マネタリーベースの縮小と 同時に行うべき景気対策 東北学院大学経済学科経済学部 5班 玉田 小百合 桑野 太揮 豊田 亜美 目次 1.背景 2.研究目的 3.モデル 4.実証分析 5.まとめ 6.おわりに 1 1.背景 異次元の金融緩和 • マネタリーベースを2年間で2倍に拡大 • 年間約60兆円 → 年間約80兆円に増加 背景 目的 モデル 実証 まとめ 2 2.研究目的 • 異次元金融緩和の出口戦略として、景気回復後に マネタリーベースを縮小すると同時に、所得水準 を維持できるような政策 背景 目的 モデル 実証 まとめ 3 3.モデル(1) 基本モデル IS-MPモデル 背景 目的 AD-ASモデル モデル 実証 まとめ 3.モデル(2)経済政策の効果 (1)金融緩和の効果 P(物価)↑ w 𝑷 (実質賃金)↓ 背景 (2)金融引締の効果 M↓ □ 景気回復後にYを 減らさない経済政策 P↓ ① 政府支出 (による需要増加) w ② 減税 (による需要増加) 𝑷 ↑ Y↓ Y↑ 目的 4 モデル +Y↑ 実証 まとめ 3.モデル(3)経済政策の含意 5 □ 金融引き締め(𝑑𝑀 < 0)を行いながら所得水準を 保ち(𝑑𝑌 = 0)ための政策 ①減税政策 ②政府支出の拡大政策 懸念:日本は1200億円もの借金を抱える借金大国で あるためこれ以上の政府支出は望めない 背景 目的 モデル 実証 まとめ 4.実証分析(1):推計結果 6 被説明変数:実質GDP 説明変数:マネーストック・政府支出・税収・CPI 推計期間:1980年から2013年 消費者物価指数 (1) (2) (3) -38095 -33806.14 2825809.5 (-3.18168) マネーストック 政府支出 税収 (-3.54480) (-2.83762) 19638.5 21194.97 -41648.1 (1.996685) (2.25769) (16.27261) 38.48669 36.69445 (3.977512) (4.02839) 1.46084 -1.486421 (0.604291) (-0.52549) ※( )内はt値である。 背景 目的 モデル 実証 まとめ 4.実証分析(2):政策結果の意味 7 実証分析(1)の結果 (×有意性なし) ⇒ 税収が増加するとGDPが増加する 実証分析(2)の結果 ⇒ 政府支出の増加はGDPを増加させる 実証分析(3)の結果 (×有意性なし) ⇒ 税収の増加がGDPを減少させる 8 5.研究目的と結果 (目的) 異次元金融緩和の出口戦略として、 景気回復後にマネタリーベースを縮小すると 同時に、所得水準を維持できるような政策 【理論結果】(IS-MP, AD-AS分析) (1)政府支出(増加)はGDPを増加させる。 (2)減税政策はGDPを増加させる。 【実証結果】(回帰分析) (1)政府支出(増加)はGDPを増加させる。 (2)減税政策の効果は不明。 背景 目的 モデル 実証 まとめ 9 6.まとめ ・税が景気に良い影響を与えるのか悪い影響を 与えるのかは分からない。しかし、増税は 財 源を確保できる方法の一つである。 ⇒ 出口戦略の先駆けとして増税をし、金融引き 締めを行うことで政府支出を拡大することが でき、所得水準を保つことができる 背景 目的 モデル 実証 まとめ 10 7.終わりに ・政府はなぜ増税をしないのか ⇒ 政治家が増税を行えば国民からの印象は 悪くなり選挙での当選が難しくなる ・なぜ政府支出は積極的に行われるのか ⇒ 政府支出を行った政治家の印象は良くな り選挙での当選が容易になる 日本の経済の動向は政治家が自身の利益を優先 するかしないかにかかっている。 背景 目的 モデル 実証 まとめ 参考文献 総務省統計局 http://www.stat.go.jp/ 内閣府 http://www.cao.go.jp/ 日本銀行 http://www.boj.or.jp/ デビット・ローマー「上級マクロ経済学」 原田泰,佐藤綾野「昭和恐慌前後の金融政策はどの ように行われたのか-テイラー・ルールとマッカ ラム・ルールによる解釈-」独立行政法人経済産 業研究所 http://www.rieti.go.jp/jpラー・ルール」 https://www.mof.go.jp/pri/publication/financ ial_review/fr_list5/r99/r99_082_096.pdf 11
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