【資料6】 河川・堤防機能評価 調書、及び一覧表作成のための Excel VBA マクロ解説書 平成 28 年 3 月 株式会社 ウエスコ 1.はじめに この解説書では、鳥取県発注の河川・堤防機能評価調書、及び一覧表作成に使用 する Microsoft® Excel VBA マクロプログラムについて解説。 この VBA マクロプログラムは Excel 2016 で作成しました。このほか Excel 2013、 Excel 2010 で動作確認を行っています。その他のバージョンでの動作については 確認を行っていません。 2.起動方法 「堤防診断様式_原本.xlsm」を開いてください。開いたとき次のように「セキュ リティの警告」が表示される場合は必ず「コンテンツの有効化」をクリックして マクロを有効化してください。(これを行わないとデータを入力しても評価結果 が表示されません) ここをクリックしてマクロを有効化してください。 -1- 3.起動後の入力シートについての説明 ファイルを開くと下部のワークシートタブに以下の 5 枚のシートが表示されます。 シート 1 【様式】堤防評価調書(1) シート 2 【様式】堤防評価調書(2) シート 3 【様式】堤防評価写真 シート 4 【様式】現地調査票 シート 5 諸元入力 動作の仕組みを簡単に説明すると、現地で調査した結果を「4 枚目のシート」、計 算により求めた河川の諸要素を「5 枚目のシート」に入力(緑色の部分)して、1 枚 目の「【様式】堤防評価調書(1)」のシートタブをクリックしてシートを表示すると、 該当のセルがデータで埋められ、評価対象のセルが着色され、評価結果が表示されま す。 (このときマクロは 1 枚目のシートをアクティブにした時点で動作します) 2 枚目の「【様式】堤防評価調書(2)」は 1 枚目の評価結果を使用しますので、1 枚目 のシートを表示した後に表示すると、評価結果が着色されます。 -2- 4.現地調査票入力ついて注意事項 ①、②、③…で表示されている箇所は数字で入力します。 それ以外の箇所には文字入力します。 -3- 5.諸元入力ついて注意事項 ①、②、③…で表示されている箇所は数値を入力するとその文字列が自動的に 入力されます。 ここで注意が必要ですが、堤防評価を行うマクロではここに入力された文字列 で判断します。「①有り、②なし」と表示されているセルに「無し」と入力した 場合、「なし」と入力されていないので正常に評価されません。 文字入力のセルには指定の文字列以外の入力はしないでください。 (どうしても入力文字が気に入らない場合はマクロを修正してください。) 現地調査票の護岸工の種別入力で「⑮その他」、「⑩その他」を入力した場合は 設計流速上限値を入力してください。 6.図、及び写真の貼り付けについて 1枚目と3枚目のシートには写真や図を貼り付ける場合に簡単に位置合わせがで きるようなマクロが組み込まれています。 使用方法は各シートにメモとして書いていますので参考にしてください。 -4- 7.点検結果一覧表作成マクロについて ・「点検結果一覧表作成.xlsm」を開いてください。 「ファイル名取得」のボタンをクリックし、堤防評価調書のファイルが置かれている フォルダを指定して、ファイルの一覧を作成します。 その後、目的のファイル名を右クリックすると次のメニューが表示されます。 ファイルを開きます。 プリンターで印刷します。 PDFファイルを作成します。 (この機能は使用できません) 堤防評価調書に入力された数値の一覧を作成します。 堤防評価調書の評価結果一覧を作成します。 Windowsエクスプローラを起動します。 まず、「入力値一覧」をクリックし、入力値一覧表を作成してください。 -5- 入力されたデータに、「入力漏れ」又は「不整合」箇所があるとタイトル部 分が赤く表示されます。 表の中から問題箇所を見つけ、赤いセルを右クリックし「ファイルを開く」 で開いて修正してください。修正して保存終了後、再度その部分を右クリッ クし、「再読込」を行うと、赤が消えます。これを繰り返して、問題箇所の 修正を行います。 最終的に、問題箇所が全部修正されると、タイトル部分の赤が消えます。 全ての修正が終わった後、「ファイル処理」のタブをクリックして、ファイ ル一覧に戻ります。 その後、前回と同じく、目的のファイルを右クリックし「評価一覧」をクリ ックして評価結果一覧表を作成します。 -6- 「全列を表示」、 「指定列のみ表示」ボタンをクリックすると、1行目に「▽」 マークのある列のみの表示に切り替えます。 この一覧表の最右列に「判定文字列」が作成されます。これについては「河 川堤防評価 評価シェープファイル(Shapefile)作成マニュアル」を参照して ください。 この文字列から必要な判定値を数値化し、GISソフトウェアのベクトルデータ に連結すると、各調査点の評価結果が色で表示できると思います。 -7- 河川堤防評価 評価シェープファイル(Shapefile)作成マニュアル ・このマニュアルは河川堤防評価調書作成作業のうち、河川堤防位置情報および堤防機能評価結果 を GIS ソフトウェアで受け渡しを行うためのシェープファイル作成方法について解説する。 1.このシェープファイルは GIS ソフトウェアを使用して作成する。 2.河川堤防位置情報作成に使用する基図(背景図)は国土地理院 1/25,000 地形図又はこれと同レ ベルの精度を持つ地図を使用する。使用する座標系は平面直角座標系-第 5 系(世界測地系)と する。 3. GIS に表示する評価区間の堤防位置は線データで表すものとし、その線データに以下の属性を 入力(連結)する。 (1)KCODE(河川コード) 対象河川を特定するためのコードで平成 17 年 4 月 国土交通省河川局によって整備さ れた 10 桁のコードを使用する。 上位 2 桁 地域番号又は都道府県番号 続く 4 桁 水系番号 下位 4 桁 河川番号 詳細については 中国地方整備局 HP 参照 http://www.cgr.mlit.go.jp/chiki/kasenj/code/ 河川コード一覧表は「点検結果一覧表作成.xlsm」にも添付。 (2)DIST(距離標)0~99999m 対象河川の評価区間を特定するため、調査対象区間の起点側距離標を 5 桁の整数値(単 位 m)で表記する。 (3)LR(左右岸) 左右岸を左岸=「L」、右岸を「R」で表記する。 (4)KEYCODE(マッチングコード) 上記(1)から(3)を連結した 16 桁の文字列。 -8- (5)EVA(3段間評価×10 項目+付加文字の 11 桁の文字列) 堤防評価結果一覧表の①番から⑩番の評価結果の着色状況を 0 から 2 の数値にて表記 する。(点検結果一覧表の右端に作成される文字列) (無着色 = 0 、黄色 = 1 、赤色 = 2) 1 桁目 越水能力 流下可能降雨強度(堤防高) 2 桁目 越水能力 流下可能降雨強度(堤防高-余裕高) 3 桁目 浸透評価 漏水危険水位 4 桁目 浸透評価 パイピング危険箇所 5 桁目 侵食評価 護岸構造(高水路部) 6 桁目 侵食評価 護岸構造(低水路部) 7 桁目 侵食評価 天端部舗装 8 桁目 侵食評価 堤内部 坂路小段 9 桁目 侵食評価 堤内部 堤脚部洗掘対策 10 桁目 耐震評価 耐震性能 文字列であることを明示的に表すため、末尾に文字列「H」を付加する。 4.上記の情報を入力したものを、シェープファイルとしてエクスポートする。 出力するデータは線データのみ、河川毎に出力する必要無し。 -9-
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