燃油価格高騰緊急対策の実施について

燃油価格高騰緊急対策の実施について
平成28年4月
施設園芸の重要性

野菜・果樹・花きといった園芸作物は、生産面では、我が国の農業産出額の約4割を占めると
ともに、自らの工夫で高付加価値化しやすいことなどから、新規就農者の84%が中心作目とし
て選択する重要かつ魅力ある分野。
 消費面では、食料の支出金額に占める割合が最も高く、国民消費生活上重要な品目。また、
消費者ニーズに応えるためには、施設園芸による周年安定供給が必須。
新規就農時の中心作目
我が国の農業産出額
豆類
麦類
749億円 384億円
いも類
2,075億円
花き
3,437億円(4.1%)
1世帯当たりの食料年間支出金額
その他
3,154億円
外食
18%
酒類 5%
果実
7,628億円(9.1%)
畜産
2兆9,448億円
(35.2%)
農業産出額
8兆3,639億円
飲料 6%
調味料
5%
資料:全国新規就農相談センター
資料:農林水産省「生産農業所得統計(H26)」
10月
11月
12月
1月
肉類
10%
4%
資料:総務省「家計調査(H27)」
「新規就農者(新規参入者)の就農実態に関する調査結果(平成25年度)」
トマトの産地リレー出荷の状況
9月
1世帯当たり
食料年間支出
941千円
乳卵類 4%
調理食品
野菜・海藻
12%
11%
菓子類
9% 油脂・ 果物
米
(100%)
1兆4,343億円
(17.1%)
野菜
2兆2,421億円
(26.8%)
8月
穀類
8% 魚介類
9%
東京都中央卸売市場におけるピーマンの卸売価格及び入荷量の推移
2月
3月
11月下旬~12月上旬
入荷量が12%減少すると価格が33%増加
4月
青森・福島県産
【露地栽培】
茨城・千葉県産
冬場の施設栽培は
野菜の安定供給上重要!
【露地栽培】
熊本・愛知県産
24年1月上旬
【施設栽培】
25年1月上旬
26年1月上旬
5月まで出荷
燃油使用期間
燃油使用期間
燃油使用期間
1
施設園芸における燃油価格高騰の影響

施設園芸の経営費は、水稲などの土地利用型作物と比べて高く、経営費に占める燃料費の
割合は、漁業と同等に極めて高い。
 近年の加温期間(11月~翌年4月)における燃油価格は、平成20年高騰時の加温期間を上回
る状況にあり、燃油価格の高騰は、施設園芸農家に多大な影響を与えるものと懸念。
農業経営費に占める燃料費の割合
施設園芸と水田作の農業経営費の比較
(単位:千円/10a)
農業経営費
粗収益
農業所得
農 業
ピーマン
2,869
4,490
1,621
ばら
2,848
3,307
459
マンゴー
3,428
8,839
5,411
水田作
89
101
12
資料:平成26年 個別経営の営農類型別経営統計、マンゴーについては聞き取り
農業用A重油価格の推移
他産業
29%
ばら
33%
マンゴー
44%
茶(加工)
27%
いか釣(沿岸)
33%
タクシー
8%
トラック
5%
農業:平成26年 個別経営の営農類型別経営統計から燃料費の割合を推計。
マンゴーについては産地聞き取り。
漁業:平成25年漁業経営調査報告による。
他産業:タクシー、トラックについては自動車運送事業経営指標による。
施設園芸の加温期間におけるA重油平均価格
126円/リットル
(H20.8月)
63.7円/リットル
(H21.5月)
漁 業
ピーマン
平成24年度補正から対策実施
63.2円/リットル
(H28.2月)
資料:農業物価統計
2
燃油価格高騰緊急対策における省エネルギー推進計画
 施設園芸等産地は、産地ぐるみの省エネ化を計画的に推進するため、燃油使用量削減目標(削減率15%以上)と目標
達成に向けた取組手段を設定した『省エネルギー推進計画』を策定・実践。
 省エネ推進計画実現に向け、国は、燃油価格高騰緊急対策において、燃油価格が一定基準を上回った場合に補てん
金を交付するセーフティネットの構築を支援(28事業年度末まで)。
燃油価格高騰緊急対策
省エネルギー推進計画の内容
施設園芸の産地において省エネルギー推進計画を策定
計画策定主体(支援対象者)
○ 燃油使用量削減目標(▲15%以上)と目標達成に向けた取組手段を設定。
○ 野菜、果樹または花きの施設園芸等農家3戸以上で構成する
農業者団体等。 ※一般的には農協単位をイメージ
省エネ推進計画を実践することで、
燃油使用量を15%以上削減
燃
油
使
用
量
目標達成に向けた取組手段
計画策定時
支
援
1年目
2年目
3年目
セーフティネット構築を支援(補助率:1/2)
セーフティネットの発動
A重油価格
セーフティネット発動基準価格
(基準価格×115%)
○ 施設園芸省エネ設備の導入による燃油使用量の削減
セーフティネットの発動
燃油使用量削減目標の設定
○ 対象燃油 : 施設園芸等の用に供するA重油又は灯油
○ 目標(%)=取組による削減量/現在の燃油使用量×100
国と生産者が1:1で積み立てた資金から発動基準価格との差額を補填
→ 現在の燃油使用量(基準使用量)は、省エネ推進計画の対象品
目に係る計画参画農家の温室(経営面積全体)の燃油使用量
の総計(過去の使用実績または地域の標準使用量)
基準価格(過去のA重油価格の7中5平均)
【関連対策:産地パワーアップ事業】
省エネを通じたコスト低減により収益力向上に取り組む産地に対し、省エネ設備のリース導入を支援。
ヒートポンプ
○ 『省エネチェックシート』を活用した省エネ生産管理の実践に
よる燃油使用量の削減
木質バイオマス利用加温設備
被覆設備
循環扇
→ 取組による削減量は、
① 『省エネチェックシート』による生産管理実践の場合は、一律
10%の削減割合を設定
② 省エネ設備導入の場合は、導入設備に応じた削減量を計上
(『リース導入支援事業実施計画』等に基づく)
3
省エネルギー推進計画における燃油使用量削減目標の設定(イメージ)

省エネルギー推進計画では、① チェックシートを活用した省エネ生産管理の実践(計画参画全農家の必須取組)
及び② リース導入支援事業等を活用した省エネ設備導入(計画参画農家の任意取組)を主な手段として、産地の
燃油使用量を15%以上削減する目標を設定。
省エネ計画における温室面積
燃油削減量(10%)
産地全体の燃油使用量※
(原則として、過去の燃油
使用量の7中5平均値)
※省エネ推進計画の対象品目に
係る計画参画農家の温室(経営面
積全体)の燃油使用量
現
在
の
燃
油
使
用
量
ヒートポンプの導入
燃油削減量
(約20%)
燃油削減量
(約60%)
燃
油
削
減
量
(100%)
燃油削減量
10%
木質バイオマス利用
加温設備の導入
燃油削減量
約60%
チェックシートを活用
した省エネ生産管理
の実践(必須取組)
燃油削減量
100%
産地全体の燃油使用量を15%以上削減
保温性の高い被覆
設備の導入
燃油削減量
約20%
燃油価格の影響を受けに
くい経営構造への転換
4
省エネルギー推進計画の申請と審査・承認手続
 農協等の支援対象者が個々の農家の省エネ取組計画を取りまとめ、産地の省エネルギー推進計画として都道府県協
議会等へ申請。
省エネルギー推進計画の申請・審査・承認手続
省エネルギー推進計画の要件について
支援対象者
全国団体
審査結果報告
資金造成への拠出(予算配分)
○ 支援対象者が、農協など、野菜、果樹または花きの
施設園芸等農家3戸以上で構成する農業者団体等で
あること。
都道府県協議会等
計画承認要件
計画申請
計画承認
支援対象者(農協等)
省エネ計画とりまとめ
○ 15%以上の燃油使用量の削減目標と目標達成に向
けた取組が適切に設定されていること。
○ リース支援事業による省エネ設備の導入計画が適
切であること。
省エネ推進計画実践
事業参加者(個々の農家)
5
施設園芸セーフティネット構築事業の概要
●対象期間
施設園芸における燃油需要期の毎年11月~翌年4月
ただし、地域の作型等を勘案し以下の選択も可能
・ 毎年10月~翌年3月
・ 毎年12月~翌年5月
価格高騰の影響を緩和
A
重
油
価
格
●対象油種
施設園芸の用に供するA重油及び灯油
補てん分
●積立単価及び積立額
以下から農家が積立単価を選択し、積立額を算出
①130%コース:単価(11.5円/リットル)×燃油購入数量×1/2
②150%コース:単価(26.9円/リットル)×燃油購入数量×1/2
(灯油の単価はA重油に対する換算係数(1.06)を乗じて算出。)
●発動基準価格
発動(補てん金の交付)は、 対象期間の各月のA重油全国平均価格が発動基準価格を超えた場合
発動基準価格(円/リットル) = 基準価格 (76.7円/リットル。過去の加温期間のA重油価格の7中5平均)
×発動基準率 (原則として115%※1) = 88.2円/㍑
※1 特例措置として、平年の平均気温を下回る地域においては、
県域協議会からの申請により、月の平均気温の平年差に応じて
発動基準価格を引き下げることが可能。
【発動基準価格の特例措置】
▲0.1℃~▲0.4℃:84.4円/㍑(基準価格の110%)
▲0.5℃~▲0.9℃:80.5円/㍑(基準価格の105%)
▲1.0℃~
:76.7円/㍑(基準価格の100%)
●補てん金単価
補てん金単価(円/リットル)=当該月のA重油全国平均価格※2 - 発動基準価格
※2 農業物価統計調査の重油の全国平均価格
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