菅内閣の雇用対策(10.10.1) 〔第1段階〕急激な円高・デフレ状況に対する

Common Sense
No.5 2010.10.15 佐藤陵一
菅内閣の雇用対策(10.10.1)
菅内閣は、臨時国会に「円高・デフレ対応緊
急経済対策」を柱とする2010年度補正予算を
提出する。「第一に雇用、第二に雇用、第三
に雇用」の「有言実行」を注視していく。
●「ジョブサポーター(928人)」の倍増
●新卒応援ハローワークの設置
〔第1段階〕急激な円高・デフレ状況に対する緊急的な
対応を実行。即効性のある雇用対策に重点を置いて予
備費約9,200億円を執行する。特に、新卒者の就職に力
を入れる。仕事を探す側、雇用する事業者、双方の負担
を軽減し、ワンストップで雇用を「つなぐ」仕組みを全国
展開する。
〔第2段階〕今臨時国会での補正予算の編成を含む「第
2段階」に入る。中身が重要です。第一の柱が雇用・人
材育成である。
〔第3段階〕既に作業を始めている来年度予算編成と
税制改正。「元気な日本復活特別枠」も活用し、需要創
造や雇用創出を強化する。
●「新卒者就職応援本部」(労働局)の設置
●トライアル雇用企業へ50万円支給
●「3年以内既卒者」の正規雇用へ100万円
支給(6ヶ月後)
●「青少年雇用機会確保指針」(卒業後3年
間)への改正(雇用対策法)
5兆5000億円
うち、公共事業が約1兆円
「コンクリートから人へ」で10年度予算で前年
度比18%を削減したばかり。
雇用対策は約3000億円、政府は
雇用の創出・下支え効果を45万
~50万人と見込む。
「日経」「毎日」報道と佐藤調べ
「訓練・生活支援給付制度」の期限を2011年9月ま
で延長(11.3期限)
※来春の通常国会に「求職者支援制度」の恒久
化法案を提出する予定。
500億円
緊急人材育成事業(2009年7月15日受付・相談開始)
●2009年度実績
訓練-受講申し込み者数 120,890人
給付-受給資格認定件数 37,441件
●2010年度実績(5.25現在)
訓練-受講者数
27,469人
給付-受給資格認定件数 20,306件
雇用調整助成金の要件緩和-1年間延長
※足元の生産量減少など具体策は今後つめる。
制度改正
●08年度 対象人員 25.4万人
67億円
●09年度
2144.0万人 6,536億円
●10年度(4~6月) 316.2万人 1,030億円
緊急対策への評価
毎日JP(10.9)-自公案「丸のみ」、
効果は不透明
道新(10.9)-公共主体の「痛み
止め」、円高・デフレには力不足
重点分野の「基金事業」(11.3期限)は原則1年延長
※介護分野が中心と報道。
1000億円
新卒者奨励金-今年度予備費執行に加え、11年
度末まで延長。
来年度前倒
し実施