今までの研究内容と今後の研究計画 物理学及応用物理学専攻 寄田研究室 5310A092-9 三谷貴志 博士課程 推薦入試 プレゼンテーション Outline • 今までの研究内容 液体アルゴンTPCについて – J-PARC K1.1BR実験 研究動機 250LAr検出器とデータ、ビームライン 取得信号例、シミュレーションデータ – 10LArTPC開発研究@早稲田大学 研究動機 電離電子増幅 • 今後の研究計画 05/26/2011 2 今までの研究内容 液体アルゴンTPCについて Introduction TPC(Time Projection Chamber)とは • 荷電粒子による電離電子の読み出しによ り、その飛跡を3次元で高精度に再構成で きる検出器 • 電離信号の大きさから、液体アルゴン中で のdE/dxを測定することも可能 Ionization Electron E Cherenkov Light 液体アルゴンの特徴・性質 • • • • 電離電子(~5×104個/cm MIP) シンチレーション光(~4×104photon/cm MIP 128nm) 電子捕獲をしない(O2の除去、純度が重要) 密度 1.39g/cm3,沸点-186℃ Physics Motivation νμ→νe振動におけるCP位相の測定 陽子崩壊 p→ νK+ (250LArTPC,K1.1BR実験) 暗黒物質探索(10LArTPC,早稲田開発研究) 05/26/2011 Charged Particles Scintillation Light 液相 4 J-PARC K1.1BR 実験 05/26/2011 5 研究動機 • 核子崩壊 – 核子の寿命は新しい物理に対して重要なパラメーター LAr検出器はp→K+νのK+の信号を直接検出可能(SUSY GUTで大きな分岐比) シミュレーション K+340MeV/c Ar中の飛程~ 20 cm 停止直前のK+のdE/dxは大きい! Simulation Study(JHEP 0704:041,2007) Background reduction ~105 Kaon efficiency ~97% K1.1BR実験では LAr検出器のdE/dxによるK/π分離能力を実験的に検証する 05/26/2011 6 250LAr検出器とデータ 時間 ADC count Anode 入射粒子の飛跡 75ch 0ch Particle Drift e e z Real Data Scintillation light e Ionization e Electric field 停止点 (崩壊点) LAr Cathode z y x 崩壊粒子の 飛跡 x PMT • dE/dxによって、K/π分離能力を測定するために… – Tracking Algorithmの確立(荷電粒子の飛跡、停止点の決定) – 減衰による電荷補正←宇宙線μによる純度測定 – チャンネル間補正(電場補正、アンプ特性) …それぞれシミュレーションデータによる検証が必要。 7 05/26/2011 Beam Line Setup Fitch Cherenkov (π-ring,K-ring) 250LArTPC LArBDC BDC=Beam Defining Counter …Beam’s Final Focus (FF) Gas Cherenkov TOF2 particle TOF1 Degrader K,π,p,e 空気 • K1.1BRのビーム – 運動量:800MeV/c (+degrader) – K/π~1/4、3個/1 beam bunch(6s) • 粒子同定 – TOF1、TOF2 – Fitch Cherenkov(K/π) – Gas Cherenkov • トリガー条件 BDC & TOF1 & TOF2 & LArBDC 8 取得信号例 05/26/2011 9 Simulation Data Simulation Real TPC Ch10 TPC Ch10 シミュレーションデータでTracking Algorithm等の評価を行っている。 10 05/26/2011 10LArTPC開発研究 @早稲田大学 暗黒物質の直接探索 • 暗黒物質の候補WIMP – 原子核との弾性散乱による直接測定 イベント頻度はまれ 反跳エネルギーも小さい(~10keV) 検出器を大型にし、エネルギー閾値を 十分下げる! E – 反跳エネルギーを50keVと仮定すると、生成 される電子数は、~10個ほど(Simulation) 電子増幅! 気相 液相、気相の2相式読み出しにして、 Gain~1000のガス電子増幅が必要! GEM読み出し、Wire読み出しによって、 ガス電子増幅のGain測定を行った。 05/26/2011 ee- e- 液相 12 電離電子増幅のためのセットアップ GEM増幅 GEM(REPIC製) Wire増幅 GEMは科研費 新学術領 域研究(研究課題番号: 21105004)にて、理研/東 大理のグループが開発し たもの を使用 - ee-e-e-e- 実験セットアップ e- anode GEM grid grid1 E e Flash Lamp -HV 05/26/2011 ΔV ΔV e-e - cathode 実験セットアップ grid2 E cathode ΔV - e-ee- Flash Lamp -HV 13 Gain測定 • 使用したガス:純ArとP10(Ar(90%)+CH4 (10%)) • Gainを以下のように定義 Gain anode信号量 cathode信号量 P10 純Ar • 放電電圧 純Ar P10 GEM 1000V 1200V Wire 2100V 3000V 純Arは放電しやすい! • スパーク点の直前までで、 純Ar P10 GEM ~89@970V ~890@1100V Wire ~38@2000V ~9400@2900V • 今後、放電対策を行い、低温(~-186℃)での高Gainを目指す。 P10 純Ar 14 今後の研究計画 今後の研究計画 LHC • LHC:世界最大の陽子陽子衝突型加速器 ビッグバン後0.000000000001秒後の宇宙! 高エネルギーフロンティア! 質量起源であるヒッグス粒子 さらに… dE/dx (keV/cm) – スイス・ジュネーブ近郊 – 円周:27km~山手線の円周に近い! – 最大重心系エネルギー…14TeV! 暗黒物質の候補、超対称性粒子 余剰次元 長寿命重粒子が生成されることが期待される。 重い粒子ほど dE/dxが大きい Momentum(GeV/c) dE/dxによって、粒子識別を行うことができる! 05/26/2011 16 今後の研究計画 ATLAS • ATLAS実験 SCT(SemiConductor Tracker) – 寄田研究室が参加 – 内部飛跡検出器の1つ – 出力されるのは電離電子数ではなく、閾値を越えたかどうかの、 バイナリ情報のみ 通常のdE/dx測定は困難だが… • 博士課程の3年間で、ATLAS検出器の 理解を深め、 解析を行い、粒子識別 能力の性能評価を行っていきたい。 その上で… 新粒子探索をしたい! “dE/dx(SCT)” 閾値を越えている時間ビンの数や、ストリップ数の情報等を用いて、 SCTのdE/dxの性能評価を行っている。 17 Backup 05/26/2011 18 探索感度 05/26/2011 19 19 Geant4 Simulation(Beam) sx = 0.8 cm sy = 0.5 cm @ BDC(FF,by simulation) from TREK experiment x_mean=5.2cm,σx=8.2cm y_mean=0.2cm,σy=8.3cm @the front of 250LAr Detector (measurement by scintillation counter) Beam Beam Line ~5m • BDCでのBeam分布から1点、250LAr検出器でのBeam分布から1点をランダムに 選び、直線を結ぶことによってビーム方向を決定した。 →Beamの拡がりをSimulationに実装 05/26/2011 • この条件の上で、LArBDCを通過した事象をSimulation Dataとして選択する。 20 擬似データ作成 NQ 1. 2. 3. 粒子のエネルギー損失をストリップ毎に計算。 drift W値から、生じる電離電子数を見積もる。 N0 ドリフト速度から、ドリフト時間(tDri)を計算。 4. ドリフトし減少した後に各ストリップで読み出 される電子量(NQ)を見積もる。 5. 6. 7. NQ と tDriから信号を正規分布で生成。 電子量から、ADCカウントに変換する。 #electron→charge→voltage→ ADC data デッドチャンネルを考慮した。 ノイズを付加する。 ペデスタルの揺らぎ(σ=2~5ADC count) or 実データを用いたノイズ を導入。 05/26/2011 40cm ee e e e e eee e ee ee e e e e e K e e e ee μ Electric field Cathode 電子量 N Q N 0 exp t Dri τe Anode σ= 3.6μs NQ t tDri W value[eV] Drift Velocity[mm/μs] 23.3 0.8 21 純度解析 • LAr中の不純物によりドリフト電子が捕獲される – N (t Dri ) N 0 exp t Dri e – 40cmのドリフトには1ppb以下の純度が必要! (1ppb ⇔ e=300s) ある1事象の電荷とドリフト時間の関係 • 解析方法 – 容器内PMTコインシデンスによりトリガー – 電荷とドリフト時間の関係をプロットし、 τeを見積もる。 • 純度解析結果 実験を通して(7日間)、τe>300μsを達成! →1ppb以下の純度を常に保持! 純度と液体Ar注入からの時間の関係 Preliminary Plot τ = 671 – 1.90 ( t - t0 ) 実験開始時 : τ≒670μs( 約 0.45ppb ) 実験終了時 : τ≒385μs( 約 0.78ppb ) 毎時 0.002ppb 程度の純度の悪化 05/26/2011 22 宇宙線信号例 シャワーが トリガされた例 宇宙線がほぼ垂直 に抜けた例 (赤線:トリガタイミング) ほぼ全てのチャンネル にわたり、まっすぐな 飛跡が見えた例 多重散乱で飛跡 がまがっている例 δ線も見える 05/26/2011 23 ここまでのまとめ(まだ終わりません) • LArTPC検出器での核子崩壊探索感度の実験的検証のために J-PARCにてビームテストを行った。 • Simulation data(K1.1BR 、宇宙線信号)を作成 • 宇宙線信号から液体アルゴンの純度を測定 – 全実験期間で必要な純度(<1ppb)を達成 • Simulation dataを用いて、Tracking Algorithm等の評価 – – – – ノイズの影響 崩壊点の決定 dE/dxの見積もり 入射粒子と崩壊粒子の決定 • 実データに、Tracking Algorithmを適用し、dE/dxを算出し、 K/π分離能力を評価する。 05/26/2011 24 ノイズ除去について (1)生データ例 (2)FFTによる周波数強度 @ ch8 信号 ノイズ 200kHz以上に 大きなノイズ成分 (3)FFTフィルター前後 @ ch8 (4)FFTフィルタ後 - フィルタ前 - フィルタ後 高周波ノイズが大幅に改善 05/26/2011 飛跡がクリアに 25 ヒット・クラスタ探索手順 ヒット1 • 閾値を超える連続した ACDカウントの数が 一定数を超えた場合 にヒットとする。 (下図の各BOX) ヒット2 ヒット3 閾値 ヒット3 • 隣接するヒットをつなげ クラスタを構成 (下図の各色) 05/26/2011 ヒット2 ヒット1 26 Simulation Setup (Beam Line) ~5.3m Degrader BDC K Beam TOF1 Fitch Cherenkov(FC) 物質 厚さ [mm] Fitch Cherenkov アクリル 40 BDC プラスチック 5 TOF プラスチック 20,25 Degrader 鉛ガラス 125 鉛ブロック 25 LArBDC プラスチック 5 250LAr SUS304(蓋*) 50 液体アルゴン 836.4 TOF2 250LAr • 250LAr検出器とBeam Line上のそれぞれの 検出器をGeant4を用いてSimulationに実装。 黒い部分は空気で満たした。 05/26/2011 検出器 検出器の物質と厚さ *ただし、中心のビーム窓(210×210mm2)はハニカム構造 になっている…放射長が短い(radiation length ~ 0.16X 27 0) Simulation (K+→μ++νμ) μ+ 250LAr K+ νμ 05/26/2011 Geant4によるシミュレーションイベント例 28 Comparison with data Simulation (300事象の重ね合わせ) 0 0 Time[μs] Real data (300事象の重ね合わせ) 300 200 100 0 20 40 60 TPC Channel 20 40 60 TPC Channel • Kのデータとの比較 – LAr中のビームの拡がりや,ビームの到達距離などが、 Simulationによって、おおよそ再現できている。 • 今後、このシミュレーションを用いてTracking Algorithmの評価 05/26/2011 29 を行っている(現在進行中)。 暗黒物質探索 • 暗黒物質探索 2相型ArTPCで2種類のシンチレーション光 を捉えることにより、直接暗黒物質探索を 行うことが出来る。 2種類のシンチレーション光 入射粒子との反応で発生 1次シンチレーション光 ・・・ S1 電離電子が高電場中で加速されたときに発生 2次シンチレーション光 ・・・ S2 e,γ WIMP anode - e-e e- S2 grid particle drift time ( S2 / S1 ) WIMP << e- drift time ( S2 / S1 ) e,γ cathode E PMT1 S1・S2の比で背景事象を取り除くことができる。 05/26/2011 ee- S1 PMT2 30 S2信号の電場特性 Drift E = 500 V/cm(fixed) S2 それぞれの電場で500事象ずつデータを取得。 Averageを取りS2信号の電場特性を確認した。 S1 Induction電場とS2の関係 Induction電場 大 ↓ Ar分子を励起する電離電子の数 増加 ↓ S2が増加する! Induction 電場とS2の関係 Induction E = 2.6 kV/cm(fixed) Drift電場とS2の関係 Drift 電場 大 ↓ 電離電子の再結合 低下 電離電子のdrift速度 大 ↓ S2が増加しピーク時間も早くなる! ………定量的な解析は現在遂行中である。 05/26/2011 S2 S1 Drift 電場とS2の関係 31 気液2相型のセットアップと結果 anode 気・液2相のAr中でのS1・S2信号の確認 grid1 extraction 4.4×10-4Paまで真空を引いた後、容器を冷やし field grid2 ガスArを流入、10L容器を1気圧に保ったまま液化。 • 液面をextraction領域に保持。(誤差1mm以下) (液面計・白金抵抗) drift field S1 extraction E 6kV/cm S2信号が見えていない。 05/26/2011 S1 extraction E 0 V/cm 白金抵抗1 0.8cm 0.7cm 白金抵抗2 3.2cm α線源 •extraction領域に高電場をかける。 (~5kV/cm : 電離電子を気相に取り出すため ) 液面 : grid2 から 0.3cm drift電場 : 900V/cm 固定 液面 cathode 2.0cm PMT PMT self triggerでそれぞれ 1000イベント データを取得し、 Averageを取った。 純度が悪いため電離電子が液中で 減衰しS2が見えていないと思われる。 今後純度を改善し、2相型で 電子を気相に取り出してS2 S1信号の遅い成分が見えていない。 信号を確認する。 (純度が悪いと考えられる。) JINST 5:P05003,2010 E 32 10LArTPC中のPMT Hamamatsu R6041-06MOD 変換剤:TPB(テトラフェニルブタジエン) 05/26/2011 33 ドリフト電場とドリフト速度の関係 05/26/2011 34 シンチレーション光(S1・S2に関して) S2 S1 S1 anode S2 0.8cm grid1 S2 grid2 e光電効果 3.2cm S1 ecathode 0.7cm α線源 E 2.0cm PMT ある頻度でS1がgridに当たり光電効果を起こすと考えられる。 05/26/2011 35 GEM読み出しのセットアップ • セットアップ anode-GEM :1mm GEM(top-bottom): GEM-grid : 5mm grid-cathode : 10mm 4.5kV/cm ΔV variable 1.0kV/cm 500V/cm anode GEM • 使用したガス : 純Ar(G1,純度99.9999%以上) 比較のため、 P10(Ar 90% + CH4 10%)も使用 真空引きを行った後(~7×10-2Pa)、 ガスを流入させる(1気圧、常温、封じ切り)。 grid cathode Induction Field ΔV Drift Field Flash Lamp • Xe Flash Lampのトリガーを用いて、GEM間 電圧ΔVのそれぞれで200event信号を取得 した。 05/26/2011 36 ワイヤー読み出しのセットアップ grid1 • セットアップ grid1-anode : 8mm anode-grid2 : 8mm grid2-cathode : 10mm ΔV ΔV ΔV 500V/cm ΔV grid2 E=500V/cm cathode Flash Lamp • 使用したガス : 純Ar(G1,純度99.9999%以上) 比較のため、 P10も使用 真空引きを行った後(~7×10-2Pa)、 ガスを流入させる(1気圧、常温、封じ切り)。 • Xe Flash Lampのトリガーを用いて、ワイヤー 電圧ΔVのそれぞれで200event信号を取得 した。 05/26/2011 37 電離電子増幅 暗黒物質探索を行うために、微小な電離信号を取得したい。 5kV/cm 反跳エネルギーを50keVと仮定すると、 生成される電離電子は、~10個ほど (by ArDM group) → 電荷量1.6e-3[fc] PreAmp(Amptek A250) input charge 1fC → output height 1mV 1kV/cm Recoil Energy (MeV) 暗黒物質探索のためには、Gainが~1000必要! 増幅のためのツール 厚型GEM (T-GEM-100-400/700) 穴径 : 300 μm ピッチ : 700 μm 厚み : 400 μm 自作の読み出し基板 材質 : 金メッキタングステン(金3%) 直径 : 30 μm ピッチ : 5 mm 張力 : 0.45 N 38 GEM + Wire読み出しセットアップ Wire – grid1 6mm 2 or 2.5kV/cm GEM(top) – Wire 6mm 2 or 2.5kV/cm GEM(bottom – top) ΔV = variable grid2- GEM(bottom) 7.5mm 500V/cm Cathode – grid2 10mm 200V/cm 05/26/2011 39 シンチレーション光観測のセットアップと信号例 ガスAr中でのS1・S2信号の確認 anode 0.8cm grid1 波長変換剤(TPB)を用い、Arのシンチレーション光 grid2 (128nm)を検出する。 S2 induction field 低温で動作可能なPMTを使用。 MEG実験で使用されたものの改良版 使用したガス:純Ar(G1,純度99.9999%以上) 真空引きを行った後、ガスを流入。(常温、1気圧) 3.2cm S1 drift field 0.7cm e- cathode α線源 E 2.0cm PMT self triggerで信号取得 PMT 信号例 induction field S2 grid1 S1 ~8μs grid2 α線源 Cathode(grid) 05/26/2011 40 GEM + Wire読み出しセットアップ • 暗黒物質探索を行うために、 微小な電離電子信号を取得したい。 →GEM+Wire読み出しのゲイン測定 • 使用したガス:純Ar(G1,純度99.9999%以上) 真空引きを行った後、 ガスを流入させる。(1気圧、常温、封じ切り) • GEM間電圧 ΔV を変化させ、 それぞれ200事象ずつ信号を取得した。 grid1 Induction Field GEM ΔV grid2 Drift Field e- e- eCondenser (2.2nF) Wire Xe Flash Lamp Cathode Resistance (100MΩ) -HV 時定数τ=220msのハイパスフィルタ • ガス増幅によるGainを次のように定義。 anode信号量 Gain cathode信号量 05/26/2011 41 Gain測定結果 (2) • ワイヤー電圧は2kV/cm、2.5kV/cmとした。 GEM+ワイヤー読み出しによるGainの ΔVGEM特性は右のようになる。 (1) 放電電圧 2kV/cm (1) 2.5kV/cm (2) 1010V 900V (1) GEMによる放電 (2) 10L容器での放電 →クエンチャーが入れられないため 放電 しやすい。 放電電圧の直前までで、 Wire 電圧 2.0kV/cm : Gain~508 (ΔVGEM = 1000V) 2.5kV/cm : Gain~568 (ΔVGEM = 900V) ΔVGEM 参照 現在までに、ガスAr中にて GEM単体 Gain~89 (ΔVGEM=970V) Wire単体 Gain~38 (2.5kV/cm) を達成している。 05/26/2011 42 Summary & Future Plan シンチレーション光 電離電子増幅 10L容器、ガス中にてS2を確認! 10L容器、GAr 常温・1気圧中にて、 GEM+Wire読み出しを用いて Gain ~ 500を達成! Induction電場の増加に対する、 S2増幅を確認。 Drift電場の増加に対して、 S2のピークが早くなり、 信号量が増幅することを確認した。 次の目標 気液2相型でS2を確認する! 次の目標 より高い増幅率に向けて、 多段GEMなどを試す 放電対策 ※低温でのGain特性も調べる。 低温での高Gain・安定動作を目指す! これらを組み合わせることで・・・ 2相型TPCとして確立させ、暗黒物質探索を行いたい! 05/26/2011 43 電離電子増幅のためのセットアップ GEM増幅 GEM(REPIC製) Wire増幅 GEMは科研費 新学術領 域研究(研究課題番号: 21105004)にて、理研/東 大理のグループが開発し たもの を使用 厚型GEM(T-GEM-100-400/700) 自作の読み出し基板 穴径: ピッチ: 厚み: 面積: 材質: 材質: 直径: ピッチ: 面積: 張力: 300μm 700μm 400μm 100cm2 FR4(ガラスエポキシ),金メッキ銅 05/26/2011 金メッキタングステン(金3%) 30μm 5mm 100cm2 0.45 [N] 44 5kV/cm 1kV/cm True recoil Energy (MeV) 05/26/2011 45 05/26/2011 46 25ns Threshold 1fC t t 0 1 0 pulse 05/26/2011 0 1 1 pulse 47 Analysis method track L3 side0 side1 • #timebins(Nt) is correlated with energy deposits. • SCT time bin data are classified according to the following. – – – – 000,101 010,001,100 011,110 111 → Nt = 0 → Nt = 1 → Nt = 2 → Nt = 3 (weight=0) (weight=1) (weight=2) (weight=3) L2 L1 ΣNt L0 • Sum all hit strips’ Nt associated with a track. " dE dx (SCT )" Nt – Note : weight is arbitrary at this stage. 05/26/2011 011 ~ 2 010 ~ 1 Sum! 48 • 現在解析途中であるが、 dE/dxのバンドが見えてきた! “dE/dx(SCT)” 今後の研究計画 • 博士課程の3年間で、ATLAS検出 器の理解を深め、 解析を行い、 粒子識別能力の評価を 行っていきたい。 その上で… 新粒子探索を行い、 素粒子物理学のBreak throughをしたい! 05/26/2011 49
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