ノ イ エ ス だ よ りノ

ノイエスだより
ノ イ エ ス 朝 日( 朝 日 印 刷 工 業 株 式 会 社 )
群馬県前橋市元総社町七三‐五
TEL 027・255・3434
FAX 027・255・3435
http://www.neues-asahi.jp
「忘却とは忘れさることなり。忘れえずして忘却を誓う心の悲しさよ」
菊 田 一 夫 原 作 の ラ ジ オ ド ラ マ「君 の 名 は」の 冒 頭 に 朗 読 さ れ た フ レ ー
ズ で す。「銭 湯 を 空 に し た」と 言 わ れ、一 九 五 三 年 ~ 一 九 五 四 年 に か け
て映画化もされ、岸恵子と佐田啓二が真知子と春樹を演じたと……。
「愛 し 合 い な が ら、す れ 違 い で な か な か 会 え な い。忘 れ て し ま っ た ら ど
んなに心が軽くなるだろう、だけど忘れられない」そんな事のようです。
「忘 却」と は 長 い 間 に 蓄 積 さ れ た 記 憶 が、突 然 か 徐 々 に か 思 い 出 せ な く
な る こ と で す が、年 齢 を 重 ね て く れ ば 誰 も が 一 日 に 一 つ や 二 つ、い や
そ れ 以 上 に 物 忘 れ を 経 験 し て い る こ と で し ょ う。忘 れ る 事 が あ た り ま
えのような生活を何とも感じなくなっている自分がおかしくも思えま
す が、日 々 新 し い こ と も 覚 え な く て は な ら な い 毎 日 で す か ら、い た し
ノイエス朝日〈展覧会〉のご案内
綿貫哲雄作陶展 〈企画〉
会期 七月二十七日(水)
~八月四日(木)
午前十時~午後五時三十分(最終日は四時)
会場 ノイエス朝日 スペース1・2
日 常 生 活 の 中 で 楽 し み な が ら 使 う 湯 呑 み、盃、皿
などの食器から茶道具にいたるまで約八十点を展示
販売致します。お気軽にお出かけ下さい。
斉藤健司作品展 〈企画〉
― 年目の夏―
会期 八月六日(土)~十五日(月)
午前十時~午後五時三十分(最終日は五時)
かたないと思います。
先 日、市 川 崑 監 督「竹 取 物 語」を 見 ま し た。竹 取 の 造 に 三 船 敏 郎、
妻 に 若 尾 文 子、か ぐ や 姫(加 耶)に 沢 口 靖 子、そ の 他、豪 華 出 演 者 に
会場 ノイエス朝日 スペース1・2
出品者
〈平面〉 新井富美子 有村 真鐵 石井 克
大木 政子 小暮 芳宏 児玉寿美子
須田 良雄 多胡 宏 手島まき子
長門ふみ子 中林 三恵 林 政子
山岸 千冬 〈立体〉 吉田光正
*二十一日(日)午後二時から会場にて自由参加の批
評会を行います。
第 回 呑石書法会展
主催 呑石書法研究会 代表 岡庭征人(呑石)
会期 八月二十六日(金)~二十八日(日)
午前十時~午後六時(最終日は午後五時三十分)
会場 ノイエス朝日 スペース1・2
ま す。帝 は 深 く 悲 し み「会 う こ と も 無 い 自 分 に 不 死 の 薬 が 何 に な ろ う
り ま し た。ま た、か ぐ や 姫 が 月 に 帰 る 時 に 帝 に 手 紙 と 不 死 の 薬 を 渡 し
全 て を 忘 れ て し ま う ……。何 故 か「忘 却 と は ……」の フ レ ー ズ が 重 な
姫に着せる場面があります。
竹 取 物 語 に は、地 上 で の 全 て を 忘 れ さ せ て し ま う 羽 衣 を 天 女 が か ぐ や
最後にはUFOによって月に帰っていくのにはちょっと驚きました。
ちと鎮魂の想いを 「 描かずにはいられない 」 そのテー
藤健司にとって平和を願うという想いから過去の過
た …… と 危 ぶ ま れ て き て い ま す。表 現 者 と し て の 斉
世 界 情 勢 は、多 く の 事 件 が 起 こ り キ ナ 臭 く な っ て き
ついての記録映像や討論がされています。
テ レ ビ、新 聞 な ど の メ デ ィ ア で は 戦 争 関 連、平 和 に
二 年 に 一 度、こ の 八 月 に 開 催 し て い る「斉 藤 健 司
作品展」。
料 理 内 容 は も ち ろ ん で す が、ま ず 調 理 の 初 め に 手 の 洗 い
芯などをみじん切りにしての蕎麦粉の「おやき」でした。
し た ら 廃 棄 処 分 に す る ピ ー マ ン の 種 の 部 分、キ ャ ベ ツ の
き の サ ラ ダ」「フ ル ー ツ 寒 天」な ど の レ シ ピ の 他、普 通 で
先 日、以 前 か ら 知 り 合 い の 画 家 の 奥 様 か ら 健 康 料 理 教
室のご案内をいただき参加させていただきました。
か」と天に近い山で焼くように命じられ「士(つわもの)らを連れて、
マは重要なものです。
良い事は、少しでも皆さんにお伝え出来ればと思います。
作る事が大好きなようです。
さ ん た ち が い る「場」が 遊 び 場 で あ っ た せ い か、何 故 か
子 供 の 頃、豆 腐 屋、パ ン 屋、刃 物 研 ぎ や 織 物 工 場 の 職 人
月後には使えるようになると思います。
リ カ ー に 漬 け て ビ ワ ノ ハ エ キ ス も 作 っ て み ま し た。三 か
知 人 か ら ビ ワ の 葉 を た く さ ん い た だ き、洗 っ て ホ ワ イ ト
グの作り方まで、まさに「目からうろこ」でした。
ン ジ 処 理 し 食 す こ と、さ ら に 梅 酢 を 使 っ て の ド レ ッ シ ン
日 本 蕎 麦 を 使 っ て の「焼 き そ ば」、「季 節 の 味 噌 汁」「ひ じ
三角巾、メモ帳を持参して約五時間の充実した内容でした。
東京からの先生を招いての特別健康料理教室でエプロン、
不死薬を焼きに山へ登った 」 ということから 「 ふじの山 」 と名づけ 『 富
方 を し っ か り 学 び、出 汁 の 摂 り 方、そ の 残 っ た 煮 干 を レ
会場 ノイエス朝日 スペース1・2
会期 八月二十日
(土)~二十四日
(水)
午前十時~午後六時(最終日は五時)
主催 自由美術群馬研究会
回 自由美術群馬展
作品と向き合って新たに平和について考えていただ
士山』となったという説もあるそうです。面白い話です。
誰 も が 幼 少 期 に 聞 か さ れ た 物 語 で す が、日 本 最 古 の 物 語 が 特 撮 に よ り
二が生前に映像化したいと望んでいた作品です。
よ り 一 九 八 七 年 に 制 作 さ れ た 映 画 で す。特 撮 監 督 と し て 有 名 な 円 谷 英
第
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ければと思います。
(武藤)
〒 371-0846 群馬県前橋市元総社町 67 http://www.asahi-p.co.jp
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祖 父 や 母 が 枕 元 で 聞 か せ て く れ た「竹 取 物 語」を 今 の 子 供 達 は 聞 く 機
会 が あ る の で し ょ う か。幼 少 期 か ら タ ブ レ ッ ト で ゲ ー ム を し て い る こ
とを目にすることが多くなりましたが「昔話」の大切さを感じます。
天 候 不 順 な 毎 日 で 体 調 を く ず し て い る 方 も 多 く、朝 目 覚 め て か ら 身
体 の 調 子 の 悪 さ を 感 じ、今 日 も 一 日 が 始 ま る …… と 憂 欝 に 感 じ て し ま
う こ と が あ る か も し れ ま せ ん が、「肉 体 が 病 気 に な っ て も 心 ま で 病 気 に
な る な」と い う 中 村 天 風 の 教 え の ご と く、ま た、作 家 の 宇 野 千 代「私
な ん だ か 死 な な い よ う な 気 が す る」と い う よ う に 楽 天 的、積 極 的 生 き
方を見習って少しでも前向きに生きる事を楽しんでいくように心がけ
たいものです。
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Vol.37
2016年7月 20 日