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基幹教育について
アクティブ・ラーナーの育成を目指して
九州大学基幹教育院
谷口 説男
2014年4月8日
1
学士課程における基幹教育(H26年度開始)
専攻教育と協働して,生涯にわたって学び続けること
を幹に持つ,行動力を備えた人材であるアクティブ・ラ
ーナーへ求められる能力を培う
学士課程・博士課程教育
生涯にわたって学び続ける力
社 会
専攻教育
基幹教育
2
履修要項から
進展するグローバル社会で求められる,
深い専門性や豊かな教養へとつながる知識,
技能を身につけよう.
新たな知や技能を創出し未知な問題を解決する力である「ものの
見方・考え方・学び方」を身につけよう.
既存の知識から解答を探すのではなく,自発的に問題を提起し,
創造的・批判的に吟味検討することができる主体的な学び方を
身につけよう.
ものの見方・考え方・価値観の異なる人と多様な知を交流し活動
する能力,差異を認め合う共感性,そして問題解決へと導くコミュ
ニケーション能力を磨こう.
他者との対話,共に学ぶ協働,そして自らを振り返る内省のサ
イクルを通じての力を高めよう.
生涯にわたって学び続ける強靭な幹を育もう.
3
基幹教育による学習者の成長モデル
4
基幹教育セミナー
課題協学科目
言語文化科目
文系ディシプリン科目
理系ディシプリン科目
健康・スポーツ科目
総合科目
高年次基幹教育科目
12単位(英語7~10 初修5~2)
すべての学生に専門基礎
教養,リメディアル,専門基礎
専攻教育を背景に知の深化・拡がり
文理融合:クラスも教員も
違う興味,違う見方,
違う考え方
プレゼンテーション,
課題解決共同作業
自ら考え,問いかけ,
能動的に取り組む
5
大学の学びへの転換
結果よりも過程を重視
1年次に36単位,卒業時48単位
2年次以降に言語文化科目,高年次基幹教育科目
英語教育 言語文化科目12単位中7単位以上
1日4限
1限: 8:40~ 2限:10:30~
3限:13:00~ 4限:14:50~
6
20名/クラス,文理融合クラス
自らの大学における学びについて深く問い
それを他者に伝える
自分が大学で学ぼ
う(or 取り組もう)と
考えていること
大学における学びへの意欲を高める
自らの学びが持つ可能性や意義について
自分なりの理解に基づく説明ができるようになる
仲間との対話や自己省察により,創造的,批判的に
問題に取り組み学んでいく態度を培う
仲間(他者)と学ぶ意義について自分の言葉で説明が
できるようになる
なぜ面白い?
異分野
異なる興味
異なる視点
どう伝える?
何が面白い?
7
延べ120名の教員が担当(全学出動体制)
月,火,木,金の5限に開講(およそ30クラス/日)
リフレクトシート
1
 オリエンテーション 対話と学び 9
2
3
 プレ発表
 大学で学ぶ意義
4
 教員による「私にとっての学び」 12
5
13
6
14
7
 講義・演習「口頭発表・文章に
よる表現について」
8
 大学で学ぶ意義を考える
10
 本番発表 4名/回
 フィードバックシート
11
15
まとめ
8
1クラス(150名)=小クラス(50名)×3,文理融合,2コマ連続/週
専門分野の異なる3名の教員が1つのクラスを担当
各々異なった視点から,教室テーマに沿い,かつ,グループ学習に
適した題材(協学課題)を提供
講義(20分弱)+個人演習+グループ作業
幅広い視野をもって問題を発見する姿勢や問題の解決を目指して
学び続ける態度と技能,専門を異にする他者と協働できる能力を養う
課題の説明
データ収集
協学課題1
教室テーマ
協学課題2
協学課題3
文献調査
グループ討議
成果報告
問題提起
9
クラ
ス1
クラ
ス2
ガ
イ
ダ
ン
ス
クラ
ス3
1週
2コマ
教員1
教員3
教員2
協学課題1
協学課題3
協学課題2
教員2
教員1
教員3
協学課題2
協学課題1
協学課題3
教員3
教員2
教員1
協学課題3
協学課題2
協学課題1
4週
8コマ
4週
8コマ
4週
8コマ
全
体
発
表
会
2週
4コマ
10
教室テーマ:協学課題
前期テーマA
鏑木 (比文)
丸山 (医保)
★岡本 (基幹)
前期テーマA
陳 (基幹)
阿部 (比文)
★木村 (基幹)
テーマA: 生命を考える,知識を考える
テーマB: 創造を考える,共生を考える
『死と生』-宗教・倫理・科学の視点から-
宗教・哲学から考える
医療倫理学から考える
脳科学・医工学から考える
知識と予測
前期テーマB
リスクとの向き合い
社会における知識の活用
学問の盛衰を予測する
同じとは?違うとは?
広渡 (農)
田中 (基幹)
★斎藤 (基幹)
生物を分ける
大学を分ける
隠れた「同じ」を見つける
前期テーマB
環境問題は何が問題か?
松永 (総理工)
古屋 (基幹)
★飯嶋 (基幹)
環境保全の在り方とは?--生態学と社会学の観点から
食料生産がどんな環境問題を引き起こしているのか?--科学の観点から
なぜ人間は環境を守らねばならないのか?--倫理学の観点から
前期テーマB
共存と分業
久野 (経)
中原 (人環)
★早川 (基幹)
グローバル経済
住みやすい街
人になるヒト
11
H26年度担当教員(前期)
月A
火B
木A
金B
三浦(経)
1 吉田(医医)
★田村(基幹)
野瀬(基幹)
★大河内(基幹)
松井(比文)
鏑木(比文)
丸山(医保)
★岡本(基幹)
松永(総理工)
古屋(基幹)
★飯嶋(基幹)
岡崎(法)
2 小早川(基幹)
★山田琢(基幹)
吉国(農)
新谷(基幹)
★角(基幹)
仁田坂(理)
黒木(人環)
★内田(基幹)
久野(経)(基幹)
中原(人環)
★早川(基幹)
阿部(比文)
3 ★木村(基幹)
陳(基幹)
中山(農)
長谷(比文)
★瀧上(基幹)
下條(農)
山形(基幹)
★小島(基幹)
池上(シス)
割石(基幹)
★山田佑(基幹)
中野(比文)
4 牛尼(芸工)
★山田政(基幹)
高山(人文)
★島田(基幹)
永長(総理工)
若菜(農)
矢山(基幹)
★森田(基幹)
廣渡(農)
田中(基幹)
★斎藤(基幹)
5
施(比文)
久場(工)
★林(基幹)
淵田(基幹)
谷口(基幹)
★石井(基幹)
12
分類
科学史・科学哲学
脳科学・認知科学
現代社会・現代史
芸術論
環境学
価値の多様性
専門職倫理
イノベーションマネジメント
統計学
日本国憲法
科 目 名
知の拡がり
○科学の歴史○科学の基礎(哲学的考察)
○脳情報科学入門○認知心理学○Brain and Mind
○現代社会Ⅰ~Ⅳ○現代史Ⅰ~Ⅳ○EU論基礎―制度と経済―○技術と産業・企業
○グローバル化とアジア○金融と経済
○仮想空間の図学○サイバー空間デザイン○音楽・音響論○デザインと観察
○環境問題と自然科学○環境調和型社会の構築○グリーンケミストリー○自然災害と
防災
○男女共同参画○ボランティア活動Ⅰ,Ⅱ○インターンシップⅠ,Ⅱ○漢方医薬学
○チーム医療演習○バイオインフォマティックス○臨床イメージング○社会と健康○地球
の進化と環境○生物多様性と人間文化○グローバル時代の平和と安全の秩序学
○文化と社会の理論○多文化共生社会における言語と文化○東アジアと日本-その歴
史と現在-○法文化学入門○法史学入門○ローマ法史○東アジアの政治と社会
知の深化
技術と倫理○医療とにおける倫理○研究と倫理○インフォームド・コンセント○薬害
○臨床倫理
アントレプレナーシップⅠ~Ⅳ○知的財産と産学連携マネージメント○リスクマネジメント
医療統計学○ビジネス統計学○社会統計学○社会調査法Ⅰ,Ⅱ
日本国憲法