観察実験 2 50 分 光合成速度を調べよう 教科書 p.17 ■ねらい いてきてしまうので,底に沈ませる方に,小さ ・光の強さと光合成速度を調べる。 なおもりをしばっておく。 【実験の環境】 ■準備するもの ・オオカナダモ:ペットショップのアクアリウム コーナーなどで入手できる。1 束 5 ~ 6 本で 200 円程度である。 ・炭酸水素カリウム:1,600 円(500g 税別)で,理 科教材業者より購入できる。 ・試験管スタンド,電気スタンド(LED 電球), ・実験室内は暗幕等で遮光し,できる限り暗い状 態にする。 ・水温が低いと反応が非常に遅くなるため,水温 は 20 ~ 25℃に保つ。ただ,温度を調節するの は難しい。夏場であれば,温度調節なしで行う ことができるので,実験を行う際は,季節的な 考慮も必要である。 ピンセット,ものさし (1m) ,ストップウォッチ, 【気泡の数の測定】 試験管 (直径 3㎝) ・気泡が規則的に出るようになってから,気泡の 測定を開始する。 ■方法・手順の留意点 【電気スタンド】 ・LED 電球のものを用いると発熱量が少ないた め,実験への熱の影響をほぼ無視できる。 ・LED 電球の電気スタンドがない場合は,白熱 球のものを用いてもよいが,試験管内の水の温 ・水温は実験に大きく影響を及ぼすので,実験前 後に温度計で水温を測定し,水温に変化がない ことを確認しておく。 【光の相対強度,光合成速度(相対値)の算出】 ・それぞれの算出値は,あくまでも相対的なもの であり,単位などは付かない。 度上昇を防ぐため,オオカナダモの入った試験 管の前に,水を入れた角形水槽を置いておくと よい。 【炭酸水素カリウム水溶液】 ・水の中の二酸化炭素濃度が,オオカナダモが光 合成を行う際の限定要因(二酸化炭素濃度が低 いために,光合成速度に影響を及ぼすこと)に ならないようにするために加える。 ・0.25%炭酸水素カリウム溶液:炭酸水に水酸化 カリウムを反応させたもの 0.25g を水に溶かし て 100mL とする。 【オオカナダモ】 ・試験管内の水位に対して,8 割くらいの長さに 茎を切る。 ・その際,切り口が斜めになるようにすると,気 泡が出やすくなる。 ・オオカナダモをそのまま試験管内に入れると浮 184 観察実験 ■結果 【気泡が出る理由】 ・緑葉に光を当てると酸素が放出されるが,これ は,葉の中で光合成が起こっていることを表し ている。 ・光合成の反応を, 「二酸化炭素,酸素,水,有機物」 という語を用いて,簡単な反応式で表すと, (二酸化炭素+水→有機物+酸素)となる。 ・光合成によって生成される有機物は,多くの植 物ではデンプンである。 【実験データ(参考値)】 温度(30℃) 距離 相対 (cm) 強度 10 気泡の所要時間(秒) 1回 2回 3回 平均 光合成速度 (相対値) 50 4.0 11.5 11.4 12.8 11.9 8.4 30 11.1 4.1 3.9 4.0 4.0 25.0 10 100.0 3.6 3.6 3.7 3.6 27.5
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