Local resource competition 理論 オスは生まれたパッチを出てほかのパッチで交尾。 メスは生まれたパッチに留まる。 パッチの資源が多いとき → メス間の資源をめぐる競争がない メスを多く産む パッチの資源が少ないとき → メス間の競争が激しい オスを多く産む LRCがあるときのESS性比 パッチにおける雌の最大収容数はnであり,生息地には,mの パッチが存在する。雄は成熟すると産まれたパッチを離れ,他の パッチの雌と交尾をする。雌は,産まれたパッチに残り,1雌あ たりb頭の子供を産むがそのうち繁殖雌になるのはn頭である。性 比rの集団に,r'の性比で子を産む突然変異の雌があるパッチに 生じたとする。 Wt = r'遺伝子を持つ娘の数(孫を産む個体のみ)+ r'遺 伝子を持った息子と交尾した雌の数 突然変異が出現し たパッチの総オス数 b(1 r' ) br' Wt n n(m 1) (n 1)b(1 r ) b(1 r' ) (m 2)brn (n 1)br br' 突然変異メスが出たパッチで最終的に生き 残った突然変異遺伝子を持つメス数。どのメ スも生存率は同じ 突然変異がでたパッチ以外のすべての パッチにおける生き残りメス数 x 突然変異遺伝子をもつオス/オス全数 (雌が羽化したパッチで羽化したオスを 除く) mがnに比べて十分大きいと,n(m-1)…の項はr'/r。 Wt 0, r ' r r' を満足するr’を求める r’ = n/(2n-1) nが増加するにつれてrは減少 少。 霊長類 クロハラカマバチ オス 有翅 メス 無翅 1.0 * ** Proportion males 0.8 0.6 * * * 0.4 0.2 0.0 * ** 10 20 40 80 Host density (log scale) 図2 寄主密度と性比(雄率)の関係。●, 2分以上パッチを離れた場合に実験を 終了した場合(2分離脱基準); ○, 3分以上パッチを離れた場合に実験を終了した 場合(3分離脱基準); *, 羽化数が3頭以下の場合。 性選択(Sexual selection): 配偶者を得る際の有利な形質の進化過程 同性内選択 intrasexual selection 理解しやすい 牡鹿の角, カブト虫の雄の角, ゾウアザラシの雄の大きな体 異性間選択 intersexual selection なぜ以下のような形質が進化するのか? クジャクの雄の羽, ヨシキリのさえずりのレパートリー数、 グッピーの雄の美しい体色と大きい尾びれ ガガンボモドキなどで見られる婚姻贈呈(nuptial gift) (これは理解しやすい) スゲヨシキリ ガガンボモドキ ラナウェイ仮説(sexy sons 仮説) ♂ ♀ 長い尾が好き オスで長い尾を持つ 最初,長いオスを持った個体は適応度も高い 長い尾を好まないメスが突 然変異で出たとき, この息子は相対的に短い 尾を持っている確率が高く, メスと交尾するチャンスが 減り。不利である。 しかし、みんなが同様に長 いオスとなる遺伝子をもっ ていれば、増えるかもしれ ない。特に選り好みにコス トがかかるときは。 雌間にある感覚上の好みの利用 ハンディキャップ仮説(handicap hypothesis) 雄の派手な飾りは,その個体がハンディキャップ(飾り) に耐えられるあるいはそれを担うだけの能力を持っている ことを示す確実なシグナルとして発達してきた ───────────────────────────────── モデルの種類 ハンディキャップ雄 ハンディキャップがない雄 ───────────────────────────────── 固定 HV* Hv* hV hv おおよそのシグナル 条件付き HV* Hv hV hv 暴露 HV* Hv hV hv 雌が識別できる ───────────────────────────────── H:ハンディキャップを発現させる遺伝子, h:ハンディキャップを発現させない遺伝子, V:生存力を高める遺伝子, v:生存力を高めない遺伝子 *がついた雄が選ばれる ハンディキャップ仮説では,雄の間に適応度の遺伝的変 異があることを前提としている。しかし,自然界におい ては,適応度(生存力)に関して常に大きな遺伝的変異 があり続けることはあまりないと考えられているため, この説には,批判が多かった。 しかし,最近,Hamilton & Zuk (1982)は,寄主と寄生者 の関係を考えるとき,赤の女王効果のため,寄主の寄生 者に対する抵抗性に関しての遺伝的変異は常時あり続け, その抵抗性を持っていることを雌に知らすため派手な飾 りが発達してきたと主張した。 3.両仮説が成り立つための基本的条件 a)両者とも,雌の好みが相対的であることを仮定している。 b)ラナウェイ仮説が成立するためには,尾の長さに遺伝的変異 が常時あり続けなければならない。一方,ハンディキャップ仮説 は,雄の適応度に関して遺伝的変異が常時あることを仮定してい る 遺伝的変異が常時ありつづけるための原因 突然変異 赤の女王効果 Mφller(メラー)のツバメ)を使った実験 交 尾 に い た る ま で の 日 数 巣 立 ち ひ な の 数 長い尾をもった個体 はメスに好かれる 切って直ぐつける 長い尾の個体は, たくさんの子をもつ。 翌 年 の 尾 の 変 化 長い尾を持つの にコストがかかる 長い尾を持つの にコストがかかる (b)(c)雛を入れ替える。 寄生者に対する抵抗力は遺伝する。 実の親の尾の長さ 育て親の尾の長さ 人為的に病原体を感染させる 死亡 生存 免疫物質 生存 死亡
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