消防団編上靴仕様書 呉市消防局 1 適用範囲 この仕様書は,主として着用者のつま先の保護を目的とし,表底に合成ゴ ム(2層)と高機能樹脂の3層構造底を用い,軽量かつワイドな樹脂製先芯 を装着した呉市消防団仕様の軽量編上靴(以下,靴という。)について適用 する。 2 参考品 シモンSS30HiFR又はミドリ安全RT131F 3 製法 JIS T8101「安全靴」S種及びJIS T8103「静電気帯電 防止靴」環境区分3合格品とし,靴はインジェクション式製法により製造し たものとする。 4 靴の形状 靴の形状は,履き口クッション入り,外チャック付き,長編上靴とする。 5 品名及び種類 品名及びJIS T8101「安全靴」,JIS T8103「静電気 帯電防止靴」に基づく種類,記号は表1のとおりとする。 表 1 品 呉市消防団 名 種 類 一般静電安全靴 環境区分 3 革 製 普通作業用 踵部のエネルギー吸収性 耐踏抜き性 仕様 記 号 ED-P ED-P - S E P 6 性能及び加水分解保証保存期間 (1) 靴の性能 靴は,表2の規格に適合すること。 表 2 項 目 規 格 試 験 方 法 静電気 23±2℃:1×10 5Ω≦R≦1×10 8Ω JIS T 8103 9.1 による。 帯電防止性能 0 環境区分 3 耐圧迫性 先芯と中底とのすきまがサイズ毎に JIS T 8101 +2 0℃:1×10 5Ω≦R≦1×10 9Ω 別表-1を満足すること。 1 9.2 S 種条件による。 耐衝撃性 表底の剥離抵抗 先芯と中底とのすきまがサイズ毎に JIS T 8101 別表-1を満足すること。 9.1 S 種条件による。 密着力 300N 以上 JIS T 8101 の 9.3 による。 踵部のエネルギー 20j以上 JIS T 8101 の 9.6 による。 衝撃吸収性 耐踏抜き性 1100N 以上 JIS T 8101 の 9.5 による。 高温耐熱性 靴内温度 22℃上昇時間が 20 分以上 JNIOSH-TR-NO.41 であること。(区分 1 以上) 別表-1 (2) 靴のサイズ 最小すきま(mm) 23.0以下 12.5以上 23.5~24.5 13.0以上 25.0~25.5 13.5以上 26.0~27.0 14.0以上 27.5~28.5 14.5以上 29.0以上 15.0以上 耐加水分解保証保存期間 靴の耐加水分解保証保存期間は10年とする。 7 構造,寸法及び重量 (1) 一般構造 ア 製造の過程において,つま先部に先芯を装着することにより圧迫及び 衝撃に対し,着用者のつま先を保護する構造であること。 イ 人体に帯電する静電気を中敷・中底を通して靴底から漏洩させる構造 とし,着用による摩擦,発汗による靴内部の吸湿,汚れ等によっても帯 電防止性能が保たれる安定した材料であること。 ウ 軽量で履き心地がよく,作業しやすいものであること。 エ 8に示す材料をもって堅固に製造し,甲革,表底その他の仕上げは入 念に行い,形状は均整であること。 オ 先芯の内側は布で内張りし,特に後端部の内側は補強してあること。 カ 砂よけは,袋べろ,袋マチとする。 2 キ 履き口(トップライン)にクッションを挿入し,足の履き口部分をソ フトに包む構造であること。 ク 靴の紐通し用として甲部片側にハトメを配していること。 ケ 磨耗し易い内腰革下方部に当革を縫い付け補強してあること。また, 外腰革にはチャックを取付け,靴紐を結束したまま着脱出来ること。 コ 靴底は,経年変化に強く,クッション性にも優れた高機能樹脂製のミ ッドソールと,耐油性に優れた2層式合成ゴム製のアウトソールで形成 されている3層構造底とする。 サ 表底(踵を含む)の底意匠は滑り止め効果のある形状とする。 あらゆる形態の凹凸にフィットさせるための独立懸架構造であること。 シ 表底に踏抜き防止を目的とした踏抜き防止板(全面プレート)が入っ ていること。 ス 市革部には夜間,ライトを反射する視認性の高い反射材が縫い付けて あること。 (2) 寸法 ア サイズ 靴のサイズは,表3の通りとする。 表3 足長 (cm) 23.5 24 24.5 25 25.5 26 26.5 27 27.5 28 29 30 足囲 (mm) 246 249 252 255 258 261 264 267 270 273 279 285 イ 靴の後部高さ 靴の後部高さは,中底より履き口上端までを直線に測った内測とし, 表4の規格に適合すること。 表4 サイズ (cm) 後部高 23.5 24 204 24.5 25 25.5 26 210 26.5 27 216 さ(mm) 3 27.5 28 29 226 30 8 使用材料 (1) 甲革 甲革は,クロムなめし法により柔軟に製造した牛革を使用し,表5の規 格に適合するものとする。 表5 試 験 項 厚さ 銀面割れ 高さ 力 クロム含有量 目 規 格 試 験 方 法 (mm) 1.6+0.2 -0.1 JIS K 6550の5.1による。 (mm) (N) 6.0以上 150以上 JIS K 6548による。 (%) 3.0~5.5 JIS K 6550の6.9による。 (2) 先芯 先芯は,次による。 ア JIS G4401と同等以上の強さを持つ樹脂材料でJIS T8 101「安全靴」の耐圧迫性,耐衝撃性能を有するものとする。 イ JIS T8101のS種条件より先芯単体で圧迫試験した場合,先 芯の底面とアーチ後端部の最も変形した箇所とのすきまが25mm以上で かつ,ひび割れを生じないこと。 (3) 表底 表底(踵を含む接地面)は合成ゴム製とし,表6の規格に適合したもの とする。 表6 試 験 項 目 引張り試験 引裂試験 規 格 引張強さ (MPa) 伸 び (%) 引裂強さ (N/mm) 老化試験 引張強さの変化率(%) 浸せき試験 体積変化率 (%) 試 験 方 法 14以上 300以上 JIS T 8101の9.10による。 35以上 JIS T 8101の9.10による。 ±15以内 JIS T 8101の9.10による。 12以下 JIS T 8101の9.10による。 (4) 中底 中底は,柔軟かつ強靭で,吸湿性のある材料とする。 (5) 甲縫用糸 縫糸は,その使用目的に適合したもので,太さ及びより方は均等なもの であること。 (6) 付属品 付属品は,すべて使用目的に適合したものとする。 4 9 製造方法 (1) 裁断 ア 甲革の伸び,方向,傷などに注意し,つま革,腰革,市革等を裁断す る。 イ その他,付属品を裁断する。 ウ 切り口染めとする。 (2) 製甲 ア 所定の位置に,銀ペンにて当たりを付ける。 イ 腰革の甲ハトメ部を二条一列で空縫する。 ウ 腰革(外)にチャック・袋マチを貼り,二条一列で縫う。 エ 腰革後部を合わせて千鳥ミシン縫いをする。 オ 腰革に市革(上)・市革(下)を貼り,二条一列・中縫いを一条一列 で縫う。 カ 腰革とクッションカバーを合わせて縫割する。 キ 腰革にクッションを貼り,クッションカバーをまくり返して腰に貼り 付ける。 ク 腰革の当たりに沿って,履き口縫いを一条一列で縫う。 ケ 腰革に月型芯・月型裏を貼り二条一列で縫い,月型裏をさらう。 コ 先裏前部を合わせて縫割する。 サ ツマ革にベロ・先裏を貼り,二条一列で縫う。 シ 腰革にハトメ裏・ベロを枠貼りし,一条一列で枠縫いする。 ス ツマ革に腰革を貼り二条一列で上ミシン縫いをする。 セ 腰革(内)に当革を貼り,二条一列で縫う。 ソ 腰革(外)に面ファスナーBを貼り,一条一列で縫う。 タ チャック止めカバーに面ファスナーAを貼り,一条一列で縫う。 チ 腰革(外)にチャック止めカバーを貼り,二条一列で縫う。 ツ ハトメ部に#300で穴開けし,ハトメを詰めて打ち固定する。 テ 市革部に反射材を貼り,一条一列で縫う。 ト 製甲段階での仕上げをする。 ナ 針足数は,30mm間10~15目とする。 ニ アッパーと中底を合せ,巻縫いする。 (3) 吊り込み及び底打ち ア アッパーに靴型を装着し,その甲被のつま先部に先芯を装着し,吊り 込み機でつま先部を完全に吊り込む。 イ 甲革銀剥機で吊り込み部,及びアッパー部の銀剥をする。 ウ 成型機に装着し,高機能樹脂を金型中に射出し,成型する。 5 エ 靴型から成型した靴を抜く。 (4) 仕上げ ア 接着剤の汚れや甲革の汚れを落とし,仕上げをする。 イ 中敷を入れ,靴紐を通す。 10 検査 (1) 静電気帯電防止性能試験は,JIS 8103に規定する方法(環境区分 3)により抜取検査で実施する。 また,JIS 8103:1983年版 に規定する第2試験方法により全数検査を行う。 結果は「静電靴試験票」に記入し,靴に添付する。 (2) 検査は合理的な方法により行い,5~7 の規定に適合すること。 11 包装及び表示 (1) 包装 ア 靴は1足毎に個装箱に入れる。 イ 納品は,段ボール箱に梱包する。 ウ サイズ別数量及び内訳は編上靴サイズ及び仕分け表のとおり。 (2) 表示 ア 靴には,JISマーク及び認証機関略号,日本工業規格の番号,日本 工業規格の名称,認証番号,種類又はその記号,環境区分又はその記号, 靴のサイズ,製造業者名(又はその略号)及び製造年月(又はその略号) を表示する。 イ 個装箱には,品名,靴のサイズ,日本工業規格の番号,日本工業規格 の名称,JISマーク及び認証機関略号,認証番号,種類又はその記号, 環境区分又はその記号,製造業者名(又はその略号)及び製造年月(又 はその略号)を表示する。 12 関連規格 次にあげる関連規格の適用にあたっては版指定のものを除き,最新版を用 いる。 (1) JIS K 6548 革の銀面割れ試験方法 (2) JIS K 6550 革試験方法 (3) JIS S 5037 靴のサイズ (4) JIS T 8101 安全靴 (5) JIS T 8103 静電気帯電防止靴 (6) JIS T 8103:1983 静電気帯電防止用安全・作業靴 6 (7) JNIOSH-TR-NO.41 労働安全衛生総合研究所 発行 「安全 靴・作業靴 技術指針」 13 納品場所及び納入期限 納入場所は消防総務課とし,消防団室職員と日程調整の上,平成28年9 月12日(月)までに納入すること。 14 問い合わせ先 呉市消防局 消防総務課消防団室 住所:呉市中央3丁目1-34 電話:0823-26-0305 池田 7 消防団編上靴 サイズ表・仕分け表 サイズ 25 下蒲刈 蒲刈向 5 蒲刈中央 蒲刈大浦 3 2 2 豊浜 豊 5 本部 4 25.5 26 11 5 26.5 5 3 27 7 3 11 3 28 14 16 6 27 11 11 2 12 7 18 66 2 12 6 16 44 2 14 7 1 37 2 2 27.5 計 合計 8 43 24 54 187 1 仕分け個数については,上記のとおりとする。仕分け方法は,分団ごとに小分けし,いずれも 分団がわかるように明記すること。 2 納入先は,消防総務課消防団室(呉市中央3丁目1-34)とする。 3 納入日については,事前に消防総務課消防団室(26-0305)へ連絡し,調整すること。
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