パワーポイント

自閉症の人にとって、この社会における
暮らしにくさの根源を考える
石井哲夫
はじめに
自閉症(PDD)の人への見方の違いは
大きい
好まれる純粋さ
誤解による嫌悪感
医療モデルと社会モデル
好まれる純粋さ
真面目で屈託のない大っぴらな言動
鋭い感覚による優れた芸術
優れた記憶と几帳面な行動
(アトリエアウトスの例)
画匠達の無心さ,無邪気さ
世田谷美術館での展示
生活と福祉の表紙等のエピソード
誤解による嫌悪感
突出した言動により不潔、不真面目,怪しさ感
じさせる。
人と対応しないことや社会の決まりを守らない
ことが、社会の人たちに要注意感を与えてし
まう。
本人の内面と人から見える様子とが
大きく違っている。
1,自閉症の人たちの心の重荷を知る
納得のいかないことを強いられる
いじめられても逃げられない
他人の話が分からず自分もうまく話せない
思うようにならなかったり誤解されたりする
過敏なために非常識な表現をする
家族からも阻害される
友達ができない
2,この社会で、PDDの人を
受け入れない理由と状況
非常識で人の気持ちが分からない
パニックをおこしたり大声で怒鳴りやすい
自分の気の済むようなこだわりを通す
近所迷惑、目障りな行動が多い
フラッシュバックによる突飛な言動は外から
原因が全く分からない
苦労している家族にも無理解で冷たい。
3,その根源の一つは、狭い医療モデル
例えば
分類診断と不適切な薬物の使用
外的コントロールリハビリテーション
共生モデルの阻害となった隔離的医療
教育や福祉援助にも影響してきた
3,その根源の二は、社会の変化による
例えば
戦後の家族制度の崩壊から家族の分解
自由と個人主義の悪影響も加速の原因
現実遊離の社会福祉制度で行き詰まっ
ている
弱者切り捨ての対象になるPDDの特性
教育や福祉援助において対抗できない
資
料
東京都発達障害者支援センターでの
相談及びグループヒアリングにおける
当事者の話から
興味や関心について①
自分でも気づかぬうちに、車のナンバー
看板の電話番号を読んでいる。まるで磁
石に吸い寄せられるよう二文字やマーク
をじっと見てしまう。
興味や関心について②
数字や文字がごちゃごちゃ書いてある紙を保
存しておいて、ただ、何となく読むのが好き。
内容を理解するために読むのでなく、ただ、「
目に入ってくる」という刺激がとても安心する。
たのしい、おちつく気がする。意味や内容を理
解するのはすごく苦手だけど、視覚、聴覚の
特定の刺激がとても心地よい。
言葉に関して①
 人が話す言葉が難しすぎて外国語みたい。言葉は話せるが
丸暗記だったり、人のまね、オウム返しになりがちだった。一方
で好きなことは難しい内容も喋っていたので、親でさえも我が
子が言葉に不自由していることをわかってくれなかった。
 家族、友だち、先生など、相手にあわせて話しことばのスイッ
チをきりかえることができない。敬語などの使い分けができな
いそのため、叱られたり、反対にからかわれてしまうことが多か
った。
 丁寧に教えてくれる人の存在はありがたかった。短く、シンプ
ルに、ゆっくり、くりかえし。例:「きょうは電車、のりません。きょ
うは、クルマにのります」
 大人になって言葉がだんだんわかってきた。言われている言
葉とその意味がつながるようになってきた。
言葉に関して②
 先生や同級生からの予定の変更や教室移動の予告などを聞
き分け、行動することが出来なかった。「必要なことはちゃんと
聞け」といつも叱られていた。必要なことと必要でないことの区
別がつけられない。懸命に聞こうとしても、学校では略語が頻
発することと、言葉の説明だけではわからなかった。
「いつ」、「どこで」、「誰が」、「どうする」、といったことを全部組
み立て、省略しないで話してくれないとわからなかった。図や文
字を書いて説明されると理解できた。
 また、もともと、人の話に自分から注意を向けることができな
かった。
人から注意されること
 「わがままはいけません」、「自分勝手はだめです」というの
は抽象的でわからない。「水道を止めます」、「おもちゃ、ともだ
ちに返します」などは具体的でわかりやすい。あと、怒らないで
言ってほしい。そのほうが耳に入りやすい。親が私を叱ってゴチ
ャゴチャ言って、「わかったか」というので「わからない」と言った
ら、すごく叱られた。こっちは訳がわからないから、大声を上げ
た。仕方なく、自分の部屋で頭を壁にぶつけたり、わめいたり、
ものを投げたり、自分のからだを傷つけて、気をはらした。
感覚過敏など
 怖い音がいっぱいあった。例えば、工事現場、運動会の
ピストルの音、大太鼓、風船の割れる音、掃除機の音。
甲高い声。べらべらと喋る声。
 からだ中に槍が刺さるみたいにつらい感覚だった。
からだが爆発しそうだった。うるさい声や怖い音から逃げ
たり、隠れたりした。そして安心できることを求めた。
水や砂をいじる。ふわふわした柔らかいものをさわる、
撫でるとほっとした。
パニックなど
大声で泣く、わめく、暴れるというのは・・
こわい、悔しい、怒ってる、納得いかない、どうしていいかわか
らない、という表現だった。言葉にならない、人に言ってもわか
ってもらえない、自分の中に大事な決めごとや秩序があるの
に、他人に無理矢理こわされたり邪魔されたとき、なるはずの
予定が中止になったとき、心が荒れ狂い、自分でどうしていい
かわからなかった。
学校時代のこと ①
 一斉授業についていけなかった。先生が個別的に解説してく
れたので、何とかついていけた。
 学校空間が広すぎて、自分の教室が覚えられなかった。他の
教室への移動も混乱した。学校では略語が多いこと、突然の
校内放送の内容を聞き取ることができないことから、他児の
動きについて行けず、叱られていた。
 休憩時間になると、教室が急にうるさくなって、また、他児か
らのからかいやいじめにあい、こわかった。担任の先生が安
心できる居場所を用意してくれて、助かった
 強い口調や命令口調の先生には馴染めなかった。担任が替
わる度に学校の居心地が大きくかわった
学校時代のこと ②
 作文が苦手だった
文章にならず、箇条書きしかできなかった。感じたことという
のも書けなかった。いつも先生から「ダメ、書き直し!」と言わ
れていたが、どこが悪くて、どうしていいかわからなかった。そ
のうち原稿用紙を見るだけで頭が真っ白になり、固まってしま
うようになった。
 班行動やそうじなど他児との共同作業についていくことがで
きず、いつも注意されたりばかにされたりすることが多かった
掃除の場所ややり方をやっと覚えたと思ったら、すぐに別のと
ころに変わってしまい、またわからなくなる、の繰り返しだった