プライバシー 個人情報:個人情報の保護に関する法律 医療現場における個人情報の流出 守って 個人情報 個人情報を守 るってどうい うこと? 個人情報の成り立ち 【○1980(昭和55)年にOECDの「プライバシー保護と個人データの国際流通 についての理事会勧告」が出された。 その付属文書「プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドライン」のう ちの第2部「国内適用における基本原則」で示された8原則 ①収集制限の原則 ②データ内容の原則 ③目的明確化の原則 ④利用制限の原則 ⑤安全保護の原則 ⑥公開の原則 ⑦個人参加の原則 ⑧責任の原則 は、我が国における個人情報保護を考える上でも重要なものとなっている。 ○2003(平成15)年に制定された「個人情報保護の法律に関する法律」が2005(平成 17)年4月1日から施行が始まり、現在運用されている。】 <引用文献>加納寛子(2006)「ネットジェネレーションのための情報リテラシー&情 報モラルp・107」 基本的考え方 【○ 患者に対する適切な診断・治療等を行うためには、医師等の医療従事者が患者等か ら正確かつ詳細な情報を得ることが不可欠である。 特に近年科学技術の進歩や生活習慣病等の慢性疾患の増加などにより、医療分野におけ る個人情報の範囲は広範囲なものとなってきている。 ○ また、医療現場におけるチーム医療の進展、医療関連サービスの外部委託化の進展、 介護サービス等他サービスとの連携、医療分野における情報化の進展等により、個人医療 情報が流通する範囲は、医療機関内外において拡大しつつある。 ○ これらの情報の多くは極めて個人的な情報であり、また、その漏洩等が直接的に患者 の社会的な評価等に関わるおそれもあるため、個人医療情報については、その保護を一層 図っていく必要がある。 ○ しかし、一方で、医学・医術の進歩や公衆衛生の向上及び増進のためには、診断・治 療等を通じて得られた個人医療情報を活用して研究等を行い、新たな治療法・医療技術の 開発・普及等を進めていくことが不可欠であり、個人医療情報については適正な情報の利 活用を図っていく必要がある。 】 医療分野における個人情報保護について 平成12年2月16日 厚 生 省 http://www.kantei.go.jp/jp/it/privacy/houseika/dai3/3siryou2.html 保護と活用性 について考え てみよう! 医療の現場 ではどんな ことが起 こっている んだろう? 【医療現場での過剰反応 患者の家族等からの問い合わせに対し、医療機関等 が個人情報の提供を拒否する!? ポイント! 医療、金融・信用、情報通信等は、 特に厳重な保護を図る必要がある。(法6条) 【参考となる通知等】 ・医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイド ライン(平成18年4月改正厚生労働省) 一方で、人の生命、身体又は財産の保護に必要で、本人の 同意を得ることが困難な場合は、本人の同意がなくとも個 人情報の第三者提供は可能。(法23条1項2号) (例)大規模災害や事故等の緊急時に、負傷者情報を家族に提供する場合 過剰反応 】 <引用文献>case3医療現場http://www5.cao.go.jp/seikatsu/kojin/kouenkai/cao_h20_doc001-3.pdf 【個人情報の保護体制の充実が患者の個人情 報個人情報の適切な取得・提供につながる。 個人情報保護方針の明文化 職員向けの個人情報保護に関 するマニュアル作成と研修会 の実施 個人情報の外部流出防止策と して職員と守秘義務契約を締結 患者の安全を考慮して医療に 必要な情報を適切に取得・提供 する環境の整備 ※患者を番号で呼ぶことや、 病室から患者の名前をはずす ことはしない】 <引用文献>case3医療現場 http://www5.cao.go.jp/seikatsu/kojin/kouenkai/cao_h20_doc001-3.pdf 保護 情報の取り扱い方について活動 主体としての考え方を明確にす ること 実際に個人情報を扱う職員等に その考え方を浸透させること 本 人 、活動主 体 、社会 に と って必要 ・ 有益な 活動の実現 ・学校における活動 ・自治会活動 ・要援護者支援 ・医療活動 etc. 本人の意向に配慮してきめ細や かな対応を行うようにすること 活用 活動主体が「個人情報をしっかり守る」 という姿勢をもって関わることが、本人の 安心感を生み、そして理解に繋がる。 【流出防止対策 個人情報流出防止 ホームページに載せる個人情報に注意! ホームページには不特定多数の人がアクセスします。個人のホームページであるからといって、自分の住所、名前、電話番号など個人を特定 できる情報を公開するのは控えましょう。 アンケート調査・懸賞募集に注意! アンケート調査や懸賞募集のホームページやメール等には、集めた個人情報を転売する悪質な業者もいます クレジットカード番号等の入力に注意! インターネット上で流れるデータは、対策を施さない限り、その中身を見ることが可能です。SSLと呼ばれる暗号技術あるいは個人認証 サービス(本人であることを保証する電子証明書)が施されていないサイトで自分の住所、名前、電話番号、カード番号等個人を特定できる情 報を入力するときは注意しましょう。 インターネットカフェを利用する際に注意! インターネットカフェ等の共用のパソコンに残っているデータから、個人情報が漏れてしまう場合があります。 ウェブメールを使用した後は、必ずログアウトしましょう。また、ブラウザの履歴、キャッシュ、クッキーの削除、オートコンプリート機能 の解除等の実行を忘れないようにしましょう。 システム管理者の方へ~個人情報の流出に注意 最近、企業等のウェブサイトから、資料・案内請求者や、アンケートの回答者、懸賞応募者などの個人データが流出する事案が多発していま す。 この原因は、個人情報が格納されたファイル自体が、ウェブ上の公開ディレクトリに蔵置されていたためであり、発見されたサイトのURLが 特定の掲示板に掲載されたため、問題が一斉に顕在化しているものです。 したがって、システム管理者の簡単な設定ミスである場合が多く、このような場合は「不正アクセス」には該当しません。新システムへの移 行時やサーバーの入れ替え時には、特に注意しましょう。 システム管理者の方は、個人情報を含む重要ファイルは、必ずシステム管理者でなければアクセスできない非公開のディレクトリで保管する など、自身のサイトの点検と早急な対策をとって、データ管理の徹底を図ってください。】 【問い合わせ先】 警視庁 ハイテク犯罪対策総合センター 対策第二班 TEL 03-3581-4321(代表) トップ / このサイトについて Copyright (C) Metropolitan Police Department. All Rights Reserved. Q&A ・ 【Q1 -3 個人情報保護とはどういうことですか。プライバシー保護とは違うのですか。 A 個人情報保護法は、個人情報取扱事業者が個人情報の適正な取扱いのルールを遵守することによ り、プライバシーを含む個人の権利利益の侵害を未然に防止することを狙いとしています。したがっ て、個人情報の取扱いとは関係のないプライバシーの問題などは、この法律の対象とはなりません。 プライバシー侵害などが実際に発生した後の個人の権利利益の救済については、従来どおり、民法上 の不法行為や刑法上の名誉毀損罪などによって図られることになります。 Q5 -14 高齢者の個人データの第三者提供に当たり、家族などが、本人に代わって同意を与える ことは可能ですか。 A 高齢者に成年後見人などがいる場合には、法定代理人である成年後見人などが、本人に代わって 同意を与えることができると考えられます。 Q5 -4 本人からの同意を得なくても個人情報を提供できる場合には、どのような例がありますか。 (1)法令に基づく場合 (2)人の生命、身体又は財産の保護に必要な場合 (3)公衆衛生・児童の健全育成に特に必要な場合 (4)国等に協力する場合 Q2 -2 「個人に関する情報」とはどのような意味ですか。個人の評価に関する情報も含まれるの ですか。 A 「個人に関する情報」(法第2条第1項)とは、氏名、性別、生年月日、職業、家族関係などの 事実に係る情報のみではなく、個人に関する判断・評価に関する情報も含め、個人と関連づけられる すべての情報を意味します。】 (引用文献)個人情報保護法に関するよくある疑問と回答 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/customer_information/ 実際の医療現場ではどんな問題が 起きてるのかな? 【関西医科大学附属滝井病院での出来事 当院におきまして個人情報が入った看護職員の私物パソコンが自宅で空き 巣被害に遭い、情報が漏洩する事故が発生いたしました。 患者さまをはじめ関係者の方々に多大なご迷惑とご心配をおかけいたしま したこと心からお詫び申し上げます。 事故は、看護職員が学会発表目的のために心臓疾患で集中治療室に入院さ れた患者さま248名分の氏名や生年月日、ID番号等のデータ(住所、電話番 号は含まれておりません)を自宅ノート型パソコンに保存していたところ 空き巣被害に遭い盗まれました。 病院としましては所轄の保健所並びに大阪府に報告すると共に患者さまや ご家族の方々に電話等で謝罪を始めさせていただいております。 現在のところ漏洩したデータを悪用しての被害を受けた報告は届いており ません。 今回の事故で個人情報の管理や取扱いが不充分でありましたことを認識す ると共に反省をし、今後は管理体制を整備強化しまして再発防止に万全を 期して信頼回復に努めたいと存じます。】 <引用文献>個人情報漏洩事故発生について http://www2.kmu.ac.jp/hospital/new/20060401.html 事件から・・思うこと 人権を守ることへの意識の軽薄さ、個人情報に対する認識や知識不足が 考えられる。医療従事者として、一個人として、個人情報に関心を持ち、 個人から社会全体としての視点で、安心して医療が受けられる環境つく りを確立することが重要だと考える。 個人情報の大切さ 個人情報を守るということは、個人を守るこ とに繋がるため、正しい知識を持ち、関わり を持つ姿勢が大切になってくるのだと考える。 本人、活動主体、社会にとって、有効な活用 になるよう取り組んでいきたい。
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