この事例の詳しい内容

三角建設株式会社
属人化していた原価管理環境を
刷新すると同時に、人事給与システムや
マイナンバー対応環境も整備
導入の狙い
見積書を共有できる環境を整えたい
属人化していた原価管理ツールの管
理を標準化したい
手書きに頼っていた給与明細作成業
務をシステム化したい
マイナンバー制度に備えたい
導入システム
建設業向け支援システム『POWER見積』
プロジェクト原価管理システム『コス
トマネージャー』
基幹業務システム『SMILE BS 2nd
Edition 人事給与』
『らくらくマイナンバー対応システム』
導入効果
見積書をスムーズに共有し、情報の
即座な把握が可能になった
特定のスタッフに頼らずに運用可能
な原価管理の環境が整った
受注や入金などの機能が強化された
給与明細作成業務が効率化した
マイナンバー対応の環境が整った
— U S E R P R O F I L E ———————————————————
三角建設株式会社
●業種:建設業
集合住宅の基礎・外構工事の事業を主軸としながら外構リフォームの分野にも注力している
三角建設株式会社では、以前から活用している建設業向け支援システム
『POWER
見積』
に加えてプロジェクト原価管理システム
『コストマネージャー』
を導入。従来の
Accessベースで作り込んだツールが抱えていた属人化に起因する課題の解決を
実現した。さらに基幹業務システム
『SMILE BS 2nd Edition 人事給与』
と
『らく
らくマイナンバー対応システム』
を導入することで人事給与関連業務の効率化を図
り、従来は手作業に頼っていたために発生していた計算ミスなどのトラブルを防止
できる環境を整えた。
●事業内容:集合住宅の基礎・外構工事、
造成工事、外構リフォーム
●従業員数:20名
(2016年6月現在)
地域に密着しながら安心・安全な土木事業を推進
2016年6月取材
地域との結び付きを大切にしながら
基礎・外構工事などの土木事業を推進
「会社組織として設立された当時は
地域のニーズに応じるために、
ブルドー
ザーとダンプカーなどを駆使して泥土
三角建設株式会社(以下、三角建設)
を調達するといった事業を手掛けてい
の歴史は1台のトラックから始まった。
ました。こうした事業には地域との結び
そのトラックを使って産業廃棄物処理
付きが大切になることから、地域の安
業などさまざまな事業を手掛けながら
全協会や消防団などの各種活動にも
ビジネスを軌道に乗せ、1973年に会
積極的に参加しています。そして地元
社組織(当時、有限会社三角建設)
とし
の方々のニーズにお応えする形で造成
て設立された。
や埋め立て、森林の伐採など、さまざ
1
三角建設株式会社
まな事業を請け負うようになりました」
している。
と代表取締役社長 三角 明氏は創業時
「現在5名のスタッフが
『POWER見
のビジネス状況について説明する。
積』を活用して見積書を管理していま
こうして地域に密着した事業を推進
すが、何よりもそれらの情報を共有で
してきたことが、大手ハウスメーカー
きることが大きなメリットになっていま
をはじめとした顧客開拓につながり、
す。年間1,000枚もの見積書が作成
1980年代には大手ハウスメーカーか
されますので、以前のように手作業で
らの依頼で新築の集合住宅の基礎・外
管理していては、必要な見積書を探し
構工事を請け負うようになった。また近
出すだけでも一苦労です。
『POWER
年は事業領域の拡大を図るため、外構
見積』であればさまざまな検索機能を
のリフォーム事業にも力を入れている。
使ってすばやく探し出すことができま
「5年ほど前に外構リフォームの専門
す」
(三角氏)
部署を設置してこの分野に本格的に着
見積書の管理については環境が整っ
手しました。外構リフォームは小規模
ていた三角建設だが、原価管理に関し
なものが多く、低価格の案件が中心に
て課題を抱えていた。
なるので、通常の土木業者はそれほど
「以前は仕入れた原材料をどの現場
積極的ではありません。そこで、三角
で使い、それぞれの現場のコストがど
建設では独自のオペレーションを確立
の程度になるかについて正確に把握で
することで利益を生み出す仕組みを整
きていませんでした。そこで2011年
え、積極的に外構リフォームを手掛け
ごろにAccessを使って原価管理の仕
ることにしたのです」
組みを自前で作り込み、これまで活用
将来を見通すと新築の案件はいずれ
してきました。この仕組みは非常に役
頭打ちを迎えることが予想される。
しか
に立っていたのですが、その仕組みを
し、リフォームについては継続的にニー
作成した担当者が離職してしまったこ
ズが発生すると見込めることから、三
とから、例えば不具合が発生した場合
角建設では長期的な視野でビジネス基
の対処法が分からないといった課題が
盤を安定させるため、外構リフォーム
発生するようになっていたのです」
(三
事業を大きな柱に成長にさせることを
角氏)
目指している。新築案件に関しては、さ
三角建設ではこの課題を解決する
いたま市および近隣の地域を対象とし
ため、2016年初頭に以前から取引が
ているが、短期間で工事を完了できる
あった大塚商会に相談を持ち掛けた。
リフォームについては埼玉県のみなら
そこで提案されたのがプロジェクト原
ず近隣県までカバーしている。
価管理システム『コストマネージャー』
だ。
『コストマネージャー』は、発注・予
算・支払・請求・原価管理などをトータ
『コストマネージャー 』を導入し、
属人化した原価管理環境を刷新
システムで、プロジェクトごとに発生し
三角建設では見積り情報をスムーズ
た原価
(材料費、労務費、外注費、経費
に共有するために以前より建設業向け
など)
を一元管理することが可能だ。
支援システム『POWER見積』を活用
「『 コストマネ ージャー 』は 、従 来 の
ルにサポートするプロジェクト原価管理
2
代表取締役社長
三角 明氏
「導入製品について、他社製のものは一切
検討しませんでした。大塚商会さんとは40
年ほどのお付き合いを通じて信頼関係を築
いていますので、安心して提案を受け入れ
ることができます」
Accessベースのツールに装備されて
これまでの大塚商会さんの提案で失敗
いた機能を網羅している上、これまで
したものはありませんので、今回の『コ
にない豊富な機能が備わっています。
ストマネージャー 』についても大きな
特に受注や入金の状況を確認できる
成果を生み出すと期待しています」
(三
機能は魅力的でした。従来のツールで
角氏)
は仕入れ関連の情報のみを管理して
機能強化の成果も期待できるが、そ
いましたが、
『コストマネージャー』では
れよりも属人化していた原価管理環境
受注、入金といった売り上げに関する
が汎用的な仕組みで整備されたことの
情報まで管理できます。売り上げ関連
メリットが大きいと三角氏は言う。
の業務はこれまでは別途Excelを活用
「 原 価 管 理 の 仕 組 み は 三 角 建 設
して行っていたので、業務の効率化が
にとって 本 当 に 大 切 な も の で す 。
期待できます。しかもこれらの機能は
Accessで作成して活用を開始してか
属人的に作り込まれたものではないの
らはスタッフの意識やモチベーション
でブラックボックス化する心配はなく、
が明らかに向上し、しっかりと利益率を
大塚商会さんにメンテナンスしていた
確保できるようになりました。これが使
だきながら継続的に活用していくこと
えなくなるということは、ビジネスに大
が可能です。またリモートでデータを
きな打撃を受けることになりますので、
定期的にバックアップできる点も安心
今回『コストマネージャー』を導入して
につながります」
(三角氏)
環境を整えたことは大きな価値がある
こうして2016年2月に『コストマ
と思っています」
ネージャー』
が導入された。
「A c c e s sベースのツールを使い
ジャー』の操作方法について戸惑う部
人事給与システムを導入するとともに
マイナンバー対応の環境も整備
分もありましたが、月に1回大塚商会
このように見積り管理、原価管理に
さんにレクチャーしていただけるほか、
関してシステムを整えた三角建設だ
不明な点があればこちらから問い合わ
が、人事関連についても新システムを
慣れていたので当初は『コストマネー
せることですぐに対応していただける
採用している。それが2015年12月
ので、すぐに慣れることができると思い
に導入した基幹業務システム
『SMILE
ます」
(三角氏)
BS 2nd Edition 人事給与』
と
『らくら
当面はAccessの旧ツールと併用し
くマイナンバー対応システム』
だ。
ながら、新規案件および進行中の案件
三角建設ではこれまで給与明細の
を『コストマネージャー』に移行してい
作成を経理担当スタッフが一人で担当
く方針だ。
していたが、そのスタッフがPC操作に
「まだ導入して日が浅いので、目に見
不慣れであることから手作業に頼って
える成果は上がっていませんが、
『コス
いたのだ。しかし、手作業では効率が
トマネージャー』は旧ツールよりも明ら
悪い上、計算ミスも発生していた。
かに機能が充実していますので、使い
「以前から給与明細の電子化は課題
方を覚えていくことにより業務効率の
になっていましたが、2015年後半に
向上につながっていくと信じています。
担当者の体調が悪化したこともあり、
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三角建設株式会社
システム導入を本格的に検討しました」
三角建設から相談を受けた大塚商
インターネットを活用してさらなる
ビジネス拡大を目指す
会が提案したのが『SMILE BS 2nd
さまざまな側面でシステム化を進め
Edition 人事給与』
だ。
『SMILE BS
ている三角建設では、インターネット
2nd Edition 人事給与』
は人事情報と
のビジネスへの活用を推進していくこ
給与情報の一元的な管理を実現する
とを検討している。
システムで、年末調整や社会保険業務
「今後はインターネットの活用を促進
にも標準対応していることから効率的
していきたいと考えています。例えば、
かつ正確に給与計算業務を行うことが
外構リフォームの事業は、インターネッ
できる。
トと連携することで全国展開が可能だ
「『SMILE BS 2nd Edition 人事
と思っています。これまで長年にわたっ
給与』であれば、給与明細はもちろん
て大手ハウスメーカーとお付き合いし
年末調整の業務にも使え、さらには人
てきましたので、そこで築き上げた人
事に関するさまざまな情報も管理でき
脈などを活用しながらビジネスを拡大
ますので、将来的にはそうした機能も
すれば、地方に支所を立ち上げ、そこ
活用していくことを視野に入れて導入
を核としてリフォーム事業を展開でき
を決定しました」
(三角氏)
ると考えています。そこではインター
また2016年1月スタートのマイナ
ネットを活用した地元業者との連携が
ンバー制度に備えるため
『SMILE BS
必要になってくるでしょう。またイン
2nd Edition 人事給与』
と併せて
『ら
ターネットを活用した提案書共有の仕
くらくマイナンバー対応システム』も
組みも有効になると考えています。つ
提案された。
まりハウスメーカーに提案する際、担
『らくらくマイナンバー対応システ
当の方に提案書を提示するだけではな
ム 』はマイナンバーの対応が必要な
く、その内容をWebに上げて、上司の
80種類以上もの届出書類に対応した
方まで共有できるという仕組みです。
帳票システムで、手書きの帳票も複合
より多くの方に提案書を閲覧していた
(三角氏)
機でスキャンするだけで電子化するこ
だくことで、採用率が高まるのではな
とが可能だ。
いかと期待しています」
「マイナンバー対応の業務は実際に
三角建設は、地域や取引先などさま
一回りのサイクルを経験しないと分か
ざまな人々との信頼関係を強化しなが
らないことが多々あります。従って、事
ら、今後もさらなるビジネス拡大を目
前にある程度の環境を整えておくと安
指す。
以前の環境よりも機能性が向上した
『コストマネージャー』
心できることから導入を決定しました。
現時点ではほとんど使用していません
が、本格的にマイナンバー関連の業務
が発生するのは年末の時期には役に
立つと期待しています」
(三角氏)
・会社名、製品名などは、各社または各団体の商標もしくは登録商標です。
・事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、配付される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。
・この記事は2016年6月に作成されました。
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