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IS曲線に租税関数を
導入したケース
篠崎ゼミ 2グループ
土方啓佑 千葉崚亮 高野舜 中山拓
はじめに
消費関数に租税関数(所得税のみを
考慮)を導入し、モデル化
実際の日本のデータを参照に数値で
推計し考察する。
租税関数の一般モデル
T=t +t Y
0
1
t0:最低課税額
t1:限界租税性向
所得税額の推移(1980年~2003年)
25000
所得税額(10億円)
20000
15000
10000
上昇から減少傾向へ
5000
0
1980年 1983年 1986年 1989年 1992年 1995年 1998年 2001年
出所:http://www.nta.go.jp/
租税関数の導出
25000
所得税額(10億円)
20000
T=0.0348Y -393.8
15000
10000
0.0348
5000
なぜマイナスに・・・
0
100,000.0 200,000.0 300,000.0 400,000.0 500,000.0 600,000.0
可処分所得(10億円)
IS曲線の式変化
IS曲線(閉鎖経済の場合):Y=C+I+G
C=C0+C1(Y-T)
T=t0+t1Y
Y=c0+c1{Y -(t0 +t1Y)} +i0 -i1r +G・・・①
IS曲線の式変化2
Y=C+I+Gの式に実際の日本の数値データを代入
Y= -27536+0.741{Y -(0.0348Y
-393.8)} -7083.1 +140417 +61549
従って
r= -0.0000402Y +24.588
IS曲線のシフト
r
租税関数によって消
費(C)は減少
LM
IS曲線は左方
へ変化
r= -0.000023Y+10.872
r= -0.000040Y+24.588
0
Y
乗数効果の考察
①の式を変形すると
Y=1/{1-c1(1-t1)}・c0 -t0c1 +i0 +i1r +G
減税、増税によって租税関数が変化
これより租税関数の傾きが変化
IS曲線の変化
租税関数の変化
T
減税の場合
所得に対して
税率が変化
傾きが変化
可処分所得
税収を考慮した場合のISモデル
r
租税関数導入
LM
消費減少、IS2へ変化
税収によりG増加
IS2
0
IS3
IS1
IS3へシフト
Y
まとめ
租税関数を導入した結果、消費の減
少に伴いGDP(国内総生産)は減少
する。よって、IS曲線は傾きが変化
する。ただし税収を考慮した場合変
化しない。
参考文献
統計局 国民所得・国民可処分所得の分配-平成7年
基準(93SNA)(昭和55年~平成15年,昭和
55年度~平成15年度)
http://www.stat.go.jp/
国税庁 源泉所得税課税状況
http://www.nta.go.jp/
石橋春男 1993 『現代経済学』 成文堂 47p