企業の資金調達が活性化

平成26年度「証券ゼミナール大会」
第6テーマ
Cブロック
日本の証券市場の活性化について
立教大学 北原ゼミナール 長田班
証券市場の活性化の意義
証券市場活性化
証券市場の低迷
リスクマネーの枯渇
リスクマネーの供給
日本経済の停滞・・
日本経済の活性化
活性化に向けた我々のVision
証券市場の活性化には、
企業の資金調達における
更なる証券の利用
企業の資金調達における
更なる証券の利用
証券市場
家計の貯蓄から投資へ
資金需要側・供給側の二つの視点から
という動きを促進させる
アプローチする必要
企業の更なる証券の利用 現
状
証券の発行による資金調達額の推移
民間非金融法人企業の負債構成
直近では微増傾向!
米国と比べると
間接金融に依存している!
家計の貯蓄から投資へ
という動きを促進させる
証券市場の活性化
現状のまとめ
家計の貯蓄から投資へ
現状
企業の資金調達
家計の貯蓄から
家計の資産構成
c
における更なる
投資へという動き
アベノミクスによって、企業の設備投資意欲の高ま
証券の利用
を促進させる
りとともに更なる証券の利用が期待される。
しかし、日本企業の間接金融への依存は高く、資
現金・預金に偏っており、
金配分の硬直化で資金調達の効率が悪い状況。
【日本の証券市場の活性化における取り組み】
リスク回避的状態
この状況を打破する方策が必要である。
確定拠出年金 取引時間拡大案
NISA
JPX日経インデックス400
諸外国と比べ、日本の家計における現金・預金の割
合は高い。
日本版スチュワードシップコード
その要因を分析し、一つ一つ払拭する必要がある。
活性化に向けた我々の提言
金融機関のエンゲージメント向上
職域制度
⇒活性化を促進する重要な基盤へ
JPX日経
を利用した
JPX日経
インデックス4 0 0
選定基準の
精緻化
インデックス400
企業の資金調達
家計の貯蓄から
職域制度
投資へという動き
個人金融資産形成
における更なる
日本版スチュワードシップ・
コード
を利用した
証券の利用の実効性向上を促進させる
選定基準の
個人金融資産形成
精緻化
企業、投資家 双方の観点から
証券市場の活性化を考える
日本版スチュワードシップ・
投資の理解不足を改善し、リスクテイク
企業価値の向上
への躊躇を払拭⇒「貯蓄から投資」へ
⇒株式市場での資金調達の円滑化
提言① 日本版スチュワードシップ・コードの実効性向上
コードの実効性向上
日本版スチュワードシップ・
コード
金融庁の定義によれば、
金融機関のスチュワードシップ責任を喚起することは
機関投資家が顧客・受益者と投資先企業の双方
投資先企業の企業価値向上と、
を視野に入れ、責任ある機関投資家として
顧客の投資リターンを拡大させ、
当該スチュワードシップ責任を果たすにあたり
ひいては証券市場の活性化に繋がる!
有用と考えられる諸原則を定めたもの
現在、160の金融機関が
顧客・受益
日本版スチュワードシップ・コー
者
中長期的
ドの
エンゲージメン
投資リター
ト
ン拡大
7つの原則に賛同し受け入れを表
投資先企業
スチュワードシップ・コード
実効性向上に向けて
の課題
JPX日経
日本版スチュワードシップ・コード
7つの原則
職域制度
各金融機関が本コードにおける責任を
証券の質
日本版スチュワードシップ・コード
7つの原則
を利用した
選定基準の
原則2 管理すべき利益相反について方針策定と公表
個人金融資産形成
原則1
スチュワードシップ責任を果たす方針策定と公表
十分に果たしてくれるという保証はない・・
原則3
の向上
スチュワードシップ責任を果たすための当該企業
精緻化
インデックス4
00
原則1 スチュワードシップ責任を果たす方針策定と公表
の情報の適格な把握
原則2
管理すべき利益相反について方針策定と公表
原則4 投資先企業との建設的対話に努める
日本版スチュワードシップ・ コード
原則3
スチュワードシップ責任を果たすための当該企業の情報
原則5 議決権行使と結果の公表、明確な方針
実効的に機能する
の適格な把握 の実効性向上
本コードをより質の高いものにするべく、
原則6 顧客・受益者に対する定期的な報告
必要がある!
実効性を向上させる方策を提示する
原則7
スチュワードシップ活動に伴う判断の実力を備える
原則4
投資先企業との建設的対話に努める
しかし、
各金融機関の自主性に任せている
原則6
投資家フォーラ
本コードに法的拘束力はな
『コンプライ・オア・エクスプレイ
原則7
ムの創設 ン』 表彰制度
原則5
い
議決権行使と結果の公表、明確な方針
日本版スチュワードシップ・
顧客・受益者に対する定期的な報告 コード
スチュワードシップ活動に伴う判断の実力を備える
投資家フォーラムの創設
機 知識や経験、エンゲージメントのノウハ
実効性向上に向けて
関 ウを共有し、議論を通してより良いス
投
JPX日経
企業
チュワードシップ責任の在り方を追求す
英国では2013年に創設
各機関投資家が知識や経験を共有し、エンゲー
顧客
投資家
インデックス4
資 00
職域制度
ることができる。
ジメントの共通基盤を提供するプラットフォーム
日本では、投資家フォーラム作業部会が検討
を利用した
家
選定基準の
精緻化
個人金融資産形成
情報発信
投資家フォーラ
企 投資家フォーラム
業ム
日本版スチュワードシップ・
コード
議論、共通
投資家フォーラムで統一さ
の実効性向上
基盤の構築
れた意見や情報を受け取る
ことができ、本コードの取
対話や質問
企業
り組みに対する理解を助け、
企業
日本版スチュワードシップ・
企業
の窓口
投資家フォーラ
各企業の経営の在り方を考
コード
える上で、非常に有益とな
る! ム
の創設
表彰制度
日本版スチュワードシップ・コード 表彰制
活性化に向けた我々の提言
度
主催は金融庁とする
投資先企業の企業価値向上や持続的成長に
毎年1回、表彰を行う
JPX日経
貢献するために、本コードの原則を遵守し、
インデックス4 0 0
対象機関投資家:
職域制度
アンケートを作成し、
を利用した
より実効的な取り組みを行っている
選定基準の
本コードへの準拠を表明
方針内容を深く精査
優秀機関投資家に
個人金融資産形成
している機関投資家。
精緻化
機関投資家を表彰する制度を設ける!
投資先企業への
ヒアリング調査
ヒアリング調査
1社を選抜し、公表する
期待されるメリ
選抜された数社は
日本版スチュワードシップ・ コード
方針内容の説明が
ット
優秀機関投資家として の実効性向上
十分かどうか
相乗効果
各金融機関は
概
要
一般公表される
優秀
機関投資家
としての
本コード
競争が
の
社会的地位
促進され 選定基準の精緻化
実効性
提言② JPX日経インデックス400
向上
る
向上
表彰をめざす
JPX日経インデックス
400
資本の効率的活用や投資者を意識した経営観点
インデックス銘柄に選ばれると・・・
したがって・・・
など、グローバルな投資基準に求められる諸要
優良銘柄として
選定内容を精緻化することで、
インデックスに対応した
件を満たした、「投資者にとって投資魅力の高
「投資者にとって投資魅力の高い会
市場からの高い評価
より投資魅力が高い企業を目指した
ETFや投資信託が組成
い会社」で構成される新しい株価指数
社」
企業にとって
JPX日経インデックス400の
社会的評価の
健全な経営の普及・拡大への
流動性の向上
構成銘柄への選出は
向上
インセンティブを与えることができる
定量的指標
大きなメリットとなる!!
実質的な定性要素による評
定性的指標
企業の資金調達が活性化
価
当該銘柄の株価上昇等を通じて・・・
企業価値向上表彰による加点
実質的な定性要素による評価
活性化に向けた我々の提言
実質的な定性要素を加味することで・・・
表彰委員会による
東証による企業経営の評価制度
より投資魅力の高い企業を目指した健全な経営を
JPX日経
企業へのインタビュー調査
インデックス4 0 0
職域制度
普及・拡大することができる
定性的な要素による
選定基準の
精緻化
を利用した
企業価値向上に資する経
個人金融資産形成
評価は形式的なもの
営の実践状況を確認する
に留まっている・・・。
詳細なアンケート調査
日本版スチュワードシップ・
コード
・独立した社外取締役の選任
資本コストに係る
の実効性向上
JPX日経インデックス400の選定基準の精緻化により
・IFRSの採用
認識等を確認する
・英文での決算情報開示
証券の利用による
簡易アンケート調査
企業の実質的な経営のあり方を
企業の資金調達が活性化!!
銘柄選定において、定性的な要素の評価の際に
提言③
職域制度を利用した個人金融資産形成
本表彰制度の各段階に該当する企業に対して加点していく
評価する必要がある
個人金融資産形成
NISA
NISAは着実に普及しつつあり、
若年層のみならず、全体として
年代別の口座開設者比率
英国のISAに倣って2014年1月から
投資未経験者の投資を促す必要がある
「貯蓄から投資へ」に大きく寄与してい
スタートした少額投資非課税制度
る!
8%
8%
20歳代
2014年6月末現在
30歳代
3%
NISA
口座開設数は
727万3,667口
10
年間の時限措置、非課税期間は
5
年間
13%
40歳代
23%
座
50歳代
16% NISAの運用原資に
60歳代
3月調査時点から
拠出上限額
対象商品
預貯金を利用した人
29%
70歳代
開設数
11.8%増
上場株式・投資信託
買付総額等55.8%増
年間計~
100
万円
60歳代以上は
80歳代以上
59.7%
59.8%
投資の阻害要因
ジュニアNISA
これらの問題は、
高齢者から若年層へ 成人NISAに移行する際の
資金的余裕
若年層への投資の裾野を拡大し、家計の安定的な
投資を行う上での根本的な問題であ
がない 余剰資金のシフト 投資原資を増やす
資産形成とリスクマネーの供給拡大をめざした制度
る。
⇒これらを解決する必要がある
・資産運用をする資金的余裕がない
・運用することで損失を被るリスクを懸念
・NISAや投資に対する理解不足
職域制度の活用
一方、金融機関にとっても
企業が福利厚生制度として
企業単位での大口契約に繋がり、メリットとなる!
職域制度内でDCやNISA、ジュニアNISA
従業員に対してNISAを提供する仕組み
を
従業員の給与から天引きで
一括して管理、提供することの意義は大き
NISA口座へと振り込まれるのが特徴!
い
従業員
個人で口座開設等の手続きを行う
必要がない。
確定拠出年金(DC)とNISAの各制度の欠
点を補完し合える。
職場一括管理だから、運用内容を把握し
やすい。
職場の金融教育等によって投資への関心
が高まる。
投資教育型NISA メリッ
投資教育型NISA
ト
【通常
従業員
職域だから手間がなくて楽!
実践的な投資を通じた投資教育・投資サポートによって、
NISA】
投資の際の損失が怖くてチャレンジできな
投資リテラシーの向上と、その後の職域NISAの利用拡大
NISA
かったけど、最初の5年間で実践的に学び
ながら、ある程度のリスクがとれるので良
損失を懸念して投資できない個人のハードルを下げる
我々の提言
い!
投資教育型NISA
NISA
サービス終了後も利用者の投資リテラ
シーの向上が見込め、通常の職域NISAで
口座開設後 5年間
任意で移行
の顧客獲得が期待できる
通常の職域NISAにおいて、契約金融機関が、投資者の最初の
大口契約のスケールメリット
中長期的にみれば、
5年間の運用リスクを一部負担するサービス
他のサービスを個人が利用するときも、職
大きなメリットとな
投資内容はすべてサービス利用者が決定する
域と同一の金融機関を選ぶ可能性がある
る
利用対象者は、今まで当該企業において職域NISAを利用した
投資の理解を深めるには、
ことがない従業員に限定
投資商品は、通常のNISAよりもリスクを考慮し、限定的にする
実践的な投資教育が必要である!!
提言の確認
JPX日経
インデックス4 0 0
職域制度
選定基準の
精緻化
を利用した
個人金融資産形成
日本版スチュワードシップ・ コード
の実効性向上
機関投資家によるエンゲージメントと、
企業価値向上、貯蓄から投資へ
証券市場の活性化に繋がる!
Thank
You For
Listening!
立教大学 北原ゼミナール