2016年7月20日 (No.2,511) 〈マーケットレポートNo.4,913〉 トルコの金融政策(2016年7月) 金利誘導レンジ上限を5カ月連続引き下げ 上限金利を0.25%引き下げ 14 (%) 主要な政策金利は据え置き ■トルコ中央銀行(以下、中銀)は19日、金利誘 導レンジ上限の翌日物貸出金利を0.25%引き下 げ、8.75%とすることを発表しました。5カ月連続の 翌日物貸出金利引き下げです。中銀は、「最近、 国内の出来事が市場の変動を引き起こした 」と 15日に起きたクーデター未遂に言及し、流動性供 給が市場変動を和らげたと説明しました。 ■一方、主要な政策金利である1週間物レポ金利は 7.50%に、金利誘導レンジの下限の翌日物中銀 借入金利は7.25%に、それぞれ据え置きました。 今後も上限金利引き下げ 【各種政策金利】 翌日物中銀貸出 金利(上限) 9.00%→8.75% 12 10 1週間物レポ金利 7.50% 8 6 翌日物中銀借入 金利(下限) 7.25% 4 2 14/1 14/7 15/1 15/7 16/1 16/7 (年/月) (注)データは2014年1月1日~2016年7月19日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成 【消費者物価指数】 (前年同月比、%) 11 7.64% (16/6) 8 5 トルコ中央銀行の物価目標、年+5.00% ■6月の消費者物価指数は前年同月比+7.64%と、 2 食品価格上昇の影響で、前月から上昇しました。 14/3 14/9 15/3 15/9 16/3 中銀の物価目標(+5.00%)を上回っているた (年/月) め、中銀は金融引き締め姿勢を続けるとしています。(注)データは2014年3月~2016年6月。 ■中銀は今後も1週間物レポ金利を据え置きながら、 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成 翌日物貸出金利を引き下げ、金利コリドー幅(誘 導レンジ)の縮小を継続すると見込まれます。 【トルコリラ】 (円/リラ) (リラ/米ドル) 55 リラは落ち着きどころを探る ■クーデター騒動を受けてトルコリラは対米ドルで急落 しました。格付け機関のムーディーズ・インベス ターズ・サービスは、トルコの長期発行体格付けを格 下げ方向で見直すと発表しており、地政学リスクを 敬遠する動きが強まる可能性があります。クーデ ターは未遂に終わりましたが、トルコリラは当面落ち 着きどころを探る展開となりそうです。 50 対円 (左軸) リラ高 2.2 45 40 1.9 2.5 リラ安 対米ドル(右軸) 35 2.8 3.1 30 3.4 (年/月) 14/3 14/9 15/3 15/9 16/3 (注)データは2014年3月1日~2016年7月19日。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友アセットマネジメント作成 2016年 7月19日 トルコでクーデター未遂 国民のエルドアン大統領支持の高さを再確認 2016年 6月22日 トルコの金融政策(2016年6月) 金利誘導レンジ上限を引き下げ ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘 するものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、 今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を 保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾 者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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