工務店のための プロモーション講座Ust2 新建ハウジング編集部 三浦祐成 ドラッカーの5つの質問 1 われわれのミッション(理念)は何か? 2 われわれの顧客は誰か? 3 顧客にとっての価値は何か? 4 われわれにとっての成果は何か? 5 われわれの計画は何か 理念とは(ドラッカーの言葉) ●心を燃え立たせるもの、それによって世に覚えられたいもの が理念 ●人の生活と人生を変えることを動機とし、成果とする ●心底からのもの、正しいと信ずべきもの ●「私は貢献している」と誰もが言えるもの ●無限大であり、かつ直ちに行動に結び付くもの →「一隅を照らす」 ●大きな一歩を考え、そのうえで今日何をするかを問うもの 理念とは(ドラッカーの言葉) ●人は誇りあるものの一員たることを必要とする。人生と 仕事に意味を必要とする。絆と信条の共有を必要とする ●組織のメンバー全員が理念を理解し、信条とする ●今行っていることはなぜ行っているか? ●われわれは何をもって憶えられたいか? 「理念」とはなにか(三浦まとめ) ●理念=自社はなんのために存在しているのか (自社の存在意義・存在価値) ●理念は経営者の羅針盤になる ●理念は社員・関係者を結びつけるリングになる ●理念は時短になる ●理念は生活者の判断のものさしとなる 「ビジョン」とはなにか(三浦まとめ) ●ビジョン=自社は何をめざすのか 目指す社会は?目指す企業像は? ●長期的な理想像(短期的な目標とは違うもの) ●「こうなりたい、こうしたい」は「こう見られたい」の裏返し →セルフイメージ→ブランド ●社員・関係者を鼓舞するもの 「家づくりポリシー」とはなにか (三浦まとめ) ●家づくりポリシー=自社の家づくりの基本方針 ●自社の「こだわり」「したいこと・したくないこと」を整理し た「家づくりの憲法」(○○しない宣言) ●住まい手にも自社のスタッフ・関連業者にも自社の家づ くりをわかりやすく伝えるもの 顧客とは(ドラッカーの言葉) ●最高の企業は、顧客を創造するだけでなく、ファンを創造す る。どれだけ利益をあげたかよりも、どれだけ大事な顧客を つかんだかのほうが重要 ●そのためには顧客とすべきは誰かを知らなければならない。 かつては顧客がわれわれを知りわれわれを選んでくれた。こ れからは、われわれが顧客を選ばなければならない。ある種 の顧客に対しては、取引を断ることもしなければいけない ●誰をも喜ばせることが大事なのではない。大事なことは、対 象とする顧客を深く喜ばせること ●したがって、まず行うべきは対象とする顧客の定義である 顧客とは(ドラッカーの言葉) ●「われわれの顧客は誰か?」という問いに答えることによって、 顧客にとっての価値を知り、行動のための計画を立てること ができる ●顧客は変わっていく。増えることも減ることも多様化すること もある。ニーズ、欲求(ウォンツ)、希望も変わっていく。新た に開拓しなければいけないこともある ●企業は顧客のために自らを見つめ、自らの強みと自らの直 面する問題を確認し、イノベーション(革新)を推進し、顧客か らの反応をフィードバックし、不要なものを廃棄し、評価可能 な成果を追求する 顧客とは(ドラッカーの言葉) ●顧客リストを作成したか? ●われわれ(自社)の強みと資源はそれらの顧客のニーズ にマッチしているか?それはなぜか? ●現在の顧客以外にどのような顧客がありうるか?それ はなぜか? ●もはや相手にしないでよい顧客は誰か?それはなぜ か? 「マーケティング」とはなにか(三浦まとめ) ●「誰に」(=「理想の顧客」) 「何を」(=「理想の家」) 「どうやって提供するか」(=理想の手法) を考えること ●「理想の顧客」「理想の家」「理想の手法」に、「理念」や「ビ ジョン」「ポリシー」をベースに「フォーカス」すること ●「理想の顧客」(見込み客)を会社の前に行列させること(マー ケティングは営業を不要にするbyドラッカー) ●「家守り」「コミュニティ化」によって接点を維持しなが満足度を 高め、学び、「顧客生涯価値」(一顧客から得られる収益・支 援)を高めること(クチコミ・紹介を最大すること) 成果(ドラッカーの言葉) ●われわれは成果をどのように定義しているか? ●成果をあげることに成功しているか? ●何を強化し何を廃棄するか? ●成果が何であり、何に力を集中すべきかを明らかにしな ければならない。それを規定するのが理念。リーダーは 資源の浪費を防ぎ、意味ある成果を確実なものにするた めに、何を行うかを決定する責任をもつ ●究極の成果は「いかに世の中を変えたか」 計画(ドラッカーの言葉) ●計画の前提として、理念、ビジョン、ゴール、目標、行動、 予算、評価が必要 ●ビジョンは理念が実現する理想像。ビジョンはどこに資 源を集中するかを示すもの。理念に発し、行くべきところ を教える。強みを基盤とし、機会を生かし、望みのものを 明らかにする ●理念→ゴール→目標→アクションプラン→予算→評価の サイクルを回していくこと 顧客にとっての価値(ドラッカーの言葉) ●顧客が価値とみなすものは、顧客の望みは何か? ●われわれはこれらを満たすことができるか?これらに応える ことができるわれわれの能力は何か? ●顧客の答えを創造してはならない。必ず直接答えを得なけれ ばならない ●顧客の声を検討と意思決定の基盤とする ●われわれ(自社)だけが満たしているニーズ、満足、便益は何 か? ●顧客の満足度を知る手だてはあるか? これまでとこれからのマーケティング 目的 技術 コンセプト ポイント 価値 消費者 ポイントは ①協働 ②文化 ③精神 これまで 消費者の囲い込み 情報技術 差別化 ポジショニング 機能、感情 1対1(One to One) これから 世界をよりよくする ソーシャルメディア 価値 理念・ビジョン 機能、感情、精神 多数対多数 協働のマーケティング ●ソーシャルメディア(ブログ、ツイッター、SNS、ユー チューブ、ユーストリーム、掲示板などなど)によって、生 活者の「参加」、コミュニティ化が簡単に ●消費者(コンシューマー)→半プロ生産者(プロシュー マー)・表現者(クリエーター)へ ●生活者自身が情報発信者になって他の生活者に影響を 与えることが可能に→信頼度の高いメディアに コミュニティの意味 ●生活者は、(本当は)企業ではなく生活者同士でつながりた いと思っている →リアル・ネットでのコミュニティ化の可能性 →企業ではなくメンバーに役立つために ●生活者は経験を共有したい、評価しあいたいと感じており、コ ミュニティはそのために機能する →企業にとっては言行一致が問われる →「本物」かどうかが問われる ●企業は生活者を結び付けてコミュニティをつくる「ハブ」となる か、魅力的・強力な「キャラクター」となって人を惹きつけてコ ミュニティをつくることを考える必要がある →ブログ・ツイッターの可能性、自社専用SNS・フェースブック →リアルなイベント(オーナー見学会・勉強会、感謝祭・・・) 文化のマーケティング ●グローバル化がもたらした弊害に不安を感じる生活者 →ローカルな市民でいたいのにグローバル化しなければ ならない ●その反発から「地域」「文化」「伝統」「共同体」への関心 が高まっている ●こうした文化的課題の解決をビジネスモデルの中心に 据え、理念・ビジョンに盛り込み、マーケティングできた企 業が支持されている 精神のマーケティング ●社会が成熟するほど、生活者はニーズを満たすだけで なく精神を感動させてくれる経験やモデルを求めるよう になる ●心理・精神的メリットが生活者の最も基本的なニーズで あり、最も差別化につながる ●そのために企業は、人の幸福に貢献する「よき企業市 民」である必要があり、それを理念やビジョンに盛り込み、 実践するべき 「三方よし」が評価されるとき ●江戸時代から商いの基本は「三方よし」 →①顧客②社会③自社が共に満足し繁栄すること →顧客満足、社会満足、社員満足の追求を ●顧客満足、社会満足のポイントは「まだ満たされていない顧 客・社会のニーズ・ウォンツ」にある ●それを満たすためには、もっと顧客のために、社会のために できることはないか、「真摯」に取り組むこと ●それが実は「不況を生き残る方法」であり、「いいこと」の追求 は社員満足につながる 新しいマーケティングの意味 ●顧客を「ターゲット」としてみるのではなくハート・マインドを もった「人間」として捉え、その精神に訴えかける ●「モノ」よりも「コト」「ヒト」「評判」の方が精神に響きやすい ●人が製品を買わない理由の8割は「モノ」以外にある ●同じ(ような)モノならコト・ヒトの魅力や評判が高いほうを選 ぶ ●コト・ヒトの魅力や評判はコミュニティ化で増幅できる
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