仕様書 - 量子科学技術研究開発機構

IFMIF/EVEDA 加速器制御データ収集系
配列データ表示最適化、およびデータ移行ツール改良
仕様書
平成28年6月
国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構
核融合エネルギー研究開発部門
核融合炉材料研究開発部
IFMIF 加速器施設開発グループ
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目次
1.一般仕様
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1.1 件名 ........................................................................................................................ 3
1.2 概要および目的 ...................................................................................................... 3
1.3 納入場所 ................................................................................................................. 3
1.4 納期 ........................................................................................................................ 3
1.5 検収条件 ................................................................................................................. 3
1.6 必要な能力 ............................................................................................................. 4
1.7 提出図書 ................................................................................................................. 4
<添付資料>
表‐1 提出図書一覧表 ........................................................................... 4
1.8 かし担保責任.......................................................................................................... 5
1.9 グリーン購入法の推進 ........................................................................................... 5
1.10 協 議 ................................................................................................................... 5
1.11 その他 ................................................................................................................... 5
2.技術仕様
6
2.1 配列データ表示速度の向上...................................................................................... 6
2.1.1 概要 ...................................................................................................................... 6
2.1.2 作業内容 ................................................................................................................ 6
2.2 配列データ表示可能数の拡張 ................................................................................... 6
2.2.1 概要 ...................................................................................................................... 6
2.2.2 作業内容 ............................................................................................................... 7
2.3 配列データ保存サイズの維持、または縮小 ............................................................. 7
2.3.1 概要 ...................................................................................................................... 7
2.3.2 作業内容 ............................................................................................................... 7
2.4 データ移行ツールにて大容量の配列データの移行を可能とする改良 .................... 7
2.4.1 概要 ...................................................................................................................... 7
2.4.2 作業内容 ............................................................................................................... 7
2.5 本件対応前の配列データ規格との互換性確保 ......................................................... 8
2.5.1 概要 ...................................................................................................................... 8
2.5.2 作業内容 ............................................................................................................... 8
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1.一般仕様
1.1 件名
IFMIF/EVEDA 加速器制御データ収集系 配列データ表示最適化、
およびデータ移行ツール改良
1.2 概要および目的
ITER 計画と並行して実施されている幅広いアプローチ活動の一つとして、国際核融合材
料照射施設(以下 IFMIF と記す)を開発するに先立ち、IFMIF の工学実証及び工学設計を行
う IFMIF/EVEDA 事業が進められている。IFMIF/EVEDA 事業は日本と EU の共同プロジェクト
であり、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(以下 QST と記す)が日本における実
施機関である。
IFMIF/EVEDA 事業の一つである加速器開発では、日本及び EU の双方で加速器構成機器が
開発された後、六ヶ所サイトに搬入され、据付後、実証試験が行われる。現在は、IFMIF/EVEDA
原型加速器(LIPAc)の入射器の実証試験(フェーズ A)に引き続き、2016 年 4 月以降は入射
器後段の構成機器である高周波四重極加速器・RFQ(Radio Frequency Quadrupole)
、MEBT
(Medium Energy Beam Transport)
、LPBD(Low Power Beam Dump)の据付・調整(フェーズ
B)が開始される。
QST は、加速器開発の一環として、IFMIF/EVEDA 加速器制御系データ収集システム(以下
「データ収集システム」と記す)を開発した。本システムは、主に加速器制御系にて機器間
のインターフェースとして用いられ、加速器構成機器でも標準として採用されているシス
テムである「Experimental Physics and Industrial Control System(EPICS)
」に対応し、
入射器の実証試験にて発生したデータの保存と表示を可能とするシステムとして開発した。
フェーズ B の加速器試験を行うに当たり、大容量の配列データを扱う必要があり、これら
のデータを高速かつ正確に表示させる必要がある。本件は、QST 既存のデータ収集システム
を改良し、配列データに関する課題を達成することを目的とする。
1.3 納入場所
QST 国際核融合エネルギー研究センター IFMIF/EVEDA 開発試験棟
1.4 納期
平成29年1月31日(火)
1.5 検収条件
「1.7.提出書類」の確認並びに、QST が仕様書の定める業務が実施されたと認めたとき
をもって、業務完了とする。
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1.6 必要な能力
業務遂行に必要な能力として、下記のプログラミング言語を用いたソフトウェアの設
計・開発を行う技術力を有すること。
・C 言語
・Java 言語
・PostgreSQL
・EPICS(Experimental Physics and Industrial Control System)
・CSS(Control System Studio)
EPICS、CSS については以下を参照のこと。
http://www.aps.anl.gov/epics/
http://www.aps.anl.gov/epics/eclipse/
1.7 提出図書
表‐1の「提出図書一覧表」に記載する書類を提出すること。
<添付資料>
表‐1 提出図書一覧表
図書名
部数
期限
適用
提出
返却
総数
ソフトウェア設計書
1
1
2
作業開始前
要承認
動作確認要領書
1
1
2
動作確認前
〃
動作確認成績書
1
1
2
動作確認後速やかに
打ち合わせ議事録
1
1
2
その都度
作業報告書
1
1
2
〃
その他
※
※
※
〃
提出書類、及び、QST の EPICS
1
機構の指示するもの
納入時
環境にインストールしたソフ
トウェア等を CD-ROM など適切
な媒体に記録したもの
(※:機構の指示する部数)
サイズは A4 を原則とする。
電子データのファイル形式は、Microsoft Word または Microsoft Excel とする。
(提出場所)
QST 国際核融合エネルギー研究センター 核融合エネルギー研究開発部門
核融合炉材料研究開発部 IFMIF加速器施設開発グループ
(承認方法)
「承認」は次の方法で行う。
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QST は、承認のために提出された図書を受領したときは、期限日を記載した受領印を
押印して返却する。また、当該期限までに審査を完了し、承認しない場合には修正を指
示し、修正等を指示しないときは、承認したものとする。
1.8 かし担保責任
検収後 1 年以内に調査検討内容に不備が発見された場合、無償にて速やかに再調査検討
を行うものとする。
1.9 グリーン購入法の推進
(1) 本契約において、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法
律)に適用する環境物品(事務用品及び OA 機器等)の採用が可能な場合は、これを採
用するものとする。
(2) 本仕様書に定める提出書類(納入印刷物)については、グリーン購入法の基本方針に定
める「紙類」の基準を満たしたものであること。
1.10 協 議
本仕様書に記載されている事項及び本仕様書に記載のない事項について疑義が生じた場
合は、QST と協議の上、その決定に従うものとする。この場合、議事録を残すものとする。
1.11 その他
本契約において、
「コンピュータプログラム作成等業務について」を遵守すること。内容
は別添1に定める。
要求者:
所属:六ヶ所核融合研究所 核融合炉材料研究開発部 IFMIF 加速器施設開発グループ
氏名:宇佐美 潤紀
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2.技術仕様
2.1 配列データ表示速度の向上
2.1.1 概要
クライアント用データの表示に使用している CSS における配列データの表示速度につい
て、現在のデータ処理能力は以下の通りである。
・CSS から要求を行った際の、データが表示されるまでの経過時間:180 秒前後
・表示データ数:10000 要素(1 データに対し 10000 の箱があるという意)×3585 レコード
・備考:OS は CentOS5、メモリは 8GB、CPU は 8GHz のデュアルとなっている。
本件では、処理手順を最適化し、上記と同様のデータ表示を実施した際に、上記の経過時
間を 1/2 以下にすることを目的とする。
2.1.2 作業内容
CSS ソースコードの修正により、速度向上を実現すること。ただし、作業効率および運用
の安全性を考慮し、必要に応じて別案を採用することも可能とする。
なお、CSS および既存加速器データ収集システムのツール(PVMonitor、DataWriter、
PostgreSQL 用ストアドプロシージャ、ストアドファンクション)等の改修なくして、本件
対応前のデータ収集システムの機能維持が不能になる場合は、必要に応じてこれらの改修
も合わせて実施すること。
2.2 配列データ表示可能数の拡張
2.2.1 概要
CSS にて配列データの表示を試みた際、「OutOfMemoryError」というエラーが発生し、グ
ラフ表示に失敗する現象が確認されている。CSS 起動時に確保するメモリ使用量を増大させ
ることで解決可能だが、他アプリケーションが同一計算機にて動作することを考慮し、メモ
リ使用量を抑制する必要がある。
現状を以下に記述する。
・10000 要素×3585 レコードの表示に成功する。
・10000 要素×3944 レコードの表示に失敗する。
・OS は「2.1 配列データ表示速度の向上」のものと同様。
・メモリ使用量は 1GB である。
受注者は、処理の最適化等により、データ毎のメモリ使用量を抑制するなどの改良を実施
し、メモリ使用量を変更せず、10000 要素×7000 レコード以上を表示可能にすること。
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2.2.2 作業内容
CSS ソースコードの修正により、データ毎のメモリ使用量抑制を実現すること。ただし、
作業効率および運用の安全性を考慮し、必要に応じて別案を採用することも可能とする。
なお、CSS および既存加速器データ収集システムのツール(PVMonitor、DataWriter、
PostgreSQL 用ストアドプロシージャ、ストアドファンクション)等の改修なくして、本件
対応前のデータ収集システムの機能維持が不能になる場合は、必要に応じてこれらの改修
も合わせて実施すること。
2.3 配列データ保存サイズの維持、または縮小
2.3.1 概要
「2.1 配列データ表示速度の向上」および「2.2 配列データ表示可能数の拡張」の対応内
容により、
配列データ保存時のデータ規格が変化することが予想されるが(現行は BASE64 で
ある)、その際、本件対応前のデータ保存サイズを超過しないこと。
2.3.2 作業内容
2.1、2.2 の対処内容を考慮し、適切な処置を施すこと。
2.4 データ移行ツールにて大容量の配列データの移行を可能とする改良
2.4.1 概要
現行のデータ移行ツール(以下 DBOperation と記す)を、大容量の配列データが移行可能
であるように改良し、フェーズ B における実験データのバックアップを実現する必要があ
る。
本件にて、以下の移行対象データが移行可能となるよう改良を実施すること。
・移行対象:
移行元の母数:10000 要素×356505
移行予定数:10000 要素×89545
2.4.2 作業内容
DBOperation を改良すること。ただし、作業効率および運用の安全性を考慮し、必要に応
じて別案を採用することも可能とする。
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2.5 本件対応前の配列データ規格との互換性確保
2.5.1 概要
「2.1 配列データ表示速度の向上」および「2.2 配列データ表示可能数の拡張」の対応内
容により、配列データ保存時のデータ規格が変化することが予想される (現行は BASE64 で
ある)。よって、DBOperation の処理において、本件により規格が変化した配列データの移
行に対応し、なおかつ本件対応前の配列データを、本件対応後の規格に変換しつつ移行する
よう改良を施すこと。
2.5.2 作業内容
2.1、2.2 の対処内容を考慮し、DBOperation に対して、適切な改良措置を施すこと。
なお、本件対応前と対応後で、配列データの規格に変化が発生しなかった場合は、作業不
要とする。
以上
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別添1
コンピュータプログラム作成等業務について
(目的物)
第1条 この契約の目的物は、次の各号の一又は二以上の組み合せに該当するコンピ
ュータプログラムの著作物(データ、データベース、マニュアル及びドキュメンテ
ーションを含む。以下同じ。)及び当該コンピュータプログラムによる計算結果で
あって、仕様書に定める範囲のものとする。
(1) コンピュータプログラム(コンピュータプログラムの設計を含む。)著作物
(2) 量子科学技術研究開発機構(以下、量研機構と記す)が提供するコンピュータプロ
グラムの著作物により得られた計算結果
(3) 受注者が所有するコンピュータプログラムの著作物及びこれにより得られた計
算結果
(権利義務の譲渡等)
第2条 受注者は、この契約に基づく権利又は義務を、第三者に譲渡し、若しくは承
継させ、又は担保その他の目的に供してはならない。ただし、あらかじめ書面によ
り量研機構の承認を得た場合は、この限りではない。
(権利の帰属等)
第3条 この業務により作成された目的物(第1条各号に掲げるものをいう。以下同
じ。)に係る著作権その他この目的物の使用、収益及び処分(複製、翻訳、翻案、
変更、譲渡・貸与及び二次的著作物の利用を含む。)に関する一切の権利は量研機
構に帰属するものとする。ただし、本契約遂行のために使用するプログラム等のう
ち、本契約締結以前から、受注者が所有するものについては、その著作権は受注者
に帰属するものとする。
(氏名の表示の制限)
第4条 受注者は、第1条に規定する著作物に著作者氏名を表示しないものとする。
(第三者の権利の保護)
第5条 受注者は、この業務の実施に関し第三者(著作者を含む。)の著作権その
他の権利を侵害することのないよう必要な措置を自らの責任において講じなけれ
ばならない。
(技術情報)
第6条 量研機構が、この業務の実施に関し、受注者の保有する技術情報を知る必要
が生じた場合には、受注者は、この契約の業務に必要な範囲内において当該技術情
報を量研機構に無償で提供しなければならない。
2 量研機構は、受注者からの書面による事前の同意を得た場合を除き前項により
知り得た技術情報を第三者に提供しないものとする。
1
(プログラム開発に必要な技術情報)
第7条 量研機構は、仕様書に定めるところにより、受注者がこの業務の実施に必
要な計算コードその他必要な技術情報を受注者に使用させることがある。
(危険負担)
第8条 この業務の完了前に目的物について生じた損害その他この業務の実施に関
して生じた損害は、受注者の負担とする。ただし、その損害のうち受注者の責めに
帰し難い事由により生じたものについては、この限りでない。
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