Elimination(消失)

Elimination
タンパク性薬物の腎処理
血漿中半減期
2004 6/24
タンパク性薬物の腎処理
タンパク
分子量 (g/mol)
限外ろ過物中濃度/血漿中濃度
インスリン
ミオグロブリン
成長ホルモン
SOD
Bence Jones タンパク
アルブミン
6000
16900
20000
32000
44000
69000
0.89
0.75
0.72
0.33
0.08
0.001
特に低分子量タンパク質はかなり糸球体でろ過される。
しかし、これが実際に尿中に見られるのはわずかである。
近位尿細管での代謝による
タンパク性薬物の腎処理
分子量 (g/mol)
限外ろ過物中濃度/血漿中濃度
インスリン
ミオグロブリン
成長ホルモン
SOD
Bence Jones タンパク
アルブミン
6000
16900
20000
32000
44000
69000
0.89
0.75
0.72
0.33
0.08
0.001
素管
に腔
よの
り刷
代子
謝縁
に
あ
る
酵
↓
ア
ミ
ノ
酸
ま
で
分
解
↓
代リ
謝ソ
ソ
ー
ム
酵
素
に
よ
り
⇒
るエ 近
取ン 位
りド 尿
込サ
イ細
みト 管
ー細
シ胞
ス内
にへ
よの
⇒
高
分
子
量
タ
ン
パ
ク
質
⇒
(
ア
ル
ブ
ミ
ン
な
ど
)
タンパク
低
分
子
量
タ
ン
パ
ク
質
腎臓はタンパク性薬物の
主要な消失臓器
再吸収により脈管系へと保持される
血漿中半減期
まずは・・・
k
消失速度
体内量

CL
V
これの導き方
Rate of elimination(消失速度) = k ・ A
kを左辺に持ってきて、
k  消失速度
体内量
とする。
Rate of elimination(消失速度) = CL ・ C
より消失速度に
CL ・ C
また体内量に
を代入、
V・C
を入れてやると・・・
血漿中半減期
k
消失速度
体内量

CL
V
消失速度定数kはクリアランスCLと分布容積Vの分数
つまり、クリアランスと分布容積で決まり、
これらが変動するとkも変化する
クリアランスが
分布容積が
上がる
下がる
上がる
kは上昇
kは低下
kは低下
下がる
kは上昇
血漿中半減期
また、ここでこの式を思い出してください
t1 / 2 
ここで先ほどの
k
t1 / 2 
0.693
k
CL
V
を代入してやると・・・
0.693V
CL
となる
血漿中半減期
t1 / 2 
0.693V
CL
半減期t1/2は分布容積VとクリアランスCLで決まる
つまり、半減期も分布容積とクリアランスの変化に伴い
変動する
クリアランスが
上がる
t1/2は短縮
分布容積が
下がる
上がる
下がる
t1/2は延長
t1/2は延長
t1/2は短縮
血漿中半減期
t1 / 2 
0.693V
CL
この式より・・・いくつか動態の例を考察してみる
①完全に腸肝循環を受けるが、腸から再吸収され
にくい結果胆道や腸にも分布する薬物
胆道が障害された場合
胆汁がうまく出ないため、胆道や腸にはあまり分布しない
分布容積V↓、クリアランスCL変化なし
半減期t1/2は短縮
血漿中半減期
t1 / 2 
0.693V
CL
②腸肝循環を受けない薬物
胆道や腸は分布容積には含まれない
胆道が障害された場合
排泄が障害されることになるため、
クリアランスCLは↓、しかし分布容積
Vは変化しない
半減期t1/2は延長
血漿中半減期
t1 / 2 
0.693V
CL
右の図は分布容積を横軸に、
クリアランスを縦軸に取ったもの。
各薬物を点で示してある。
斜めの線上はどこでも一定の半減期
を示す。
図の薬物名
1. ペニシリンV
2. アスピリン
3. ペニシリンG
4. オキサシリン
5. フロセミド
6. モルヒネ
7. メペリジン
8. プロプラノロール
9. プロカインアミド
10. キニジン
11. クロラムフェニコール
12. テトラサイクリン
13. ゲンタマイシン
14. アミカシン
15. テオフィリン
16. アセタゾラミド
17. スルフィオキサゾール
18. トルブタミド
19. デスメチルイミプラミン
20. ドキセピン
21. クロルプロマジン
22. ノルトリプチリン
23. ジゴキシン
24. クロナゼパム
25. ジアゼパム
26. カルバマゼピン
27. スルファメラジン
28. バルプロ酸
29. ワルファリン
30. アミオダロン
31. アムホテリシンB
32. フェノバルビタール
33. ジギトキシン
血漿中半減期
血液中/血漿中半減期
クリアランスと濃度の積は、血液中(全血)、血漿中、非結合物
いずれを用いても等しい消失速度となるため、
消失速度  CL  C  CLb  Cb  CLu  Cu
また、体内量もこれらいずれを用いても等しいため、
体内量  V  C  Vb  Cb  Vu  Cu
血液(全血)や血漿など、どれを測定しても、
消失速度、体内量を推定できる。
血液中/血漿中半減期
消失速度  CL  C  CLb  Cb  CLu  Cu
体内量  V  C  Vb  Cb  Vu  Cu
これらを右の式に入れて、それぞれのkを
表すと・・・
CL
k  消失速度

V
体内量
CLb
CLu
k  CL


V
Vb
Vu
さらに、これを
t1 / 2 
0.693 に代入すると・・・
k
V
0.693Vb
0.693Vu
t 1 / 2  0.693


CL
CLb
CLu
どの血中測定部位(全血、血漿など)でも同じkや半減期t1/2
が求まる
おしまい
タンパク性薬物の腎処理
エンドサイトーシス
血漿中半減期
まずは・・・
k
消失速度
体内量

CL
V
ml/min
これの導き方
Rate of elimination(消失速度) = CL ・ C
g/ml
g/min
また、この Rate of elimination は以下のようにも表せる
Rate of elimination(消失速度) = k ・ A = k ・V ・ C
1 / min
これらをつないでやると
g
ml
CL ・ C = k ・ V ・ C
g/ml