本スピーチに記載されている、ソニーの現在の計画、見通し、戦略、確信

本スピーチに記載されている、ソニーの現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴
史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しです。これらの情報は、現在入手可
能な情報から得られたソニーの経営陣の仮定、決定ならびに判断にもとづいています。
実際の業績は、多くの重要なリスクや不確実な要素により、これら業績見通しと大きく異な
る結果となりうるため、これら業績見通しのみに全面的に依拠することは控えるようお願い
します。その他のリスクや不確実な要素、及び業績見通しと大きく異なる結果を引き起こ
しうるその他要素については、本日付の発表文をご確認ください
(http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/)。
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• CFOの吉田でございます。よろしくお願いいたします
• これから、このニつの内容で、15分ほどご説明します
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• 2016年度第1四半期の連結売上高は、前年同期から11%減の1兆6,132億円となりま
した
• 連結営業利益は、前年同期から42%減の562億円となりました
• なお、4月に発生した熊本地震による、当四半期における、営業利益へのマイナス影
響額は、機会損失も含め、342億円程度と試算されます
• 当社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期から74%減の212億円となりました
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• なお、前年同期には、売却益などの一時的な要因による利益計上もありました
• 具体的には、ご覧のとおりですが、前年同期の営業利益には合計351億円、営業外収
益には合計495億円の一時的な利益が含まれておりました
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• 続いて、セグメントごとの実績に移ります
• 今年度より、従来のデバイス分野を、分社化した半導体とコンポーネントという二つの
分野に分けて開示しております
• 前年同期との比較では、特にゲーム&ネットワークサービス分野とモバイル・コミュニ
ケーション分野の損益が大きく改善しました
• 一方で、特に半導体分野が前年同期から損益が大幅に悪化しました
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次に、通期の連結業績見通しをお示しします
連結での売上高見通しは、主に円高の影響により4,000億円下方修正しております
利益の見通しは5月時点と変わっておりません
為替の前提は、ここにあるように、ドルで103円、ユーロで114円に変更しています
今回の為替前提の変更による影響は、エレクトロニクス6分野の通期の営業利益で、5
月時点の想定から、第1四半期に実現したものも含めて、約480億円のマイナスと試算
されます
このマイナスには、ドル、ユーロのみでなく、新興国通貨安の影響も含んでおります
なお、ご参考までに、対前年度での為替の影響額は、エレクトロニクス6分野の営業利
益で約590億円のマイナスと試算されます
また、熊本地震による、通期でのマイナス影響額は、後ほど詳細をお示ししますが、5
月時点の想定から、350億円程度縮小できる見通しです
なお、昨日に意向確認書を締結した旨、発表した、株式会社村田製作所様への電池
事業の譲渡により、損失が生じる可能性があります
この損失については、現時点での見通しには織り込んでおりません
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• 続いて、セグメント別の業績見通しはご覧の通りとなっております
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• 熊本地震の営業利益への影響について、年間で見るとご覧のとおりとなります
• 一定の想定を置いた試算にはなりますが、熊本テックでの生産の復旧が5月時点の見
込みより前倒しで進んでいることなどもあって、5月にお示しした1,150億円から、800億
円程度に縮小できる見通しです
• ウェハーの投入ベースで8月末にフル稼働に達する予定と申し上げていましたが、これ
が7月末に1ヶ月前倒しできております
• では、ここから各事業の概況説明に移ります
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• まずは、モバイル・コミュニケーション分野についてご説明します
• スマートフォンの普及価格帯モデルの絞り込みや不採算地域での事業規模を縮小した
こともあって、当四半期は前年同期比で34%の減収となりました
• 営業損益については、233億円改善し、4億円の営業利益を計上しました
• 大幅な減収の中でも、製品ミックスの改善や、オペレーションコストの削減、構造改革
費用の減少などにより損益を改善できており、収益構造は良くなっています
• 通期では、スマートフォンの販売台数について、日本での販売は好調に推移しているも
のの、特に欧州において想定を下回ることを受けて、見通しを100万台引き下げました
• この引き下げに加えて、円高の影響もあり、売上高見通しを8,400億円に下方修正して
おります
• 費用の削減は進んだものの、スマートフォンの競争環境は厳しい状況が継続していま
す
• 引き続き、収益構造の改善に努めており、通期での黒字化の見通しは変えておりませ
ん
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• 次に、ゲーム&ネットワークサービス分野についてご説明します
• 当四半期は、前年同期比で14%の増収となりました
• 5月に発売した、自社ソフトのUncharted 4の好調もあって、前年同期から246億円の
増益となり、440億円の営業利益を計上しました
• ネットワークについては、前年同期比で38%の増収となっており、分野の売上高に占め
る構成比は46%に達しています
• 通期の営業利益見通しは変えておりません
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• 次に、イメージング・プロダクツ&ソリューション分野についてご説明します
• 当四半期は、主に地震の影響により、前年同期比で26%の減収となりました
• 営業利益においては、この減収の影響は、製品ミックスの改善や費用削減などで一部
カバーしたものの、前年同期から102億円減少し、75億円となりました
• なお、当四半期における地震の影響は、営業利益で70億円程度となったと試算され
ます
• 熊本テックの復旧が前倒しで進んでいることなどから、通期での地震の影響額は、5月
時点の450億円から260億円程度に縮小できる見通しです
• この地震影響の縮小に加えて、追加的な費用削減の効果、交換レンズの売上増加な
どを見込んでおり、一部は円高の悪影響により相殺されるものの、営業利益見通しを
60億円上方修正し、220億円としました
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• 次に、ホームエンタテインメント&サウンド分野についてご説明します
• 当四半期は、前年同期比で7%の減収となったものの、93億円の増益となり、202億円
の営業利益を計上しました
• 為替影響もあって減収となる中でも、コスト削減と高付加価値化によって増益を達成で
きています
• 通期では、分野の中で、特にテレビが好調に推移していることから、営業利益見通しを
50億円上方修正し、410億円としております
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• 次に、半導体分野についてご説明します
• 当四半期は、前年同期比で23%の減収、763億円の損益悪化となり、435億円の営
業赤字を計上しました
• この減収は、熊本地震の影響、モバイル向けイメージセンサーの需要減少などによるも
のです
• 営業損益の悪化は、機会損失を含めて地震の影響により247億円程度、カメラモ
ジュールに関する長期性資産の減損203億円、円高の悪影響82億円、などによるも
のです
• 通期での地震の影響額は、5月時点の600億円から480億円程度に縮小できるもの
の、円高ドル安の悪影響が大きく、営業利益で270億円下方修正し、640億円の営業
赤字を見込んでおります
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• ここで半導体事業の現状と課題について、こちらのスライドにある三つの観点から、見
解を述べさせていただきます
• まず、売上構成比の大きいモバイル向けイメージセンサーの販売数量ですが、昨年度
の第4四半期を底として、トレンドとしては増加に転じており、今年度においては、第2四
半期以降は前年同期の数量を上回って推移する見込みです。
• スマートフォンメーカーへの拡販については、顧客によっての強弱はあるものの、まずま
ずの進捗と認識しております。
• 次に為替の影響について、イメージセンサーは、コストは円建てが大きい一方で、売上
はドル建てが中心であることから、円高の悪影響を受ける構造です
• 先ほど触れましたように、販売数量については、昨年度から、拡販により大幅に増加す
る見込みであり、ドルベースでの平均単価の落ちも比較的小さいと見ているものの、円
高による減収が営業利益に与えるマイナス影響が大きくなっています
• なお、半導体分野全体での為替感応度は、1円の円高ドル安に対して、年間の営業利
益で約35億円のマイナスと試算されます
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• 続いて、現状の、製造委託先を含む、設営ベースの生産キャパシティは、以前に申し
上げていた、月産8万7千枚から8万5千枚に減少しています
• この減少は熊本地震への対応を図るために、従来、一部、熊本テックで生産していた
モバイル向けイメージセンサーの生産場所を、山形テックに変更したことによるものです
• 熊本テックの製造設備を、AV・監視向けに振り向けたことで、結果的に生産キャパシ
ティが減少しています
• なお、現行の生産体制は、製造委託先への発注を含めて、月産7万3千枚としていま
す
• 先月の経営方針説明会で社長の平井が申し上げました通り、イメージセンサーは、中
長期的に成長が期待できる事業であるとの認識は変えておりません
• 今後については、モバイル向けで、拡販をした顧客に、来年度に向けて、複眼用を含
む、より付加価値の高いイメージセンサーの採用を働きかけ、カスタム品の比率を上昇
させると共に、コスト面でもロジックの内製開始などによりコスト構造を改善することで、
収益性の回復を図っていきたいと考えています
• また、中長期的には、監視・FA・車載など、モバイル向け以外のイメージセンサーの事
業規模や利益水準を伸ばしていくことが重要と考えています
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• 続いて、コンポーネント分野についてご説明します
• この分野には、電池や記録メディアが主要な製品として含まれています
• 当四半期は、前年同期比で減収、損益悪化となり、47億円の営業赤字を計上しまし
た
• 通期では、円高の影響もあって、電池事業の売り上げが想定を下回ることなどにより、
営業利益見通しを90億円下方修正し、120億円の営業赤字を見込んでおります
• 冒頭に申し上げた通り、この分野に含まれる電池事業については、昨日、株式会社村
田製作所様と事業譲渡に関する意向確認書を締結しました
• 当社の電池事業の競争環境や、グループ全体の事業ポートフォリオ戦略を踏まえる
と、村田製作所様のもとで事業を行っていく方が、当社の人材やこれまで蓄積した技
術資産を、より活かせるとの判断に至りました
• 本件取引は、2017年3月末までの完了を目指しております
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• 次に、映画分野についてご説明します
• 当四半期は、前年同期比で7%の増収、損益は10億円改善し、106億円の営業赤字
を計上しました
• この損益改善の要因は、主に円高ドル安により、ドル建ての赤字の円換算額が減少し
たことによるものです
• 通期では、円高ドル安の影響により、売上高および営業利益を下方修正しており、営
業利益は380億円を見込んでおります
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• 続いて、音楽分野についてご説明します
• 当四半期は、前年同期比で9%の増収となったものの、158億円の減益となり、159億
円の営業利益を計上しました
• 前年同期には、冒頭のスライドにあった通り、Orchardの持分再評価益が181億円計
上されており、これを除いたベースでは、前年から増益となっています
• 通期では、映画分野と同様に円高ドル安のマイナス影響があるものの、これを音楽制
作におけるヒット作品の収益や、モバイル機器ゲームアプリの好調によりカバーし、売上
高および営業利益の見通しは据え置きとしております
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• 最後に、金融分野についてご説明します
• 当四半期は、前年同期比で17%の減収となったものの、26億円の増益となり、485億
円の営業利益を計上しました
• 主力のソニー生命において、当四半期の日本の株式相場が下落したことなどによっ
て、特別勘定の運用損益が悪化し、減収となりましたが、この運用損益は最終的には
保険契約者に帰属することから、営業利益へのマイナス影響は限定的となっておりま
す
• 前年同期からの増益の要因は、為替の円高により、ソニー銀行において、顧客の外貨
預金に関する為替差益が生じたことです
• 通期の見通しについては、変更しておりません
• 私からの説明は以上です
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