社会保障論講義 2章「本当に重要なことだけを必要最 小限にまとめた社会保障入門」4、5、 6節 学習院大学経済学部教授 鈴木 亘 4.医療保険制度 • 医療保険制度は4つに分類 • (健康保険組合)・・・主に大企業の従業員やそ の被扶養者が加入。2012年度末現在で、( ) の組合が存在。年々減少している。加入者数は、 ( )万人。 • ( )略して( )・・・ 主に中小企業の従業員と被扶養者が加入。加 入数は現在、2012年度末現在で( )万人。 2008年に、政府管掌健康保険から名称変更。 ( )単位で財政運営され、保険料率も都 道府県ごとに異なる。 • ( )・・・国家公務員に関する21の 共済組合、地方公務員等の54の共済組合、私 学共済の合計85の団体。公務員本人及びそ の扶養者が加入しており、加入者数は2012年 度末現在で( )万人。 • ( )・・・農林水産業従事者や自 営業者、無業者などが多く加入。加入者数は 2012年度末現在で( )万人と最大。運営 は市町村ごとに行なわれており、2012年度末 現在で( )の国保がある。 • このほか( )といって、弁護士や医師な どの職業の人々が、同業者同士で加入する国 保も存在。 図表 2-10 医療保険制度の仕組み 組合 政管 共済 国保 退 職 者 医 療 制 度 老 人 保 健 制 度 組合 協会 共済 国保 前 期 高 齢 者 医 療 制 度 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 • 保険料と公費負担の差 • これらの略称( )、( )、 ( )、( )の各保険制度の違い は、まず、公費負担の比率。先に作られた組 合、共済は全く補助金が無いのに対して、政 管健保は給付費の13.0%、国保は50%が公 費によって賄われている。 • 保険料率は、協会けんぽで2012年度現在で 平均( )%。健保組合や共済健保はそ れ以下のものが多い。国保は加入者の所得 把握が難しいために、保険料率ではなく、頭 割や負担能力を勘案した独自の保険料を市 町村ごとに決め、徴収している。 • サラリーマンの各保険(健保組合、政管健保、 共済健保)をまとめて( )と呼ぶ。の被 用者保険と国保のもう一つの違いは、 ( )の取り扱い。 • 被用者保険では、専業主婦や子供などの被 扶養者の保険料負担はなく、サラリーマン本 人である( )のみが、被扶養者の有無 や数にかかわらず同一の保険料率負担。 • 国保では被扶養者・被保険者という区別はな く、全ての人々が被保険者として保険料を算 出される。 • 老人保健制度と後期高齢者医療制度 • さて、こうした縦割りの各保険制度を横断的に つなぐ仕組みとして、( )と ( )という2つの制度が2007年度まで 存在。これは、各保険制度間の( )を 行なう制度。 • 国保は高齢者が多く含まれる保険制度。国保 の財政負担が重くなることに配慮して、老健 が1983年、退職者制度が1984年に設立され、 サラリーマン達の各保険から国保への ( )という形で、実質的資金援助が行 なわれることになった。 • 老健の対象者は75歳以上の高齢者、退職者医 療制度が74歳以下の被用者保険の退職者。老 健は、給付費の5割を公費負担で賄われる。 • 2008年からは、老健が廃止され、後期高齢者 医療制度が開始。2012年度末現在で( ) 万が加入しており、都道府県を単位とした47の 広域連合によって運営。 • 現在の費用負担構成は、公費負担が5割、高 齢者の保険料が1割、各保険制度から後期高 齢者医療制度への財政支援である(後期高齢 者支援金)が4割。これまでの老健制度と基本 的な変化はない。 • 後期高齢者医療制度によって変わった意味は、 高齢者の保険料負担割合を( )割と定め、将 来の保険料引上げの仕組みを確保したことに ある。そのために、その負担の徴収ベースを 広くして、高齢者1人1人を対象にし、また、確 実に徴収を行なうために年金からの( ) を行なうという制度変更。 • もう一つは、後期高齢者に対して独自に定め られた診療報酬制度で、かかりつけ医化の推 進、在宅医療化の促進、終末期医療の管理、 外来医療の包括化など、全体として医療費が 効率化もしくは抑制される仕組みに変更。 • しかしながら、民主党政権が廃止を決定。 • 自己負担率 • 患者の自己負担率は、現在、全保険制度で統一。 原則( )割、義務教育就学前児童が( )割、70 ~74歳の前期高齢者が()割(現役並み所得者3 割)。健保組合は、付加給付あり。また、児童は 市町村独自で免除している場合が多い。 • 一方、後期高齢者医療制度の自己負担率は ( )割(現役並み所得者3割)。1973年の福祉元 年から10年ほどの間、老人医療費を無料化した ことの影響。 • ( )は、患者が支払う月当たりの自 己負担額に上限を設け、それ以上支払った場合 には、後で医療保険から( )される制度。 • 価格規制と参入規制 • わが国の医療制度は、市場経済の仕組み になっておらず、政府が価格を統制する。 • 価格を( )と呼び、サービス内容 や医師の技術の良し悪しにかかわらず、同じ 診療行為に対して、同一の固定価格。 • 診療報酬を決めるのは、厚生労働省管轄の 「中央社会保険医療協議会( )」であり、 2年ごとに、保険者等の「支払側」と医師会等 の「診療側」の審議・利害調整が行なわれて いる。 • 医薬品は( )という公定価格。診療報 酬とはやや異なり、保険が支払う際に用いら れる算定価格。取引価格は、この薬価基準か ら乖離しても良い。薬価基準と取引価格との 差額は、( )と呼ばれ、医療機関の重 要な収入源。 • 参入規制は、医療法に基づく、( )。2 次医療圏という医療独自の地域区分に対して、 都道府県が一定の必要病床数を設定し、これ を超えて病院の新設や増設の申請があった 場合には、それを認可しない • 大学医学部の入学定員も規制され、医療費の 抑制手段として機能。 5.年金制度 図表 2-12 年金制度の仕組み 2 階 厚生年金 共済年金 国民年金 1 階 基 礎 年 金 制 度 1号被保険者 2号被保険者 3号被保険者 2号被保険者 • 医療保険制度と同様、①職域別の分立した 制度に、②横断的な財政調整が入った仕組 み。 • 基礎年金制度が設立される( 年)以前 には、「共済年金」、「厚生年金」、「国民年金」 の3種類の年金がそれぞれ分立。 • 歴史的には公務員は戦前から( )が あり、それを受け継ぐ形で作られたのが公務 員達の( )。多数の共済があるが、 国家公務員共済と地方公務員共済組合、私 学学校教職員共済の3種類にまとめられ、 2012年度末現在で、( )万人の加入者数。 • 企業に勤めるサラリーマンが加入する年金は、 ( )。現在、旧( )から名前が変 わった(日本年金機構)が運営を行なっており、2012 年度末現在で、( )万人が加入をしている。 • 共済と厚生年金の2つを合わせて( )年金と呼 ぶ。 • ( )年には、サラリーマン以外の農林水産業従 事者や自営業者が加入できる( )が設立され、 皆年金が達成された。 • 国民年金も財政基盤は脆弱なため、( )年の 年金改革において、制度横断的な財政調整制度で ある( )が設立。 • この基礎年金の受給額は、国民年金と等しくなるよ うに小さく設計。 • これまでの厚生年金、共済年金として受給していた 年金額は、基礎年金とそれを上回る分に名目上区 分されることとなり、基礎年金分を1階部分、それ以 上の部分を2階部分( )と呼ぶ。( )年 金に当たる部分は3階部分と呼ばれている。 • 国民年金の受給額は1階部分のみ。また、それに 伴って、これまで被用者年金の中で一緒に支給され ていた専業主婦等のサラリーマンの配偶者の年金 も、1階部分の基礎年金として独立。 1号、2号、3号とは何か • 国民年金に加入している自営業や農林水産業の 人々は( )、被用者年金に加入している サラリーマン本人達を( )、サラリーマン 達の専業主婦の配偶者たちを( )と呼ぶ。 2012年度末現在、それぞれ、( )万人、 ( )万人、( )万人の構成。 • 基礎年金制度は「基礎年金勘定」という特別会計で 運営。この特別会計の「支出面」は、基礎年金を受給 する高齢者全員に支払う総費用( )。「収入 面」は各保険から徴収される「基礎年金拠出金」と税 金の投入である「国庫負担」から成り立つ。 • 2009年度からは給付費の1/3から、( )の比率に 引上げられたが、その安定財源は確保されておらず、 埋蔵金取り崩しで賄われている。今年度は、( ) に流用されており、積立金が取り崩されている。 • 「基礎年金拠出金」とは、簡単に言ってしまえば、 各年金制度に加入している被保険者数の割合に応 じて負担を「割り勘」する仕組み。 • この割り勘は被用者年金には高く、国民年金の1号 被保険者には軽いという不公平な割り勘。 • 1号被保険者の数は、未納者や減免者、猶予者を本 来含んでいるはずだが、基礎年金拠出金を計算す る際には、彼等をほぼ除いて計算。その分、被用者 年金が多く払い、肩代わりをするという仕組み。 • 実際には、積立金を取り崩して充当するので、将来 の被用者年金加入者が負担を負う。 保険料負担と所得再分配 • 年金の保険料負担は、国民年金が2012年度 で、月額( )円の定額で、20歳から 60歳までの人々から徴収。 • 一方、共済年金や厚生年金の保険料は、保 険料率(保険料額/ボーナスを含む賃金)と して徴収されている。現在、厚生年金の保険 料率は2013年10月から( )%、共済 年金の保険料率はそれよりやや低い値でま ちまち。 年金の給付額、資格期間 • 年金には、通常の年金である老齢年金以外に、 ( )年金、( )年金といった仕組みがある。 • 国民年金の支給額は、2012年度末現在、満額で月 ( )円の定額で、( )歳から支給。 • この満額を受け取るためには、( )保険料を納 付しなければならず、それよりも納付期間が短い場 合には、その長さに応じて年金受給額が減額される 仕組み。実際には、ほとんどの人々は40年もの納付 期間を満たしていない。 • また、国民年金( )を受け取るためには、 ( )期間も重要。資格期間というのは、保険料納 付期間と減免をうけている期間合計した期間の概念 で、これが( )年以上無いと、年金支給は全く行な われない。未納・未加入期間が長いと、「低年金者」 「無年金者」となり、近年の生活保護受給者増の一因 となる。 • • • • • 厚生年金については、報酬比例の保険料率を支 払っているために、賃金が高いほど支払う保険料額 は高く、したがってその支払った保険料額の多寡に 応じた年金額が給付。これが2階部分を( )年金 と呼ぶ所以。年金額は、保険料の納付期間に応じて も変わってくし、( )年によっても変わる。 65歳時点で受け取る年金額は、2004年改革以前 は、(所得代替率)を目標値水準の60%から乖離させ ないように設定されてきた。 「所得代替率」とは、「40年加入のモデル世帯の年金 受給額/その時の現役世代の男子の手取り賃金平 均額」と定義。 これを維持するために、手取賃金の伸び率で年金額 を増額させることを( )と呼ぶ。 66歳以降に受け取る年金額は、65歳時点の年金に 物価上昇率を乗じて計算。この仕組みを( )と 呼ぶ。 2004年年金改革の概要 図表 2-14 2004 年年金改革の概要 ① 保険料水準固定方式の導入(厚生年金 18.3%、国民年金 16,900 円) ② マクロ経済スライドの導入と所得代替率下限(50%)の設定 ③ 基礎年金国庫負担割合の 1/3 から 1/2 への引上げ ④ 有限均衡方式の導入 • このうち、①「保険料水準固定方式」と②「マクロ経 済スライド」の導入は、これまでの改革が「給付水準 に合わせて保険料率を上げてゆく」という考えに立っ ていたのに対して、発想を逆にして、「保険料負担の 限界を設定し、それに合わせて給付水準を下げる」 という転換を行なったものとして、大変意義深い。 • まず、厚生年金の保険料率については、2004年の 13.58%から0.354%ずつ引き上げて行き、2017年 に( )%となったところで将来にわたって固定。 • また、国民年金の保険料も2004年の月1万3300円 から毎年280円ずつ増加して2017年に( ) 円(2004年価格)となったところで固定。 • 保険料率水準を固定した上で、財政を均衡させるた めには、その反対側である給付水準をカットしなけ ればならない。そのために導入されたのが、 ( )。 • これは、65歳時点の年金額決定に使われる賃金ス ライドと、66歳以降の年金額に使われる物価スライ ドの伸び率を小さくし、伸び率を低くすることで将来 の年金給付をカットするという仕組み。 • 具体的には、それぞれの賃金スライド率、物価スラ イド率から、「スライド調整率」と呼ばれるものを差し 引くことで、それぞれのスライド率(伸び率)を小さく する。 • 具体的にこの( )は、①公的年金の全被保険 者数の減少率の実績(3年平均)と、②平均余命の伸 び率を勘案して設定した一定率(0.3%)を足したもの であり、およそ毎年0.9%の率となる。 • このスライド調整率は、公的年金の全被保険者数の 減少率が考慮されているから、少子化が今予想され ているよりも進行し、被保険者数が減れば、給付カッ トが追加的に行なわれることになる。このため厚生 労働省は、「マクロ経済スライド」を、少子高齢化の 進展を自動的に調整する( )であるとして、盛 んに宣伝を行なってきた。 • また、「年金、社会保障の専門家」と呼ばれる人々も、 盛んにこのマクロ経済スライドという仕組みを賞賛す るものが多い。しかしながら、後述のように、これは 「自動安定装置」ではない。むしろ、単純な給付カット と見るべきである。 マクロ経済スライドは機能するか • このマクロ経済スライドによる給付カットは永遠に続 くものではない。2004年改革から、年金財政の計画 期間は100年ということになり、100年後におよそ1 年分の年金支出分の積立金が残るように、給付水 準が決定される。 • このように100年後という有限の期間に計画期間を 定めて、積立金を取り崩して財政均衡を図ることを ( )と呼ぶ。具体的には、100年後に所定 の積立金が残せるようになるまで給付カットと積立 金取り崩しが続いてゆき、積立金が残ると分かった 時点でマクロ経済スライドが停止される。 • 2004年改革では、この所得代替率にも下限が設定 され(年金改革法附則第2条)、( )%を下回らない ことが規定。 • このことは、自動安定化機能とは明らかに矛盾した 規定である。 • なぜならば、経済の状況が想定よりも悪化したり、少 子高齢化が予定よりも進んだりした場合には、もっと マクロ経済スライドを続けなければならないが、簡単 にこの50%の規定を下回ることになってしまうから。 • その際には、50%となった時点でマクロ経済スライド を停止して、その時に別途、年金改革を考えることに なっている。 • ( )、ディスインフレ下では機能しない仕組みで、 一度も発動されず。 6.介護保険制度 • 我が国の介護保険制度は2000年に開始。「保 険の原理」が比較的守られており、理論的にわ かりやすい。高齢者の負担も比較的大きく、「リ スクが同質な集団にかけられる」という保険の原 理に近い。また、保険料は、基本的に( )。 所得再分配という要素も小さい。 • もう一つの特徴は、( )を一部取り 入れ、民間活力を利用した仕組み。居宅の介護 保険サービス分野は、全ての種類の業者に参入 が自由化され、( )や( )といった 営利法人でも経営できる。 • どの業者と契約するかという選択は、利用者 が自由に行なえる。( )、つまり行政による 福祉サービスの配給制度として、これまで利 用者の自由がなく、サービスの質が利用者に 問われなかった福祉の世界では、実に画期的 なこと。 • 望ましい特徴がある一方で、2つ残念な面。 • 一つは、公費の負担割合が非常に大きいこと。 全体の給付費の半分以上が公費で賄われて いる。 • もう一つは、創設当初の高齢者やその後の 高齢者に適切な負担を課さず、またもや財政 方式として( )を採用してしまったこと。 保険料と公費負担 • わが国の介護保険制度は大まかにいうと、 ( 歳)以上の全住民から介護保険料を徴 収し、原則( 歳)以上で要介護状態になっ た場合に、介護保険サービスを( 割)の自己 負担で受給できるという制度です。 • 保険者は、基本的に各市町村。( )とし ていくつかの市町村がまとまって運営してい るところもある。 • 保険料の徴収ベースは、65歳以上を ( )、40歳から64歳を( )として 分け、前者は年金給付額からの天引き、後者 は医療保険と合算しての徴収が行われている。 • それぞれの負担する額は、まず国全体のレベ ルでは、1号被保険者と2号被保険者の人口 割合に応じて、現在、給付費のそれぞれ19% と31%を負担することになっている。1号被保 険者の保険料負担は、2012年度現在、全国 平均は月当たり( )円。住んでいる自治 体のサービス水準によって大きく異なる。 • 所得再分配要素として、自治体ごとに決めら れている保険料基準額を元に、収入によって 標準的には5段階の保険料(最大基準額の 1.5倍、最小基準額の0.5)区分がある。減免 制度は、災害などの特殊な事態がない限り、 基本的に認められない。 • 一方、2号被保険者の保険料率は、2012年度 現在、政府管掌健康保険(きょうかい健保)で、 ( )%。1号被保険者の保険料は、(年) に一度、改定。 • 公費部分については、国が20%、都道府県と 市町村が12.5%ずつ負担し、残りの5%は財 政調整である( )。 給付の仕組み • 介護保険で介護サービスを受けられるのは、基本 的には65歳以上の1号被保険者で、介護が必要と 認定された( )及び( )。 • 介護サービスを受けたい希望者は、まず、市町村等 の保険者に要介護認定の申請を行う。すると、市町 村のケースワーカーや保健師などが派遣され、詳 細な項目について日常生活動作にかかる時間や状 況の調査を行い、機械的にコンピューターによる要 介護度の判定が行なわれる。次に、医師の意見を 加えて、保険者に設置された介護認定審査会にお いて最終判断が行われて、申請者に通知される。 図表 2-16 要介護認定の流れ 名前 具体的な内容 STEP 1 申請 本人や家族のほか、在宅支援事業者などが申請書類を市町村の窓口へ提出 STEP 2 訪問調査 市町村職員や介護支援専門員(ケアマネジャー)が訪問し、82項目の調査票について聞き取り 準備 STEP 3 コンピューター判定 訪問調査の結果をコンピュータを使って判定(第1次判定) 実施 STEP 4 介護認定審査会 介護の必要度合いについてのかかりつけ医師の意見書と1次判定の結果に基づいて第2次判定を行う STEP 5 認定通知 介護認定審査会で決定された要介護度が本人に通知される(申請から30日以内) STEP 6 介護サービス計画作成 ケアマネジャーが本人や家族の希望を聞きながら、サービス計画を作成する STEP 7 サービスの利用 サービス計画に基づいて、在宅サービスを利用したり、施設へ入所したりする。 • 通知される要介護認定の区分は非該当・ ( )・要支援( )・要介護( )。利用 可能なサービスの上限額(利用限度額)が設 定されている。その後、( )という介護 サービス利用のスケジュール表を、 ( )が作成する。 • ケアマネージャーは、要介護者・要支援者の 状況に合わせてケアプランを作成し、利用業 者の( )から( )までを行う。利用者個 人が行ってもよい。 図表 2-17 在宅サービスの支給限度額と利用者負担額(月額) 要介護度 要支援1 要支援2 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 身体の状態(目安) 利用できるサービス 1ヶ月の利用限度額 自己負担(1割) の目安 日常生活の能力は基本的にあるが、 要介護状態とならないように一部支援 介護予防サービス が必要。 立ち上がりや歩行が不安定。排泄、入 浴などで一部介助が必要であるが、身 介護予防サービス 体の状態の維持または改善の可能性 がある。 立ち上がりや歩行が不安定。排泄、入 介護サービス(介護給付) 浴などで一部介助が必要。 49,700円分 4,970円 104,000円分 10,400円 165,800円分 16,580円 起き上がりが自力では困難。排泄、入 介護サービス(介護給付) 浴などで一部または全介助が必要。 194,800円分 19,480円 267,500円分 26,750円 306,000円分 30,600円 358,300円分 35,830円 起き上がり、寝返りが自力ではできな い。排泄、入浴、衣服の着脱などで全 介護サービス(介護給付) 介助が必要。 日常生活能力の低下がみられ、排泄、 入浴、衣服の着脱など多くの行為で全 介護サービス(介護給付) 介助が必要。 日常生活全般について全介助が必 要。意思伝達も困難。 介護サービス(介護給付) • 利用できるサービスの種類は、大まかに、① 居宅( )サービス、②地域密着型サービス、 ③施設サービスの3つ。 • 居宅サービスは、訪問介護(ホームヘルプ サービス)、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リ ハビリテーション、通所介護(デイサービス)、 通所リハビリテーション(デイケア)、短期入所 生活介護・短期入所療養介護(ショートステイ)、 特定施設入所者生活介護(有料老人ホーム、 ケアハウス等)などが存在。 • また、地域密着型サービスとしては、認知症 対応型通所介護(デイサービス)や、認知症対 応型共同生活介護(グループホーム)がある。 • 施設サービスは3種類で、介護老人福祉施設 (特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設 (老人保健施設)、介護療養型医療施設(療養 型病床)となっている。この施設介護の分野は、 居宅サービスとは異なり、参入が規制されて おり、社会福祉法人や医療法人、自治体など に設立主体が限られている。 • また、医療計画と同様、自治体は(介護保険 事業計画)として、施設の「必要入所定員数」 を定め、それを超える施設の設置が申請され た場合に、拒否できる仕組みとなっている。 図表 2-18 介護保険サービスの種類 居宅(介護予防)サービス 訪問サービス 訪問介護(ホームヘルプサービス) 訪問入浴介護 訪問看護 訪問リハビリテーション 居宅療養管理指導 通所サービス 通所介護(デイサービス) 通所リハビリテーション(デイケア) 短期入所サービス 短期入所生活介護(ショートステイ) 短期入所療養介護[老健](ショートステイ) 短期入所療養介護[病院等](ショートステイ) 福祉用具・住宅改修サービス 福祉用具貸与 福祉用具購入費 住宅改修費 特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、ケアハウスなど) 介護予防支援・居宅介護支援(ケアマネージメント) 地域密着型(介護予防)サービス 夜間対応型訪問介護 認知症対応型通所介護(デイサービス) 小規模多機能型居宅介護 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) 地域密着型特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、ケアハウスなど) 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 施設サービス 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) 介護老人保健施設(老人保健施設) 介護療養型医療施設(療養型病床群) • このため3施設では、入居費を含めた利用費 が特定施設よりもかなり低いことと相まって、 (待機者問題)が深刻。現在、全国で40万人 程度の待機者が存在するとみられており、2~ 5年程度待つことは当たり前。 • サービスの時間当たりの利用料金は、 ( )として、医療保険同様に統制価 格で固定されており、その1割を利用者が自己 負担をし、残りの9割を保険者が支払う仕組み。 • この介護報酬単価も、保険料と同様に、3年に 一度改定される。
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