挨拶 - SciREX 科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」

科学技術外交シンポジウム 岸田大臣ご挨拶
外務大臣の岸田文雄でございます。本日,科学技術外交シンポジウムの開催に
あたりまして,多くの皆様方にご協力をいただきました。また,今日も多くの皆様方
にご出席ご参加をいただいております。こうしたご協力に,心から感謝を申し上げ
たいと思います。
科学技術は,言うまでもなく,日本の平和,そして繁栄を支える礎であります。日
本の科学技術力は,外交に活用できる大きな可能性があると考えています。科学
技術を外交に活用するため,一昨年,ここ,政策研究大学院大学の白石隆学長に
座長をお願いして,本日御出席の岩永先生,山下先生,角南先生等の有識者の
先生方から御知見を頂きました。この提言を踏まえて,昨年9月,たった今御挨拶
をされた東京大学名誉教授岸輝雄先生に外務大臣科学技術顧問にご就任をい
ただいた次第でございます。
岸顧問には,昨年12月,科学技術の幅広い分野の有識者の方々に委員になっ
ていただき,「科学技術外交推進会議」を立ち上げていただきました。また,海外
にも積極的にご出張をいただき,米英を始めとする各国の科学技術顧問とのネッ
トワークを確立していただきました。その結果,近く米国の専門誌に日米の科学技
術顧問による共同投稿も検討されていると聞いております。
岸顧問には,早速,今年日本がG7議長国としての役割を果たす上で,科学技術
を通じた保健ですとか,或いは海洋分野の取組にお知恵を頂くなど,様々な貢献
をしていただいております。また,8月には初めてのアフリカ開催となります TICAD
Ⅵが予定されておりますが,この TICAD VI に向けて,科学技術の観点から,どの
ようなアフリカ支援を行うべきなのか,こうしたご検討もいただいている次第です。
是非このシンポジウムを通じまして,幅広い分野に跨がる関係機関,或いは有識
者の皆様方から新しい外交フロンティアであります科学技術外交に関し様々なお
知恵を頂ければと考えています。皆様方のお力をお借りして,科学技術外交をさ
らに推進していく決意を表明して,私の御挨拶とさせていただきたいと存じます。
改めて,多くの皆様からのご協力に感謝申し上げます。誠にありがとうございま
す。
(了)