脱埋め込み ギデンスの近代化論 林晋 1 ギデンズの近代のテーゼ • ウェーバーは形式合理性を近代化の特徴としてあ げた。 • 社会学者 ギデンズ(Anthony Giddens, 1938-)は、著 書 「近代とはいかなる時代か?―モダニティの帰結」 で 「近代」「近代性」(modernity)の特徴を幾つかあ げた:「脱埋め込み」、「存在論的不安」、「専門家シ ステム」等. • その内、脱埋め込み disembedding が、特に基本的 であり、また、形式合理化に対応している。 2 脱埋め込みとは? • 特定の時間・空間の一点。つまり、時と場所の特殊 性に囚われないようにする事 • 数学や芸術などでいう抽象性 – 20世紀数学の最大の特徴は抽象数学の隆盛。 – 絵画や彫刻、建築等でも同じことが起こった。抽象芸術。 • 海、空、山でなく、色、線、点、面、触感、さらにはコンセプト – 林晋岩波新書「ゲーデルと数学の近代(仮題)」執筆中。(秋か冬に 出版?後期の全学科目と同じ内容) 3 脱埋め込みとは?(2) • 経済ではグローバリゼーション – 当たり前になった海外旅行(国内旅行より安い海外旅行)。輸入・輸 出に依存する経済(食品・衣料は中国製、PCはベトナム製)。 – マクドナルドは地域性に依存せず、どこに行っても、同じマクドナルド 。コカコーラはどこに行っても、同じコカコーラ。ローソンはどこに行っ てもローソン。 – 社会のマクドナルド化! • クレジットカード、ショッピングセンター、スーパー、通販、ツアー旅行、テーマパー ク、大学、さらには社会学。 • 経済など社会のすべての面のWEB化。アマゾンな どの例。 4
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