東京海上グループ3社の格付を維持

NEWS RELEASE
2016年7月28日
【格付維持】
東京海上日動火災保険
発行体格付: AA+ [格付の方向性:ネガティブ]
コマーシャルペーパー: a-1+
日新火災海上保険
発行体格付: AA [格付の方向性:ネガティブ]
コマーシャルペーパー: a-1+
東京海上日動あんしん生命保険
保険金支払能力:
AA+
[格付の方向性:ネガティブ]
格付投資情報センター(R&I)は上記の格付を公表しました。
【格付理由】
R&Iは、東京海上ホールディングス(証券コード:8766)の傘下で保険事業を営む3社の格付を維持し、
方向性ネガティブを継続した。
東京海上グループは、国内損保分野で個人・法人両分野で強固な事業基盤を持つほか、国内生保事業
や海外保険事業にも力を入れており、事業分散は大手損保 3 グループの中でも進んでいる。グループの
収益力は格付に見合っている。2015 年に米国スペシャリティー保険グループの HCC Insurance Holdings
を買収し、成長ドライバーである海外保険をさらに強化した。こうした取り組みは、2018 年 3 月までの
3 カ年の中期経営計画で目指す戦略に沿ったもので、シナジー効果をグループで享受していくことによ
り、グローバルベースでも、バランスの取れた事業・収益プロフィールを持つ保険会社グループに近づ
きつつある。
リスク耐久力は AA ゾーンとして十分な水準にある。2015 年の大型買収や、足元のさらなる金利低下
による生保事業へのマイナス影響で、グループのリスク耐久力は低下しているが、その影響は利益の積
み上げなどにより吸収可能とみている。ERM(統合的リスク管理)経営により株式削減および事業分散に
取り組んでいるものの、政策株式の価格変動リスクと国内自然災害リスクに偏重したリスクプロフィー
ルの改善にはまだ時間がかかろう。
R&I は 6 月に、日本ソブリンの格付の方向性を安定的からネガティブに変更した。これに伴い、東京
海上日動火災、東京海上日動あんしん生命、およびグループのリテール戦略を担う日新火災の格付の方
向性も同様にネガティブに変更した。東京海上グループは、他の大手 2 グループより海外保険事業のグ
ループ貢献度は高いものの、国内の損保事業の割合は依然として高く、国内生保事業は拡大を続けてい
る。グループ連結ベースにおける日本国債などのエクスポージャーは、資本との対比で大きく上回る。
中核会社の格付が日本ソブリンと同格にある現状においては、格付への影響は免れないと判断している。
【個社の評価】
○東京海上日動火災保険
東京海上グループの損害保険事業を担う中核会社で、格付はグループ全体の信用力を反映している。
東京海上日動火災単体では正味保険料収入の規模でトップではなくなっているが、連結ベースの損保の
正味保険料収入では3グループの中でトップ。自動車保険の保有契約の伸び率は国内の自動車保有台数
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
株式
会社
: インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
©Rating and Investment Information, Inc.
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の伸び率を上回るペースで増加を続けている。他の大手2グループのような基幹システム統合に伴う負
担がなく、商品・事務・代理店システムなどの業務革新プロジェクトを進めてきた効果も収支に効いて
業界随一の競争力を持つ。アジアなど新興市場に加え、欧米の先進国で地場の保険事業を他の2グルー
プに先んじて展開している。国内損保に偏った事業構成も見直すなど、地域展開や事業・保険種目の分
散を進めている。
○日新火災海上保険
東京海上日動火災とともにグループにおける国内損害保険事業を担う。量より質を重視した代理店施
策により、中小規模のプロ代理店や兼業代理店をきめ細かくサポートする独自のビジネスモデルを展開
している。リテール市場に軸足を置く損害保険会社としてグループ内での重要性は高いが、グループへ
の利益貢献が限られることから、格付は中核会社である東京海上日動火災の1ノッチ下にしている。収
益やリスクバッファーの規模では見劣りするものの、主力の自動車保険の収益性は良好である。
○東京海上日動あんしん生命保険
東京海上グループにおける生命保険事業の中核会社で、グループの持株会社である東京海上ホールデ
ィングスが100%出資している。あんしん生命のグループにおける位置付けは極めて重要で格付はグルー
プ全体の信用力を反映している。
東京海上日動火災の損保代理店網を活用した生損保の併売戦略を柱に、保険ショップや金融機関、ラ
イフパートナー社員(営業直販社員)などマルチチャネル戦略を展開。保障性商品を中心に順調に保有
契約を伸ばしており、一定の顧客基盤を持つ。収益性の高い第 3 分野などの販売拡大が寄与し、収益力
は良好である。長期金利が極めて低い水準にある中で、金利の影響を受けにくい保障性商品の積み上げ
を継続できるか見守る。
【格付対象】
発行者:東京海上日動火災保険
名 称
発行体格付
名
称
発行総額
(億円)
100
第4回無担保社債
名
格 付
AA+(維持)
発行日
償還日
2000年09月20日
2020年09月18日
コマーシャルペーパー
発行限度額
(億円)
3,000
発行者:日新火災海上保険
名 称
発行体格付
格 付
AA(維持)
名
称
称
コマーシャルペーパー
格付の方向性
ネガティブ
発行限度額
(億円)
150
担保・保証
保証会社等
無担保
株式
会社
担保・保証
保証会社等
無担保
AA+(維持)
格
付
a-1+(維持)
格
付
a-1+(維持)
格付の方向性
ネガティブ
: インベスターズ・サービス管理部 TEL. 03-3276-3511
: 経営企画室(広報担当)
TEL. 03-3276-3438
格付投資情報センター 〒103-0027東京都中央区日本橋1-4-1
付
格付の方向性
ネガティブ
発行者:東京海上日動あんしん生命保険
名 称
格 付
保険金支払能力
AA+(維持)
■お問合せ先
■報道関係のお問合せ先
格
E-mail. [email protected]
日本橋一丁目三井ビルディング
http://www.r-i.co.jp
信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
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信用格付に関わる事項
信用格付業者
登録番号
株式会社格付投資情報センター
金融庁長官(格付)第6号
直近一年以内に講じられた監督上の措置は、ありません。
主任格付アナリスト
信用格付の付与について
代表して責任を有する者
東京海上日動火災保険、日新火災海上保険:中島
東京海上日動あんしん生命保険:若松 裕太
細田 弘
快
信用格付を付与した日
主要な格付方法
2016年07月25日
事業法人等の信用格付の基本的な考え方 [2015.05.01]
金融機関等に共通する格付の考え方 [2014.03.13]
損害保険 [2014.05.09]
生命保険 [2013.10.31]
金融グループの格付の考え方 [2013.07.31]
上記格付方法は、格付を行うにあたり考慮した他の格付方法とともに以下のウェブサイトに掲載
しています。http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/methodology/index.html
評価の前提は、以下のウェブサイトの格付付与方針に掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/ratingpolicy/index.html
格付符号とその定義は、以下のウェブサイトに掲載しています。
http://www.r-i.co.jp/jpn/cfp/about/definition/index.html
格付関係者
東京海上日動火災保険
日新火災海上保険
東京海上日動あんしん生命保険
注
格付関係者は、金融商品取引業等に関する内閣府令第三百七条に基づいて、R&Iが判断したものです。
利用した主要な情報
品質確保のための措置
情報提供者
決算書類、開示情報
公認会計士の監査済みである、またはそれに準じた信頼性が確保さ
れている決算書類であること。一般に開示された、またはそれに準
じた信頼性が確保されている情報であること。
格付関係者
信用格付の前提、意義及び限界
R&Iの信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約
定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見です。R&Iは信用格付によって、個々の債
務等の流動性リスク、市場価値リスク、価格変動リスク等、信用リスク以外のリスクについて、何
ら意見を表明するものではありません。信用格付は、いかなる意味においても、現在・過去・将来
の事実の表明ではありません。また、R&Iは、明示・黙示を問わず、提供する信用格付、又はその
他の意見についての正確性、適時性、完全性、商品性、及び特定目的への適合性その他一切の事項
について、いかなる保証もしていません。
R&Iは、信用格付を行うに際して用いた情報に対し、品質確保の措置を講じていますが、これら
の情報の正確性等について独自に検証しているわけではありません。R&Iは、必要と判断した場合
には、信用格付を変更することがあります。また、資料・情報の不足や、その他の状況により、信
用格付を保留したり、取り下げたりすることがあります。
利息・配当の繰り延べ、元本の返済猶予、債務免除等の条項がある債務等の格付は、その蓋然性
が高まったとR&Iが判断した場合、発行体格付又は保険金支払能力とのノッチ差を拡大することが
あります。
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: 経営企画室(広報担当)
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信用格付は、発行体が負う金融債務についての総合的な債務履行能力や個々の債務等が約定通りに履行される確実性(信用力)に対するR&Iの意見であり、事実の表明ではありません。また、R&Iは、信
用リスク以外のリスクにつき意見を表明するものではなく、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&Iは、信用格付に際し関連情報の正確性等につき独自の
検証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&Iは、信用格付(変更・取り下げ等を含む)に関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。信用格付は、原則として発
行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につきhttp://www.r-i.co.jp/jpn/policy/policy.html をご覧下さい。
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