22. 引き抜き、紹介 タイは日本に比べて人の出入りが激しい。 給料が少し

22. 引き抜き、紹介
タイは日本に比べて人の出入りが激しい。
給料が少し良かったり、条件が良かったりするとあっさり辞めて、別の会社に移る。
日本でも最近は、若い人が定着しない事が話題になっているようです。
タイでは、同じ会社に長く勤める事で役職が上がったりする事は少ないようです。自分のキャリアを他社に売り込むとか、
他社からの引き抜きで出世していくパターンが多いと聞いています。
一般の作業者と管理監督者との差は歴然としていて、ワーカーとして優秀でもマネージャーになる事は殆どないと思い
ます。
通常の場合、作業者の募集は、工場の門に貼り紙を出します。すると何処からとも無く人が来て、それなりの人数が集ま
ります。私が今勤めている会社は、大きな通りからかなり入った所にあり、特別に用事でもなければ工場の前を通ったりし
ないと思うのですが、貼り紙をするだけで集まるようです。
大卒になると、管理者候補ですから、学校に求人広告を出したり、関係者の紹介で採用したりするようです。
学校は、3 月に終了して、4 月は夏休み、5 月に新入学と云うパターンが多いようです。4 月に夏休み?と思われるかも
知れませんが、タイでは、4月が最も暑い時期で、ソンクラーン(タイの正月)には、40 度を超える日があります。暑くなって
くると、土砂降りの俄か雨が降ります。日が沈むちょっと前に夕立になってくれると大分過ごし易いのですが、降る時間が
1 時間ほど早ければ、とんでもなく蒸し暑くなります。
面接の時、「いつから来られますか?」と言う質問があるのも面白いと思いました。
単位を全部とって卒業した人、追試を受けて卒業できる人、授業料を完納しなければ卒業できない人、卒業研究がず
れ込んでいる人など様々います。8 月とか 10 月に卒業式で休みますと云う場合もあります。
国立大学では、卒業証書は王族から手渡されるので、王族の都合で式がとんでもない時期になる事があります。
中堅の人達、監督者候補となる経験のある作業者なども引き抜きや紹介で入ってきます。募集の貼り紙で来た人はか
なり厳しいチェックが入ります。前に勤めていた会社に勤務状態を聞いたり、本人が説明する前を辞めた理由が本当か
確かめたりするようです。
紹介の場合は、以前に勤めていた会社の同僚が紹介するケースが多いようで比較的すんなり決まる事が多いようで
す。
作業者の立場では、他の会社に自分の腕や経験を売り込む機会はそんなに多くありません。また、他社の管理者と話
す機会は殆ど無いでしょう。
引き抜きの場合、機械メーカーの研修会とか、工業会が行う講習会が、引き抜きの場になります。
研修会や講習会の内容がより実務に近いと、どこの会社でもある程度のレベルの作業者が出席する事になります。研
修会や講習会が何日かに渡って行われるときは良い機会です。実務能力や性格なども分かるからです。
これぞと思ったら、昼休みにでもご飯を食べながら、今の待遇や住んでいる所、連絡先等を聞いて、後でゆっくり話しま
す。 相手もそのような話があると、それと分かるので、条件さえ納得すれば意外とあっさり決まります。
紹介の場合、友人等に「この会社はいいぞ」とでも言って紹介するのでしょうが、その紹介した人があっさり引き抜かれ
たりします。このように、紹介したり引き抜いたりする一方で、紹介されたり引き抜かれたりするのですから常に募集してい
るような感じです。
金型の歴史が浅いので、経験のある人は引っ張りだこです。
作業者だけでなく、日本人の金型技術者も引っ張りだこです。日本の中に閉じこもっていないで、パッと飛び出して見る
のも面白いかもしれません。私などは、もう日本に帰る場所もありません。
タイで仕事をしていると、日本でどんな会社にいたかと云う事はあまり意識しなくなります。自分の実力?で仕事をして
いると云う思いが強く、いっぱしの技術屋になったような気がします。