環境への取り組み

環境への取り組み
「環境先進企業」
として、環境負荷低減に
向けた取り組みを一層強化
商船三井のアプローチ
優先して対応すべき環境に関する課題を特定し、
その解決に積極的に取り組んでいます。
商船三井グループ環境憲章
理 念
商船三井グループは、世界経済のインフラを支える総合輸送グループとして、人類全体の問題である
海洋・地球環境の保全のために、企業活動全般において環境保全に配慮して行動します。
C
S
R
方 針
環境における重要課題
当社グループの事業活動が与える環境負荷を十分に自覚し、地球環境保全に向け、
環境規制への積極的
(Proactive)
な対応と、すぐれた環境技術の積極的採用で差別化を図り、
環境保全で世界の海運をリードする。
機会
当社は2014年3月に、優先して対応すべき環境に関する
について以下5つの重要課題を特定しました。
重要課題を特定し、現在その解決に積極的に取り組んでい
❶環境規制への対応 ❷環境負荷低減技術の活用
ます。重要課題特定にあたっては、環境問題を巡る国際的な
❸環境データの開示
情勢を考慮するとともに、顧客、投資家をはじめとしたステー
❹安全運航の徹底(詳細は安全運航の項参照)
クホルダーの意見なども参考にしながら社内での分析を
❺生物多様性保護への貢献
海運が環境に与えている影響
技術革新・環境対策委員会の設置
ことができ、単位輸送当たりのCO₂や大気汚染物質の排出
当社では、環境方針に沿って、環境への取り組みを確実に
・環境対策は燃料消費量削減・コスト削減につながる
量が少ない、環境にやさしいエコな輸送モードです。
推進するために、社長の最高意思決定のもと、経営会議の
・海運業界での環境規制は強化されてきており、対応の遅れは事業機会の逸失につながる
しかし、
その一方で新興国の発展による世界経済の成長
下部組織であるCSR委員会が環境に関わる各施策の立案・
・規制対応が遅れると、対応コストが増大する
に伴い、全世界の海上貨物量は増加を続けています。海上
推進を担っています。同委員会で、当社の環境に関するリス
荷動きは100億トンを超え、今後さらに増加することが見込
クと機会を評価した上で、当社グループの環境経営におけ
まれます。海上荷動きが増加することで、
エネルギー消費の
る重要課題を特定します。その上で環境取り組み目標を
増大によるCO₂排出量増が地球温暖化など、さまざまな
策定し、環境に配慮した事業活動の実現に努めています。
環境問題を深刻化させています。特に外航船舶から排出
また、2016年2月にさらなる技術革新と環境対策の戦略
されるCO₂は、全世界の約2%となっており、環境問題への
立案を図るべく、新たに
「技術革新・環境対策委員会」
を発足
対策が必要となってきています。当社は継続的な環境負荷
させました。今後も地球環境への負荷軽減に積極的に取り
低減技術の採用や減速航海等の取り組みにより、大気汚染
組んでいきます。
物質の排出抑制を図っています。2015年度は、単位輸送
環境推進体制
当たりのCO₂排出量について前年比で3.0%削減を達成
経営会議
船を
モノを
つくる
環境影響
はこぶ
船をつくる
地球温暖化
大気汚染
船を
モノをはこぶ
CO2排出対策
NOx・SOx 排出対策
海洋環境汚染
煤煙・煤塵対策
海洋環境保全への取り組み
生物多様性への取り組み
解撤・
リサイクル
する
船を解撤・リサイクルする
しました。
飛行機/トラック/船舶 CO2排出量対比表
(単位:グラム/トン・キロ)
18,000teu 3.0
80,000∼119,999dwt以上
5.9
10,000∼34,999dwt 7.9
80
商船三井グループ 安全・環境・社会報告書 2016
データ
海運はほかの輸送手段に比べ、一度に大量の物資を運ぶ
社会貢献活動
・環境に関心の高いお客様のニーズに応えていくことで、技術面での差別化と積極的な研究開発姿勢に
つながる
事業に伴う環境影響と取り組み
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環境取り組み体制
人材育成
リス ク
進めました。最終的にCSR・環境委員会の審議を経て、環境
環境
機会とリスクの認識
安全運航
中期環境方針(2014~2016年度)
特集
1.
私たちは、船舶の安全運航を徹底することを始めとして、
あらゆる面で海洋・地球環境の保全に取り組みます。
2.
私たちは、環境に関連する法規等の遵守はもとより、
さらに自主目標を設定して一層の環境負荷軽減を推進します。
3.
私たちは、環境目的及び環境目標を設定するとともに、
これらを定期的に見直す枠組みを構築して、海洋・地球環境保全の継続的な
改善に努めます。
4.
私たちは、省エネルギー、省資源、
リサイクル、廃棄物の削減に積極的に取り組みます。
5.
私たちは、環境に配慮した製品・資材及び船舶の調達を推進します。
6.
私たちは、環境改善技術の開発・導入を推進します。
7.
私たちは、環境教育・広報活動を通じて、商船三井グループ社員の環境保全に対する意識の向上を図るとともに、本環境憲章の
浸透を図ります。
8.
私たちは、本環境憲章を一般に公表するとともに、環境関連情報を積極的に開示します。
9.
私たちは、企業活動を通じて社会貢献に努めるとともに、環境保全活動への参加・支援に努力します。
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出典:lCS
CSR委員会
技術革新・環境対策委員会
環境管理責任者(CSR 委員会委員長)
環境対策担当役員(CSR 委員会副委員長)
事務局:経営企画部 CSR・環境室
各部室
各部室長(環境対応責任者)
商船三井グループ 安全・環境・社会報告書 2016
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