医科点数表第2章第10部手術の通則の16に掲げる手術(PDF:100KB)

第 79 の3
医科点数表第2章第 10 部手術の通則の 16 に掲げる手術
1 該当しない場合は所定点数の 100 分の 80 に相当する点数を算定することとなる施設
基準
次のいずれかに該当すること。
(1) 胃瘻造設術(内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。
)
(以下「胃瘻造
設術」という。)を実施した症例数(頭頸部悪性腫瘍患者に対して行った症例数を
除く。
)が1年間に 50 未満であること。
(2)
胃瘻造設術を実施した症例数(頭頸部悪性腫瘍患者に対して行った症例数を除
く。
)が1年間に 50 以上である場合であって、以下のア又はイのいずれも満たして
いること。
ア 当該保険医療機関において胃瘻造設術を行う全ての患者(以下の①から⑥まで
に該当する患者を除く。)に対して、事前に嚥下造影又は内視鏡下嚥下機能検査
を行っていること。
① 消化器疾患等の患者であって、減圧ドレナージ目的で胃瘻造設を行う患者
② 炎症性腸疾患の患者であって、成分栄養剤の経路として胃瘻造設が必要な患
者
③ 食道、胃噴門部の狭窄、食道穿孔等の食道や胃噴門部の疾患によって胃瘻造
設が必要な患者
④ 意識障害等がある場合、認知症等で検査上の指示が理解できない場合、誤嚥
性肺炎を繰り返す場合等嚥下造影又は内視鏡下嚥下機能検査の実施が危険で
あると判断される患者(ただし、意識障害が回復し、安全に嚥下造影又は内視
鏡下嚥下機能検査の実施が可能と判断された場合は、速やかに実施すること。
)
⑤ 顔面外傷により嚥下が困難な患者
⑥ 筋萎縮性側索硬化症、多系統萎縮症、脊髄小脳変性症又は6歳未満の乳幼児
であって、明らかに嚥下が困難と判断される患者
イ 以下の①又は②のいずれかを満たしていること。
①
経口摂取以外の栄養方法を使用している患者であって、以下の(ア)又は(イ)
のいずれかに該当する患者(転院又は退院した患者を含む。)の合計数(ウに
該当する患者を除く。)の3割5分以上について、鼻腔栄養を導入した日又は
胃瘻を造設した日から起算して1年以内に栄養方法が経口摂取のみである状
態へ回復させていること。
(ア) 他の保険医療機関等から紹介された患者で、鼻腔栄養又は胃瘻を使用し
ている者であって、当該保険医療機関において、摂食機能療法を実施した
患者
(イ) 当該保険医療機関で新たに鼻腔栄養を導入又は胃瘻を造設した患者
② 当該保険医療機関において胃瘻造設術を行う全ての患者に対して、以下(ア)
及び(イ)のいずれも実施していること。
(ア) 胃瘻造設術を行う患者に対し多職種による術前カンファレンスを行って
いること。
なお、カンファレンスの出席者については、当該患者を担当する医師1名、
当該手術を実施する診療科に属する医師1名、リハビリテーション医療に関
する経験を3年以上有する医師、耳鼻咽喉科に関する経験を3年以上有する
医師又は神経内科に関する経験を3年以上有する医師のうち1名の合計3名
以上の出席を必須とし、その他歯科医師、看護師、言語聴覚士、管理栄養士
などが参加することが望ましい。また、カンファレンスを実施した際には、
当該カンファレンスの概要及び出席者を診療録に記載していること。更に、
当該カンファレンスに出席した医師については、その診療科名及び経験年数
も記録していること。
(イ) 胃瘻造設術を行う患者に対し、当該患者の臨床症状、検査所見及び経口
摂取回復の見込み等を記した計画書を作成し、本人又はその家族等に十分
に説明を行った上で胃瘻造設術を実施していること。
ウ 以下の①から⑥までの患者はイの①の合計数には含まないものとする。
①
鼻腔栄養を導入した日又は胃瘻を造設した日からから起算して1年以内に
死亡した患者(栄養方法が経口摂取のみの状態に回復した患者を除く。
)
②
鼻腔栄養を導入した日又は胃瘻を造設した日から起算して1か月以内に栄
養方法が経口摂取のみである状態へ回復した患者
③ (2)イ①の(ア)に該当する患者であって、当該保険医療機関に紹介され
時点で、鼻腔栄養を導入した日又は胃瘻を造設した日から起算して1年以上が
経過している患者
④ 消化器疾患等の患者であって、減圧ドレナージ目的で胃瘻造設を行う患者
⑤ 炎症性腸疾患の患者であって、成分栄養剤の経路として胃瘻造設が必要な患
者
⑥ 食道、胃噴門部の狭窄、食道穿孔等の食道や胃噴門部の疾患によって胃瘻造
設が必要な患者
(3) (2)イの①でいう「栄養方法が経口摂取のみである状態」とは、以下のア又はイ
の状態をいう。
ア 鼻腔栄養の患者にあっては、経鼻経管を抜去した上で、1か月以上にわたって
栄養方法が経口摂取のみである状態。
イ 胃瘻を造設している患者にあっては、胃瘻抜去術又は胃瘻閉鎖術を実施してお
り、かつ、1か月以上にわたって栄養方法が経口摂取のみである状態。
(4) 栄養方法が経口摂取である状態に回復した日とは、鼻腔栄養の患者にあっては、
経鼻経管を抜去した日、胃瘻の患者にあっては、胃瘻抜去術又は胃瘻閉鎖術を実施
した日とする。ただし、
(3)の条件を満たすこと。
2 届出に関する事項
胃瘻造設術に係る届出は別添2の様式 43 の4及び様式 43 の5を用いること。
第2 届出に関する手続き
4
届出に当たっては、当該届出に係る基準について、特に定めがある場合を除き、実
績期間を要しない。
(11) 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術)及び胃瘻造設時
嚥下機能評価加算に係る年間実施件数
ア 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術及び腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。
)を実
施した症例数
1月から 12 月までの1年間の患者数をもって施設基準の適合性を判断し、当該
要件及びその他の要件を満たしている場合は、翌年4月1日から翌々年3月末日
まで所定点数を算定できるものとする。
イ 経口摂取回復率
経口摂取回復率については、
(6)経口摂取回復促進加算1に係る施設基準のイ
の例による。この場合において、同イの(イ)中「別添1の第 45 の2の1の(3)
のア又はイ」とあるのは、
「別添1の第 79 の3の1の(2)のウの①又は②」と
読み替えるものとする。