たばこを1000円に引き上げるべきである。

たばこを1000円に引き上げるべ
きである。
~肯定側~
肯定側論点
• 税収の増収
• 医療費削減
• 喫煙者は社会的費用を負担
すべきである
資料1:年次・価格別のたばこ税収増収予想
(出所:厚生労働科学研究費補助金・循環器疾患等生活習慣病対策
総合研究事業 各種禁煙対策の経済効果に関する研究より)
資料2:2009年にたばこを値上げした場合の2017年ま
でにおける増収額総計
(出所:同上)
資料3
医療費(兆円)
34
33.4
33
32.4
32.4
平成17年
平成18年
32
31.4
30.8
31
30.4
30.2
30
29
28
平成13年
平成14年
平成15年
平成16年
平成19年
資料4
医療費負担割合
8% 15%
本人負担
本人保険料
25%
事業主保険
30%
22%
国庫負担
地方負担
資料5
資料6
資料7 増税した時の超過医療費
超過医療費(億円)
1箱300円
1兆901億円
1箱500円
7878億円
1箱1000円
4816億円
資料8
カルフォルニア州のタバコ規制による効果
投資額
医療費削減
額
1900億円
9兆円
資料9 出火原因の内訳
総務省HP 平成20年10月2日
資料10:喫煙者一人当たりの企
業コスト
資料11:タスポ貸与で逮捕
– 福岡県警南署は2日、たばこ自動販売機用の成人識別カード(タス
ポ)を塗装工見習いの次男(15)に貸し、喫煙を容認したとして、未成
年者喫煙禁止法違反の疑いで、福岡市南区の母親(41)を書類送検
した。南署によると、タスポを未成年者に使わせ、同法違反で摘発さ
れるのは全国で初めてという。
•
調べでは、母親は5月12日、自己名義のタスポを次男に貸した疑い。
次男はたばこを自販機で買い、自分で吸っていた。19日、南署員が次男
を職務質問し、持っていたタスポについて追及すると、母親から借りたこ
とを認めたという。
•
南署によると、母親は非喫煙者だが「顔写真付きの身分証明書になり、
息子にも貸せる」と、4月下旬にタスポを作成していた。次男に貸す際は「
(たばこを買う)金は持ってるのか」と尋ねるだけだったという。
資料12:平成20年度消防庁予算
資料13:夫の喫煙と妻の肺がん
死亡率(妻は非喫煙者)
資料14:たばこ税増税と未成年の
喫煙
中高生「千円なら吸わない」4割 喫煙で全国調査
厚生労働省研究班(代表・大井田隆日大教授)が2007年度に実施した9万人規模の中高生ア
ンケートで「喫煙している」と答えた4500人余りの約4割が、たばこ1箱の価格が1000円以上な
ら喫煙をやめると考えていることが8日、分かった。
研究班の尾崎米厚鳥取大准教授は「未成年の喫煙を止めるには、思い切った価格上昇が必
要」と話している。
研究班は07年12月から08年2月まで、全国から中学校130校と高校109校を無作為で抽出。
9万39人から有効回答を得た。
調査時点の直近1カ月で喫煙している生徒は全体の約5%の4546人。「(たばこ1箱が)1000
円になったらどうするか」との質問に「たばこをやめる」が41・9%に上った。
回答はほかに「分からない」(17・6%)「同じ銘柄で同じ本数を吸い続ける」(9・7%)「安い銘柄
に変え同じ本数を吸い続ける」(6・7%)「同じ銘柄で本数を減らす」(5・2%)「安い銘柄に変え本
数を減らす」(7・0%)。
2008/10/08 19:48
資料15:たばこの価格と未成年喫煙
資料16:未成年の喫煙補導“減らず”
• 仙台市内5署の補導員らが、タスポ導入後も喫煙で補導される未成年者
が
• 減っていない現状を報告。コンビニやスーパーで購入しているケースが
多く、
• 未成年者の購入を黙認していた販売店もあったという。
県内でタスポ導入後(5―8月)に喫煙で補導された未成年者は2092
人。
• 補導された未成年者全体に占める割合は40.7%で、
• 前年同期に比べ5.6ポイント増加した。
(2008年10月16日 河北新報より
資料18:JTの売上は減らない!!
税金63%
189円
税金55%
550円
JT利益16%
48円
JT利益34.6%
387円
原価21%
63円
原価6.3%
63円
JTの2007年度決算を見ると、たばこ事業の売上高は33,623億円、営業利益は2,223億
円となっている(有価証券報告書より)。これより営業利益率は、
2,223/33,623=6.61(%)
次にたばこが全て300円だったとし、税金分を189円、JTの売価が111円とすると、たば
この総原価は、
111×(1-0.0661)=103.66(円)
さてたばこを1,000円に値上げして、かつ利益を同じだけ出すには、利益率を何%にす
れば良いか。値上げ後の利益率を【X】とすると、
110円×6.61%=1000円×0.21×【X】
∴【X】=34.6%
JTとしては、1000円のタバコの34.6%、つまり346円を利益にしないといけない。
たばこの値段が1,000円にアップ、本体の売価は450円、税収は550円とす
る。1箱あたりの税収は、
550/190=2.89(倍)
税収が2.89倍になったとして、喫煙者の数がどこまで減っても大丈夫なの
かを計算すると…
1/2.89=34.6(%)
よって喫煙者数が34.6%となれば税収は横ばいとなり、これより多ければ
税収増となる。
資料19
今後20年間でどれだけ死者数を減らせるか
70000
59000
60000
50000
44000
40000
死者減少数
30000
20000
20000
10000
0
500円
700円
1000円
(厚生労働省研究班より参照)
税収減の主張の問題点
• 京都大大学院の依田高典教授(応用経済学
)の試算では1000円にあがると97%の喫煙
者が禁煙し、税収は下がるとなっているが、こ
の研究はネット調査会社に登録しているたっ
た616人しか対象としていない。
(ちなみに、日本の喫煙者は男性: 2,066万
人、女性: 667万人、男女計: 2,733万人)
• さらに禁煙希望者が全員禁煙できるとは限ら
ない。
喫煙による社会的コスト
超過医療費
直接喫煙
受動喫煙
13,086
超過罹患による医療費
胎児に対する影響による医療費
超過罹患による医療費
喫煙関連疾患による労働力損失
直接喫煙
受動喫煙
喫煙がもたらす火災による労働力損失
負傷による入院
死亡
その他
火災による物的損失
12,936
4
146
58,360
超過罹患による医療費
超過死亡
超過罹患による医療費
超過死亡
3,405
53,811
49
1,095
94
4
90
2,245
133
たばこ火災の消防費用
2,061
たばこ吸い殻処理費用
44
都道府県による啓発費用
合計
7
73,785
出典 : 医療経済研究機構「たばこ税増税の効果・影響等に関する調査研究報告書」平成14年