東京大学医学系研究科 特任助教 倉橋一成 1 glioma ◦ 悪性グリオーマ患者の非ランダム化試験 ◦ 標準治療 vs 標準治療+放射免疫療法 ◦ 放射免疫療法によって生存時間が延長するか? GBSG2(ipredパッケージ) ◦ リンパ節陽性の乳癌患者のランダム化試験+非ランダム化試験 ランダム化試験はタモキシフェン治療効果を試験 ◦ 合計686人、7個の予後因子 ◦ 予後予測モデルの構築が目的 2 結果変数:イベントを起こすまでの時間 ◦ 医学:死亡、寛解、症状の緩和、再発など Overall Survival (OS):全生存期間 Progression-free survival (PFS):無増悪期間 Relapse-Free Survival (RFS):無再発期間 Disease-Free Survival (DFS):無病生存期間 ◦ 金融:信用破綻 ◦ 工学:ロボットの処理完了、故障 3 正規分布でない ◦ 左右対称ではない ◦ 少数の人々が他に比べて非常に長い期間生存する 打ち切り ◦ 研究終了時、脱落時にエンドポイントを起こしていない対象者も居る 彼らの生存時間は観測できない 「研究終了時までは生存していた」という情報は存在する ◦ そのような対象者は「打ち切り」として扱う 右側打ち切り:イベント前に観測不能になる 左側打ち切り:観測開始前に治療や曝露が始まっている 通常の生存時間解析で扱うのは右側打ち切り Rの関数では打ち切りの種類を指定できる ハザード関数、累積ハザード関数、生存関数が重要 4 1 ハザード関数 累積ハザード関数 生存関数 ↓ (ハザード関数の積分) exp(-累積ハザード関数) ↓ ・対数正規分布 ・対数ロジスティック分布 カップランマイヤー曲線 ・ワイブル分布(一定、指数分布) ・仮定しない(Cox回帰) 5 生命表:平均余命や死亡率 生存曲線 (10万人の集団がどのように減少していくか) ハザード曲線(0歳~60歳の死亡率) ↓ バスタブ型と呼ばれる http://d.hatena.ne.jp/iAnalysis/20110804/1312460666 6 カップランマイヤー曲線を描く ログランク検定を行う Cox回帰で共変量調整 7 ACTS-GC試験 (大鵬製薬) 3年生存率 0.801 0.701 ハザード比→ log(0.801, 0.701)=0.62 ログランク検定 8 ベースラインハザードの形状を規定しない ◦ ベースラインハザード:全ての説明変数がゼロのときのハザード ◦ ハザード = h0(t) exp(βX) 時間の関数にはなっているが、形は指定しない ◦ 治療効果のハザード比: exp(βT*1)/ exp(βT*0) = exp(βT) 仮定:「ハザード比」が時間に依らず一定 Cox卿(Sir Cox)が1972年に提案 ◦ 部分尤度を利用してパラメータ推定を行う ◦ 数学的な正しさはKalbfleisch and Prenticeが1980年に証明 部分尤度は連続的生存時間を仮定することで導出される 現実には離散的なデータになっているため、同順位(タイ)が存在する タイデータを扱う手法がある 9 http://webdekaiseki.ianalysis.jp/ 「うぇぶde解析」 csvファイルをアップロードしたら分析してくれるアプリ (ちょっと今はエラーになるみたいです、、、) 10 11
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