干渉の条件についてさらに検証すること。 4. 固体素子レーダーおよびマグネトロンレーダーとFMCWレーダーの使用周波数が異なる場合には、干渉 が起きないことが確認されたが、同一周波数の運用による検証が実施されていないことから引き続き 検討すること。 以上の4項目について技術試験事務において実証試験を行いデータを収集した。 検討結果 技術試験事務の概要 4 技術試験事務の実施内容及び結果 24海里レンジにおいて物標探知能力の確認 固体素子レーダーを運用している大型船が、同様に24海里レンジ でマグネトロンレーダーを運用している他の大型船へ与える影響 について実証実験を行った。 【結果】放射状の干渉波が観測されたが、干渉除去機能を使用す ることにより物標探知能力を低下させずに干渉波が除去された。 SART信号表示の確認 固体素子レーダーからSARTに向けて電波を発射し、その応答状況に ついて実証試験を行った。 【結果】SART信号がレーダー画面へ表示されることを確認された。 海面状態によっては、瞬間的にSARTの応答開始点、表示点数の不明 瞭となる場面もあったが、受信側での機能改善等により対応可能 輻輳海域環境の確認 平成25年度 新潟県沖で実証試験を実施 最大船舶6台、地上レーダー4台の計10台を使用 主な固体素子レーダーの主な緒元 周波数 PON 9330MHz Q0N 9410MHz 空中線電力 最大400W アンテナ利得 32dBi 回転数 24rpm アンテナ高 17m 固体素子レーダーとマグネトロンレーダーが多数存在する輻輳状態 を合計10台のレーダーを用い実証試験を行った。 【結果】マグネトロンレーダーの画面に干渉波が確認されたが、干 渉除去機能を使用することにより除去できることが確認された。ま た、送信周波数を離調すれば干渉除去機能なしでも干渉を回避でき ることが確認された。 異なるレーダーでの同一周波数の確認を実施 FMCWレーダーを与干渉レーダーとし、マグネトロン及び固体素子を 被干渉レーダーとして実証試験を行った。 【結果】被干渉側のレーダー画面に干渉波が確認されたが、干渉除 去機能を使用することにより干渉波が除去されることを確認した。 その他の検討事項 その他の検討内容 委員会では以下の項目についても検討を行った。 1 東京湾等の輻輳海域を想定した干渉検討 【結果】固体素子レーダーを徐々に増加させていくとマグネトロンレーダーに干渉波が確認されたが、異 なる周波数の場合は、干渉除去機能を使用することにより除去できることが確認された。一方、周波数が 同一の場合、距離によっては、フィールドの実証試験と同様に干渉波を除去できない場面もあった。対策 として、固体素子側にジッタ(周波数の変動成分)等の繰り返し周波数制御と干渉除去機能を用いること が必要である。 2 自動衝突予防援助装置※3に対する干渉の検討 【結果】干渉の影響がないことが確認された。 ※3 自動衝突予防援助装置 ARPA(Automatic Radar Plotting Aids): レーダーにより反射信号の追尾を行い、速度、方位を計算し、進路や自船との衝突の危険度を表す装置 3 他の無線システムとの干渉の検討 ①レーダービーコン 【結果】レーダービーコンからの応答については、捜索救助用レーダートランスポンダー(SART)の応 答と同等原理であることから共用可能である。 ②衛星放送(BS-IFにかかるイメージ混信妨害) 衛星放送事業者を含め検討を行った結果、固体素子レーダーの平均EIRPがマグネトロンレーダーと比較 して1/6程度であり、BS-IF周波数へ与える影響は既存の電波環境から悪化するものでないこと、既 存の電波環境においても重大な受信障害の事例の報告はないことから 海上利用環境に限定したもので あれば共用可能であるとの結論に至った。ただし、万一、干渉が生じた場合は既存のマグネトロンレー ダーと同様の受信障害対策を講じることを条件に付することとした。 5 技術的条件の考え方 6 技術的条件の検討にあたっての考え方 9GHz帯船舶用固体素子レーダーの技術的条件の検討にあたっては、以下の点について考慮することとした。 • 電気的条件 • SOLAS条約※4・法令に基づき船舶に備えなければならないレーダー(主に大型船舶用) → • 国際海事機関(IMO)MSC決議.192(79)「レーダー装置の性能基準に関する改正勧告」及び関連規 則並びにマグネトロンを用いた現行の船舶用レーダーの技術的条件等に準拠しつつ、パルス幅など マグネトロンレーダーと大きく異なる性能に係る部分を電気的条件とした。 その他のレーダー(主に漁船・小型船舶用) → その性能、目的に応じた無線設備規則第48条の規定に準拠しつつ、パルス幅などマグネトロンレー ダーと大きく異なる性能に係る部分を電気的条件とした。 ※4 SOLAS条約(海上における人命の安全のための国際条約): 船舶の堪航性(航海に堪えること)及び旅客や船員の安全を確保するために必要な船舶の構造、救命設備や航海道具な どの技術基準について、国際的に統一された基準を定めるとともに、主管庁又は認定された団体による定期的な検査の 実施、証書の発給、寄港国による監督(ポートステートコントロール)などの規定を定めたもの。 測定法 • 国際電気標準会議IEC60945の翻訳版である日本工業規格JIS F0812「船舶の航海と無線通信機器及びシ ステム-一般要求事項-試験方法及び試験結果要件」、IEC62388 「航海用レーダー-性能要件-試験 方法及び試験結果要件」等に規定されている測定方法に準拠した。 固体素子レーダーの技術的条件 一般的条件 周波数帯※5 7 法令により備え付けなければなら ないレーダー 小型レーダー (パルス幅22μs以下) 国際海事機関(IMO)MSC決 議.192(79)「レーダー装置の性 能基準に関する改正勧告」に規 定に準拠するものであること。 当該レーダーに要求する性能に応じ、無線設備規則第48条の各規定に 準拠すること ア イ 小型FMCWレーダー (パルス幅22μsを超える) 中心周波数、占有周波数帯幅、周波数の許容偏差は、9,300MHzから9,500MHzまでの周波数帯の内側に すべて含まれるものであること。 中心周波数については、特に指定をしないこととすること。 電波の型式 P0N、Q0N又はV0Nであること。 F3N又はQ0Nであること。 パルス幅 P0N電波を使用する場合 1.2μs以下 Q0N電波又はV0N電波を使用する場合 22μs以下 22μsを超え2ms以下あること。 空中線電力 特段規定しない※6 200mWを超えないこと。 パルス繰り返 し周波数 3,000Hz(変動率の上限は+25%とする。)を超えないこと。 干渉防止のた めの措置 Q0N電波又はV0N電波を使用する場合は、他のレーダーに対して有害 な干渉を防止する適当な措置を講じること。 測定法 測定法は、日本工業規格JIS F0812「船舶の航海と無線通信機器及びシステム-一般要求事項-試験方法 及び試験結果要件」、IEC62388「航海用レーダー-性能要件-試験方法及び試験結果要件」等に規定され ている測定方法であること。 他のレーダーに対して有害な干渉 を防止する適当な措置を講じるこ と。※7 ※5 船舶に設置する航行用レーダーの許容偏差については、従来どおり使用周波数帯内とする。固体素子レーダーについてはマグネトロンレー ダーに比べ使用周波数帯域幅は小さいものの、同一周波数による干渉を軽減するため繰り返し周波数制御機能等を要することを条件とする ため広帯域指定とすることとした。 ※6 レーダーは空中線利得やパルス幅に応じてEIRPで探知性能を求めるため、マグネトロン同様、技術的条件において空中線電力の規定はしない ※7 他のレーダーへの干渉を軽減するために、サイドローブ特性を十分に考慮することが望ましい 【参考資料1】 船舶用レーダーの仕組 レーダーの原理 回転アンテナ 送信波形の例 表示部 8 • 国際的な共通周波数として3GHz帯及び9GHz帯を使用。 当該周波数帯は、非常に直線性が高いため一直線上 に進む特徴がある。よって、送信波の直線状に物標 があれば、電波は反射される。 • その反射波が送信箇所に返ってくるまでの時間を測 定し、距離に換算することにより、物標までの正確 な距離を探知することができる。 物標からの反射波 マグネトロンレーダーの特徴 短パルス (P0N電波) • マグネトロンレーダーは、送信時間が短いパルス (短パルス)を大電力(~25kW)で送出し、その 反射波により船舶等の物標を探知する。 • パルスを送出している時間が短いため、短距離・ 長距離双方の物標を同時に探知できる。 固体素子レーダーの特徴 短パルス (P0N電波) 長パルス (Q0N電波) P0N P:無変調パルス 0:変調信号の ないもの N:無情報 Q0N Q:パルスで角度 変調 0:変調信号の な いもの N:無情報 • 固体素子レーダーは、低い電力(~400W)であるため、送信時間が長 いパルス(長パルス)を用いて長距離の物標探知をしている。 • 低電力で送出されている短いパルス(短パルス)は近距離での物標解 析性能を維持し、長パルスは長距離の探知解析の能力を上げている。 【参考資料2】 船舶用レーダーの市場状況 9 船舶用レーダーの国際状況 船舶用レーダーの国際シェアは6割から7割を日本メーカー製品が占めている。 【主な船舶用レーダーの製造メーカー】 スペリー(英国)、ケルビンヒューズ(英国)、SAMエレクトロニクス(ドイツ)レイセオン、アンシュッツ(いずれもドイツ)、 日本無線、古野電気、東京計器、光電製作所(いずれも日本) 9GHz帯固体素子レーダーの国際的開発状況 9GHz帯船舶用固体素子レーダーについては、国際的に先導している状況にある。 ・高出力(300Wクラス)可能なガリウム素子を利用した9GHz帯船舶用固体素子レーダーとしてはケルビンヒューズ (英国)やレイセオン、アンシュッツ(ドイツ)が取り組んでいるが市場投入までは至っていない。 ・小型船舶用の低出力(200mW)9GHz帯船舶用FM-CWレーダーは、米国、韓国、中国、英国など20数か国で市販。 9GHz帯船舶用レーダーを早期に市場に投入させること により船舶用レーダーの国際シェアの向上が期待される。 【今後の予定】 平成28年内に制度化 平成29年度内に市場投入 資料 120-2 「非静止衛星を利用する移動衛星通信システムの技術的条件」のうち「1.6GHz 帯/ 2.4GHz 帯を用いた移動衛星通信システムの技術的条件」の検討開始について 1 検討開始の背景 衛星移動通信システムは、同報性、広域性、耐災害性等の衛星通信システム固有 の特徴を有するほか、陸上、海上、上空、離島等での通信手段として、平時に加え て災害時において重要な役割を果たしている。平成 23 年 3 月 11 日に発生した 東日本大震災等においても、地震や津波の影響を受けにくい衛星移動通信システ ムは、被災地における通信確保に必要不可欠な状況となった。 我が国においては、1.5/1.6GHz 帯(L 帯)、2.5/2.6GHz 帯(S 帯)、12/14GHz 帯 (Ku 帯)を用いた移動衛星通信サービスが提供されているが、1.6GHz 帯/2.4GHz 帯 を用いたサービスは未導入である。 1.6GHz 帯/2.4GHz 帯を用いた衛星移動通信システムの技術的条件については、 電気通信技術審議会において一部答申(平成 12 年 9 月 25 日)を行っているが、同 周波数帯の電波使用状況が平成 12 年から大きく変化して、周波数共用検討の前提 条件が変わったこと及び同システムの技術の進展が見られることから、同システムの 高度化を図るため追加検討を行うものである。 2 検討内容 平成 7 年 9 月 25 日電気通信技術審議会諮問第 82 号「非静止衛星を利用する移 動衛星通信システムの技術的条件」のうち「1.6GHz 帯/2.4GHz 帯を用いた移動衛星 通信システムの技術的条件」 3 検討体制 衛星通信システム委員会(主査:安藤 真 東京工業大学 理事・副学長 産学連携 推進本部長)において検討を行う。 4 一部答申を予定する時期 平成 29 年 4 月頃 1 「1.6GHz帯/2.4GHz帯を用いた移動衛星通信システムの技術的条件」 の検討開始について 概要 ○ 移動衛星通信システムは、陸上、海上、上空、離島等での通信手段として、平時に加え災害時においても重要な 役割を果たし、我が国においては、既に1.5GHz/1.6GHz帯、2.5GHz/2.6GHz帯、12GHz/14GHz帯を用い た移動衛星通信サービスが提供されている。 ○ 1.6GHz/2.4GHz帯を用いた移動衛星通信システムの技術的条件については、平成12年9月に電気通信技術 審議会が一部答申を行っているが、関連企業の経営状況悪化により、日本における事業参入が見送られた。 ○ 今般、再び日本における事業参入のニーズがあるが、電波使用状況が平成12年から大きく変化して周波数共用 検討の前提条件が変わったこと及び同システムの技術の進展が見られることから、同システムの高度化を図るた め追加検討を行う。 利用イメージ 災害時: 平 時: 主な検討項目 1.6GHz帯(アップリンク): 電波天文との共用条件 被災地との通信手段確保 携帯電話不感地帯での利用、資産管理、 位置情報の監視、離島等のセキュリティ、 牧場における家畜の個体管理 等 1610.6 1613.8 電波 天文 1618.725 無線航行衛星 災害時における、 被災地との通信手段確保 資産管理、位置情報の監視、 トレーサビリティ 被災地 警察 消防 等 1559 1626.5 イリジウム [MHz] 1617.775 1610 2.4GHz帯(ダウンリンク): ロボット無線、無線LANとの共用条件 位置情報等を伝送するた めの単方向衛星通信シス テムを新たに検討 2497 2450 2471 アマチュア 2400 VICS 2499.7 無線LAN 無線LAN -2- ロボット無線 [MHz] 2483.5 2500 資料120-3 電波政策2020懇談会 報告書 概要 平成28年7月26日 総務省 総合通信基盤局 (参考)電波政策2020懇談会について 1 2020年に向けて新たな無線システムを導入するための制度見直しの方向性や我が国ワイヤレス サービスの発展・国際競争力強化のための方策、平成29年に見直し時期を迎える電波利用料制 度の在り方等について検討を実施。 松下副大臣主催の懇談会を設置して、平成28年1月から検討を開始。同年6月3日の懇談会で報 告書(案)をとりまとめ、パブリックコメントの募集を経て、同年7月とりまとめ。 検討体制 電波政策2020懇談会 サービスWG 座長:多賀谷一照獨協大学法学部教授 制度WG 主査:谷川史郎株式会社野村総合研究所理事長 座長:多賀谷一照獨協大学法学部教授 我が国の無線インフラ・サービスを国際競争力のある有望 ビジネスとして育てるため、以下の項目等について検討。 • ワイヤレスビジネスの国際展開(※) • 5GやITSの発展(※) • 周波数需要増大への対応 制度上の課題を解決するため、以下の項目等について 検討。 • 新たな無線システム等の導入・普及に向けた制度上 の課題を解決するための方策 • 次期(平成29~31年度)電波利用料制度の在り方 (※)については、それぞれタスクフォース(ワイヤレスビジネスタス クフォース、モバイルビジネスタスクフォース)を設置し検討。 電波政策2020懇談会構成員 荒川 薫 大谷 和子 國領 二郎 高田 潤一 多賀谷一照 明治大学総合数理学部教授 株式会社日本総合研究所法務部長 慶應義塾大学総合政策学部教授 東京工業大学環境・社会理工学院教授 獨協大学法学部教授 【座長】 谷川 知野 藤原 三友 森川 史郎 恵子 洋 仁志 博之 株式会社野村総合研究所理事長 【座長代理】 読売新聞東京本社編集局企画委員 株式会社ブロードバンドタワー代表取締役会長兼社長CEO 早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授 東京大学先端科学技術研究センター教授 電波政策2020懇談会 最終報告書 概要 第1章 電波利用の現状 第2章 2020年の社会を支えるワイヤレスサービスの推進 1. 検討の背景 2. ワイヤレスビジネスの成長・海外展開に向けた検討 3. 新たなモバイルサービスの実現に向けた検討 4. 総合的な推進方策 第3章 制度見直しの方向性 1. 電波利用料の見直しに関する基本方針 2. 電波の監理・監督に関する制度見直し 2 第1章 電波利用の現状 電波利用システムの変遷 無線局の爆発的な増加 1950年代は公共分野におけるVHF帯等 の低い周波数帯の利用が中心。 1985年の電気通信業務の民間開放を きっかけに移動通信分野における利用が爆 発的に普及・発展。 現在、携帯電話・PHS・BWAの契約数は、 1億6,276万 ※(平成28年3月末)であり、 日 本 の 人 口 1 億 2,692 万 人 ( 平 成 28 年 3月)を上回る。 ※グループ内取引調整後の数値 無線システムの利用の変遷 年代を経て、電波 利 用 技 術の 高 度 化 や通信の大容量化 に伴い、高い周波数 帯域の利用へ拡大。 固定系システムを より高い周波数帯に 移行し、移動系シス テムに再配分。 3 第1章 電波利用の現状 移動通信システムの発展 携帯電話の契約数は2016年3月末現在で1億5,648万契約。そのうちLTEの契約は、全体の約55.8%(8,739万 契約)を占め、契約数は直近1年で約1.3倍に拡大。 ※ 総務省報道発表資料「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表」等を基に作成 4 第1章 電波利用の現状 テレビジョン放送の発展 2015年7月に公表された「4K・8Kの推進のためのロードマップ」では、東京オリンピック・パラリンピック競技 大会が開催される2020年には、競技大会の数多くの中継が高精細な映像4K・8Kで放送されるといった姿が 目指されている。 5 第2章 6 1.検討の背景 ワイヤレスビジネスの成長への期待 新たなモバイルサービスの実現 移動通信トラヒックの増大 電波を利用した各種ワイヤレスビ ジネスの市場規模は、今後も一 層拡大する見込み 携帯電話・スマートフォン、無線 LAN等のモバイルサービスが扱う コンテンツは、今後も大容量化、 高度化が進展する見込み 移動通信トラヒックは、年率約1.4 倍で増加、今後も増加傾向は変 わらない見込み 途上国をはじめとする諸外国に おいても、様々なワイヤレスビジ ネスに対する利用ニーズや新た な市場が出現しつつあるところ 我が国が強みを有する安心安全 分野の無線システムを将来の基 幹産業として育成する必要性の 増大 モバイルサービスは、従来型の 携帯電話のみならず、IoT、自動 車、産業機器、スマートメータ等 新たな分野での利活用が期待 第5世代移動通信システム(5G) や次世代高度道路交通システム (ITS)など、社会に新たな価値を 創造するモバイルサービスの実 現に向けた国内外の動きが加速 2020年以降、IoT等の利用シーン の多様化に伴い、トラヒックの劇 的な変化の可能性大 適切なトラヒック対策とともに、移 動通信用周波数の追加割当てに ついて検討が必要 関連技術の動向 無線関連技術(ミリ波無線通信技術、アンテナ技術、高能率変復調、圧縮技術等) ネットワーク関連技術(SDN/NFV技術、ネットワーク分散制御技術、クラウド技術等) ビッグデータ分析・解析技術 センサー技術 半導体、チップ製造技術 AI技術 等 現下の社会情勢 • • • 少子高齢化 地域間格差 中小企業活性化 • • • 労働力不足 エネルギー・環境問題 東京オリンピック・パラリンピック開催 • • 等 農林水産業活性化 観光業活性化 第2章 2.ワイヤレスビジネスの成長・海外展開に向けた検討 安心・安全ワイヤレスサービスの国内外普及、ワイヤレス海外新市場の創出 レーダー、リニアセルセンサーネットサーク及び電波監視システムについて、国内におけるサービスの実用化及 び海外におけるシステムの展開を図る。 安心・安全ワイヤレスサービスの国内外普及 レーダー リニアセル 電波監視 異物 (FOD) 光ファイバ無線(Radio-Over-Fiber) ゲリラ豪雨災害の予知が可能な日本 製気象レーダー等を諸外国へ展開 ミリ波帯分散アンテナレーダー 滑走路上の数cmの異物を検知可能 なセンサーを国内外主要空港に導入 日本の優れた電波監視技術の 海外展開 ワイヤレス電力伝送、小型無人機及び航空宇宙ビジネスについて、今後見込まれる海外新市場への日本のワイ ヤレス技術の導入に向け、重点的に国際標準化、研究開発等を推進する。 ワイヤレス海外新市場の創出 ワイヤレス電力伝送 小型無人機 航空宇宙ビジネス (三菱航空機(株)提供) 国際標準化を推進し日本が開発を先導 する本システムの国際的普及を促進 見通し外空域での運行も可能なド ローン運行管理の実用化 小中型旅客機内のブロードバンド 環境を提供する小型機搭載用の 衛星アンテナを開発 7 第2章 2.ワイヤレスビジネスの成長・海外展開に向けた検討 電波システム海外展開プロジェクトの推進 8 ワイヤレスビジネスの海外展開プロジェクトを官民の関係者を結集し、プログラムディレクターの指揮の下で戦略的 に推進する。 プロジェクトの推進に際し、中間段階でフォローアップを実施、必要な見直しを行う。 電波監視プロジェクト 〈東南アジア地域を対象とした電波監視システムの展開〉 秘匿性の高い電波監視車両やディスプレイ上に電波の発射源を表示する電波発射源可視化装置など、日本の優れた 電波監視技術を東南アジアに展開する。また、衛星通信や短波通信への混信・妨害に対応するため、東南アジアと日 本と電波監視施設の共同運用を目指す 官民ミッションの派遣、フィージビリティ調査の実施、電波監視技術や業務のノウハウ等に関する研修を実施 電波監視設備と業務のノウハウ提供を含めたパッケージ一体での東南アジア地域での展開を目指す 交通システムプロジェクト 気象・防災プロジェクト 〈アジア地域を対象とした空港交通高度化システムの展開〉 空港レーダー、滑走路異物検知装置、電波監視システム、 アクセス鉄道・道路の侵入者検知・保守点検システム等 を、全体を統括する情報システムとともに一括で整備 現地人材への運用技術・維持管理に関する研修と組み 合わせて現地スタッフのみでの中長期を実現 ※ 実施に当たっては、国土交通省が推進している航空管 制システム等の航空交通インフラの海外展開プロジェ クトとの緊密な連携を図る 〈東南アジア地域を対象とした気象・防災プラットフォー ムの展開〉 対象国に気象レーダー、地震計、雨量計等を設置。観 測データは衛星回線を通じて日本で専門家が分析し、 詳細な気象予報や津波警報として当該国向けの衛 星放送で実施するほか、現地の地上波放送にも提供 並行して現地の人材に気象予報や最新の気象レー ダーの運用・データ解析技術に関する研修を実施 官民ミッションの中で対象国政府に提案して パッケージでの採用を働きかけ、今後開港数が急増すると 見込まれるアジア地域での展開を目指す 現地住民の生活に直接役立つ我が国の気象・防災システ ムのパッケージを東南アジアから環太平洋の島国まで広 く展開することを目指す 第2章 3.新たなモバイルサービスの実現に向けた検討 9 2020年に向けて、5Gの本格的サービスの実現が期待され、我が国のみならず諸外国においても実用化推進のた めの検討が進められている。 ITS分野においても、電波を活用した自動運転の実用化、普及に向けた検討が国内外で本格化している。 第2章 3.新たなモバイルサービスの実現に向けた検討 先行的モデルシステムの実現のための研究開発 10 利活用シーンを想定した先行モデルシステムの実現に向け、諸外国(政府、企業、研究機関等)との戦略的なパー トナーシップを構築し、要素技術に関する研究開発、実証等を推進。 プロジェクト名 モデル名 主な要素技術 コンセプト 超高速同時配信モデル 無線・光統合制御無線アクセス技術、 グループモビリティ技術、 マルチバンドアンテナ技術、 仮想化ネットワーク技術 4Gよりも高速のワイヤレス通信 を、同時に多くの人が利用可能 ワイヤレス臨場感モデル 超高帯域超多素子アンテナ技術、 Massive MIMO技術、 エッジコンピューティング基地局制御技術 4K/8Kのような高精細映像データ をワイヤレスで低遅延伝送し、 VR技術等を使って臨場感を実現 高性能イメージセンサー モデル コンテンション方式無線アクセス技術、 Massive MIMO技術、 狭空間周波数有効利用技術、 ミリ波/テラヘルツ波帯測定技術 人間の目の能力を超える「機械 の目」がモニタリングを行い、ビッ グデータを収集 ワイヤレスネットワーク 融合モデル ヘテロジニアスネットワーク技術、 仮想化ネットワーク技術、 ビッグデータ・AI解析技術 多種多様なワイヤレスネットワー クが統合的に最適管理されたス マートなシステムの実現 大多数同時接続モデル 小型アンテナ技術、 多数接続対応スケジューリングアルゴリズム 小型・安価・低消費電力の無線 端末を実現し、それが極めて多 数密集している場合でも、確実に ワイヤレス通信を実行 ワイヤレスプラットフォー ムモデル ヘテロジニアスネットワーク技術、 サイバー攻撃による不正通信の検知抑制技術 無線端末で収集した大量のデー タをプラットフォーム上で安全か つ迅速に管理・分析・活用 次世代「Connected Car」 実現モデル 高速マルチエージェント技術、 エッジコンピューティング基地局制御技術、 ビッグデータ・AI解析技術 常時ネットワークに接続された車 がデータを共有・活用することで 新たなITSビジネス/サービスを 創出 超低遅延車車間通信 モデル コンテンション方式無線アクセス技術、 コヒーレントレーダー技術、 高精度位置推定技術 超低遅延の車車間通信により安 全な隊列走行を実現 高速移動体向け 超高速通信モデル 多層セル連携制御技術、 ミリ波帯大容量バックホール技術、 仮想化ネットワーク技術 新幹線などの高速移動体でもハ イスピードのワイヤレス通信をス トレスなく利用可能 ウルトラ ブロードバンド 現在の移動通信シス テムより100倍速い ブロードバンド サービスを提供 ワイヤレスIoT 現在の数百倍以上の モノ(センサー等)が つながるIoTの世界を 実現 次世代ITS ネットワークにつな がった “Connected Car”とク ラウドが連携すること により、新たな車関連 サービスや高度な 自動走行を実現 戦略的なパートナーシップ例 欧州との「次世代通信ネットワーク(5G) を巡る戦略的協力に関する共同宣言」 (平成27年5月)の締結の模様 第2章 3.新たなモバイルサービスの実現に向けた検討 5Gテストベッドの展開 11 平成29年より5Gのテストベットを展開することにより、ユーザー参加型のオープンな次世代ワイヤレスサービスの 創出環境を提供。東京のみでなく地方都市にも整備することで、地方活性化や地方創生にも寄与。 前提条件 様々な電波環境下 での実証 参加者のオープン性 確保 サービス・ アプリケーション 技術者 大学・ 研究機関 地域バランスに 配慮した実施場所 取得データの相互利用、 オープン性確保 ユーザ参加促進による ユーザニーズの反映 異業種分野 ユーザ 地方企業・ 研究機関 外国企業・ 研究機関 通信事業者 ・メーカ 総合的な実証試験環境 イノベーション創出 地域活性化 最先端の周波数有効利用技術の研究開発 先進的ワイヤレス技術・サービスの技術実証 ユーザによるアプリケーション開発 地方の若者がアイデアを持ち寄れる場の提供 社会的課題の解決に向けた社会実証 等 人材育成 東京ほか複数地域での実施 地方の若者への場の提供を 通じたワイヤレス人材育成 社会的課題の解決 東京オリンピック・パラリンピック 技術ショーケース 第2章 3.新たなモバイルサービスの実現に向けた検討 グローバルな周波数の確保 12 5G用周波数について、国際標準バンドに加えて、5Gを先行的に推進する主要諸国と協調することにより周波数確 保を推進。無線LAN用周波数についても、拡充に向けた検討を推進。 基本的考え方 ① 諸外国との連携・協調 5G用周波数需要に関して同じ意識を共有する主要国との国際的な連携・協調 WRC-19の開催時期にとらわれない、国際動向を踏まえたできるだけ早期の検討着手 多国間の国際標準化会議、二国間協議、国際的イベントなど、あらゆる機会の積極的活用 ② 既存業務との共用・再編促進 現在、他業務に割り当てられている3GPP国際標準バンドの移動通信利用に向けた既存業務との共用、再編の検討 周波数共用検討を効率的に進めるためのスキームの構築 ③ 研究開発促進 周波数有効利用に関連したキーテクノロジーに関する研究開発の強力な推進 総合的な実証試験環境を活用した研究開発の推進 ④ 無線LAN用周波数の拡張 5GHz帯無線LAN用周波数について、他の既存業務との周波数共用検討の促進 周波数帯ごとの具体的方策 3.4GHz以下(3GPPバンド) 1.7GHz、2.3GHz帯 公共業務用無線局を含めた周波数 共用、再編の検討 2.6GHz帯 次期衛星移動通信システム導入時 の共用検討の推進 3.4GHz帯 終了促進措置の活用等の検討 3.6GHz-4.9GHz 3.6GHz-4.2GHz 4.4GHz-4.9GHz 国際的調和、国内外の研究 開発動向、既存業務との周波 数共用検討の状況等を踏まえ、 総合的な検討を推進 5GHz帯(無線LAN) 5.15GHz-5.35GHz 国際動向等を踏まえ、屋外利 用に関する他業務との周波数 共用を推進 LTE方式利用技術 国際的な動向を注視 6GHz以上 24.25GHz-86GHz(11バンド) ※IMT-2020検討対象周波数 国際的調和、国内外の研究開発 動向、既存業務との周波数共用検 討の状況等を踏まえ、総合的な検 討を推進 27.5GHz-29.5GHz 米国等の動向を踏まえ、総合的 な検討を推進 第2章 3.新たなモバイルサービスの実現に向けた検討 国際協調の推進 13 【国際標準化】 5GMFの関係者など官民で連携して戦略的に国際標準化。 市場規模、スピード感等を考慮し、「競争」すべき部分と「協調」すべき部分を明確にしたうえで、諸外国と連携/ 競争。 【国際展開】 5GMFの関係者、アプリ/サービスの専門家、ビジネスの専門家など官民の関係者を結集して、海外のニーズ にあったシステムを国際展開。 国際標準化活動とも連動して、戦略的な国際展開を推進。 ・5Gの要求条件 ・5Gの無線インタフェース の提案募集・評価 ・5Gの勧告策定 ・周波数共用検討 等 海外ビジネス展開 ・5Gの基本仕様の策定 (リリース15) ・5Gのフルスペックの策定 (リリース16) 等 連携 知財分野等での競争力 強化 グローバル人材の育成 国際貢献 第2章 5G導入による新たな サービス、ビジネスの 創出 世界に先駆けた ワイヤレスを活用した 本格的IoT時代への対応 4.総合的推進方策 新たなワイヤレス 成長市場の創出 我が国ワイヤレスビジ ネスの国際競争力ある 産業としての育成 1 先行的モデルシステムの 実現 2 5Gテストベッドの展開 ■利活用シーンを想定した先行的モデルシステム (ワイヤレス臨場感、次世代Connected Car等)実現 に向けた要素技術の研究開発、実証の推進 ■東京だけでなく地方都市にも整備し、地域活性化 や地方創生に寄与 ■外国との戦略的パートナーシップ等による官民 連携での国際標準化の推進 東京オリンピック・パラリン ピックにおける最先端ワイ ヤレス技術のショーケース -日本が強みを有する安心・安全ワイヤレス技術の海外展開方 策- ■レーダー :ゲリラ豪雨災害の予知が可能な日本製気 1 安心・安全ワイヤレス サービスの国内外普及 ■ユーザー参加型による次世代ワイヤレスサービス の創出環境を2017年より提供 ■国際標準バンドに加え、5Gを先行的に推進する主 3 グローバルな周波数の確保 要諸国との協調による周波数確保 ■無線LAN用周波数の拡充 4 国際協調の推進 我が国が抱える 社会的課題の解決 海外市場開拓アクション 次世代モバイルサービスアクション -5G、ITSがもたらす新ビジネス・新市場の創出方策- 14 象レーダー等を諸外国へ展開 ■リニアセル:滑走路上の数cmの異物を検知可能なセ ンサー を国内外主要空港に導入 ■電波監視 :日本の優れた電波監視技術の海外展開 2 ワイヤレス海外新市場の 創出 ■ワイヤレス電力伝送:国際標準化を推進し日本が開発を先 導する本システムの国際的普及を促進 ■小型無人機 :見通し外空域での運行も可能なドローン 運行管理の実用化 ■航空宇宙:小中型旅客機内のブロードバンド環境を提 供する小型機搭載用の衛星アンテナを開発 3 電波システム海外展開 プロジェクトの推進 ■電波システムのパッケージによるアジア展開プロジェ クトの創設 ①電波監視 ②気象・防災 ③交通(空港・鉄道等) 第3章 15 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 ○電波利用料予算歳入及び歳出の内訳(平成28年度) 衛星通信事業 アマチュア無線局等 者 マルチメディア 1.2億円 8.0億円 放送事業者 0.2% その他 1.1% 5.6億円 26.5億円 0.8% 固定局 3.7% 10.5億円 1.5% PHS 20.0億円 2.8% 放送事業者 61.6億円 8.6% BWA (広帯域移動 無線アクセスシステ ム) 132.0億円 18.4% 歳入 携帯電話事業 者 450.8億円 62.9% 716.0億円 周波数有効利用 民放ラジオ難聴 促進事業 解消支援事業 11.9億円 10.1億円 1.8% 1.5% 携帯電話等 エリア整備事業 12.6億円 その他 1.9% 51.7億円 7.8% 電波遮へい 対策事業 30.1億円 4.6% 地上デジタル放 送総合対策 284.3億円 43.2% 不法電波の監視 63.0億円 9.6% 総合無線局監理 システムの 構築・運用 75.8億円 11.5% 電波資源拡大の ための研究開発 等 119.2億円 18.1% 歳出 658.7億円 第3章 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 電波利用共益事務の範囲 16 電波が社会インフラ化し、人々の日常生活が電波の利用なしに成り立たなくなりつつあるなかで、次期における電 波利用共益事務の範囲をどのように設定すべきか。 見直しの基本方針 次期の電波利用共益事務の範囲は、電波利用共益事務としての妥当性の観点から、「電波の適正な利用を確保する 上で不可欠なもの」、「無線局全体の受益を直接の目的とするもの」、「民間や自治体だけでは進められず国による支 援が必要なもの」という要件のいずれにも明確に合致することを前提とする。 その上で、電波の公平かつ能率的な利用を推進することを目的としつつ、一方で、今日において電波が社会インフラ として国民生活に不可欠となっていることを踏まえ、電波の利用を通じて、社会への貢献や社会的課題の解決にも有 用な施策を、電波利用共益事務として積極的に採り上げていくこととする。 ただし、電波と直接関係のない一般的な施策は、無線局全体の受益を直接の目的としないものであることから、引き 続き、電波利用共益事務の範囲外とする。 電波利用共益事務の要件 ○ 電波の適正な利用を確保す る上で不可欠 ○ 無線局全体の受益が直接の 目的 ○ 民間や自治体だけでは進め られず国による支援が必要 電波利用共益事務 現行の施策: ・研究開発 ・携帯電話等エリア整備 ・電波遮へい対策 等 次期の施策: 電波の利用を通じて、社会へ の貢献や社会的課題の解決 にも有用な施策 一般財源による施策 電波と直接関係のない一般的な政策は、 引き続き、電波利用共益事務の範囲外 次期電波利用共益事務の選定の視点 【施策の目的】 ○ 電波の公平かつ能率的な利用 【重視すべき施策の効果】 ○ 電波利用を通じた社会への貢献 ○ 電波利用を通じた社会的課題の解決 (例) ・地域の安心・安全 ・社会支援(介護、医療) ・東京オリンピック・パラリンピックの成功 第3章 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 次期における電波利用料の使途 17 携帯電話事業者、放送事業者を含む無線局免許人や、一般の電波利用者の期待に応えるものとして、次期におい てどのような電波利用料の使途を実施すべきか。 見直しの基本方針 懇談会や制度ワーキンググループ、サービスワーキンググループにおける構成員の発言、免許人等からのヒアリング及 び意見募集を通じて提出された意見を集約した結果、30件の課題案に整理。 このうち、「電波利用共益事務の範囲」における考え方を踏まえて、電波利用共益事務としての妥当性等の観点から、 推進すべき課題を選定。推進すべき課題の多くは、これまで電波利用共益事務として取り組んできた施策の強化・拡充 にあたるものであることも踏まえ、これまでの施策との継続性、関連性も意識しつつ、効率的に実施していくことが適切。 電波の監理・監視 電波監視の実施 総合無線局監理システムの構築・運用 周波数有効利用のための共用可能性の確認・調整システムの構築 国際条約に基づく周波数変更命令に係る補償措置 電波の有効利用のための研究開発等 電波資源拡大のための研究開発 周波数ひっ迫対策のための技術試験事務 5G実現に向けた研究開発・総合実証 IoTの社会展開に向けた電波有効利用技術の研究開発・実証 次世代ITSの実現に向けた研究開発・総合実証 4K・8Kテレビジョン放送高度化に向けた研究開発・実証 衛星通信の高度化に向けた研究開発 安心・安全ワイヤレスビジネスのための無線システムの 研究開発 無線技術等の国際標準化のための国際機関等との連絡調整事務 周波数の国際協調利用促進のための無線通信技術の国際展開 電波の安全性に関する調査及び評価技術 標準電波の発射 社会インフラとしての電波の有効活用と電波による社会課題解決のた めの普及支援事業 携帯電話等エリア整備事業 携帯電話システムの高度化支援 離島等における高度移動通信システム構築のための 光ファイバ網整備支援 電波遮へい対策事業 公的機関等の電波利用が制限される環境における携帯電話等利 用環境整備支援 公衆無線LAN環境整備支援 地上デジタル放送への円滑な移行のための環境整備・支援 4K・8K普及促進等のための衛星放送受信環境整備に関する支援 等(BS/CS-IF干渉対策) 民放ラジオ難聴解消支援 電波利用に係るリテラシー向上事業 電波の安全性や適正利用に関するリテラシーの向上 IoT機器等の電波利用システムの適正な利用のための ICT人材育成 災害医療・救護活動における適正な電波利用のための 人材育成 第3章 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 次期における電波利用料の使途 18 電波の監理・監視 ワイヤレスビジネス市場拡大に伴う無線システム需要の急増や周波数ひっ迫、東京オリンピック・パラリンピック競技大会 の開催等に伴い海外から持ち込まれる無線機器の増加等に対応し、混信・妨害の排除、無線局免許手続きの効率化、 技術基準不適合無線機器の抑止、共用による周波数利用の効率化等を目的に、電波の監理・監視を強化する。 無線システム需要の急増、訪日観光客等による海外無線機器の持込み増 混信・妨害の増加 無線局免許手続きの増加 周波数のひっ迫 電波監視の実施 総合無線局監理システムの構築・運用 電波監視により電波利用環境を良好に維持するため 4G携帯電話等への対応 東京オリ・パラ競技会場等周辺における監視強化 アジア周辺での広域監視体制のための国際連携 無線局免許事務等に活用する無線局データベースの機能強化のため 国民視点での利便性向上 セキュリティ強化、経費効率化のための次期基盤更改 フェイクデータ対策等のため基準認証データベース(仮称)構築 4G携帯対応の 監視設備 オリ・パラに向けた監視強化 競技会場内に監視設備を設置 監視機器 監視機器 干渉源 監視機器 監視機器 競技会場周辺の電波を常時監視 周波数の共用可能性の確認・調整システムの構築 携帯電話等に既設無線局がある周波数帯を割当てるため、携帯電話等と既 設無線局との共用可能性確認を第三者機関が実施 異なる業務、免許局であっても、場所を変えれば、 同じ周波数を使っても混信せずに利用可能 ・場所 ・時間 周波数 共用の例 業務A 免許人① 業務A 免許人② 業務B 免許人① 業務A 免許人③ 業務A 免許人④ 周波数を ・地理的 ・時間的 に離隔 業務B 免許人② 周波数 第3章 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 次期における電波利用料の使途 19 電波の有効利用のための研究開発等 第5世代移動通信システム(5G)、超高精細度テレビジョン放送(4K・8K)、ワイヤレスIoT、次世代高度交通情報システ ム(ITS)等の我が国が強みを有するイノベーティブなワイヤレス技術の実現に向けて、研究開発や実証試験を進めると ともに、新しい技術の安全性の調査・評価や、国際展開を推進する。 次世代ITSの実現に向けた 研究開発・総合実証 5G実現に向けた研究開発・総合実証 国際標準化/国際展開 無線技術等の国際標準化のための国際機 関等との連絡調整事務 周波数の国際協調利用促進のための無線 通信技術の国際展開 Connected Car ビッグデータ解析、AI 4K・8Kテレビジョン放送高度化に 向けた研究開発・実証 仮想化ネットワーク 超高精細度映像(4K・8K) 戦略的国際 標準化活動 ユーザーレベル での人的交流 海外市場 動向調査 官民ミッション 派遣 電波の安全性に関する調査 エッジコンピューティング 衛星通信の高度化に向けた研究開発 IoTの社会展開に向けた電波有 効利用技術の研究開発・実証 リニアセルセンサー ネットワーク ハイスループット 衛星 安心・安全ワイヤレスビジネスの ための無線システムの研究開発 疫学調査 細胞・動物実験 電波吸収率測定 イノベーティブなワイヤレス技術の実現・ 実用化・ 普及 研究開発/技術実証 第3章 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 次期における電波利用料の使途 20 社会インフラとしての電波の有効活用と電波による社会課題解決のための普及支援事業 地域活性化、地域の安心・安全、社会支援(介護・医療等)等の社会課題の電波による解決や、東京オリンピック・パラ リンピックによる訪日観光客等への快適な電波利用環境提供等のために、携帯電話システムの高度化、新幹線や医 療機関等における携帯電話利用環境整備、4K・8K受信環境整備による携帯電話混信の解消、公衆無線LAN整備等を 支援する。 地域活性化、地域の安心・安全、社会支援、訪日観光客等へのおもてなし 携帯電話利用環境整備支援 携帯電話システム高度化支援 放送受信環境整備支援 離島等における高度移動通信システム 構築のための光ファイバ網整備支援 4K・8K普及促進のための衛星放送受信環境 整備に関する支援等(BS/CS-IF干渉対策) 4K・8Kの受信 環境の整備 混信・妨害 の発生 電波遮へい対策事業 (新幹線トンネル不感対策等) 民放ラジオ難聴解消事業 携帯電話の 良好な利用 環境の確保 公衆無線LAN環境整備支援 公的機関等の電波利用が制限さ れる環境における携帯電話等利 用環境整備支援 2020年までに新幹線 全区間対策完了を目指す 防災・観光・教育拠点のWi-Fi整備を支援 避難場所・避難所(学校等) 🏥🏥 博物館 屋内基地局 自然公園・都市公園 文化財 第3章 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 次期における電波利用料の使途 21 その他(電波利用に係るリテラシー向上事業) 今後は、無線機器がウェラブル化されるなど、その利用形態が多様化していくなかで、電波の安全性や適正利用に関する 知識がますます必要になることから、電波利用に関するリテラシー向上や、IoT機器等を利用できる人材の育成を行う。 電波の安全性 人体や医療機器等に対する電波の安全性 に関する説明会を全国各地で開催 電波の適正利用 小学生から中学・高校生まで 若い世代向けに電波教室を拡充 IoT機器等の電波利用システムの 適正な利用のためのICT人材育成 電波の能率的かつ安全な利用 普及啓発テキスト 救急医療活動における適正な電波利用 のための人材育成 若者向けにIoTハッカソン、メイカーズイベントも実施 DMAT職員など災害医療・救護活動を行 う職員が非常時に無線通信機器を確実 に操作できるように訓練を行う ユーザには電波利用等に関する 適切な知識が必要 農業 医療 介護 多様なユーザによる膨大な数のIoT利活用 小売 若者をはじめとする国民の電波利用のリテラシー向上 IoT機器や非常時無線機器を利用できる人材の育成 電波の安全性や適正利用に関するリテラシーの向上 第3章 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 次期における歳出規模の在り方 22 地上デジタル放送対策の負担等の終了による歳出の大幅減がある一方、IoTの飛躍的拡大や5G、4K・8K等の実用 化加速による新領域における電波のニーズの拡大に向けた取組や電波利用環境の更なる整備など、新たな使途 の追加も見込まれる中で、次期における歳出規模をどのように考えるべきか。 見直しの基本方針 電波利用料の共益費用としての性格や、特定財源としての位置づけを踏まえると、各年度の歳入と歳出の関係は一 致させる必要がある。 (当初予算は平成26年度からの3年間で毎年減少し、平成28年度では歳入約716億円に対して歳出は約658.7億 円。) 次期における使途として提言された事業は、今後の電波利用状況に加えて、電波利用を通じた社会への貢献、社会 課題の解決といった視点から選定されているが、実際にそれらの事業を実施した場合、全体の所要額は相応の規模 になる見込み。 従って、それらの事業の実施にあたっては、「電波利用共益事務の範囲」の観点から電波利用共益事務としての適合 性の担保や、効率化や必要性の検証を徹底するとともに、これまでの歳出規模も踏まえて、次期の歳出規模を検討 することが適当。 参考:今期(H26-H28)における予算額の推移(単位:億円) 当初予算額 H26年度 H27年度 H28年度 概算要求額 750.1 744.7 750.0 歳出予算額 695.0 674.2 658.7 - ▲20.8 ▲15.5 695.0 701.6 716.0 対前年度増減 歳入予算額 第3章 1.電波利用料の見直しに関する基本方針 電波利用料額の見直しの在り方 23 受益者である無線局免許人が公平に電波利用料を負担するという電波利用料制度の趣旨を踏まえ、移動通信技 術の高度化およびIoTの普及等、電波利用形態の進展に対応し、電波利用料額の見直しはどうあるべきか。 見直しの基本方針 電波利用共益費用のうち電波の利用価値の向上につながる事務(a群)を勘案して算定する範囲については、現行 どおり電波利用共益事務の内容により決定することが適当。 利用価値の反映方法について、現行の算定方式に基づいて料額を算定した場合、3.5GHz帯を利用する第4世代移 動通信システムの運用の本格化による各帯域の混雑度の変化を考慮すれば、当該無線システムの負担額が相応に 増加することとなり、電波の利用価値の変化が反映されることから、引き続き現行の算定方式に基づいて料額を設定 することが適当。 特性係数の適用について、携帯電話に係る係数について新たな特性係数は適用しないことが適当。その他の無線 システムに係る係数についても、次期において適用を変更する特段の事情がないことから、現状を維持することが適 当。 電波利用料額が現行の料額と比べて大幅に増額となる場合は、これまでと同様、増額率を一定の水準に収める措置 を適用すべき。 軽減措置について、第5世代移動通信システムについては現時点で検討することは時期尚早。スマートメーター等 については、開設無線局数が既に上限に達している事業者の開設無線局数が増加したとしても追加負担が生じない ことから、更なる負担軽減措置を導入する必要はない。 第4世代移動通信システムについては、次期において基地局数が大きく増加することが想定されるが、サービス拡大 の途上にあり、基地局数の予測が難しく、適切な上限設定が困難であるため、上限額を設定しないことが適当。 携帯電話事業者等の広域専用電波を利用する免許人が負担する電波利用料について、a群とb群に分けて料額を 算定し、免許人に負担を求める方法は現行どおりとしつつも、既に無線局数が上限に達している携帯電話事業者等 については、負担総額には影響を与えずに、事務負担を軽減するような徴収手続きを検討することが適当。 現行の制度においては免許不要局から電波利用料は徴収していない。免許不要局については、電波利用料の負担 方法について慎重な検討を要する一方、IoT機器の普及等を鑑みれば、今後ますます増加することも想定されるため、 今後の無線局の普及状況や諸外国における動向等を鑑みつつ、引き続き検討すべき。 第3章 2.電波の監理・監督に関する制度見直し 24 2020年に向けて新たな無線システムを導入・普及させるための制度上の課題を解決するための方策や、電波利用 環境の保護等のために必要となる規律やその在り方はどうあるべきか。 見直しの方向性 ① 新たな無線システムの導入・普及等に対応した免許制度関係 世界無線通信会議において新たに割り当てられた周波数を利用した海上通信サービスの早期導入に向けた速やかな 制度整備。 ② 開設計画認定制度関係 携帯電話等への周波数の割当てに導入されている開設計画認定制度について、認定期間中の様々な強弱の監督手段 を組み合わせた重層的な監督措置(勧告・命令等)のほか、認定期間終了後も周波数利用状況を確認・公表できる制度 の検討。 ③ 周波数調整・共用・再編関係 周波数共用の可能性の判断や免許人間の調整等を容易にするための仕組み(データベース等)の検討。 ④ 地域BWA関係 各地域の地域BWA※の周波数の利用状況を定期的に確認した上で、地域BWA制度の一定の期間維持。 ※地域の公共サービスの向上等を目的とした広帯域データ通信サービス ⑤ 検査制度関係 登録検査等事業者等が使用する測定器等について、その性能向上等の実態に即した較正期間等の規律の柔軟化。 航空機局の検査について、航空法におけるスキームを参照し、免許人である航空事業者が自らPDCAサイクルを実施す ることにより予備的整備・監理を実現することが可能となる制度の導入の検討。 ⑥ 技術基準・測定方法関係 技術基準の適合性評価において、改ざんや流用が行われた試験データ(フェイクデータ)は基準認証制度の信頼性を毀 損するものであり、試験データの適切性を担保する仕組み(データベース等)を検討。 ⑦ 高周波利用設備に適用される制度関係 高周波利用設備(超音波洗浄機等)の型式指定表示について、電磁的表示を可能とするなど条件の緩和。
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