透析中の運動療法を2年間継続して

透析中の運動療法を2年間継続して
医)社団つばさ つばさクリニック
内田広康 大山恵子 浅沼輝男 山田美紀
日本透析医学会
CO I 開示
筆頭発表者名: 内田 広康
演題発表に関連し、開示すべきCO I 関係にある
企業などはありません。
目的
• 2013年より継続している透析中の運動
療法による効果をBIA法による体組成の変
化から検討する。
方法
• 透析開始約60分後より20~50分間、
DVDを使用したオリジナル動画での運動
療法(1.5Mets~2.5Mets程度)を行っ
た
• 運動療法開始前、開始1年後、2年後の体
組成を、InBody-S10で評価した
運動風景
トレーナーの指導の下、モニターの音楽と映像に合わせて全員で行う
画面から流れる画像
画面から流れる画像
代表的な運動:足関節・下腿
下肢つりが激減!
代表的な運動:膝・大腿
代表的な運動:腹筋・ハムストリングス
便秘症状改善!
呼気ガス分析
安静時および運動中の酸素摂取量(/'6U)
3.5
3
METs
2.5
2
3.1
1.5
2.1
1
0.5
1
1
0
安静時
運動中
透析群:2.1 ± 0.6 METs(1.4〜3.3)
健常群:3.1 ± 0.8 METs(2.1〜4.5)
透析群
健常群
運動療法参加率
参加
4.3% 5.1%
不参加
離脱
90.6%
n=138名
アンケート結果①
運動の効果を感じますか?
60%
60%
48.2%
50%
30%
20%
10%
0%
40%
約半数の患者が効果
を感じていた
7.1%
54.1%
50%
38.8%
40%
自宅での運動量は増えましたか?
5.9%
30%
20%
36.5%
約半数の患者が日常
の運動量が増えた
8.2%
10%
0%
1.2%
回答者数118名
アンケート結果②
30
25
25
20
15
22
19
13
10
10
10
5
5
0
回答者数118名 重複回答有
対象
• 透析中の運動療法を2年以上継続している
60歳以上の患者44名(入院・インターベーション施行患者
を除く)
 運動療法開始時
平均年齢:70.9±7.3歳
男性:28名 女性:16名
DM:26名 nonDM:18名
透析歴:69.9±62.7ヵ月
BMI:21.3±3.3
結果①
BMI
骨格筋量
ns
30
30
Kg
ns
25
25
20
15
10
20
21.3
21.5
21.3
15
21.0
21.3
21.1
開始前
1年後
2年後
5
0
10
開始前
1年後
2年後
結果②
10
下肢筋肉量
Kg
9
P<o.o1
ns
8
7
6
5
6.06
6.27
6.15
開始前
1年後
2年後
4
結果③
160
内臓脂肪面積
㎠
140
P<o.o1
120
100
80
60
40
87.0
64.5
66.6
1年後
2年後
20
0
開始前
考察
• 透析中の運動療法開始により、運動に対する
意識の変化や日常での活動量が増加したこと
などが相乗的に働き、良い結果が得られたと
考えられる。
• 床上での運動は腹部・下肢を中心に行うた
め、下肢筋肉量や内臓脂肪により効果が表れ
たと思われる
• 高齢者の筋肉量は加齢とともに減少していく
が、透析中の運動療法により減少を防ぐこと
が出来たと思われる
結論
• 透析中の運動療法により加齢による筋肉
量減少を防ぐことが出来た