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ピクテ・ファンド・ウォッチ 2016年7月19日
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
Pictet Fund Watch
資源国、注目のトピックス集
2016年6月の資源国のソブリン債券市場は、現地通貨ベースでは上昇しました。一方、資源国通貨は対円で下落し
ました。6月は、資源国ではブラジルやインドネシア、ニュージーランドの金融政策などを紹介しています。また米国、
ユーロ圏の金融政策や中国経済の動向も資源国に関連する重要なトピックスと言えます。
資源国ソブリン債券市場の動向
図表1:注目のトピックス
2016年6月の資源国のソブリン債券市場は、現地通貨
ベースでは上昇しました。米国の利上げ時期の後退や
英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利したこ
とを背景に上昇し、資源国のソブリン債券市場は堅調
な動きとなりました。また、ブラジルは同国中銀のイン
フレ抑制を重視する姿勢が好感されたことや経常収支
の改善などがプラス要因となり上昇しました。
資源国の為替については、円に対して概ね下落しまし
た。資源価格の上昇や米国の利上げ時期の後退など
を背景に資源国通貨は対米ドルで上昇しましたが、英
国の国民投票でEU離脱派が勝利したことを受け、円
が大きく上昇したことから、円高・資源国通貨安となり
ました。
注目トピックス
今回の注目のトピックス集では、ブラジルやインドネシ
ア、ニュージーランドの金融政策の他、注目度の高い
ブラジルの経済環境などを紹介しています。
また資源国に関連の深いトピックスとして、米国やユー
ロ圏の金融政策や原油価格の動向、英国のEU離脱の
動きなどについても取り上げています。
ピクテ投信投資顧問株式会社
地域・国
カテゴリー
ページ
ブラジルは景気後退か
ブラジル
ら抜け出せるか?
資源国トピックス
経済環境
2
ニュージーランド中銀、
ニュージー
思いもよらない反応で
ランド
は?
金融政策
3
ブラジル
インフレ抑制を優先する
ブラジル中銀
金融政策
4
インド
ネシア
据え置きの中銀が多い
中、利下げを決定したイ
ンドネシア中銀
金融政策
5
経済環境
6
カテゴリー
ページ
金融政策
7
ブラジル、タカが物価報
告書、されど
資源国に関連の深い
地域・国
トピックス
ECB、政策金利据え置
ユーロ圏 き、社債購入は6月8日
から
ブラジル
米国
イエレン議長が示した
4つの懸念
金融政策
8
中国
5月の中国貿易統計、
厳しい中にも
経済環境
9
米国
6月FOMCがハト派的な
印象だったポイント
金融政策
10
資源国
そういえば原油価格
商品市況
11
英国
英国、離脱を選択。
これから起きること
政治
12
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
1
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ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
ブラジルは景気後退から抜け出
せるか?
ブラジルは2016年1-3月期GDP成長率が再びマイナスとなり、
景気後退局面が続いています。ただし成長率はマイナスながら、
マイナス幅は縮小し、一部の需要項目は市場予想を上回るな
ど、底打ちの兆しも見られます。
ブラジル1-3月期GDP:前年同期比で8四半
期連続でマイナス成長
ブラジル国家統計局(IBGE)は2016年6月1日、1-3月期GDP
(国内総生産)成長率は前年同期比でマイナス5.4%と発表し
ました。また前期比ではマイナス0.3%と、市場予想(同マイナ
ス0.8%)、前期(同マイナス1.3%、速報値のマイナス1.4%から
上方修正)を上回りました(図表1参照)。前期比のマイナス
成長は5四半期連続、前期比年率でのマイナス成長は8四半
期連続となります。
どこに注目すべきか:
ブラジルGDP、大統領弾劾裁判、政策金利
ブラジルは2016年1-3月期GDP成長率が再びマイナスとなり、
(定義的な)景気後退局面が続いています。ブラジルのマイ
ナス成長がどの程度続くかを占う上で、次の点に注目してい
ます。
まず、ブラジルの今後のGDPの動向を占うために、現状を需
要項目別に振り返ります(図表2参照)。前期(10-12月期)と
比べて各需要項目とも輸入を除き改善しています。特に政
府支出は市場予想を上回って改善しています。また、投資
は高い実質金利と、疑惑がもたれている国営石油会社など
の投資見直しなどを受けマイナス幅は15%を超えていますが、
1-3月期の投資は市場予想は上回っており、想定ほどには
悪くなかったともいえます。一方、個人支出は前期より改善
していますが、市場予想は下回っており、懸念が残ります。
次に、ブラジル中央銀行が実施しているエコノミスト調査を
見ると、ブラジルのGDPは次の4-6月期は軟調な動きが想
定されています。大統領弾劾裁判の手続きなど政局が不安
定なことで投資が手控えられたことがマイナス要因として想
定されるからです。しかし予想を見ると悪化は一時的で、
2016年末に向けて改善が想定されています。
では、ブラジル景気の回復要因として(先のサーベイで)想
定されるのは、政策金利の引下げで、現在の14.25%から
2016年末には13%程度までの利下げが想定されています。
足元低下傾向となっているインフレ率は現在の9%台から7%台
への低下が想定されていますが、条件として通貨レアルの安
定が今後も大切になると見られます。商品価格が回復すれ
ばプラス要因として期待されますが、先行きは不透明です。
反対に懸念材料は政治が不安定なことです。この2週間ほど
で、テメル暫定政権から2名もの閣僚が退任しています。4-6
月期GDP予想が軟調なのは政局の不安定さが要因と見られ
るだけに、マイナス要因として懸念されます。
なお、ブラジルではオリンピックが開催されますが、格付け会
社の予想などを見ると、スポンサー企業のマーケティング等
にプラス効果が期待されるものの、開催は短期間で、プラス
効果は限られると見られています。
ブラジルの今後は、政局など不安要因はあるものの、商品価
格の回復や利下げ環境が整うようであれば最悪期を脱する
可能性も考えられます。
図表1: ブラジルGDP成長率の推移
(四半期、期間2011年1-3月期~2016年1-3月期、前期比)
2.0
%
ブラジルGDP
1.0
0.0
-1.0
-2.0
11年3月
13年3月
15年3月
図表2:ブラジルGDP構成項目別の成長率
(四半期、期間:2015年10-12月期~2016年1-3月期、前年比)
15%
2015年10-12月期
10%
5%
2016年1-3月期
0%
-5%
-10%
-15%
-20%
-25%
個人支出 政府支出
投資
輸出
輸入
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
※当ページ記載の内容は2016年6月2日現在
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ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
ニュージーランド中銀、
思いもよらない反応では?
NZ中銀は住宅価格の上昇を懸念し、政策金利を据え置きまし
た。ただし、声明文では引き続き輸出価格の競争力低下から
NZドル高を懸念してはいるものの、据え置きを受けNZドル高が
進行するという結果となっています。
NZ中銀金融政策会合:政策金利を2.25%に
据え置き―住宅価格の上昇を懸念
ニュージーランド準備銀行(NZ中銀)は2016年6月9日、政策
金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートを2.25%に据え置き
ました。市場では過半(6割程度)が据え置きを予想していま
したが、低水準のインフレ率を背景に一部では利下げが予
想されていました。NZ中銀が政策金利を据え置いたことで、
為替市場でNZドルは大幅に上昇しました(図表1参照)。
入と流出の差)はほぼピークで、今後低下を見込んでいます。
また、オークランドなどに見られた住宅供給不足による建設
ブームは徐々に解消が見込まれています。
このように考えるならば、NZ中銀が利下げを妨げる要因であ
る住宅価格上昇懸念は解消される可能性がある一方、NZド
ル高の解消、酪農品の輸出競争力回復、インフレ率改善な
どが期待されることから、当面は住宅価格の推移を見守る必
要があるものの、利下げ機会を模索する展開が維持されるも
のと見ています。
図表1: NZドル(対米ドル)と政策金利の推移
どこに注目すべきか:
NZドル、酪農品、移住者、住宅価格
(日次、期間:2014年6月9日~2016年6月8日)
米ドル/NZドル
4.0
%
ドル 安
NZ
NZ中銀は住宅価格の上昇(図表2参照)を懸念し、一部に利
下げ予想はあったものの政策金利を据え置きました。ただし、
声明文では引き続き輸出価格の競争力低下からNZドル高
を懸念してはいるものの、据え置きを受けNZドル高が進行
するという結果となっています。
NZ中銀の今後の政策を占うと、声明文の最後に金融緩和
姿勢を維持するとの文言は残しており、今後も利下げを模
索する展開を想定しています。
まず、NZ中銀の声明からNZ中銀の現状認識を確認します。
為替については、NZ中銀はNZドルの水準を「高い」と見てい
ます。そのため輸出品価格の競争力が低下し、主要輸出産
業である酪農品が苦しい状況であると述べられています。
一方で、国内需要は純増する移住者、建設需要、金融緩和
の効果により堅調さを維持しています。特に、移住者の伸び
は旺盛な建設需要の一つの要因と見られ、住宅価格を押し
上げる原因と見られます(図表2参照)。
ただし、インフレ率は例えば1-3月期消費者物価指数が前年
同期比0.4%であるとも認識しています。
したがって、NZ中銀が利下げをためらった原因は住宅価格
が上昇気配であることと見られます。
NZ中銀の住宅市場の見通しを、今回公表された四半期金
融政策報告書で見ると、住宅価格は中長期的に低下が見
込まれています。理由は純移住者(永住と長期就業者の流
高
0.9
0.8
0.7
3.5
3.0
NZドル(対ドル、左軸)
政策金利(右軸)
0.6
14年6月
2.5
2.0
16年6月
15年6月
図表2: NZ移住者数と住宅不動産総合指数の推移
(月次、期間:2010年5月~2016年5月、前年同月比、移住者は4月迄)
8,000
人数
6,000
16
%
NZ 移住者数-永住・長期合計(左軸)
NZ住宅不動産総合指数(右軸)
12
4,000
8
2,000
4
0
0
-2,000
10年5月
12年5月
14年5月
-4
16年5月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
※当ページ記載の内容は2016年6月9日現在
ピクテ投信投資顧問株式会社
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ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
インフレ抑制を優先する
ブラジル中銀
ブラジル中銀は金融政策会合を開催し、高インフレへの対応
のため政策金利を14.25%で据え置くことを決定しました。中銀
はインフレへの対応を重視しつつ、緩やかなレアル高は容認
する姿勢であると見られます。
ブラジル中銀金融政策会合:高インフレへの
対応を維持し、政策金利を14.25%に据え置き
ブラジル中央銀行(ブラジル中銀)は2016年6月8日に金融政
策会合を開催し、市場予想通り、7会合連続で政策金利を
14.25%に据え置くことを決定しました(図表1参照)。ブラジル
は景気後退と政局の混乱が続く中、利下げを求める声は高
まっているものの、ブラジル中銀はインフレ率が依然高水準
であることからインフレへの対応を重視する姿勢を示しまし
た。今回の声明は前回と同じ内容で、インフレ抑制において
ある程度前進が見られるものの、現時点で利下げを決定す
るには不十分との見解が示唆されています。
なおブラジル上院は、次期中銀総裁イラン・ゴールドファイン
氏の指名を6月7日に承認しました。同氏は今回の金融政策
決定会合には参加していませんが、物価上昇圧力の抑制を
続け、利下げを急がない方針を示唆しています。
総裁の交代を控える中、今回の金融政策会合では政策の
変更は市場でも想定されておらず、ブラジルの金利市場に
対するメッセージは少なかったと思われます。しかしながら、
為替市場では8日、レアル高が見られました(図表1参照)。
このような中で、次のような点が注目されます。
1点目は、インフレ期待低下の可能性です。ブラジルのイン
フレ率はピークよりは低下したとはいえ依然10%に近い水準
で推移しています(図表2参照)。一方で、インフレ期待の代
替として10年ブレークイーブンレートを見てみると、ピークか
ら既に3%程度低下しています。ブラジル中銀の声明ではイ
ンフレ期待は高いと述べられていますが、市場では低下が
進んでいる可能性もあります。この点を確認する意味でも6
月の四半期インフレレポートが注目されます。ただし、インフ
レ期待の代替としたブレークイーブンレートはあくまで参考で
ある点には注意が必要です。
2点目は、ブラジル中銀の為替介入に対する姿勢に変化の
図表1: ブラジルレアル(対米ドル)と政策金利の推移
(日次、期間:2014年6月9日~2016年6月9日)
レアル/ドル 5
15 %
14
4
13 政策金利(左軸)
12
3
11
レアル/ドル相場(右軸)
2
10
14年6月9日
15年6月9日
16年6月9日
安 レアル 高
どこに注目すべきか:インフレの動向、為替
介入姿勢、新中銀総裁
可能性があることです。足元、ブラジル中銀はレアル高を抑
えるための為替介入(レアル売り介入)を抑制している様子
がうかがえます。ブラジルレアルは、商品価格の回復とルセ
フ大統領の弾劾裁判手続きの進展による改革期待を背景に
レアル高傾向となっています。輸入物価の上昇に苦しんでい
たブラジルにとって、ファンダメンタルの改善を伴うレアル高
は悪い話ではないと思われます。
最後に、ブラジル中銀に指名されたゴールドファイン氏の政
策方針も注目されますが、上院での証言などを考慮すると、
為替介入には消極的で市場重視と見られます。就任後、イン
フレ対策を重視するのであれば、緩やかなレアル高は許容
する姿勢なのかもしれません。
経済と政局次第ながら、商品市況の回復が続くようであれば、
多少のレアル高は悪い話ではないのかもしれません。
図表2: インフレ率と期待インフレの推移
(日次、前年比、期間:2014年6月9日~2016年6月9日)
11 %
10
9
8
7
6
5
14年6月9日
インフレ率
期待インフレ(ブレークイーブンレート)
15年6月9日
16年6月9日
※期待インフレは、10年ブレークイーブンレートを使用、インフレ率は月次
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
※当ページ記載の内容は2016年6月10日現在
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ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
据え置きの中銀が多い中、利下
げを決定したインドネシア中銀
2016年6月16日にインドネシア中銀は政策理事会を開催し、市
場予想に反し、政策金利の引き下げを決定し、景気下支えを
重視する姿勢を示しました。
インドネシア中銀:市場予想に反し政策金利
を0.25%引き下げ、景気下支えを重視
インドネシア中央銀行は2016年6月16日、政策理事会を開催
し、現在の政策金利であるレファレンス金利を6.75%から0.25%
引き下げ6.50%とすることを決定しました。市場関係者の多く
が据え置きを見込んでいた中での利下げとなりました。
インドネシア中銀の利下げは今年4回目となりますが、世界
的にリスクが高まる中で経済成長を重視する姿勢を示しまし
た。インドネシア中銀は2016年8月から新しい政策金利として
7日物リバースレポ金利の採用を予定していますが、レファレ
ンス金利の引き下げとともに、7日物リバースレポ金利につ
いても0.25%引き下げ5.25%に設定しました。
どこに注目すべきか:
経済成長、インフレ率、外部要因
2016年8月の政策金利変更を前に金融政策は据え置かれ
るとの見方が市場ではやや優勢であったもののインドネシア
中銀が利下げを決定した理由は、景気下支え、インフレ率
の低下、海外状況などが考慮されたからであると見ていま
す。
まず、インドネシアの実質GDP(国内総生産)成長率を見ると
軟調な推移となっています(図表1参照)。中銀は2016年に4
回の利下げを行うなど、金融緩和で景気下支えの手を差し
伸べていますが、利下げが融資の拡大につながっていない
など、効果は不透明です。例えば、2016年4月の融資の伸び
は前年同月比で8%と前月の同+8.7%から低下しています。イ
ンドネシア中銀は2016年の融資の伸びを10~12%程度と見
込んでおり、現状の融資の伸びは予想に比べ弱いと指摘し
ています。インドネシア中銀は利下げに加えて、融資の規制
緩和なども公表していることから、今回の利下げの背景が
軟調な融資などを受けた国内経済の下支えであったと見ら
れます。
2点目はインフレ率の低下です。インドネシアの消費者物価
指数(CPI)は前年同月比で2016年5月が3.3%と下落傾向が
続いており、コア指数も同様に低下傾向です(図表2参照)。
インドネシア中銀のインフレ目標は3%~5%で現状はインフレ
目標の下限付近での推移となっており、インフレ率の点でイ
ンドネシアに利下げ余地は十分にあると見られます。
最後に、グローバル経済の影響ですが、英国の欧州連合
(EU)離脱に関する国民投票への懸念が声明で示唆されて
いるように不確実性を高める要因となっています。米国の利
上げ観測が後退したことなどもインドネシアの利下げにプラ
ス材料と思われます。さらに英国のEU離脱懸念などを受け
市場が大きく変動する中でも、インドネシアルピアが比較的
安定していることも利下げを実施しやすい要因であったと思
われます。
今後については、引き続き通貨ルピアやグローバル経済な
どの動向次第ながらも、緩和的な金融政策が継続される可
能性が高いと考えられます。
図表1:インドネシア実質GDP成長率の推移
(四半期、前年同期比、期間:2013年1-3月期~2016年1-3月期)
6.0
%
5.5
5.0
4.5
13年
1-3月期
14年
1-3月期
15年
1-3月期
16年
1-3月期
図表2:消費者物価指数(CPI)の推移
(月次、期間:2014年5月~2016年5月)
10 %
CPI
8
コアCPI
6
4
2
14年5月
14年11月
15年5月
15年11月
16年5月
出所:ブルームバーグのデータを使用してピクテ投信投資顧問作成
※当ページ記載の内容は2016年6月17日現在
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ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
ブラジル、タカが物価報告書、さ
れど
ブラジル中銀の四半期物価報告書は、英国の国民投票後に
新興国から公表されたという点で注目しました。報告書がタカ
派的内容であったためレアルが上昇しました。パニック的とも言
える市場環境下、冷静な反応が見られました。
ただし、物価報告書では英国の国民投票の結果を十分に織り
込んでいない可能性に注意は必要です。
もう一つの注目点はレアルがブラジル中銀のタカ派トーンに素
直に反応したことです。ブラジルだけではありません。インドネ
シアでは28日にアムネスティ(租税特赦)法が可決、歳入増加
の期待が高まったことで通貨ルピアが上昇しました。昨日の市
場はたまたま落ち着いてため反応しやすかった面はあるもの
の、予想外の英国国民投票の結果で市場はパニック状態とも
見られていますが、意外と冷静な動きも見られます。
英国のEU離脱は様々な憶測から新興国への影響も懸念され
ていますが、冷静に経済を分析することが大切と見ています。
ブラジル四半期物価報告:レアル反発、英国
民投票前の水準回復、中銀の物価方針受け
ブラジル中央銀行は2016年6月28日、6月の四半期物価報
告書をゴールドファイン新総裁の下で発表しました。ゴールド
ファイン総裁は2017年インフレ率を4.5%に引き下げる意向を
表明し、物価目標レンジ(2.5~6.5%)の中央に鈍化させる方
針を強調し、今後の物価政策の運営目標が単なる6.5%未満
の達成ではないことを表明、新総裁は利下げに消極的との
見方が台頭しました。その様な事情もあり、28日のブラジル・
レアル(対ドル)は23日の終値よりレアル高となり、英国民投
票後の下げを解消する動きとなりました(図表1参照)。
図表1:ブラジルレアル(対ドル)レートと政策金利
(日次、期間:2015年6月29日~2016年6月28日)
どこに注目すべきか:
四半期物価報告書、物価目標、政策金利
予想外の結果となった英国の欧州連合(EU)からの離脱を
問う国民投票後に新興国から公表されたという点でブラジ
ル中銀の四半期物価報告書に注目しました。報告書が公表
された28日の市場はブラジルに限らず世界的に売り一服と
なった点は割り引く必要はありますが、市場が報告書に反
応するという冷静な面が見られたことは注目されます。
まず、ブラジルの6月物価報告書の要点を述べると、最も印
象的だったのはゴールドファイン総裁が公表後の記者会見
で、2017年末にインフレ率を前年比4.5%以内に抑制するとい
う目標の堅持を強調したことです。一方、今回の物価報告書
の中で、2017年末のインフレ率は前年比4.7%までしか低下し
ないとの予測が示されていること(図表2参照)、また2016年
のインフレ率予想は6.9%と前回3月時点の予想である6.6%か
ら引き上げられています。つまり目先のインフレ率は物価目
標を上回ることが懸念される上、来年のインフレ率低下も新
総裁には不十分と映るなど今回の物価報告書は会見も含
めタカ派(金融引き締めを選好する傾向)的であったと見て
います。ブラジルの金融政策に対し市場では年後半の利下
げが見込まれていただけに、物価報告書の公表を受け市場
の予想利下げ開始時期が後ろ倒しになる可能性もあります。
高 レアル 安
4.2
レアル/ドル
%
14.50
14.25
3.8
14.00
3.4
レアル(対ドル、左軸)
政策金利(右軸)
3.0
15年6月
15年9月
15年12月
13.75
16年3月
13.50
16年6月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
図表2:ブラジル中銀の予想インフレ率(年率)
(時点:2016年3月(左)、2016年6月(右)の予想、2018年は1-3月期)
7
%
6.6
6
5
6.9
物価目標上限=6.5%
物価目標中心=4.5%
2016年3月予想
4.9
2016年6月予想
4.5 4.4
4.7
4
3
2016年
2017年
2018年
出所:ブラジル中央銀行のデータを使用してピクテ投信投資顧問作成
※当ページ記載の内容は2016年6月29日現在
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ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
ECB、政策金利据え置き、
社債購入は6月8日から
欧州中央銀行は2016年6月2日に金融政策委員会を開催し、
主要政策金利の据え置きを決定しました。また同時に、2016年
6月8日から社債購入を開始することを発表しました。
欧州中央銀行:市場予想通り政策金利据え
置き、社債購入開始時期を表明
欧州中央銀行(ECB)は2016年6月2日、金融政策委員会を
開催、主要政策金利は0.00%で据え置き、下限政策金利であ
る中銀預金金利をマイナス0.4%、上限政策金利の限界貸出
金利は0.25%で維持しました。
資産購入規模は3月に発表した水準である月額800億ユーロ
(約9兆7100億円)で維持するなか、社債購入は6月8日に、
長期資金オペレーション(TLTROⅡ)は6月22日に開始すると
発表しました。
どこに注目すべきか:インフレ見通し、経済
成長予想、マイナス金利拡大には消極的
今回のECBの金融政策委員会では政策金利が据え置かれ
ることは市場で幅広く予想されており、むしろ四半期ごとに
公表されるECBの経済予想でインフレ率などがどの程度上
方修正されるかに注目が集まっていました。
ECBはインフレ率見通しを小幅な上方修正にとどめたことな
どから、市場に対して、ややハト派(金融緩和を選好する傾
向)的な印象を与える結果になったと見ています。
まず、ECBによる経済予想におけるインフレ率見通しを見る
と、注目されていた2016年インフレ率予想は前回3月の+0.1%
から、6月は+0.2%と修正は小幅にとどまりました(図表1参
照)。
ユーロ圏インフレ率が底打ちから回復の兆しを見せる中、
ECBによるインフレ見通しの上方修正は見込まれていました
が、結果は小幅な修正にとどまりました。ECBは経済予想の
レポートで、2016年インフレ率の上方修正の理由として石油
価格の今後の見通しをやや上方修正したためと説明してい
ます。
しかし、2017年や18年については他の商品の下落で相殺さ
れ、インフレ率予想を据え置くと説明しています。
次に経済成長率予想を見ると、実質GDP(国内総生産)成長
率の6月予想は2016年が+1.6%と、3月の+1.4%からこちらも小
幅ながら上方修正されました。ただし、2018年の成長率予想
は+1.7%と3月時点の予想の+1.8%から下方修正されています。
2016年の経済成長率が上方修正された主な背景として、金
融緩和政策の効果と、堅調な雇用市場を受け、個人消費が
成長を下支えするとECBは説明しています。
また外需も年後半から回復すると見込んでおり、輸出回復へ
の期待を示しています。ただし、世界経済の成長は緩やかと
も見込んでおり、個人消費に比べ期待の程度は控えめと見
られます。
最後に、今後想定されるECBの政策を振り返ると、社債購入
やTLTROⅡなど債券購入、貸出促進政策に意欲を見せる一
方、マイナス金利の拡大には消極的な印象です。加えて、最
近の主張の繰り返しではありますが、金融政策だけでなく、
他の政策との組み合わせが必要なことも示唆しています。
ECBは金融緩和姿勢を当面維持する一方で、財政政策など
を求める姿勢を強めるものと思われます。
図表1: ECBの実質GDP成長率およびインフレ率予想
(年次、期間:2016年~2018年)
2.5
2.0
1.5
%
実質GDP成長率
2016年3月時点
2016年6月時点
1.8
1.71.7
1.7
1.6
1.4
2.5
2.0
インフレ率
%
2016年3月時点
2016年6月時点
1.61.6
1.5
1.0
1.0
0.5
0.5
1.31.3
0.2
0.1
0.0
0.0
2016年 2017年 2018年
2016年 2017年 2018年
出所:ECBのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
※当ページ記載の内容は2016年6月3日現在
ピクテ投信投資顧問株式会社
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
7
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販売用資料
Pictet Fund Watch
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
イエレン議長が示した
4つの懸念
5月の米雇用統計の悪化を受け、今回のイエレン議長の講演
では利上げ時期について言及が無く6月利上げの可能性はほ
ぼ消滅したと見られますが、イエレン議長は利上げ時期を模索
する意向であると見られます。
イエレン議長講演:市場予想を下回った5月
の雇用統計を受け、利上げ時期は特定せず
米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は2016年6月
6日の講演で、米経済について、幅広い指標に言及すること
で、回復基調を維持しているとの認識を示唆しました。しかし、
10日ほど前の5月27日の別の講演で数ヵ月内の利上げが適
切になる可能性があると語ったのに比べ、今回は利上げ時
期について言及しませんでした。
どこに注目すべきか:
設備投資、雇用統計、労働生産性、GDP
5月の米雇用統計の悪化を受け、今回のイエレン議長の講
演では利上げ時期について言及が無かったことなどから6月
利上げの可能性はほぼ消滅したと見られます。一方で、イエ
レン議長は利上げ時期を模索する意向であると見られます。
では、利上げ時期を占う上で何に注目すべきか?
今回の講演の中で景気回復の懸念、不確実な分野、として
あげた4点に、今後は注目する必要があるかもしれません。
1点目は、国内需要で特に設備投資と新たに加わった懸念
として雇用統計をあげています。講演内容からの印象として
イエレン議長も非農業部門雇用者数がこれほど減少すると
は想定していなかった模様で、例えば採用を控えるほど景
気が悪化している部門があるのかなどを慎重に精査すると
見られます。なお、毎月月初に公表される失業率や非農業
部門雇用者数などの「雇用統計」は雇用市場の動向を占う
上で重要な指標ですがイエレン議長は他の指標、例えば低
水準が続く失業保険申請件数(図表1参照)などからも雇用
市場の動向を探ることの必要性も示唆しています。
2点目は海外経済で、具体的には中国の成長減速懸念と英
国の国民投票を指摘していますが懸念のトーンは以前より
は和らいだ印象です。
3点目は(労働)生産性の低下という長期的なテーマです。
特に2008年の金融危機後、生産性低下をイメージで示すと
(分母の)雇用市場は回復している一方で、(分子の)生産
(GDP(国内総生産))が相対的に低調となっています。生産
性が低ければ生活水準に直結する賃金も低水準となること
が想定されます。イエレン議長は過去、雇用市場回復の裏で
賃金の上昇率が低くとどまった背景として生産性低下の可能
性を指摘しています。5月の雇用統計は雇用者数が大幅に
低下しましたが、講演でも賃金(平均時給)の改善(図表1参
照)を明るい要因と指摘しています。イエレン議長は生産性
について慎重ながら楽観的(改善を見込む)と表明していま
すが、5月の雇用統計が一時的な減速の反映であれば、雇
用の伸びは今後上向き、所得の一段の増加を支えるだろうと
指摘したのも、このことが頭にあったのかもしれません。
4点目はインフレ率が目標に戻るかです。イエレン議長は条
件として2つ、石油価格の下落とドル高が無いならば1~2年
で2%に戻るだろうと自身の期待を述べています。もっとも、石
油価格もドルの動向も予想できるものではないと付け加えて
いますが、イエレン議長の見通しから判断すると、インフレ率
の低下を懸念とはしているものの、程度は以前に比べ低下し
た可能性も考えられます。
米地区連銀(アトランタとニューヨーク)が予想する2016年4-6
月期並びに7-9月期GDP(NYのみ予想)は前期比年率2%を
越えるなど、米国経済の底堅い動きが現段階では想定され
ています。少なくとも7月以降ですが、仮に雇用市場の落ち込
みが一時的と判断されれば、利上げの声も出てきそうです。
図表1: 米失業保険申請件数と平均時給の推移
(月次、期間:2011年5月~2016年5月、失業保険申請件数は週次)
45
万人
2.7
%
40
2.3
35
30
25
20
11年5月
1.9
失業保険新規申請者数 (左軸)
米平均時給(前年同月比、右軸)
13年5月
15年5月
1.5
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
※当ページ記載の内容は2016年6月7日現在
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巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
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Pictet Fund Watch
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
5月の中国貿易統計、
厳しい中にも
5月の中国貿易統計は輸出が前年同月比でマイナス幅を拡大
させ、貿易環境が依然厳しい状況であることが示唆されました。
一方、輸入については小幅のマイナスにとどまり改善の兆しが
見られました。これらの背景等を考えます。
中国5月貿易統計:輸出は市場予想を下回る
も、輸入は拡大、内需回復の可能性も
中国税関総署が2016年6月8日に公表した5月の輸出はドル
建で前年同月比マイナス4.1%と市場予想(同マイナス4.0%)、
前月(同マイナス1.8%)を下回りました。一方、輸入は同マイ
ナス0.4%と市場予想(同マイナス6.8%)、前月(同マイナス
10.9%)を上回りました。
人民元建では、輸出が前年同月比で+1.2%と予想(同+1.5%)
を下回り、輸入は同+5.1%と予想(同マイナス2.5%)を上回りま
した。人民元建では輸出、輸入ともプラスとなっています。
ですが1-3月期の米国の景気は軟調であったことから中国の
米国への輸出も影響を受けた可能性があります。
2点目は足元の人民元安が輸出増加に反映されていない可
能性があります。過去、中国の実質実効為替レートと輸出に
は連動する傾向が見られましたが(図表2参照)、足元の人
民元安が輸出の拡大につながっていない様子が見られます。
輸出の改善は人民元安に遅れる傾向があることを考えると、
今後の展開を見守る必要があると思われます。
現状は厳しくも、今後の期待を感じさせる内容も見られます。
図表1: 中国社会資金調達総量と移動平均の推移
(月次、期間:2015年4月~2016年4月、移動平均は3ヵ月と6ヵ月)
どこに注目すべきか:
商品価格、内需、実質実効為替レート
4,000
中国社会資金調達総量
6ヵ月移動平均
3ヵ月移動平均
3,000
2,000
1,000
0
15年4月
15年7月
15年10月
16年1月
16年4月
図表2: 中国実質実効為替レートと輸出の推移
(月次、期間:1996年5月~2016年5月、前年同月比、為替は4月迄)
50
%
40
ドル建輸出(3ヵ月移動平均、左軸)
実質実効レート(逆目盛り、右軸)
-15.0%
-10.0%
30
-5.0%
20
0.0%
10
5.0%
0
-10
-20
-30
96年5月
10.0%
※実質実効為替レート
で人民元は下落してい
るが輸出の拡大は遅れ
ている
01年5月
06年5月
15.0%
安 人民元 高
5月の中国貿易統計はドル建輸出が前年同月比でマイナス
幅を拡大させ、貿易環境が引き続き厳しい状況であることが
示唆されました。一方で輸入については小幅のマイナスにと
どまり改善の兆しが見られました。輸入、輸出の動向と、今
後想定される展開の注目点を述べます。
今回の中国貿易統計の注目点は以下の通りです。
まず、輸入が予想を上回った背景として、商品価格の上昇と
内需の回復が可能性として考えられます。
中国の主な輸入項目を見ると、石炭、鉄鉱石は輸入数量が
増加、原油もほぼ前月並みとなっています。輸入金額は石
炭は減少していますが原油や鉄鉱石は大幅に増加しており、
恐らく価格上昇が輸入の増加に寄与したと思われます。
次に、内需拡大の可能性です。中国の内需の動向を示唆す
る代替指標として社会資金調達総量を見ると(図表1参照)、
破線で示した原系列は毎月の変動が大きいのですが、移動
平均で見ると、2015年は概ね低下傾向でしたが、2016年は
回復傾向が見られることから内需にも回復の可能性が考え
られます。ただし、移動平均の期間により傾向の表れ方が
異なる点に注意は必要です。
厳しい状況が示された輸出ですが、次の点を考慮することも
必要と見ています。まず、中国の最大の輸出相手国は米国
10億元
20.0%
11年5月
25.0%
16年5月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
※当ページ記載の内容は2016年6月8日現在
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Pictet Fund Watch
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
6月FOMCがハト派的な印象だっ
たポイント
FOMC後の声明並びにイエレン議長の会見で、次回以降の
FOMCで利上げを実施する可能性を残す表現は見られたもの
の、FOMC全体のトーンはハト派(金融緩和を選好する傾向)
寄りであったと思われます。
6月FOMC:市場予想通り政策金利は据え置
き、年内1回の利上げ予想が6人に増加
米連邦準備制度理事会(FRB)は2016年6月14、15 両日に開
催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り政
策金利の据え置きを決定しました。前回(3月FOMC)で唯一
反対票を投じたカンザスシティ地区連銀のジョージ総裁は今
回は賛成に回り、全会一致での決定となりました。
どこに注目すべきか:
ドットチャート、長期FFレート、中立利子率
FOMC後の声明並びにイエレン議長の会見で、次回以降の
FOMCで利上げを実施する可能性を残す表現は見られたも
のの、FOMC全体のトーンはハト派(金融緩和を選好する傾
向)寄りであったと思われます。
ハト派的と見るうえで、次の3点に注目しています。
まず、参加者のフェデラルファンド(FF)金利予想を示唆する
ドットチャートです。例えば、2016年の利上げ回数を見ると
FOMC参加者のうち9人は3月時点と同様に2016年に2回の
利上げを想定しています。しかし、1回のみの利上げを予想
している参加者は3月時点の1人から6人に増えています(図
表1参照)。年内利上げ1回を見込む参加者が増えたことで
今回のFOMCがハト派的と見るのはわかりやすい目安です
が、6月時点では3月に比べ残りのFOMCの回数が少なく、
比較には注意も必要です。むしろ、2017年、18年のFF金利
予想が中央値で見て引き下げられたことに注目しています。
2点目は、FOMC参加者の経済予想が下方修正されたことで
す(図表2参照)。例えば、GDP(国内総生産)成長率は2.0%
へと引き下げられています。気になるのは長期FFレートが
3.0%と3月の3.3%から低下しています。イエレン議長は会見で
今回の決定に英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票が
影響したと述べており、年内の予想値、政策金利が下方修
正された可能性は考えられます。しかしながら、来年以降の
FF金利予想の引下げや、長期FFレートの低下は短期的な
要因よりも、中長期的な要因が影響したと見られます。イエ
レン議長の会見でも長期のFF金利の低下は(景気に中立な
実質利子率である)中立利子率の低下などの関与の可能性
が言及されてており、注目しています。
最後に声明文を前回と比べると、労働市場について懸念を
示しています。声明で労働市場の改善ペースは減速したと述
べられています。ただし、今後について労働市場は強まると
も述べており、またイエレン議長は記者会見で、低迷した5月
の雇用統計を念頭に、1ヵ月分のデータはトレンドを変更しな
いと述べてはいますが、回復の根拠も現段階では不十分な
状況と思われます。
予想外に軟調だった5月の雇用統計や英国国民投票など不
透明な海外情勢を受け今回のFOMCはハト派的な印象でし
た。ただし、それでも年内2回の利上げが多数派であるなど
利上げの機会を模索している状況です。海外状況の落ち着
きと、雇用市場の回復が今後の動向を占う鍵と見られます。
図表1:FOMC参加者17名の2016年利上げ回数の想定
(時点:2016年3月(左)、2016年6月(右)における想定利上げ回数)
10
8
6
4
2
0
9
人
9
前回3月時点予想
今回6月時点予想
6
3
1
1回
2回
1
3回
4
1
4回
図表2:FOMC参加者の2016年主な米国経済指標予想
(時点:2015年12月(左)、2016年3月(中)、2016年6月(右)、中央値)
4
%
12月時点
3月時点
6月時点 3.5 3.3
3.0
3
2.4 2.2
2.0
1.6
2
1.2 1.4
1
0
2016年
成長率(GDP)
2016年
インフレ率
長期FFレート
出所:FRBのデータを使用してピクテ投信投資顧問作成
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Pictet Fund Watch
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
そういえば原油価格
「今日のヘッドライン2016年5月18日号」で原油価格は長期的
には需給改善による下支えが期待されるも、短期的には投機
筋のポジションと米国の原油生産増が抑制要因となる可能性
を指摘しました。その後の展開を振り返ります。
米エネルギー情報局週間在庫統計:原油は
91.7万バレルの減少と市場予想を下回る
米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)の週間石油統計
(6月17日まで)によると、米原油在庫は91.7万バレルの減少
となりました。減少幅は市場予想(170万バレル減)を下回り
ました。また、ガソリンは62.7万バレル増加しました。米原油
在庫が市場予想ほど減少しなかったことを受け、原油価格
は下落しました。また、EIAは2015年9月~2016年3月の米国
の原油貯蔵能力が3,400万バレル増加したと公表しています。
過去原油在庫が増加したことで、6月10日までの週では、貯
蔵能力の利用率は過去最高に近い73%に達しています。
「今日のヘッドライン2016年5月18日号」で原油価格を取り上
げ、長期的には需給の改善による下支えが期待されるもの
の、短期的には投機筋のポジションと米国の原油生産増産
の2点が原油価格上昇の抑制要因となる可能性を指摘しま
した。その後の展開を振り返ります。
まず、中長期的に原油需要が供給を上回るという需給の改
善により原油価格が回復するという見込みは変わっていま
せん。ただし、原油消費国である中国などの景気回復ペー
スは緩やかであることが想定されるため、短期的な下支えと
しては期待しにくい面はありますが、依然基本シナリオと見
られます。
次に短期的な要因に注目します。
1点目はヘッジファンドなど投機筋の原油先物ポジションの
代替とみなされている非石油事業者のNY原油先物ポジショ
ン(ネット)を見ると、2016年年初から原油価格の上昇に伴う
かたちで買いポジションが増えていました(図表1参照)。し
かし、原油価格が50ドル/バレルに近づくにつれ、ネットのポ
ジションは低下傾向で、原油価格の上昇を抑える要因で
あったことが伺えます。今後の投機筋の動向を占うのは困
難ですが、買いポジションが依然高水準であることに注意は
図表1:WTI原油価格と投機筋のポジションの推移
(日次、期間:2015年6月22日~2016年6月22日、投機筋は週次)
70
ドル/バレル
万枚 40
WTI原油価格(左軸)
60
35
投機筋ポジション(右軸)
50
30
40
25
30
20
20
15年6月
15年9月
15年12月
16年3月
15
16年6月
買 原油先物 売
どこに注目すべきか:
原油の需要と供給、投機筋、原油生産動向
必要です。
2点目は、世界の原油価格に影響を与える可能性がある米国
の原油生産動向です。同じEIAが公表した米国の原油生産は
約868万バレルと依然低下傾向ですが、稼動リグ数を見ると
足元わずかながら上昇が見られます(図表2参照)。2015年の
原油価格下落を経験しているだけに米国石油生産業者が本
格的な生産再開の可能性は低いかもしれませんが、それでも
生産増加の兆しは、需要の長期的な回復が無い限り、上値を
抑える要因となる可能性があると見られます。
当面、原油価格の緩やかなスピード調整も考えられます。
※投機筋:非石油事業者のNY原油先物ポジション(ネット)
※WTI原油価格:ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で取引される
原油先物(軽質スイート原油先物)の期近物価格で構成
図表2:米国の原油生産と稼動リグ数の推移
(週次、期間:2013年6月28日~2016年6月17日)
1,000
万バレル/日
稼動数
1,500
900
約868万バレル
800
700
13年6月
2,000
原油生産(左軸)
稼動リグ数(右軸)
14年6月
15年6月
3週連
続増加
1,000
500
0
16年6月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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Pictet Fund Watch
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
英国、離脱を選択。
これから起きること
英国国民投票は予想外の結果となり、市場は英国のEU離脱を
直視しなくてはならなくなりました。現時点で想定できる、今後
の展開で注目のポイントを述べます。
英国国民投票:予想外、残留派優位との観
測に反し離脱派が勝利、英国はEU離脱へ
英国で2016年6月23日に実施された欧州連合(EU)離脱の
是非を問う国民投票の開票結果は、開票率100%で離脱支持
が51.9%、残留支持が48.1%(ロイターの報道による)となりまし
た。各地区の投票結果が報道されるたびに離脱を支持する
票が残留を上回り、市場では株式や商品が下落するなど影
響が広がりました。
どこに注目すべきか:
協調介入、リスボン条約50条、貿易
図表1:英ポンド(対ドル)レートの推移
(期間:2015年6月24日~2016年6月24日(日本時間午後2時頃))
1.6 ドル/英ポンド
1.5
1.4
1.3
15年6月
高 英ポンド 安
英国国民投票は予想外の結果となり、市場は英国のEU離
脱を直視しなくてはならなくなりました。今後の展開で注目の
ポイントは以下の通りです。
まず、短期的には市場の動揺への対応です。鍵となるのは
国民投票の結果を受け変動する市場の動揺(図表1参照)を
抑えるため、流動性供給などの検討です。例えば、リスク回
避によりドル不足が懸念されるならば日本、英国、ユーロ圏、
米国、カナダ、スイスの各中央銀行(6中銀)が2011年の欧
州債務危機時に合意したドル資金供給の協調策の活用な
どが考えられます。予想外のイベント後だけに、為替や株価
は経済ファンダメンタルズ(基礎的条件)とかけ離れた水準と
なっている可能性もあります。各国協調しての為替介入も含
め、早急な対応が打たれるかに注目しています。
2点目は英国のEU離脱の手続きです。EUの基本条約である
リスボン条約の第50条には、加盟国は憲法上の要請に従い
EUを自主脱退することが可能であると規定しています。国民
投票の結果を受け英国がEUを離脱するという意味は第50
条の提出により始まり、英国がEUを正式に脱退するまでの2
年間の移行期間が始まるということでもあります。この移行
期間内に英国がEUとの新協定をまとめられるかは注目です。
新協定にはノルウェー型(今のEUと英国の関係に近い)やカ
ナダ型(EUとの包括協定で英国のEUに対する義務が少な
い)、もしくはスイス型(中間的性格)などがあり、何らかの新
協定の合意を目指す展開が想定されます。仮に移行期間内
に合意に至らない場合、英国がEUに対して獲得していた低い
税率や金融免許などEU市場での権限を失うからです。もっと
も合意に至ったとしても英国のEUへのアクセスは低下、ビジ
ネスに大きな制約となる公算が高いと見られます。特にロンド
ンのシティはEUへの窓口として金融ビジネスが盛んであった
だけに、香港市場で英国金融機関の株式が暴落したのも英
国のビジネス環境悪化への懸念が背景と見られます。
離脱支持派はEU離脱の英国経済への影響について楽観的
な印象ですが、離脱後のシナリオが明確でないなか、想定に
甘さも感じられます。
最後に英国以外では、通貨ユーロの下落を見ても、EUへの
影響が懸念されます。英国のEUにおける存在感は大きく、貿
易などを通じて関係が深いだけに経済への影響が懸念され
ます。日本は株式市場が大幅に下落するなど影響が見られ
ました。ただし、英国と日本の貿易を通じた経済への影響は
ユーロ圏と英国の関係に比べれば低いと思われます。日本
はむしろ急激な円高による株価への影響が懸念されます。ま
た国民投票の開票が進んでいる中、先進国で唯一市場が開
いていたという不運な面もあるかもしれません。
予想外のイベントであっただけに市場は当面不安定な動きが
想定されます。ただし時間を要すると見られるものの、徐々に
経済状況を反映した動きへと回帰するものと見られます。
英国国民投票を受けポンド暴落
英ポンド(対ドル)
15年9月
15年12月
16年3月
16年6月
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ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
投資リスク
[基準価額の変動要因]
●ファンドは、実質的に公社債等に投資しますので、ファンドの基準価額は、実質的に組入れている公社債の価格変動等(外
国証券には為替変動リスクもあります。)により変動し、下落する場合があります。
●したがって、投資者の皆様の投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割
り込むことがあります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆様に帰属します。また、投資信託は預貯金と異なり
ます。
●ファンドは、実質的に公社債に投資しますので、ファンドの基準価額は、実質的に組入れている公社債
の価格変動の影響を受けます。
公社債投資リスク
(金利変動リスク、
信用リスク)
為替変動リスク
●金利変動リスクとは、金利変動により公社債の価格が変動するリスクをいいます。一般的に金利が低
下した場合には、公社債の価格は上昇する傾向がありますが、金利が上昇した場合には、公社債の価
格は下落する傾向があります。
●信用リスクとは、公社債の発行体の財務状況等の悪化により利息や償還金をあらかじめ定められた条
件で支払うことができなくなるリスク(債務不履行)、または債務不履行に陥ると予想される場合に公社
債の価格が下落するリスクをいいます。
●ファンドは、実質的に外貨建資産に投資するため、対円との為替変動リスクがあります。
●円高局面は基準価額の下落要因、円安局面は基準価額の上昇要因となります。
●ファンドが実質的な投資対象とする資源国には新興国が含まれています。その新興国は、一般に政
治・経済・社会情勢の変動が先進諸国と比較して大きくなる場合があり、政治不安、経済不況、社会不
安が証券市場や為替市場に大きな影響を与えることがあります。その結果、ファンドの基準価額が下
落する場合があります。
カントリーリスク
●実質的な投資対象国・地域において、政治・経済情勢の変化により証券市場や為替市場等に混乱が
生じた場合、またはそれらの取引に対して新たな規制が設けられた場合には、基準価額が予想外に下
落したり、運用方針に沿った運用が困難となる場合があります。この他、当該投資対象国・地域におけ
る証券市場を取り巻く制度やインフラストラクチャーに係るリスクおよび企業会計・情報開示等に係るリ
スク等があります。
※基準価額の変動要因は上記に限定されるものではありません。
[その他の留意点]
●ファンドのお取引に関しては、金融商品取引法第 37 条の 6 の規定(いわゆるクーリング・オフ)の適用はありません。
ファンドの特色
<詳しくは投資信託説明書(交付目論見書)でご確認ください>
●主に資源国のソブリン債券等に分散投資します
●原則として米ドル、ユーロ、円には投資しません
●毎月決算を行い、収益分配方針に基づき分配を行います
●毎月 15 日(休業日の場合は翌営業日)に決算を行い、原則として以下の方針に基づき分配を行います。
-分配対象額の範囲は、経費控除後の繰越分を含めた利子・配当等収益と売買益(評価益を含みます。)等の全額とします。
-収益分配金額は、基準価額の水準および市況動向等を勘案して委託会社が決定します。ただし、分配対象額が少額の場合には、分配を行わないこともあ
ります。
-留保益の運用については、特に制限を設けず、委託会社の判断に基づき、元本部分と同一の運用を行います。
※将来の分配金の支払いおよびその金額について示唆、保証するものではありません。
※投資にあたっては、以下の投資信託証券への投資を通じて行います。
○ピクテ・グローバル・セレクション・ファンド-資源国ソブリン・ファンド クラス P 分配型受益証券(当資料において「PGSF-資源国ソブリン・ファンド」という場合が
あります)
○ピクテ-ショートターム・マネー・マーケット JPY クラス I 投資証券(当資料において「ショートターム MMF JPY」という場合があります)
※実質組入外貨建資産は、原則として為替ヘッジを行いません。
※資金動向、市況動向等によっては上記のような運用ができない場合があります。
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
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販売用資料
Pictet Fund Watch
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
[収益分配金に関する留意事項]
分配金は、預貯金の利息とは異なり、投資信託の純
資産から支払われますので、分配金が支払われると、
その金額相当分、基準価額は下がります。
分配金は、計算期間中に発生した収益(経費控除後の配当等収益および評価益を含む売買益)を超えて支払
われる場合があります。その場合、当期決算日の基準価額は前期決算日と比べて下落することになります。
また、分配金の水準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を示すものではありません。
計算期間中に発生した収益を超えて支払われる場合
前期決算日から基準価額が上昇した場合
前期決算日から基準価額が下落した場合
(注)分配対象額は、①経費控除後の配当等収益および②経費控除後の評価益を含む売買益ならびに③分配準備積立金および
④収益調整金です。分配金は、分配方針に基づき、分配対象額から支払われます。
※上記はイメージであり、実際の分配金額や基準価額を示唆するものではありませんのでご留意ください。
投資者のファンドの購入価額によっては、分配金の一部または全部が、実質的には元本の一部払戻しに相当
する場合があります。ファンド購入後の運用状況により、分配金額より基準価額の値上がりが小さかった場合
も同様です。
分配金の一部が元本の一部払戻しに相当する場合
分配金の全部が元本の一部払戻し
に相当する場合
普通分配金: 個別元本(投資者のファンドの購入価額)を上回る部分からの分配金です。
元本払戻金: 個別元本を下回る部分からの分配金です。分配後の投資者の個別元本は、元本払戻金(特別分配金)の
(特別分配金) 額だけ減少します。
(注)普通分配金に対する課税については、「手続・手数料等」の「税金」をご参照ください。
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
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販売用資料
Pictet Fund Watch
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
手続・手数料等
[お申込みメモ]
購入単位
販売会社が定める 1 円または 1 口(当初元本 1 口=1 円)の整数倍の単位とします。
購入価額
購入申込受付日の翌営業日の基準価額とします。(ファンドの基準価額は 1 万口当たりで表示しています。)
換金価額
換金申込受付日の翌営業日の基準価額から信託財産留保額を控除した価額とします。
換金代金
原則として換金申込受付日から起算して 7 営業日目からお支払いします。
購入・換金の
申込不可日
ルクセンブルグの銀行またはロンドンの銀行の休業日ならびに当該休業日の 2 営業日前の日においては、購入・換金のお申込みはできません。
換金制限
信託財産の資金管理を円滑に行うため、1 日 1 件 10 億円を超える換金はできません。
また、別途、大口換金には制限を設ける場合があります。
信託期間
平成 20 年 6 月 30 日(当初設定日)から無期限とします。
繰上償還
受益権の口数が 10 億口を下回ることとなった場合等には信託が終了(繰上償還)となる場合があります。
決算日
毎月 15 日(休業日の場合は翌営業日)とします。
年 12 回の決算時に、収益分配方針に基づき分配を行います。
収益分配
※ファンドには収益分配金を受取る「一般コース」と収益分配金が税引後無手数料で再投資される「自動けいぞく投資コース」があります。ただし、販売会社によって
は、どちらか一方のみのお取扱いとなる場合があります。
[ファンドの費用]
投資者が直接的に負担する費用
購入時手数料
3.24%(税抜3.0%)の手数料率を上限として、販売会社が独自に定める率を購入価額に乗じて得た額とします。
(詳しくは、販売会社にてご確認ください。)
信託財産留保額 換金時に換金申込受付日の翌営業日の基準価額に 0.3%の率を乗じて得た額が控除されます。
投資者が信託財産で間接的に負担する費用
運用管理費用
(信託報酬)
毎日、信託財産の純資産総額に年1.134%(税抜1.05%)の率を乗じて得た額とします。
運用管理費用(信託報酬)は、毎計算期末または信託終了のとき信託財産中から支払うものとします。
[運用管理費用(信託報酬)の配分(税抜)]
委託会社
販売会社
受託会社
年率 0.35%
年率 0.65%
年率 0.05%
PGSF-資源国ソブリン・ファンド
純資産総額の年率0.6%
投資対象
ショートタームMMF JPY
純資産総額の年率0.3%(上限)
とする
投資信託証券 ※上記の報酬率等は、今後変更となる場合があります。
実質的な負担
その他の費用・
手数料
最大年率1.734%(税抜1.65%)程度
(この値はあくまでも目安であり、ファンドの実際の投資信託証券の組入状況により変動します。)
毎日計上される監査費用を含む信託事務に要する諸費用(信託財産の純資産総額の年率0.054%(税抜0.05%)相当を上限とした額)ならびに組
入有価証券の売買の際に発生する売買委託手数料等および外国における資産の保管等に要する費用等(これらの費用等は運用状況等により変
動するため、事前に料率、上限額等を示すことができません。)は、そのつど信託財産から支払われます。投資先ファンドにおいて、信託財産に課
される税金、弁護士への報酬、監査費用、有価証券等の売買に係る手数料等の費用が当該投資先ファンドの信託財産から支払われます。
※当該費用の合計額については、投資者の皆様がファンドを保有される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。
[税金]
●税金は表に記載の時期に適用されます。
●以下の表は、個人投資者の源泉徴収時の税率であり、課税方法等により異なる場合があります。
時期
項目
分配時
所得税
および地方税
配当所得として課税
普通分配金に対して 20.315%
税金
換金(解約)時
および償還時
所得税
および地方税
譲渡所得として課税
換金(解約)時および償還時の差益(譲渡益)に対して 20.315%
※少額投資非課税制度「愛称:NISA(ニーサ)」について
NISA をご利用の場合、毎年、一定額の範囲で新たに購入した公募株式投資信託などから生じる配当所得および譲渡所得が一定期間非課税となります。販売会社で非課税口座を開設
するなど、一定の条件に該当する方が対象となります。詳しくは、販売会社にお問い合わせください。
※上記は、当資料発行日現在のものですので、税法が改正された場合等には、税率等が変更される場合があります。
※法人の場合は上記とは異なります。
※税金の取扱いの詳細については、税務専門家等にご確認されることをお勧めします。
ファンドに関する
お問い合わせ先
ピクテ投信投資顧問株式会社
【電話番号】
【ホームページ】
【携帯サイト(基準価額)】
巻末の「当資料をご利用にあたっての注意事項等」を必ずお読みください。
0120-56-1805 受付時間:営業日の午前 9 時~午後 5 時
http://www.pictet.co.jp
資源ソブ 090616
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販売用資料
Pictet Fund Watch
ピクテ資源国ソブリン・ファンド(毎月分配型)
委託会社、その他の関係法人の概要
委託会社
ピクテ投信投資顧問株式会社(ファンドの運用の指図を行う者)
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第380号 / 加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会
受託会社
三井住友信託銀行株式会社(ファンドの財産の保管および管理を行う者)
<再信託受託会社:日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社>
販売会社
下記の販売会社一覧をご覧ください。(募集の取扱い、販売、一部解約の実行の請求受付ならびに収益分配金、償還金および一部解約代金の
支払いを行う者)
販売会社一覧
投資信託説明書(交付目論見書)等のご請求・お申込先
商号等
株式会社SBI証券
カブドットコム証券株式会社
静銀ティーエム証券株式会社
第四証券株式会社
髙木証券株式会社
中銀証券株式会社
東洋証券株式会社
ふくおか証券株式会社
マネックス証券株式会社
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
楽天証券株式会社
株式会社イオン銀行
株式会社大垣共立銀行
株式会社香川銀行
株式会社群馬銀行
株式会社佐賀銀行
株式会社四国銀行
株式会社東京都民銀行
株式会社百十四銀行
株式会社北越銀行
株式会社北國銀行
株式会社みちのく銀行
株式会社三菱東京UFJ銀行
株式会社三菱東京UFJ銀行
(委託金融商品取引業者
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)
株式会社みなと銀行
株式会社宮崎銀行
株式会社武蔵野銀行
株式会社八千代銀行
株式会社山形銀行
日本証券業
協会
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
金融商品取引業者
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
関東財務局長(金商)第44号
関東財務局長(金商)第61号
東海財務局長(金商)第10号
関東財務局長(金商)第128号
近畿財務局長(金商)第20号
中国財務局長(金商)第6号
関東財務局長(金商)第121号
福岡財務支局長(金商)第5号
関東財務局長(金商)第165号
関東財務局長(金商)第2336号
関東財務局長(金商)第195号
関東財務局長(登金)第633号
東海財務局長(登金)第3号
四国財務局長(登金)第7号
関東財務局長(登金)第46号
福岡財務支局長(登金)第1号
四国財務局長(登金)第3号
関東財務局長(登金)第37号
四国財務局長(登金)第5号
関東財務局長(登金)第48号
北陸財務局長(登金)第5号
東北財務局長(登金)第11号
関東財務局長(登金)第5号
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登録金融機関
関東財務局長(登金)第5号
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
登録金融機関
近畿財務局長(登金)第22号
九州財務局長(登金)第5号
関東財務局長(登金)第38号
関東財務局長(登金)第53号
東北財務局長(登金)第12号
加入協会
一般社団法人
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日本投資
金融先物
顧問業協会
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一般社団法人
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当資料をご利用にあたっての注意事項等
●当資料はピクテ投信投資顧問株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあ
たっては、投資信託説明書(交付目論見書)等をお渡ししますので必ず内容をご確認の上、ご自身でご判断ください。●投資信託は、値動きのあ
る有価証券等(外貨建資産に投資する場合は、為替変動リスクもあります)に投資いたしますので、基準価額は変動します。したがって、投資者
の皆さまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。●運用による損
益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。●当資料に記載された過去の実績は、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありま
せん。●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものでは
ありません。●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。●投資信託は預金等で
はなく元本および利回りの保証はありません。●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象で
はありません。●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。●当資料に掲載されているいかなる
情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。
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